【契約不適合責任】アルゴで解ける過去問ドリル
【契約不適合責任】アルゴで解ける過去問ドリル
「種類・品質か/数量・権利か」→「4つの武器の順序と帰責」→「特約は有効か(宅建業法の特則)」。判断アルゴリズムの3つのPhaseで解ける過去問を、論点ごとにまとめました。各肢は過去問の原文そのまま。○×タップで定着できます。
19肢 収録
3論点(Phase1〜3)
現行法(2020年改正後)
⚠️ 契約不適合責任は2020年の民法大改正カテゴリです。令和2年(2020年)試験以降が現行法。令和元年以前の「瑕疵担保責任」の過去問は、改正で結論や枠組みが変わるものが多く、本ドリルでは現行法で結論が安定する肢だけを収録しています(19肢のうち7肢はアルゴリズム記事内で実演済み=復習用。初見の演習は12肢)(設問中の「瑕疵」は現行法の「契約不適合」と読み替え)。数量計算・品確法の10年責任そのもの・請負報酬計算などアルゴの型で解けない論点は収録していません(※「構造耐力上主要な部分」等の語が出ても、解除の可否=催告原則・軽微性を問う肢は民法の一般ルールで解けます)。
Phase 1:不適合の「種類」と通知期間6問
種類・品質か数量・権利かで通知期間(知った時から1年)の有無が決まる。悪意の売主・請負人は1年の壁が外れ、引渡しから10年の消滅時効が最後の砦。
品質の不適合は、“知った時”から1年以内に通知しても、引渡しから10年の消滅時効が完成すれば請求できない?
令和7年 問10 肢1(正解3=肢3が誤り)|売買・品質
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Bは、甲土地の引渡しの日から11年が経過した時点で甲土地の土壌汚染を発見し、発見した時点から1年以内にAに通知した。Aが当該土壌汚染があることを重大な過失なく知らなかった場合、Aが宅地建物取引業者であるか否かにかかわらず、Bは損害賠償を請求することはできない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「土壌汚染を発見」=Phase 1 不適合の種類と通知期間の型。品質の不適合は、①通知(§566)と②消滅時効(§166①二)の“2つの期間”を順にチェックする。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|不適合のタイプは?
「土壌汚染」=品質の不適合=種類・品質タイプ。“知った時”から1年以内の通知制限がかかる(§566)。
S2|1年の通知は間に合ったか?
発見(=知った時)から1年以内にAへ通知=§566の通知はクリア。ここまでなら請求できそうだが、期間チェックはもう1つある。
S3|もう1つの期間=消滅時効は?
品質不適合でも債権の消滅時効に服する=引渡し等から10年(§166①二)。引渡しから11年経過=時効完成。通知が間に合っても一切請求できない。売主が業者か否か・善意悪意を問わない共通ルール。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=品質不適合は①“知った時”から1年の通知(§566)に加えて、②消滅時効(引渡し等から10年・§166①二)にも服する。11年経過=時効完成なら、1年通知が間に合っても請求不可。売主の業者性・善意悪意を問わない。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。品質の不適合は消滅時効(引渡し等から10年・§166①二)にも服する。引渡しから11年経過で時効完成=1年通知が間に合っても、Aが業者か否かにかかわらずBは損害賠償を請求できない。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Bは、甲土地の引渡しの日から11年が経過した時点で甲土地の土壌汚染を発見し、発見した時点から1年以内にAに通知した。Aが当該土壌汚染があることを重大な過失なく知らなかった場合、Aが宅地建物取引業者であるか否かにかかわらず、Bは損害賠償を請求することはできない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|この不適合のタイプは?
(種類・品質/数量・権利)
🔁 Step 2|種類・品質の通知の“起算点”は?
(§566)
🔁 Step 3|もう1つの期間=消滅時効は?
(1年通知が間に合っても…)
数量(面積)の不足は「知った時から2年以内」に通知しないと代金減額を請求できない?
令和2年(12月)問7 肢1(正解2)|売買・数量
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
甲土地の実際の面積が本件契約の売買代金の基礎とした面積より少なかった場合、Bはそのことを知った時から2年以内にその旨をAに通知しなければ、代金の減額を請求することができない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「実際の面積が…より少なかった」=Phase 1 不適合の種類と通知期間の型。まずタイプ(種類・品質/数量・権利)を見て、通知期間の制限がかかるかを判断する。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|不適合のタイプは?
「面積が少なかった」=数量・権利タイプ(面積不足・他人物・抵当権付きなどはここ)。種類・品質(雨漏り・欠陥)ではない。
S2|数量・権利に通知期間の制限はあるか?
