【不動産登記法】過去問を『型』で解く判定フロー

不動産登記法の順路 3 / 17 不動産登記法の型
🎯
ここは”勉強したのに本番で落とす”人が最も多い勝負どころ
不動産登記法は、知識があっても本番で「単独か共同か」「利害関係が要るか」を一瞬迷えば差がつく分野。だからこの記事は、第1部フローでこの論点を1つずつ当てはめて答えを出す道に整理しました。過去問でこのフローを何度も回せば、ここで確実に差をつけられます。
このアルゴの本体は第1部フロー(5つの島の分岐に答えが入っています)。過去問で何度も回すと本番でも解けるようになります(得点への近道)。第2部【ダッシュボード】は、そのフローの結論をキーワードから素早く引くための索引。その引き方は第2部の直後に実演(🔎 3ステップで判定する手順)を付けました。
⚖ この型を貫く1本の考え方
登記のルールは、まず「登記は真実を写す鏡——嘘・なりすましの危険が大きい手続ほどハードルが上がり、危険が無ければ単独・省略OKになる」から出発します。
① 原則=共同申請:損する側(登記義務者)を関与させることで、登記の真実性を担保する。
② 危険が無い→ハードルが下がる(→当てはめはPhase 1の🧾生き死に表):
・相続・法人の合併・保存登記=義務者がもういない(保存は“前の所有者”が登記上いない)
・確定判決・収用=真実を公的に確認済み
・氏名住所の変更=損する人がいない→単独申請OK
・相続・判決など義務者がいない単独申請なら識別情報も提供不要(嘘の危険なし。※仮登記の単独抹消などでは必要)。
③ 危険が大きい→ハードルが上がる
・所有権仮登記の本登記=第三者の権利が職権抹消される→承諾が絶対必要
・申請書の閲覧=プライバシー→正当な理由が必要
・敷地権付き区分建物の保存登記=実質は土地の権利移転→敷地権名義人の承諾が必要。
④ 表示の登記=物理的な事実の報告:真実は現地を見れば確認できる→単独申請・職権OK・原因証明不要。そのかわり公益のため報告は義務(新築・滅失などは1ヶ月以内)
原理から出ない逐語(このまま覚える):
・遺贈の令和5年改正罠(相続人に対する遺贈だけ単独可)
・資格者代理人でも識別情報の無条件の省略は不可
・合筆の例外(承役地の地役権・登記原因等が同一の担保権)
・数字(相続3年・住所氏名2年・買戻10年)。
🗺 不動産登記法は「独立した5つの論点」の集まり
肢を読んだら、まず【どの島か】を見分ける。各島は独立=全部を1つの流れで覚えようとせず、その島だけ見ればOK。
①登記の基本原則 表示/権利・申請義務・単独/共同申請
②土地の制限・閲覧 合筆制限・職権分筆・証明書交付
③仮登記 順位保全・本登記は利害関係人の承諾
④添付情報 登記原因証明情報・登記識別情報
⑤特殊論点 区分建物・相続・収用・遺贈
🧭 Step 0|現在地スキャン まずここだけ見る
肢を読んだら、最初に「この肢は 基本原則/閲覧・制限/仮登記/添付情報/特殊論点 のどれを聞いているか」だけを見る。それで入口(Phase)が1つに決まります。
表示登記・権利登記・単独/共同申請 Phase 1:登記の基本原則誰がどう申請
地図・地番・閲覧・証明書・土地の制限 Phase 2:土地の制限と閲覧ルール見る/制限の論点
仮登記・本登記・順位保全 Phase 3:仮登記のルール順位を確保
添付情報・登記識別情報・原因証明 Phase 4:添付情報のルール何を添える
区分建物・相続・代位・その他特殊 Phase 5:特殊論点の特則マンション・死亡等
🤔 迷ったら:「単独か共同か」「利害関係が要るか」を意識しつつ、論点の主役で Phase を選ぶ。判定できない肢は△で保留。
2 STEP SCAN METHOD
『不動産登記法』の判断アルゴリズム
迷ったら原則に戻る。例外トラップを回避する最強の羅針盤。
使い方:2ステップ・スキャン法
Step 1
ダッシュボード確認
第2部のキーワードをスキャン。あれば一撃で判定する。
Step 2
基本フロー判定
なければ第1部へ。原則から入り⚠️例外トラップを回避して結論を出す。
重要
未知の肢は「スルー」
判定できない知識はダミー肢。勝負せずをつけて涼しい顔でスルー!
第1部:基本フロー(全体地図・OS)
不動産登記法は「表示か権利か」「単独か共同か」「利害関係が必要か」に大きく分かれます。以下のPhaseに合わせて現在地を特定してください。
Phase 1:【登記の基本原則】(表示と権利・申請方法)
対象となる登記の性質と、誰がどうやって申請するかを特定する場面です。
S1
対象は「表示に関する登記」か?
Q.建物の新築や地目・地積の変更など、物理的な現況を報告する登記か?
YES(表示に関する登記)
【義務:あり】
変更・取得日から「1ヶ月以内」
区分建物(マンション)の表題登記原始取得者(分譲業者等)のみに申請義務。転得者(買主)に義務はない。しかも一棟に属する全部の区分建物を併せて(一括で)申請する(§48)。
