これは『解除』完全攻略の総決算「特別編」。アルゴリズムの地図にこっそり書かれた⚠️マーク——「現実の提供」「3兄弟」「不可分性」。この3つの死角が、いかに恐ろしい引っかけからあなたを守る絶対防壁か、実際の過去問で体感しましょう。3問すべて狩られずに突破できますか?
💣 死角①:売主の手付解除は「現実の提供」(平成12年 問7 肢4)
買主Aと売主Bとの間で建物の売買契約を締結し、AはBに手付を交付した(解約手付である旨約定)。Bが本件約定に基づき売買契約を解除する場合は、Bは、Aに対して、単に口頭で手付の額の倍額を償還することを告げて受領を催告するだけでは足りず、これを現実に提供しなければならない。
買主A ⇄ 手付(解約手付)⇄ 売主B:解除には倍額を「現実に提供」 → 売主からの手付解除は倍額を現実に提供して成立(口頭の催告だけでは不可)
答え: ◯(正)
買主の解除は手付放棄(行動不要)。売主の解除は倍額を「現実に提供」が必要(§557)。口頭の準備・催告では足りない。
買主Aと売主Bとの間で建物の売買契約を締結し、AはBに手付を交付したが、その手付は解約手付である旨約定した。Bが本件約定に基づき売買契約を解除する場合は、Bは、Aに対して、単に口頭で手付の額の倍額を償還することを告げて受領を催告するだけでは足りず、これを現実に提供しなければならない。(正しいか?)
○(正しい)
§557。売主の手付解除は倍額を「現実に提供」しなければならない。口頭の準備・催告では足りない。宅建超ド定番の引っかけ。
買主Aと売主Bとの間で建物の売買契約を締結し、AはBに手付を交付したが、その手付は解約手付である旨約定した。Bが本件約定に基づき売買契約を解除する場合は、Bは、Aに対して、単に口頭で手付の額の倍額を償還することを告げて受領を催告するだけでは足りず、これを現実に提供しなければならない。(正しいか?)
売主の手付解除は、口頭で倍額を告げて受領催告するだけで足りる?
「口頭で告げて受領催告するだけでは足りず現実に提供が必要」は正しい?
○(正しい)
§557。売主の手付解除は倍額を「現実に提供」しなければならない。口頭の準備・催告では足りない。宅建超ド定番の引っかけ。
💣 死角②:無催告で即時解除できる「3兄弟」(令和3年 問7 肢3)
Bが引渡しを受けた甲自動車が故障を起こしたときは、修理が可能か否かにかかわらず、BはAに対して、修理を請求することなく、本件契約の解除をすることができる。
Bが受領した甲自動車が故障 → 修理請求なしで即解除できる? → 誤り。修理が可能なら、まず追完(修理)請求・催告が原則(無催告解除は不能等に限る)
答え: ×(誤)
修理が可能なら原則は催告が必要。無催告即時解除は「待つだけ無駄の3兄弟」(不能・拒絶・定期行為)のときだけ。「可能か否かにかかわらず」が誤り。
Bが引渡しを受けた甲自動車が故障を起こしたときは、修理が可能か否かにかかわらず、BはAに対して、修理を請求することなく、本件契約の解除をすることができる。(正しいか?)
×(誤り)
修理が可能(直せる)なら原則は催告が必要。無催告即時解除は「待つだけ無駄の3兄弟」(不能・拒絶・定期行為)のときだけ。「可能か否かにかかわらず」が誤り。
Bが引渡しを受けた甲自動車が故障を起こしたときは、修理が可能か否かにかかわらず、BはAに対して、修理を請求することなく、本件契約の解除をすることができる。(正しいか?)
修理が可能でも、催告なしで直ちに解除できる?
「修理が可能か否かにかかわらず無催告で解除できる」は正しい?
×(誤り)
修理が可能(直せる)なら原則は催告が必要。無催告即時解除は「待つだけ無駄の3兄弟」(不能・拒絶・定期行為)のときだけ。「可能か否かにかかわらず」が誤り。
💣 死角③:1人の抜け駆けは許されない「不可分性」(平成17年 問8 肢3)
AB間の売買契約をBから解除できる事由があるときで、Bが死亡し、EとFが1/2ずつ共同相続した場合、E単独ではこの契約を解除することはできず、Fと共同で行わなければならない。
解除権者Bが死亡 → EとFが1/2ずつ共同相続 → §544。解除権は全員で行使=E単独では不可、Fと共同でなければならない
答え: ◯(正)
当事者が複数人のときの解除は全員から又は全員に対してのみ(§544)。E単独では不可。1人の抜け駆けは許されない(解除権の不可分性)。
AB間の売買契約をBから解除できる事由があるときで、Bが死亡し、EとFが1/2ずつ共同相続した場合、E単独ではこの契約を解除することはできず、Fと共同で行わなければならない。(正しいか?)
○(正しい)
§544(解除権の不可分性)。当事者が複数人のときの解除は全員から又は全員に対してのみ。1人の抜け駆けは不可。誰か1人の解除権が消滅すれば他の者も消滅する。
AB間の売買契約をBから解除できる事由があるときで、Bが死亡し、EとFが1/2ずつ共同相続した場合、E単独ではこの契約を解除することはできず、Fと共同で行わなければならない。(正しいか?)
共同相続したEは、単独で解除できる?
「E単独では解除できずFと共同で行わなければならない」は正しい?
○(正しい)
§544(解除権の不可分性)。当事者が複数人のときの解除は全員から又は全員に対してのみ。1人の抜け駆けは不可。誰か1人の解除権が消滅すれば他の者も消滅する。
【まとめ】📌 この記事の核心
📌 この記事の核心
地図の⚠マークに無駄は一つもない。① Step Aの⚠=売主は倍額の「現実の提供」/② Step Bの⚠=無催告即時解除は3兄弟(不能・拒絶・定期行為)だけ/③ 共通チェック=当事者複数なら全員で(不可分性 §544)。この3つの死角を押さえれば、解除はコンプリートです!
→ 全体を振り返る:「解除の判断アルゴリズム(全体マップ)」