通知期間の制限(知った時から1年・§566)がかかるのは種類・品質だけ。数量・権利には1年(ましてや2年)の通知制限はない=消滅時効にかからない限り代金減額(§563)を請求できる。「2年以内に通知しなければ減額できない」とする肢は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=通知期間の制限(知った時から1年・§566)がかかるのは種類・品質だけ。数量・権利には通知制限がなく、消滅時効まで減額請求できる。🔴罠=数量不足に「2年以内の通知」という存在しない期間制限を課す。🔴罠の型=表と逆(数量に種類・品質の通知制限を混入)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。数量(面積)の不適合には通知期間の制限がなく、§566の「知った時から1年」通知は種類・品質だけ。ましてや「2年以内に通知しなければ減額できない」は誤りで、消滅時効にかからない限り代金減額(§563)を請求できる。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
甲土地の実際の面積が本件契約の売買代金の基礎とした面積より少なかった場合、Bはそのことを知った時から2年以内にその旨をAに通知しなければ、代金の減額を請求することができない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|この不適合のタイプは?
(種類・品質/数量・権利)
🔁 Step 2|数量・権利に「知った時から〇年以内に通知」の制限はある?
(§566の通知期間制限)
引渡し時に不適合を知っていた売主は、1年の通知期間を過ぎても担保責任を追及される?
令和3年(12月)問4 肢4(正解4=正しい)|売買・品質
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
目的物の引渡しの時点で目的物が品質に関して契約の内容に適合しないことをAが知っていた場合には、当該不適合に関する請求権が消滅時効にかかっていない限り、BはAの担保責任を追及することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「品質に関して契約の内容に適合しない」=Phase 1 不適合の種類と通知期間の型。まずタイプ(種類・品質/数量・権利)を見て、次に売主が引渡し時に悪意かを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|不適合のタイプは?
「品質」の不適合=種類・品質タイプ。原則は買主が“知った時”から1年以内に通知しないと権利が消滅する(§566本文)。
S2|売主は引渡し時に悪意か?
肢はAが引渡しの時点で不適合を知っていた=悪意。§566ただし書で、悪意・重過失の売主には1年の通知制限が適用されない。
S3|1年の壁が外れた後は?
1年の通知制限が外れた以上、あとは消滅時効にかからない限り担保責任を追及できる。肢はこれをそのまま述べており、内容は正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=売主Aが引渡し時に不適合を知っていた(悪意)=§566ただし書で1年の通知制限が外れ、消滅時効にかからない限り担保責任を追及できる。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。売主Aが引渡し時に不適合を知っていた(悪意)ため§566ただし書で1年の通知制限が外れ、消滅時効にかからない限りBは担保責任を追及できる。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
目的物の引渡しの時点で目的物が品質に関して契約の内容に適合しないことをAが知っていた場合には、当該不適合に関する請求権が消滅時効にかかっていない限り、BはAの担保責任を追及することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|この不適合のタイプは?
(種類・品質/数量・権利)
🔁 Step 2|種類・品質の通知の“起算点”は?
(§566本文)
🔁 Step 3|引渡し時に売主が不適合を知っていた(悪意)とき、1年の通知制限は?
(§566ただし書)
請負の品質不適合は「工事が終了した日」から1年以内に通知しないと修補請求できない?
令和5年 問3 肢2(正解2=この肢が誤り)|請負・品質
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Bが材料を提供して増築した部分に契約不適合がある場合、Aは工事が終了した日から1年以内にその旨をBに通知しなければ、契約不適合を理由とした修補をBに対して請求することはできない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「契約不適合がある場合」=Phase 1 不適合の種類と通知期間の型。増築(請負)の品質不適合。まずタイプと通知の起算点を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|不適合のタイプは?
増築した部分の欠陥=種類・品質タイプ。1年の通知制限がかかる(請負は§637①)。
S2|通知の起算点は?
§637①=通知の起算点は“知った時”から1年であって「工事が終了した日」からではない。肢は起算点を「工事終了日」にずらしており誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=請負の種類・品質の通知は“知った時”から1年(§637①)。🔴罠=起算点を「工事が終了した日」にすり替える。🔴罠の型=起算点のすり替え。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。請負の種類・品質の不適合の通知は“知った時”から1年(§637①)。「工事が終了した日から1年」は起算点が誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Bが材料を提供して増築した部分に契約不適合がある場合、Aは工事が終了した日から1年以内にその旨をBに通知しなければ、契約不適合を理由とした修補をBに対して請求することはできない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|この不適合のタイプは?
(種類・品質/数量・権利)
🔁 Step 2|種類・品質の通知期間の“起算点”は?
(請負§637①)
請負人が不適合を知りながら告げなかったとき、1年の通知期間を過ぎても修補請求できる?
令和5年 問3 肢3(正解2=本肢は正しい)|請負・品質
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Bが材料を提供して増築した部分に契約不適合があり、Bは不適合があることを知りながらそのことをAに告げずに工事を終了し、Aが工事終了日から3年後に契約不適合を知った場合、AはBに対して、消滅時効が完成するまでは契約不適合を理由とした修補を請求することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「増築した部分に契約不適合」=Phase 1 不適合の種類と通知期間の型。タイプ→通知の起算点・期間→請負人の悪意の特則、の順に見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|不適合のタイプは?
増築工事の欠陥=種類・品質タイプ。請負でも原則「知った時から1年」の通知制限がかかる(§637①)。
S2|通知の起算点・期間は?
§637①=起算点は“知った時”から1年(「工事終了日」起算は旧法=誤り)。原則ならAは知った時から1年以内の通知が必要。
S3|請負人の悪意の特則は?