【申請:単独】
表題部所有者等(※死亡時は相続人可)
【証拠:不要】
事実報告のため原因証明情報不要
職権:あり】
一部地目変更等で登記官が職権可
NO(権利に関する登記)
所有権や抵当権など、目に見えない権利の変動。
➡ Step 2へ
S2
「権利に関する登記」の義務と証拠
Q.法改正による義務化対象の登記か?
相続登記
3年以内 に義務化(知った日から)
住所・氏名
2年以内 に義務化(変更日から)
売買・抵当
原則として申請義務は ない
S3
申請方法は「共同」か「単独」か?
Q.以下の「単独申請できる例外」に該当するか?
判定式:原則=共同申請(損する側=登記義務者を関与させて真実性を担保)。嘘・なりすましの危険が無ければ単独OK(→上の⚖この型を貫く1本の考え方①②)
🧾 単独申請の生き死に表 ― 単独でできるか・共同のままかはここで判定
場面申請理由(当てはめ)
保存登記○単独(単独申請しかない“前の所有者”が登記上いない。申請できる者=表題部所有者又はその相続人その他の一般承継人・確定判決で確認された者・収用(§74①)。⚠共有者の1人が自己の持分についてのみ保存登記することはできない(全員分全部につき申請する)
相続・法人の合併○単独義務者がもういない
確定判決・不動産の収用○単独真実を公的に確認済み
氏名住所の変更更正○単独損する人がいない
遺贈(相続人に対する○単独令和5年4月施行の改正(詳細=下の⚠トラップ①)
遺贈(相続人以外への)✗共同のまま改正で単独になったのは「相続人に対する遺贈」だけ
所有権保存のみの抹消○単独名義人自身が消す=ほかに損する人がいない
仮登記(義務者の承諾あり)○単独承諾が嘘の危険を消す(詳細=Phase 3)
買戻特約(契約の日から10年経過)○単独で抹消§69の2(数字は🧠穴埋めで反復)
共有物分割禁止の定めの変更✗共有者全員の共同申請(単独不可)特殊な合同申請=全員が申請人になる
抵当権設定✗共同義務者は債務者ではなく「抵当権設定者」(詳細=下の⚠トラップ②)
該当する 【単独申請可能】
該当しない 原則通り【共同申請】
例外トラップ①:例外の引っかけ
「遺贈(いぞう)」は相続と似ているが、令和5年4月施行の改正で「相続人に対する遺贈」だけは単独申請可になった。それ以外(相続人以外への遺贈)は原則通り【共同申請】となる!
例外トラップ②:当事者のすり替え
共同申請の当事者をズラす罠!抵当権設定の場合、義務者(損をする側)は「債務者(お金を借りた人)」ではなく、不動産を失うリスクを負う「抵当権設定者」である!
S4
申請の「手段」は適正か?
Q.登記所に出頭しなければ申請できないか?
NO
出頭のほか、【郵送】【オンライン】(電子情報処理組織)による申請も可能。
Phase 2:【土地の制限と閲覧ルール】
S1
合筆・分筆の制限チェック
Q1.「合筆できないNGパターン」に該当するか?
(所有者・持分・地目が相互に異なる土地、所有権登記の有無が異なる土地、所有権以外の権利の登記がある土地=原則合筆不可※例外=承役地の地役権の登記・登記原因等が同一の担保権など)
該当する(YES) 【合筆できない】
Q2.一筆の土地の一部が別の地目になったか?
該当する(YES) 登記官が申請なしでも【職権で分筆】しなければならない。
S2
証明書の請求・閲覧の「利害関係」と「手段」
Q1.閲覧したいのは、登記簿の附属書類である「申請書」か?
YES(申請書)
プライバシー保護のため
【正当な理由】が必要
NO(証明書・図面等)
【誰でも請求・閲覧可能】
(利害関係不要)
Q2.証明書の請求手段や内容は適正か?
  • 【オンライン】請求や、送付(郵送)による交付も可能。
  • 履歴を省いた【現在効力を有する事項のみ(現在事項証明書)】の請求も可能。
Phase 3:【仮登記】
S1
仮登記の申請と本登記
Q.「単独」で申請できるか?
義務者の承諾/裁判所の命令あり YES なりすましの危険なし【単独申請可能】
例外トラップ(本登記)
「所有権」の仮登記を本登記にする際、第三者の権利が職権抹消されるため【承諾が絶対に必要】!(※抵当権等なら順位が下がるだけなので不要)
S2
仮登記の抹消(§110)
Q.誰が「単独」で抹消できるか?
仮登記の登記名義人 本人 YES 自分の権利を消すだけ【単独で抹消可能】
登記上の利害関係人(仮登記義務者を含む) YES 仮登記名義人の承諾情報を付ければ【単独で抹消可能】
Phase 4:【添付情報】
S1
識別情報(パスワード)
Q1. 通知されないか?
本人が希望しない/債権者代位 【通知されない】
Q2. 提供を省略できるか?
単独申請(義務者なし等) 嘘の危険なし【提供不要】
⚠️省略の引っかけ:資格者代理人(司法書士等)が代理しても、無条件の省略は【許されない(要する)】
S2
原因証明情報
表示登記

