まず1問 ― 規約の「公正証書設定」(令和3年(12月) 問13 肢2)
最初に建物の専有部分の全部を所有する者は、公正証書により、共用部分(数個の専有部分に通ずる廊下又は階段室その他構造上区分所有者の全員又はその一部の共用に供されるべき建物の部分)の規約を設定することができる。
📌 本問の主語「最初に全部を所有する者」は②のとおり正しい。だが括弧の中身は③の対象外=廊下・階段室(法定共用部分)。主語○→客体×の二段罠。
主語は正しい。しかし括弧内の「数個の専有部分に通ずる廊下又は階段室…」は§4①法定共用部分の定義そのもの。§32公正証書規約の対象は§4②規約共用部分・§5①規約敷地などに限られ、法定共用部分は対象外だから誤り。
では、なぜ業者1人で規約を作れる”一瞬”があるのか? ここからが本題です。
🧠 なぜこうなる? ― 講師と生徒で”天秤”に乗せる
- 公正証書の単独設定=「最初に」専有部分の全部を所有する者(分譲業者)だけ(後から買い占めて全部所有=×)
- 対象は規約共用部分(§4②)・規約敷地(§5①)に限る=廊下・階段室(§4①法定共用部分)は対象外=主語○→客体×の二段罠
- 規約の設定・変更・廃止=出席者の各3/4(§31①)/規約で下げられる賛成要件は重大変更ただ1つ
- 特定承継人に効力が及ぶ・登記不要(§46)
- 保管=管理者→「規約又は集会の決議で定める者」(理事会は×)/建物内の見やすい場所に掲示(個別通知不要)/閲覧拒否=過料20万円以下
- 定足数=規約で重くは可・軽くは不可(守る方向のみ)
📖 条文チェック(§32・§4①・§31①・§46・§33)
§32(公正証書による規約の設定):最初に建物の専有部分の全部を所有する者は、公正証書により、§4②(規約共用部分)・§5①(規約敷地)等の規約に限って設定できる(=主語は分譲業者・対象は限定)。
§4①(法定共用部分):数個の専有部分に通ずる廊下又は階段室その他構造上区分所有者の全員又はその一部の共用に供されるべき建物の部分=当然に共用部分(規約の出る幕がない=公正証書でも規約でも対象外)。
§31①(規約の設定・変更・廃止):出席した区分所有者及びその議決権の各3/4以上の多数による集会の決議。
§46(特定承継人):規約・集会の決議は、区分所有者の特定承継人に対しても効力を生ずる(登記は不要)。
§33(規約の保管・閲覧):管理者が保管。管理者がないときは規約又は集会の決議で定める者が保管。保管場所は建物内の見やすい場所に掲示。正当な理由なく閲覧を拒むと20万円以下の過料。
最初に建物の専有部分の全部を所有する者は、公正証書により、共用部分(数個の専有部分に通ずる廊下又は階段室その他構造上区分所有者の全員又はその一部の共用に供されるべき建物の部分)の規約を設定することができる。
最初に建物の専有部分の全部を所有する者は、公正証書により、共用部分(数個の専有部分に通ずる廊下又は階段室その他構造上区分所有者の全員又はその一部の共用に供されるべき建物の部分)の規約を設定することができる。
規約(公正証書・保管・閲覧・特定承継人・規約による緩和)の過去問は、ドリルの論点③にまとめてあります。3手(見分ける→決め手→○×)で腕試し。
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