【区分所有法】面積計算(内側線)と集会招集の実務トラップ判定

区分所有の順路 6 / 8 Phase3 面積と招集

令和8年改正は決議要件だけでなく、招集通知期間にも牙を剥いた論点を生みました。旧法では「規約で伸縮できる」と解釈されていた招集通知期間が、改正で「伸長のみ可・短縮不可」に統一されたのです。「伸縮」「短縮」というフレーズが書かれた肢は、もう旧法の罠。本問はその典型問題です。

目次

本日のターゲット問題(平成21年 問13 肢1)

管理者は、少なくとも毎年1回集会を招集しなければならない。また、招集通知は、会日より少なくとも1週間前に、会議の目的たる事項を示し、各区分所有者に発しなければならない。ただし、この期間は、規約で伸縮することができる。

【Phase 3】実務トラップ(招集通知・面積計算)

  Step 1:招集通知期間の規約変更可否

    通常の集会:会日の少なくとも1週間前まで(§35①)
    建替え決議の集会:会日の少なくとも2ヶ月前まで(§62⑥)

    改正後の規約変更:
      → 伸長(延長)  可能 ★準備期間の保護
      → 短縮         不可
      → 伸縮         不可 ★本問の罠

  Step 2:面積計算(重要トラップ)
    共用部分の持分計算 → 専有部分の床面積の割合
    床面積の計算方法:壁その他の区画の【内側線】で囲まれた水平投影面積
    (登記簿の「中心線」と混同させる罠あり)

  本問:「規約で伸縮することができる」
        → 改正後は「伸長のみ可・短縮不可」
        → ×(旧法の罠)

答え:×(誤り)

🎯 この問題の核心

令和8年改正で招集通知期間は「伸長」のみ可「短縮」「伸縮」は不可に統一。所有者の準備期間保護に振り切れた。「伸縮」を含む記述は旧法の罠で即×。

⚖️ 【天秤の世界】:「規約で短縮できる」と「準備期間の保護」——どちらを優先するか。旧法時代は「自治の原則」を尊重して「伸縮できる」とも解釈されていました。でも考えてみてください——あなたが出張で1ヶ月家を空けている間に、「あさって建替え集会やります」と短縮通知を出されたら、財産が勝手に処分される可能性がある。これは不意打ちです。

👨‍🏫
講師:「令和8年改正で天秤は『所有者の準備期間保護』へ振り切れた。『伸長』しか許されない——延ばすのはOK、縮めるのはダメ。集会の招集通知は『資料を読み、検討し、スケジュール調整する』ための奪われてはならない権利として確立した。『伸縮』『短縮』を見た瞬間に旧法の罠と判定する。」
🙋‍♂️
生徒:「面積計算の『内側線』もよく出るって聞きました」
👨‍🏫
講師:「ある。共用部分の持分計算で使う床面積は『壁その他の区画の内側線で囲まれた水平投影面積』(§14③)。登記簿の床面積(壁の中心線)と違うのがポイント。試験では『中心線』と書いた肢を混ぜてくる。区分所有法は内側線と即答できるようにしておく。」

§14③(共用部分の持分・床面積):第1項及び前項の床面積は、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積による。

§34②(集会の招集):管理者は、少なくとも毎年1回集会を招集しなければならない。

§35①(招集通知)(改正後):集会の招集の通知は、会日より少なくとも1週間前に、会議の目的たる事項を示し、各区分所有者に発しなければならない。ただし、この期間は、規約で伸長することができる。

§62⑥(建替え決議の招集通知)(改正後):建替え決議集会の通知は、会日より少なくとも2ヶ月前に発しなければならない。ただし、この期間は、規約で伸長することができる。

【ポイント】改正で「伸縮」→「伸長のみ」に統一。面積は内側線(区分所有法)vs 中心線(登記)の罠あり。

区分所有 / Phase 3:実務トラップ(招集通知)
招集通知は「伸長」のみ可(「短縮・伸縮」は不可)
平成21年 問13 肢1
📋 問題文

管理者は、少なくとも毎年1回集会を招集しなければならない。また、招集通知は、会日より少なくとも1週間前に、会議の目的たる事項を示し、各区分所有者に発しなければならない。ただし、この期間は、規約で伸縮することができる。

🔑 条件の抽出
論点集会招集通知期間の規約変更可否
記述「規約で伸縮(短縮もOK)」と主張
Phase 3:令和8年改正で「伸長」のみ可
令和8年4月施行改正により、招集通知期間は規約で「伸長(延長)」することだけできる。「短縮」「伸縮」は不可。旧法では「伸縮可」と解釈される余地があったが、改正で所有者の準備期間保護に振り切れた。「伸縮」を見たら旧法の罠で即×。
結論

×(誤り)

令和8年改正で「伸長」のみ可・「短縮」「伸縮」は不可。「伸縮」を含む記述は旧法の罠で誤り。

📋 問題文

管理者は、少なくとも毎年1回集会を招集しなければならない。また、招集通知は、会日より少なくとも1週間前に、会議の目的たる事項を示し、各区分所有者に発しなければならない。ただし、この期間は、規約で伸縮することができる。

Phase 3:令和8年改正で「伸長」のみ可

規約で招集通知期間を「短縮」できる?

最終判定

「規約で伸縮することができる」は正しい?

結論

×(誤り)

令和8年改正で「伸長」のみ可・「短縮」「伸縮」は不可。「伸縮」を含む記述は旧法の罠で誤り。

暗記ポイント

🎯 試験本番ではこう即答する:招集通知期間で「伸縮」「短縮」と書かれていれば即×。改正後は「伸長」のみ可。面積計算は「内側線」(中心線は登記の話)。

  • 毎年1回の集会招集義務(§34②)
  • 通常集会:会日の1週間前まで/建替え集会:2ヶ月前まで
  • 規約による変更:「伸長のみ」可・「短縮」「伸縮」は不可
  • 面積計算:内側線(区分所有法§14③)/中心線(登記)は別物

⚠️ よくある引っかけ

  • 「規約で招集通知期間を伸縮(短縮も)できる」→ ×(旧法)
  • 「区分所有法の面積は壁の中心線」→ ×。内側線

【まとめ】📌 この記事の核心

📌 この記事の核心
⚖ Phase 3は実務トラップ。招集通知は「伸長」のみ可・「伸縮」「短縮」は旧法の罠で即×。面積は内側線(中心線と区別)。改正後の所有者保護の流れを掴むこと。

→ 次の記事:「Phase 4:義務違反者措置と分離処分禁止」


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