Bは引渡し(工事終了)時に不適合を知りながら告げず=悪意。§637②により1年の通知制限は適用されず、消滅時効まで修補を請求できる。肢はこのとおり。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=請負人Bが引渡し(工事終了)時に不適合を知りながら告げなかった=悪意だから、§637②で1年の通知制限が外れ、消滅時効が完成するまで修補を請求できる。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。請負人Bが引渡し時に不適合を知りながら告げなかった(悪意)ため、§637②で1年の通知制限は適用されず、消滅時効が完成するまで修補を請求できる。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Bが材料を提供して増築した部分に契約不適合があり、Bは不適合があることを知りながらそのことをAに告げずに工事を終了し、Aが工事終了日から3年後に契約不適合を知った場合、AはBに対して、消滅時効が完成するまでは契約不適合を理由とした修補を請求することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|この不適合のタイプは?
(種類・品質/数量・権利)
🔁 Step 2|種類・品質の通知期間の“起算点”は?
(§637①)
🔁 Step 3|請負人Bは引渡し(工事終了)時に不適合を知っていた。この“悪意”は1年の通知制限にどう効く?
(§637②)
引渡しから1年経過後に瑕疵を知っても、知った時から1年以内なら追及できる?
令和元年 問3 肢1(正解1=正しい)|売買・品質※「瑕疵」=現行法の契約不適合
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Bが当該瑕疵の存在を建物引渡しから1年が経過した時に知ったとしても、当該瑕疵の存在を知った時から1年以内であれば、BはAに対して瑕疵担保責任を追及することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「瑕疵担保責任」=品質の不適合(現行の契約不適合)=Phase 1 不適合の種類と通知期間の型。まずタイプと通知の起算点を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|不適合のタイプは?
「瑕疵」=品質の不適合(種類・品質)タイプ。買主は不適合を知った時から1年以内に通知しないと権利が消滅する(§566)。
S2|通知の起算点は?
§566の起算点は「引渡し時」ではなく“知った時”から1年。だから引渡しから1年経過後に知っても、知った時から1年以内なら通知でき、追及できる。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=種類・品質の通知は“知った時”から1年(§566)。起算点は引渡し時ではないので、引渡しから1年経過後に知っても、知った時から1年以内なら瑕疵担保責任(契約不適合)を追及できる。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。種類・品質の通知の起算点は“知った時”から1年(§566)。引渡しから1年経過後に知っても、知った時から1年以内なら追及でき、肢は正しい。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Bが当該瑕疵の存在を建物引渡しから1年が経過した時に知ったとしても、当該瑕疵の存在を知った時から1年以内であれば、BはAに対して瑕疵担保責任を追及することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|この不適合のタイプは?
(種類・品質/数量・権利)
🔁 Step 2|種類・品質の通知期間の“起算点”は?
(§566)
🔁 Step 3|「引渡しから1年が経過した後」に知ったことは、この通知期間に影響する?
(起算点との関係)
Phase 2:買主の「4つの武器」と行使要件9問
追完→減額・解除の順序(原則は催告)、ショートカット(追完不能・拒絶)、帰責事由マトリクス(損害賠償だけは帰責が必要)、請負の自業自得。
品質の不適合が双方無過失なら、買主が行使できないのは「損害賠償」だけ?
令和6年 問10(正解4)|売買・品質※命題化
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
売買契約の目的物が品質に関して契約の内容に適合しない場合において、当該契約不適合が売主及び買主のいずれの責めにも帰することができない事由によるものであるとき、買主が行使することができないのは「損害賠償請求権」のみであり、履行の追完請求権・代金の減額請求権・契約の解除権は行使することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「いずれの責めにも帰することができない事由」=双方無過失。Phase 2 買主の権利と行使要件(帰責事由マトリクス)の型。4つの武器のうち“誰の帰責”が要るかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|4つの武器で帰責事由が要るのは?
追完(§562)・減額(§563)・解除(§541・§542)は売主の帰責事由を要しない(無過失でも請求できる)。損害賠償だけ§415①ただし書で売主の帰責事由が必要。
S2|双方無過失なら結論は?
「いずれの責めにも帰することができない」=売主に帰責事由なし。よって損害賠償だけ行使できず、追完・減額・解除は行使できる。肢の内容と一致する。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=帰責事由が要るのは損害賠償だけ(§415①ただし書)。追完・減額・解除(§562・§563・§541・§542)は売主が無過失でも行使できる。双方無過失=損害賠償だけ行使不可。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。帰責事由が要るのは損害賠償だけ(§415①ただし書)。双方無過失では損害賠償のみ行使できず、追完・減額・解除(§562・§563・§541・§542)は行使できる。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
売買契約の目的物が品質に関して契約の内容に適合しない場合において、当該契約不適合が売主及び買主のいずれの責めにも帰することができない事由によるものであるとき、買主が行使することができないのは「損害賠償請求権」のみであり、履行の追完請求権・代金の減額請求権・契約の解除権は行使することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|この肢が問う論点は?
(順序/帰責事由/軽微性/請負の材料・指図)
🔁 Step 2|4つの武器のうち“売主の帰責事由”が必要なのは?