不要
権利登記

原則必要
Phase 5:【マンション・死亡・特殊論点】
Step 1
マンションの近道
Q. 分譲業者から区分建物を取得した場合、買主は直接「保存登記」ができるか?
YES ➡ 【直接・単独で可能】
⚠️運命共同体の罠:「敷地権付き」の場合は、【敷地権名義人の承諾が絶対必要】
Step 2
当事者死亡の特則
委任した「本人」死亡
➡ 代理権は【消滅しない】
「表示」の義務者死亡
➡ 相続人が【いきなり単独申請
Step 3
特殊な申請要件
  • 共有物分割禁止 全員共同
  • 所有権移転の抹消 共同
  • 信託 同時申請(受託者は単独可§98②)
  • 買戻特約 売買と同時申請。契約から10年経過→単独で抹消可(§69の2)
  • 地役権(要役地登記無) 設定不可
第2部:トリガー・ダッシュボード(先制攻撃・決め手編)
問題文を読んだら、まずは以下のキーワードをスキャン。あれば基本フローを飛ばして即座に一撃で判定します。
「郵送」「電子情報処理組織(オンライン)」 シーン申請・請求の手段 結論・ルール (決め手ワード)【出頭しなくても申請・交付請求が可能】
「法人の合併」「収用」 シーン単独申請の例外 結論・ルール (決め手ワード)【相続等と同じく単独申請が可能】
「申請書」 または
図面以外の 「附属書類」の閲覧
シーン証明書の請求・閲覧 結論・ルール (決め手ワード)【正当な理由が必要】 (※図面なら不要)
「現在効力を有するもののみ」 シーン証明書の請求・閲覧 結論・ルール (決め手ワード)【現在事項のみの請求も可能】
本人が「希望しない」
債権者が「代位申請」
シーンパスワードの通知 結論・ルール (決め手ワード)【通知されない】
「共有物分割禁止の定め」の変更 シーン特殊な合同申請 結論・ルール (決め手ワード)【共有者全員の共同申請が必要(単独不可)】
委任した「本人が死亡」 シーン代理権の不消滅 結論・ルール (決め手ワード)【代理権は消滅せず、そのまま申請できる】

