「ステップアップ」をマスターした次は、誰のせいで不適合が起きたかで権利行使に制限がかかるという、もう一段深い関門です。同じ4つの武器でも、売主のせい・買主のせい・双方無過失でゲートが開いたり閉じたりする——これが「帰責事由マトリクス」。ここを外すとベテラン受験生でもバタバタ倒れます。
本日のターゲット問題(令和6年 問10)
売買契約の目的物が品質に関して契約の内容に適合しない場合において、当該契約不適合が売主及び買主のいずれの責めにも帰することができない事由(双方無過失)によるものであるとき、買主が行使することができない権利のみを掲げたものとして正しいのは「損害賠償請求権」のみである。
契約不適合が「双方無過失」 → 買主Bが行使できる権利は? → 双方無過失だと「損害賠償」だけ不可(§415)。追完・代金減額・解除は行使できる
【Phase 2B】帰責事由マトリクス
追完 減額 解除 損賠
売主のせい ◯ ◯ ◯ ◯
双方無過失 ◯ ◯ ◯ × ★本問
買主のせい × × × ×
※損害賠償だけは §415 で「責めに帰すべき事由」が必要
追完・減額・解除は無過失でも可(§562・§563・§564→§541)
買主のせいなら全部不可(自業自得)
本問:双方無過失 → 損賠だけ封じられる → 正解選択肢は(4)損害賠償のみ
答え:○(正しい)
損害賠償だけは§415の帰責事由(売主のせい)が必要。追完・代金減額・契約解除は無過失でも行使可。双方無過失なら買主が行使できないのは損害賠償だけが正解。
§415①ただし書(債務不履行による損害賠償):その債務の不履行が……債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない(=損害賠償できない)。
§562②(追完請求権・買主に帰責事由):前項の不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は、同項の規定による履行の追完の請求をすることができない。
§563③(代金減額請求権・買主に帰責事由):第一項の不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は、前二項の規定による代金の減額の請求をすることができない。
§564:前二条の規定は、第415条の規定による損害賠償の請求並びに第541条及び第542条の規定による解除権の行使を妨げない。
【ポイント】損賠は§415で帰責事由が必要。追完・減額・解除は無過失でも可(買主のせいの場合は全部封じる)。
売買契約の目的物が品質に関して契約の内容に適合しない場合において、当該契約不適合が売主及び買主のいずれの責めにも帰することができない事由によるものであるとき、買主が行使することができない権利は損害賠償請求権のみである。
○(正しい)
損害賠償だけは§415の帰責事由が必要。追完・減額・解除は無過失でも可能。封じられるのは損害賠償だけが正解。
売買契約の目的物が品質に関して契約の内容に適合しない場合において、当該契約不適合が売主及び買主のいずれの責めにも帰することができない事由によるものであるとき、買主が行使することができない権利は損害賠償請求権のみである。
双方無過失のとき、買主が行使できない権利は?
「双方無過失なら、行使できない権利は損害賠償請求権のみ」は正しい?
○(正しい)
損害賠償だけは§415の帰責事由が必要。追完・減額・解除は無過失でも可能。封じられるのは損害賠償だけが正解。
暗記ポイント
🎯 試験本番ではこう即答する:4つの武器のうち損害賠償だけが§415で帰責事由必要。追完・減額・解除は無過失でも可。双方無過失なら「損賠だけ封じられる」。買主のせいなら全部不可。
- 売主のせい:4つ全部OK
- 双方無過失:損害賠償だけ不可(追完・減額・解除はOK)
- 買主のせい:4つ全部不可(自業自得)
⚠️ よくある引っかけ
- 「双方無過失なら買主は何もできない」→ ×。追完・減額・解除はOK
- 「売主の過失がなくても損賠請求できる」→ ×。§415で帰責事由必要
- 「買主のせいでも追完だけは請求できる」→ ×。§562②で封じられる
【まとめ】📌 この記事の核心
📌 この記事の核心
⚖ Phase 2Bは「帰責事由マトリクス」。損害賠償だけ§415で帰責事由必要。双方無過失なら損賠だけ不可。買主のせいなら全部不可(自業自得)。本問は双方無過失で損賠のみ不可だから「行使できない権利は損賠のみ」が正解。
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