(追完§562/減額§563/解除§541・§542/損害賠償§415①ただし書)
品質の契約不適合が見つかったら、買主は売主に修理(追完)を請求できる?
令和3年(10月)問7 肢1(正解3=本肢は正しい)|売買・品質
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Bが甲自動車の引渡しを受けたが、甲自動車のエンジンに契約の内容に適合しない欠陥があることが判明した場合、BはAに対して、甲自動車の修理を請求することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「契約の内容に適合しない欠陥」=品質の契約不適合。Phase 2 買主の権利と行使要件の型。まずどの武器(追完・代金減額・解除・損害賠償)を使うのかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|どの武器を使う?
「修理を請求」=追完請求。品質の契約不適合で買主が使える4つの武器(追完・代金減額・解除・損害賠償)のうち、追完(修補)にあたる。
S2|品質不適合でまず追完請求できるか?
品質の契約不適合では、買主はまず追完請求(修補・代替物・不足分の引渡し)ができる(§562①)。修理=修補の請求で、追完・減額・解除は売主の帰責事由も不要。よって修理を請求できる。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=品質の契約不適合では、買主はまず追完請求(修補・代替物・不足分の引渡し)ができる(§562①)。修理=修補の請求で、追完に売主の帰責事由は不要(無過失でも請求できる)。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。エンジンの欠陥=品質の契約不適合。買主はまず追完請求(修補)ができ、修理の請求は認められる(§562①)。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Bが甲自動車の引渡しを受けたが、甲自動車のエンジンに契約の内容に適合しない欠陥があることが判明した場合、BはAに対して、甲自動車の修理を請求することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|この肢が問う論点は?
(権利行使の順序/帰責事由/軽微性/材料・指図)
🔁 Step 2|品質の不適合で買主が“まず”できることは?
(§562①)
🔁 Step 3|追完(修理)の請求に売主の帰責事由は要る?
(帰責事由マトリクス)
修理不能な不適合は、追完の催告なしで直ちに代金減額を請求できる?
令和3年(10月)問7 肢2(正解3=本肢は正しい)|売買・品質
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Bが甲自動車の引渡しを受けたが、甲自動車に契約の内容に適合しない修理不能な損傷があることが判明した場合、BはAに対して、売買代金の減額を請求することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「売買代金の減額を請求」=Phase 2 買主の権利と行使要件の型。まず4つの武器(追完・代金減額・解除・損害賠償)のどれか、次に行使の順序(催告が要るか)を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|どの武器を使う?
「代金の減額」=Phase 2の4つの武器(追完§562/代金減額§563/解除/損害賠償)のうち代金減額(§563)。次は行使の順序を見る。
S2|原則の順序は?
代金減額は原則、相当期間を定めて追完を催告し、追完がないときに請求できる(§563①)。いきなり減額は原則できない(ステップアップ)。
S3|ショートカット該当?
追完が不能(修理不能)なら催告は不要で、直ちに減額を請求できる(§563②一)。本肢は「修理不能」=追完不能だから催告なしで減額でき、正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=追完が不能(修理不能)なときは催告不要で、直ちに代金減額を請求できる(§563②一)。原則は相当期間を定めた追完の催告が必要(§563①)だが、修理不能はそのショートカットに当たる。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。追完が不能(修理不能)なときは催告をせずに直ちに代金減額を請求できる(§563②一)。本肢は修理不能なので催告不要で減額でき、正しい。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Bが甲自動車の引渡しを受けたが、甲自動車に契約の内容に適合しない修理不能な損傷があることが判明した場合、BはAに対して、売買代金の減額を請求することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|この肢が問う論点は?
(権利行使の順序/帰責事由/軽微性)
🔁 Step 2|代金減額の“原則の順序”は?
(§563①)
🔁 Step 3|催告が要らない“ショートカット”はどれ?
(§563②)
修理が可能でも、追完(修理)を請求せずにいきなり契約を解除できる?
令和3年(10月)問7 肢3(正解3=この肢が誤り)|売買・品質
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Bが引渡しを受けた甲自動車が故障を起こしたときは、修理が可能か否かにかかわらず、BはAに対して、修理を請求することなく、本件契約の解除をすることができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「本件契約の解除をすることができる」=Phase 2 買主の権利と行使要件の型。4つの武器(追完・代金減額・解除・損害賠償)の“行使の順序”を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|どの武器を使う場面か?
故障(不適合)に対して買主Bが解除を行使する場面。まず武器の行使順序(ステップアップ)を確認する。
S2|解除に催告は必要か?
解除は原則催告解除。相当期間を定めて追完(修理)を催告し、なお履行がないときに初めてできる(§541)。無催告で直ちに解除できるのは履行不能・明確な拒絶など§542の場合だけ。
S3|「修理が可能か否かにかかわらず」催告なし解除できるか?