🔎 ダッシュボードの「引き方」:3ステップで判定する手順
早見表は”引き方”を知らないと使えません。実際の本試験で、キーワード→該当行→即答 の動作を実演します。
手順は3ステップだけ:① 問題文からキーワードを拾う → ② 上の表で該当行を引く → ③ 結論(決め手ワード)をそのまま当てる
実演A(令和6年度 問14 肢2)
肢:「不動産の収用による所有権の移転の登記は、起業者が単独で申請することができる。」
  1. キーワードを拾う:「収用」+「単独で申請」
  2. 表を引く:→ 第2行【「法人の合併」「収用」→ 相続等と同じく単独申請が可能】
  3. 即答:表どおり単独申請OK → この肢は○(正しい)。誤り候補から除外(この問は”誤りはどれか”で正解=肢3)── 表を引くだけで判定できる
実演B(令和3年度〈10月実施〉 問14 肢2)
肢:「登記の申請をする者の委任による代理人の権限は、本人の死亡によって消滅する。」
  1. キーワードを拾う:「委任した本人が死亡」
  2. 表を引く:→ 最終行【委任した「本人が死亡」→ 代理権は消滅せず、そのまま申請できる】
  3. 即答:表は「消滅せず」。肢は「消滅する」→ 真逆 → この肢は×(誤り)(この問は”正しいものはどれか”なので肢2は不正解肢・正解=肢3)── 表と逆を言う肢は秒で斬れる
💡 コツ:問題文の主語(誰が)特徴語(収用/合併/オンライン/申請書の閲覧/本人死亡/共有物分割禁止/代位…)に印をつけ、その語を表で探すだけ。表と同じなら○、表となら×。迷ったら第1部フローで”なぜ”を確認すれば、引き方が腑に落ちます。
第3部

📚 過去問ワークアウト ─ 「型」で本当に解けるか試す

アルゴリズムは「読むため」のものではなく「過去問を解くため」のもの。直近10年の本試験から3問、実演で辿ってみます。「①ダッシュボード一撃 → ②基本フロー → ③結論」のリズムを体に染み込ませてください。

WORKOUT 1 令和7年度 問14(誤りはどれか)

肢2:登記事項証明書の交付の請求は、請求情報を電子情報処理組織を使用して登記所に提供する方法によりすることができる。

肢1:登記官は、一筆の土地の一部が別の地目となったときであっても、職権でその土地の分筆の登記をすることができない

①【ダッシュボード一撃】肢2をスキャン

キーワード「電子情報処理組織」を発見 → ダッシュボード第1行「出頭しなくても申請・交付請求が可能」が直撃。肢2は○(正しい)。誤り候補から除外。

②【第1部フロー】肢1を辿る

「分筆」キーワード → Phase 2 Step 1 へ。Q2「一筆の土地の一部が別の地目になったか?」YES → 登記官が申請なしでも【職権で分筆】しなければならない。肢1は「職権でできない」と言っている → 肢1は×(誤り)

③【結論】正解=肢1。所要時間:30秒以内。

WORKOUT 2 令和5年度 問14(誤りはどれか)

肢2:何人も、理由の有無にかかわらず、登記官に対し、手数料を納付して、登記簿の附属書類である申請書を閲覧することができる。

肢3:共有物分割禁止の定めに係る権利の変更の登記の申請は、当該権利の共有者である全ての登記名義人が共同してしなければならない

①【ダッシュボード一撃】肢3をスキャン

キーワード「共有物分割禁止の定めの変更」を発見 → ダッシュボード「特殊な合同申請」の行が直撃。「共有者全員の共同申請が必要(単独不可)」。肢3は○(正しい)。誤り候補から除外。

②【ダッシュボード一撃】肢2もスキャン

キーワード「申請書」の閲覧を発見 → ダッシュボード「証明書の請求・閲覧」の行が直撃。「正当な理由が必要」。肢2は「理由の有無にかかわらず閲覧できる」と言っている → 肢2は×(誤り)

③【結論】正解=肢2。第1部フローを開かずにダッシュボード2枚で判定。

WORKOUT 3 令和6年度 問14(誤りはどれか)

肢3:相続人ではない者に対する遺贈による所有権の移転の登記は、登記権利者が単独で申請することができる。

肢4:登記名義人の住所についての変更の登記は、登記名義人が単独で申請することができる。

①【第1部フロー】肢4を辿る

「住所変更」キーワード → Phase 1 Step 3の🧾生き死に表に「氏名住所の変更更正」行=○単独 → 該当YES → 【単独申請可能】=肢4は○

②【例外トラップ①】肢3を辿る

「遺贈」キーワード → Phase 1 Step 3 の ⚠️例外トラップ①「遺贈は相続と似ているが、令和5年4月施行の改正で「相続人に対する遺贈」だけは単独申請可になった。それ以外(相続人以外への遺贈)は原則通り【共同申請】」がここで効く。肢3は×(誤り)

