解除 | アルゴリズムで解く
過去問を「型」で解く
─ 個別暗記をやめた瞬間、解き方が変わる
手付・債務不履行・契約不適合・第三者・後片付け。解除のすべてを1枚のフローで判定する。
こんな経験はありませんか? テキストを読んで理解した。問題集も何周もした。それなのに「解除」の問題が出るたびに「催告は要る?要らない?」「第三者は登記?善意?」と迷ってしまう。覚える問題が増えるほど、頭の中が混乱していく。——それは勉強量の問題ではなく、型がないからです。
⏱ その前に:「いつから遅滞?」でつまずくなら
解除は「債務不履行が成立し、履行遅滞になった後」の話です。そもそもいつ責任が成立し、いつから遅滞になるか(帰責事由・金銭債務の年3%・起算点)を1枚にした型はこちら → 債務不履行の基礎の型(いつから遅滞?)
① この型で何ができるか
✅ 対象:解除を一通り勉強したが、問題を解くとき何から考えればいいか迷う方
まず、この問題を見てください(カテゴリは伏せます)
「建物の構造耐力上主要な部分の品質に契約不適合があっても、契約の目的を達成できる場合は、買主は契約不適合を理由に売買契約を解除することができない。」○か×か?
😵 型なしの解き方
「目的が達成できるなら、修理させればいい。解除は不要だから……○かな?」——昔の知識で素直に読むと、こう誤答してしまう。
⚡ 型ありの解き方
契約不適合の解除は Step B に一本化。判定軸は「目的達成」ではなく「軽微か否か」。主要構造の欠陥は軽微でない → 解除できる → 答えは×。ここで確定。
※これは契約不適合の解除の問題です。旧法の「目的を達成できない場合のみ解除可」という知識は、民法改正で撤廃されました。型があれば「目的達成」という古い言葉に惑わされず、「軽微か」の一点で判定できます。
② なぜ型が必要か、そしてどこから来たのか
| 個別暗記 | 型(アルゴリズム) | |
|---|---|---|
| 覚える対象 | 問題ごとの答え | 判断の分岐点(条件) |
| 問題数が増えると | 記憶が崩れる | 応用できる |
| 覚える量 | 増え続ける | 構造は一定 |
※型は暗記をゼロにするのではなく「何を覚えるか」を変えるものです。
【調査範囲】昭和63年〜令和7年の権利関係の過去問を自前で分析し、うち解除の出題を対象にしています。
● フローで判定可(解除可否・第三者・後片付けの単独論点):大半
◐ 部分対応(契約不適合・賃貸借が絡む複合肢):各カテゴリへパス回し
✕ 対象外:宅建業法のクーリング・オフによる解除(民法解除とは別制度)
※民法大改正(令和2年4月)の「催告解除の軽微性」「無催告解除の3類型」「帰責事由による解除制限」に完全対応。
③ 解除アルゴリズム ─ 1枚のフローと8つのStep
解除は1枚のフローでできています。Phase 1(解除できるか?)→ Phase 2(第三者に勝てるか?)→ Phase 3(後片付け)。問題文を読んだら、まずどのPhase・Stepの話かを判断し、対応するフローに乗せる──これが型の使い方です。各Stepの詳細は以下の解説記事へ。
④ この型の使い方
この型の練習は難しくありません。自分の過去問集を開いて、解除の問題が出たらフローのPhase 1から当てはめてみてください。型で解けた体験が重なるたびに、テキストの知識が試験の得点に確かにつながっていく感覚が生まれます。「なぜこのルールなのか」が気になり始めたら、それは型が身についてきたサインです。そのときは各解説記事に進んでください。
🚀 まずここから始める
「1:手付解除」から始めることをおすすめします。解除の入口(Phase 1・Step A)で、判定軸がたった一つのいちばんシンプルな構造なので、型の使い方を体で覚えるのに最適です。
📖 1:手付解除のアルゴリズムを使ってみる →