修理が可能なら追完請求(催告)が必要。可能か否かを問わず追完請求なしに解除できるとする本肢は、催告原則(§541)に反し誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=解除は原則催告解除。まず相当期間を定めて追完(修理)を催告してからでないと解除できない(§541)。🔴罠=修理が可能でも「修理を請求することなく」直ちに解除できるとする。🔴罠の型=順序無視(追完催告の欠落)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。解除は原則として追完(修理)の催告が必要(§541)。無催告で直ちに解除できるのは履行不能・明確な拒絶など§542の場合だけで、修理が可能か否かを問わず催告なしに解除できるとする本肢は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Bが引渡しを受けた甲自動車が故障を起こしたときは、修理が可能か否かにかかわらず、BはAに対して、修理を請求することなく、本件契約の解除をすることができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|この肢が問う論点は?
(権利行使の順序/帰責事由/軽微性/請負)
🔁 Step 2|解除に進む前に、原則として何が必要?
(§541 催告解除の原則)
第三者が所有権を主張して買主が権利を失うおそれがあるとき、担保がなければ代金の支払を拒める?
令和3年(10月)問7 肢4(正解3=本肢は正しい)|売買・権利
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
甲自動車について、第三者CがA所有ではなくC所有の自動車であると主張しており、Bが所有権を取得できないおそれがある場合、Aが相当の担保を供したときを除き、BはAに対して、売買代金の支払を拒絶することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「所有権を取得できないおそれがある」=Phase 2 買主の権利と行使要件の型のうち、代金支払拒絶権(§576)を見る場面。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|この肢が問う論点は?
第三者が所有権を主張し、Bが買い受けた権利の全部・一部を失うおそれ=代金支払拒絶権の場面(§576)。
S2|§576のルールと例外は?
権利を失うおそれがあるときは、買主はその危険の限度で代金の支払を拒める。ただし売主が相当の担保を供したときは拒めない(§576)。
S3|肢へのあてはめは?
肢は「相当の担保を供したときを除き拒絶できる」=例外まで正確に述べている。§576どおりで結論が確定する。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=権利を失うおそれがあれば買主は代金の支払を拒める。ただし売主が相当の担保を供したときは拒めない(§576)。本肢はこの例外まで正確に述べている。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。第三者が所有権を主張し買主が権利を失うおそれがあるとき、売主が相当の担保を供した場合を除き、買主は代金の支払を拒める(§576)。本肢はこのとおりで正しい。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
甲自動車について、第三者CがA所有ではなくC所有の自動車であると主張しており、Bが所有権を取得できないおそれがある場合、Aが相当の担保を供したときを除き、BはAに対して、売買代金の支払を拒絶することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|この肢が問う論点は?
(代金支払拒絶/追完催告の順序)
🔁 Step 2|§576のルールと例外は?
(§576)
損害賠償は、売主の“責めに帰することができない事由”による時を除けば買主が請求できる?
令和2年(12月)問7 肢2(正解2=正しい)|売買・履行不能
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
AがBに甲土地の引渡しをすることができなかった場合、その不履行がAの責めに帰することができない事由によるものであるときを除き、BはAに対して、損害賠償の請求をすることができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「損害賠償の請求」=Phase 2 買主の権利と行使要件の型。4つの武器のうちどれで、その武器に帰責事由が要るかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|どの武器か?
「損害賠償の請求」=4つの武器(追完・代金減額・解除・損害賠償)のうち損害賠償。帰責事由マトリクスにかける。
S2|損害賠償に帰責事由は要る?
帰責事由マトリクス=追完・減額・解除は売主の帰責事由が“不要”だが、損害賠償だけは売主の帰責事由が必要(§415①ただし書)。「責めに帰することができない事由によるとき」を除いて請求できるとする肢は、§415①ただし書と一致する。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=損害賠償は債務者(売主)の帰責事由が必要で、帰責事由がない場合を“除いて”請求できる(§415①ただし書)。肢はこの条文どおり。(追完・減額・解除は無過失でも請求できる点と対照)
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。損害賠償は債務者(売主)の帰責事由が必要で、その不履行が売主の責めに帰することができない事由による場合を除き、買主は請求できる(§415①ただし書)。肢は条文どおりで正しい。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
AがBに甲土地の引渡しをすることができなかった場合、その不履行がAの責めに帰することができない事由によるものであるときを除き、BはAに対して、損害賠償の請求をすることができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|この肢が問う論点は?
(権利行使の順序/帰責事由)
🔁 Step 2|損害賠償に売主の帰責事由は必要?
(§415①ただし書)
注文者が出した材料が原因で不適合が生じたら、善意の請負人に修補を請求できる?
令和5年 問3 肢4(正解2=本肢は正しい)|請負・帰責
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
増築した部分にAが提供した材料の性質によって契約不適合が生じ、Bが材料が不適当であることを知らずに工事を終了した場合、AはBに対して、Aが提供した材料によって生じた契約不適合を理由とした修補を請求することはできない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「Aが提供した材料の性質によって契約不適合が生じ」=Phase 2 買主の権利と行使要件(請負の特則§636)の型。まず不適合の原因が注文者の材料・指図側かを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|不適合の原因は誰側か?
注文者Aが提供した材料が原因=請負の特則§636本文の入口。注文者の供した材料・指図で生じた不適合は、原則として注文者は追完(修補)・減額・解除・損害賠償のいずれも請求できない。
S2|例外=請負人は不適当を知っていたか?