③【結論】正解=肢3。例外トラップを覚えていれば一撃。

※令和5年4月施行の法改正で「相続人に対する遺贈」は単独申請可となったが、本肢は「相続人ではない者」への遺贈なので依然として共同申請。改正の趣旨も含めて Phase 1 Step 3 の引っかけは要復習。

💡 ワークアウトのポイント

① まずダッシュボードのキーワードでスキャン(30秒)。
② 引っかからなければ第1部のPhaseに入って原則判定(30秒)。
③ 各Stepの⚠️例外トラップに当てはまる肢があれば、それがほぼ正解。
④ どうしても判定できない肢は△(保留)。残り3肢から消去法で詰める。

第4部

📐 カバレッジ|取る核と、捨ててよい所

不動産登記法は合格者がしっかり取ってくる「勝負どころ」。だからこの型は、合格に効く肢(=合格者が正解の決め手にする核の論点)をフローで判定することに全振りします。周辺の丸暗記の細則は、合格者でも落とすことが多い「捨て・対象外」=深入り無用。型がどこまでを担うかを明確にしています。

▶ この型が担う範囲(直近10年・H30〜R7)

型で判定できる=合格に効く核の肢

🌫 型に入れない=周辺の細則

直近10年(H30〜R7)の本試験で、型が狙うのは「合格に効く肢」=合格者が正解の決め手にする肢。残りは合格者でも落とすことが多い丸暗記の細則=捨て・対象外で、あえて型に入れていません。

※ 昭和〜平成20年代前半の旧法・旧出題形式は影響が大きいため、本サイトでは直近10年を基準とします。

📌 暗記メモ|登記できる権利(不登法§3)

所有権・地上権・永小作権・地役権・先取特権・質権・(根)抵当権・賃借権・採石権・配偶者居住権

🔴 罠=「賃借権」「配偶者居住権」も登記できる(意外な○)。

▶ 型に入れない13の「捨て・対象外」論点(=丸暗記の細則)

以下は合格者でも落とすことが多い丸暗記の細則。合格に必須ではないので、あえて型の分岐に入れていません。試験でこれらの肢が出たら△(保留)
※整理:✂ 完全に捨ててよいのは「補完先が解説+ki2のみ」の細則だけ。下表のうち「収用」「遺贈」「識別情報の拒否」「代位の通知」など補完先にダッシュボード・トラップ・実演がある論点は、実際にはその表・トラップで取れる(=出たら表を引く)。捨てた肢は△にして、残り3肢から消去法で詰めるのが基本戦略。余力があれば各解説記事末尾のki2で拾えます(任意)。

出題年・肢 論点 補完先
R7問14肢4建物の合併の登記の申請適格者(§54①)Phase 1解説(表示)+ki2
R6問14肢2収用による単独申請(§118)Phase 1の🧾生き死に表+ダッシュボード第2行
R6問14肢3遺贈による所有権移転(共同申請が原則)🧾生き死に表+⚠️例外トラップ①/Phase 1解説
R4問14肢3登記識別情報の通知拒否(§21)Phase 4解説+ダッシュボード5行目で部分カバー
R4問14肢4登記完了証の送付請求(規則§182)Phase 4解説+ki2
R3-12問14肢2共用部分の建物の合併制限(§54)Phase 5解説(区分建物)+ki2
R3-12問14肢3登記官の実地調査権限(§29)Phase 1解説+ki2
R3-10問14肢4信託登記の受託者単独申請(§98②)Phase 5解説(特殊申請)+ki2
R2-12問14肢2所有権以外の権利登記がある土地の分筆Phase 2解説(合筆・分筆)+ki2
R2-12問14肢3区分建物の表題登記の同時申請(§48①)Phase 5解説(区分建物)+ki2
R2-10問14肢3債権者代位時の識別情報通知ダッシュボード第5行(代位申請→通知されない)+Phase 4解説+ki2
R2-10問14肢4配偶者居住権の登記(§3、令和2年改正)Phase 5解説+ki2
H30問14肢1登記の申請主義の原則(§16)Phase 1解説(基本原則)+ki2

※ これらの13論点は 不動産登記法シリーズの13本の解説記事(Phase 1〜5)+ ki2過去問ブロック で全てカバーされる設計。アルゴリズムを「核」、解説記事+ki2を「枝葉」として捉えてください。

