まず1問 ― 専有部分と敷地利用権の「分離処分」(平成22年 問13 肢3)
敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、区分所有者は、規約で別段の定めがあるときを除き、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができる。
📌 本問は①原則と②例外を逆さまにして「規約がなければ原則できる」と言っている ⇒ 一体原則と食い違う。
専有部分と敷地利用権は一体=原則、分離して処分できない(§22)。例外が「規約の別段の定め」。本問は原則と例外を逆転させ、「原則できる・規約で禁止」と書いているので誤り。
では、なぜ自分の財産なのにバラ売りしてはいけないのか? ここからが本題です。
🧠 なぜこうなる? ― 講師と生徒で”天秤”に乗せる
- 専有部分と敷地利用権は一体=原則分離処分不可(§22)/例外=規約の別段の定め。「原則できる」と来たら可否の反転で×
- 廊下・階段=法定共用部分(§4①)は規約でも専有部分にできない(みんなで使うしかない構造)
- 管理所有は規約で○(§11②・§27)=名義を預けるだけ・共用部分のまま。専有化×/管理所有○の対比
- 持分・費用=専有部分の床面積の割合(頭数で等分は×)・床面積は内側線(中心線・壁芯は×)
- 違反した分離処分=無効だが善意の相手方に主張できない(§23・分離不可の登記後は主張可)
📖 条文チェック(§22・§23・§4①・§11②/§27・§14)
§22(分離処分の禁止):敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、区分所有者は、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができない。ただし、規約に別段の定めがあるときは、この限りでない(=原則不可・例外は規約)。
§23(分離処分の無効の主張の制限):分離処分の禁止に違反する処分については、その無効を善意の相手方に主張することができない。ただし、分離して処分することができない旨の登記をした後は、主張できる。
§4①(法定共用部分):数個の専有部分に通ずる廊下・階段室その他構造上区分所有者の全員又はその一部の共用に供されるべき建物の部分は、区分所有権の目的とならない(=規約でも専有部分にできない)。
§11②・§27(管理所有):共用部分は、規約で特別の定めをすれば、特定の区分所有者(管理者を含む)の所有とすることができる=管理所有。管理のための形式的な所有で、共用部分のまま。
§14(持分・床面積):各共有者の持分は専有部分の床面積の割合による(頭数で等分ではない)。床面積は、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積による(中心線・壁芯は×)。
敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、区分所有者は、規約で別段の定めがあるときを除き、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができる。
敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、区分所有者は、規約で別段の定めがあるときを除き、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができる。
専有・敷地(分離処分・法定共用部分・管理所有・持分と床面積)の過去問は、ドリルの論点⑥にまとめてあります。3手(見分ける→決め手→○×)で腕試し。
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