§636ただし書=請負人がその不適当を知りながら告げなかったときだけ追及できる。本問のBは「材料が不適当であることを知らずに」工事=善意。例外に当たらず、AはBに修補を請求できない。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=注文者Aの提供した材料が原因で生じた不適合は、請負人Bが善意(不適当を知らなかった)なら、注文者は追完(修補)を請求できない(§636本文・ただし書)。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。注文者Aが提供した材料の性質によって生じた不適合で、請負人Bは不適当を知らなかった(善意)ため、AはBに修補を請求できない(§636)。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
増築した部分にAが提供した材料の性質によって契約不適合が生じ、Bが材料が不適当であることを知らずに工事を終了した場合、AはBに対して、Aが提供した材料によって生じた契約不適合を理由とした修補を請求することはできない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|この肢が問う論点は?
(権利行使の順序/請負の材料・指図/軽微性)
🔁 Step 2|そのルールは?
(§636)
🔁 Step 3|例外(§636ただし書)に当たる?
(請負人は不適当を知っていたか)
重大な不適合なら、目的達成の可否にかかわらず催告なしで当然に売買契約を解除できる?
令和元年 問3 肢2(正解1=この肢は誤り)|売買・解除※「瑕疵」=契約不適合
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
建物の構造耐力上主要な部分の瑕疵については、契約の目的を達成できるか否かにかかわらず、Bは瑕疵を理由に売買契約を解除することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「瑕疵を理由に」買主Bが売買契約を解除=Phase 2 買主の権利と行使要件の型。まず解除に必要な“順序”(催告が要るか)を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|買主のどの武器か?
「瑕疵を理由に解除」=Phase 2の4つの武器(追完・減額・解除・損害賠償)のうち「解除」。次に解除に必要な順序を確認する。
S2|解除の順序は?(催告が要るか)
現行法の解除は原則追完の催告を要する催告解除(§541)。無催告解除は履行不能や明確な拒絶など§542の場合に限る。重大な不適合でも「目的達成の可否にかかわらず当然に解除」とはならず、まず催告が原則。肢は催告を飛ばしており誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=解除は原則追完の催告が必要(§541)。無催告解除は§542の限られた場合(履行不能・明確な拒絶など)だけ。🔴罠=旧法の「目的達成不能なら解除」を持ち込み、「目的達成の可否にかかわらず当然に解除」と催告を飛ばさせる。🔴罠の型=旧法の混入/順序無視。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。現行法の解除は原則として追完の催告が必要(§541)で、重大な不適合でも目的達成の可否にかかわらず当然に解除できるわけではない。無催告解除は§542の場合に限られる。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
建物の構造耐力上主要な部分の瑕疵については、契約の目的を達成できるか否かにかかわらず、Bは瑕疵を理由に売買契約を解除することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|この肢が問う論点は?
(権利行使の順序/帰責事由/軽微性)
🔁 Step 2|解除の順序のルールは?
(§541・§542)
損害賠償ができるのは「解除できない場合に限られる」?
令和元年 問3 肢3(正解1=この肢は誤り)|売買・武器の併存
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Bが瑕疵を理由にAに対して損害賠償請求をすることができるのは、瑕疵を理由に売買契約を解除することができない場合に限られる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「損害賠償請求」=Phase 2 買主の権利と行使要件の型。4つの武器(追完・減額・解除・損害賠償)が併存・選択できるかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|どの武器の型か?
「損害賠償請求」=Phase 2の4武器(追完§562/減額§563/解除/損害賠償§415)のうち損害賠償(§415)の話。武器は併存・選択できるのが原則。
S2|損害賠償は解除と併存できるか?
§545④=解除しても損害賠償請求は妨げられない。解除できるか否かと損害賠償の可否は別問題。「解除できない場合に限られる」という制限は存在せず誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=武器は併存・選択できる。損害賠償(§415)は解除(§545④で解除しても損賠請求は妨げられない)と両立する。🔴罠=損害賠償を「解除できない場合に限られる」と、併存できる武器を排他的に条件づける。🔴罠の型=表と逆(併存を排他にすり替え)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。損害賠償(§415)は解除と併存でき、解除しても損害賠償請求は妨げられない(§545④)。「解除できない場合に限られる」わけではない。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Bが瑕疵を理由にAに対して損害賠償請求をすることができるのは、瑕疵を理由に売買契約を解除することができない場合に限られる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|この肢が問う論点は?
(武器の併存/行使の順序/帰責事由/軽微性)
🔁 Step 2|損害賠償と解除の関係のルールは?
(§415・§545④)
Phase 3:特約の有効性(宅建業法の特則)4問
個人売主の不利特約は有効/業者売主は8種制限で原則無効(通知期間2年以上だけ例外)。知って告げなかった売主は誰でも免責されない。責任主体は売主のみ。
「引渡しから3年以内に通知」の特約は、売主が業者か否かを問わず有効で、4年経過なら損害賠償できない?
