まず1問 ― 占有者の「議決権」(令和元年 問13 肢2)
区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は、会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合には、集会に出席して議決権を行使することができる。
📌 本問は①占有者の権利の話。「議決権を行使することができる」と言っている ⇒ §44の「出席して意見を述べられる(だけ)」と食い違う。
占有者(賃借人など)は、利害関係があれば集会に出席して意見を述べられる――でも議決権はない(§44)。「議決権を行使することができる」は可否の反転で誤り。
では、なぜ現にそこに住んでいる人に票がないのか? ここからが本題です。
🧠 なぜこうなる? ― 講師と生徒で”天秤”に乗せる
- 占有者=利害関係があれば出席して意見○・議決権×(§44)/使用方法は所有者と同一の義務(§46②)
- 行為の停止=裁判外の請求は決議不要・訴訟は集会の決議(過半数)・主体は他の区分所有者の全員又は管理組合法人(管理者単独は×)
- 使用禁止・競売・引渡し=各3/4+事前の弁明の機会(いきなり競売×・弁明は重い措置だけ)
- 復旧=小規模(1/2以下)は単独可(決議後は不可)/決議なら過半数/大規模(1/2超)=各2/3
- 管理組合法人=3/4+登記(「30人以上」の人数要件は廃止=なし)
📖 条文チェック(§44・§46②・§57〜§60・§61・§47)
§44①(占有者の意見陳述権):区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は、会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合には、集会に出席して意見を述べることができる(=議決権はない)。
§46②(占有者の義務):占有者は、建物・敷地・附属施設の使用方法につき、区分所有者が規約・集会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負う。
§57(行為の停止等):他の区分所有者の全員又は管理組合法人が請求できる。訴訟を提起するには集会の決議が必要(管理者等は決議により全員のために訴訟提起できる)。
§58〜§60(使用禁止・競売・引渡し):集会の決議(出席した区分所有者及びその議決権の各3/4以上)+あらかじめ弁明する機会を与える。占有者に対しては契約の解除+専有部分の引渡しを請求。
§61(復旧):小規模滅失(建物価格の1/2以下)は各区分所有者が単独で復旧できる(ただし復旧決議・建替え決議等の後は不可)。集会での復旧決議は過半数。大規模滅失の復旧決議は各2/3。
§47(管理組合法人):集会の各3/4以上の決議で法人となる旨・名称・事務所を定め、登記をすることで成立(人数要件なし=「30人以上」は廃止)。
区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は、会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合には、集会に出席して議決権を行使することができる。
区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は、会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合には、集会に出席して議決権を行使することができる。
占有者・義務違反者・復旧(意見と議決権・段階措置と弁明・小規模/大規模・法人化)の過去問は、ドリルの論点⑤にまとめてあります。3手(見分ける→決め手→○×)で腕試し。
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