💡 不動産登記法の本番戦略

① まず本アルゴリズムで4肢をスキャン → 大半は判定できる。
② 知識型細則の肢に当たったら焦らず△(保留)
③ 不動産登記法は1問だけ。他の科目に時間を回す判断も大切。
④ 模試で△が出た論点は、解説記事+ki2で必ず復習して次から潰す。

🧠 数字・結論を思い出す(タップで答え)
表示の登記(新築・滅失等) 以内に申請義務(物理的事実の報告・職権もOK)
相続登記=知った日から 以内/住所・氏名の変更 以内に義務化
買戻特約=契約から 経過で単独抹消(§69の2)
権利の登記の原則 (損する義務者を関与させて真実を担保)
単独申請の例外=保存登記・相続・法人の合併・ ・氏名住所の変更更正・ など(共通点=嘘の危険なし)
遺贈(令和5年4月施行) に対する遺贈だけ単独可(それ以外は共同申請)
申請書(図面以外の附属書類)の閲覧 が必要(図面なら不要)
所有権仮登記の本登記=利害関係第三者の が絶対必要(職権抹消されるため)
委任した本人が死亡=代理権は 
区分建物の表題登記 のみ申請義務・一棟全部を 申請
資格者代理人(司法書士等)でも識別情報の の省略は 
敷地権付き区分建物の保存登記 が必要(実質は土地の権利移転)
📖 用語ミニ辞典 ― 言葉に詰まったらここ
不動産登記法の型でよく出る専門用語を、やさしい言葉でまとめました。意味に詰まったら戻ってください。
表示の登記・権利の登記ひょうじ/けんりのとうき
登記簿は2階建て。「表題部」は土地建物の物理的な姿(所在・面積など)=表示の登記、「権利部」は所有権・抵当権など権利関係=権利の登記。
例:表題部=「○○町1番、宅地100㎡」、権利部=「所有者A、抵当権者B」。
この型では まず対象が表示の登記か権利の登記かを見分けるのが出発点。表示は登記官の職権も使える/権利は当事者の申請が原則。
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表題登記ひょうだいとうき
新しくできた建物などについて、表題部を初めて作る登記。
例:建物を新築したときの最初の登記。
この型では 新築建物・新たに生じた土地は1ヶ月以内に表題登記の申請義務がある(表示の登記)。
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所有権保存登記しょゆうけんほぞんとうき
権利部に、最初の所有者として名前を入れる登記。
例:表題登記のあと、所有者として自分を登記する。
この型では 義務ではない(しなくても罰則なし)。これをして初めて、その後の売買などの権利登記ができる。
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仮登記・本登記かりとうき/ほんとうき
仮登記は将来の本登記のために順位だけ先に確保しておく登記。本登記は効力が完全に備わる正式な登記。
例:代金未払いのうちに「将来買う」順位を仮登記で押さえる。
この型では Phase 3。仮登記は順位保全が目的。仮登記を本登記にするとき、登記上の利害関係ある第三者がいれば、その承諾が必要。
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共同申請・単独申請きょうどう/たんどくしんせい
登記は原則、登記で得をする人(登記権利者)と損をする人(登記義務者)が共同で申請する。例外的に1人で申請できるのが単独申請。
例:売買は売主・買主が共同申請/相続・判決・収用は単独申請。
この型では Phase 1。原則は共同申請。単独申請の例外(相続・判決・収用・表示の登記など)を覚えるのが得点源。
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職権登記しょっけんとうき
申請がなくても、登記官が自分の職権で行う登記。
例:表示に関する登記の一部、地番の変更など。
この型では 主に表示の登記の場面。権利の登記は原則、当事者の申請が必要で職権では入らない。
▲ フローへ戻る
分筆・合筆ぶんぴつ/がっぴつ
分筆は1つの土地を複数に分けること、合筆は複数の土地を1つにまとめること。
例:1番の土地を1番1・1番2に分ける(分筆)/隣り合う2筆を1つに(合筆)。
この型では 表示の登記。合筆には制限がある(所有権以外の権利の登記がある土地は原則合筆できない等)。建物では分割・合併が対応する。
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登記識別情報とうきしきべつじょうほう
登記が完了したときに本人に通知される、12桁の秘密の符号。昔の「権利証」にあたる。
例:次に売るとき、本人確認のために提出する。
この型では 共同申請で登記義務者の本人確認に使う。原則として登記義務者が提供する。
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読み終えたら | 不動産登記法の順路 3 / 17
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