令和7年 問10 肢2(正解3=本肢は正しい)|売買・特約
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
甲土地の引渡しの日から3年以内に契約不適合の通知をしなければ売主は契約不適合責任を負わない旨の特約があり、Bが引渡しの日から4年が経過した時点で土壌汚染を発見して直ちにAに通知した。Aが当該土壌汚染があることを重大な過失なく知らなかった場合、Aが宅地建物取引業者であるか否かにかかわらず、Bは損害賠償を請求することはできない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「契約不適合責任を負わない旨の特約」=Phase 3 特約の有効性の型。売主の業者性と特約の中身(通知期間)を見て、特約が生きるかを判定する。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|売主は宅建業者か?
肢は「業者であるか否かにかかわらず」=業者売主・非業者売主の両方で特約の効力を確かめる必要がある。まず属性で場合分け。
S2|その属性で買主に不利な特約は有効か?
非業者売主なら契約自由で買主に不利な特約も有効(§572)。業者売主でも通知期間を引渡しから2年以上とする特約だけは8種制限の例外で有効(宅建業法§40)。本肢は「3年以内に通知」=3年≧2年なのでどちらの属性でも有効。
S3|有効な特約の効果は?+§572の盾砕きは?
特約が有効=通知期間は引渡しから3年。Bの通知は4年経過後=期間経過で権利消滅。売主Aは重大な過失なく知らなかった=“知りながら告げなかった”にあたらず、§572の盾砕きも働かない。よって業者か否かを問わず賠償請求できず、肢は正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=通知期間を引渡しから「2年以上」とする特約は、業者売主でも8種制限の例外で有効(宅建業法§40)。非業者売主なら契約自由で当然有効(§572)。本肢は3年≧2年で両属性とも有効→4年経過で権利消滅。さらにAは知らなかったので§572の盾砕きも不発。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。引渡しから3年(≧2年)の通知期間特約は、業者売主でも例外的に有効・非業者売主でも契約自由で有効。Aは重大な過失なく知らず§572の盾砕きも働かないため、4年経過で権利消滅し、業者か否かを問わず損害賠償はできない。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
甲土地の引渡しの日から3年以内に契約不適合の通知をしなければ売主は契約不適合責任を負わない旨の特約があり、Bが引渡しの日から4年が経過した時点で土壌汚染を発見して直ちにAに通知した。Aが当該土壌汚染があることを重大な過失なく知らなかった場合、Aが宅地建物取引業者であるか否かにかかわらず、Bは損害賠償を請求することはできない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|この肢で検討すべき売主の属性は?
(業者売主で買主が非業者/非業者売主/業者間)
🔁 Step 2|「引渡しから3年以内に通知」という買主に不利な特約は有効か?
(非業者売主=契約自由/業者売主=8種制限だが通知期間2年以上は例外)
🔁 Step 3|売主Aは土壌汚染を「知りながら告げなかった」か?(§572の盾砕き)
(“知りながら告げなかった”事実は免責特約でも責任を免れない)
売主が土壌汚染を知って告げなかったとき、業者か否かで損害賠償の可否は変わる?
令和7年 問10 肢3(正解3=これが誤り=本問の答え)|売買・盾砕き
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
甲土地の引渡しの日から1年以内に契約不適合の通知をしなければ売主は契約不適合責任を負わない旨の特約があり、Aは甲土地に土壌汚染があることを売買契約締結時点で知っていて告げていなかった。Bが引渡しの日から3年が経過した時点で当該土壌汚染を発見して直ちにAに通知した場合、Aが宅地建物取引業者であるか否かによって、Bが損害賠償を請求できるか否かの結論が異なる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「契約不適合責任を負わない旨の特約」=Phase 3 特約の有効性の型。売主の業者性と、特約が民法より買主に不利かを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|特約は民法より買主に不利か?
「引渡しの日から1年で通知」の特約は、民法原則「知った時から1年」(§566)より買主に不利。有効になる例外は“引渡しの日から2年以上”の通知特約だけなので、業者売主なら8種制限(宅建業法§40)で無効になる型の特約。
S2|盾砕き=売主は知りながら告げなかったか?
Aは契約締結時に土壌汚染を知って告げず。§572で、業者売主でも非業者売主でも免責されない→特約は砕けて原則に戻り、Bは3年後に発見・直ちに通知で損害賠償を追及できる。どちらの場合も追及でき結論は変わらないので、「業者か否かで異なる」とする本肢は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=売主が「知りながら告げなかった」事実は§572でどんな特約でも免責されず、業者・非業者を問わず損害賠償の責任を負う。🔴罠=8種制限は業者売主だけに効くと思わせ「業者か否かで結論が異なる」と場合分けさせる。🔴罠の型=表と逆(実際は両者とも追及でき結論は一致するのに「異なる」と逆に言う)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。売主Aが知りながら告げなかった以上、§572で業者・非業者を問わず免責されず、どちらでもBは損害賠償を追及できる。結論は変わらないので「異なる」は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
甲土地の引渡しの日から1年以内に契約不適合の通知をしなければ売主は契約不適合責任を負わない旨の特約があり、Aは甲土地に土壌汚染があることを売買契約締結時点で知っていて告げていなかった。Bが引渡しの日から3年が経過した時点で当該土壌汚染を発見して直ちにAに通知した場合、Aが宅地建物取引業者であるか否かによって、Bが損害賠償を請求できるか否かの結論が異なる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|A=宅建業者・B=非業者なら、この特約は有効か?
(引渡しの日から1年で通知しないと責任を負わない特約|宅建業法§40)
🔁 Step 2|A=非業者。ただしAは契約時に土壌汚染を知って告げなかった。この特約は?
(非業者売主=契約自由だが…|§572)
「一切負わない」特約は、売主が宅建業者か否かで賠償の結論が変わる?
令和7年 問10 肢4(正解3=本肢は正しい)|売買・8種制限
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
売主は契約不適合責任を一切負わない旨の特約があり、Bは引渡しの日から1年が経過した時点で土壌汚染を発見して直ちにAに通知した。Aが当該土壌汚染があることを重大な過失なく知らなかった場合、Aが宅地建物取引業者であるか否かによって、Bが損害賠償を請求できるか否かの結論が異なる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「契約不適合責任を一切負わない旨の特約」=Phase 3 特約の有効性(宅建業法の特則)の型。売主・買主の業者性で、この特約が有効か無効かを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|属性を両ケースで回す
肢は「業者か否かで結論が変わるか」を問う比較型。売主が①非業者の場合と②宅建業者(買主B=非業者)の場合を両方当てはめる。
S2|各属性で「一切負わない」は有効か
非業者売主=契約自由で有効→賠償できない。業者売主で買主が非業者=民法より買主に不利な特約は8種制限(宅建業法§40)で無効→民法原則にリセット(知った時から1年・§566)。Bは発見後直ちに通知=期間内で賠償できる。
S3|§572の盾砕きは働くか=結論確定
売主は土壌汚染を重過失なく知らなかった→§572「知りながら告げず」に当たらず盾砕きは不発。よって非業者売主は免責のまま=不可、業者売主は無効=可で結論が分かれる。肢は正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=売主が宅建業者で買主が非業者なら「一切負わない」は8種制限(宅建業法§40)で無効→民法原則(知った時から1年・§566)にリセットして賠償可。非業者売主なら契約自由で有効=賠償不可。売主は重過失なく知らず§572の盾砕きも不発なので、業者か否かで結論が分かれる。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。非業者売主なら免責特約は有効で賠償不可、宅建業者売主なら8種制限(宅建業法§40)で無効となり民法原則(知った時から1年)に戻って賠償可。売主が重過失なく知らない本肢では、業者か否かで結論が異なる。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
売主は契約不適合責任を一切負わない旨の特約があり、Bは引渡しの日から1年が経過した時点で土壌汚染を発見して直ちにAに通知した。Aが当該土壌汚染があることを重大な過失なく知らなかった場合、Aが宅地建物取引業者であるか否かによって、Bが損害賠償を請求できるか否かの結論が異なる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|「一切負わない」特約が有効かどうかは、まず何で分かれる?
(8種制限=宅建業法§40が働く場面か)
🔁 Step 2|売主が「非業者」の場合、「一切負わない」特約は有効?
(非業者売主=契約自由)
🔁 Step 3|売主が「宅建業者」(買主は非業者)の場合、「一切負わない」特約は?
(8種制限=宅建業法§40。売主は重過失なく知らなかった=§572の盾砕きは不発)
契約不適合責任は、売買を媒介した宅建業者にも追及できる?
令和元年 問3 肢4(正解1=この肢は誤り)|責任の主体※「瑕疵」=契約不適合
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
AB間の売買をBと媒介契約を締結した宅地建物取引業者Cが媒介していた場合には、BはCに対して瑕疵担保責任を追及することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「媒介契約を締結した宅地建物取引業者C」=Phase 3 責任の主体の型。契約不適合責任を“誰に”請求できるのかをまず見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|契約不適合責任を負うのは誰か?
契約不適合(担保)責任を負うのは売主。売買契約の当事者だけが負う(§562〜§564)。
S2|Cはその「売主」か?
Cは売買を媒介しただけで、売買契約の当事者ではない。契約の当事者でない媒介業者は原則として契約不適合責任を負わないので、買主Bは売主に請求すべきで、Cには追及できない。肢は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=契約不適合責任を負うのは契約の当事者である売主のみ(§562〜§564)。🔴罠=売買を媒介しただけの宅建業者Cを責任の主体にすり替える。🔴罠の型=責任主体のすり替え。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。契約不適合責任を負うのは契約の当事者である売主であり、売買を媒介しただけの宅建業者Cは当事者でないため責任を負わない。BはCに追及できない。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
AB間の売買をBと媒介契約を締結した宅地建物取引業者Cが媒介していた場合には、BはCに対して瑕疵担保責任を追及することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|この売買でのCの立場は?
(売主本人か/媒介しただけか)
🔁 Step 2|契約不適合責任を追及できる相手は?
(§562〜§564/責任の主体)
つぎの順路へ
契約不適合責任はここまでです。おつかれさまでした。
つづけて読むなら解除の順路へ。手付・債務不履行・第三者・原状回復を切り分けます。
解除の順路へ →