連帯債務は「一人に起きたことが、他のみんなに影響するか(絶対効)/しないか(相対効)」がすべてです。そして民法改正で、絶対効は「更改・相殺・混同」の3つだけに絞られ、請求・免除・時効は相対効に変わりました。ここが本試験最大の狙い目です。
本日のターゲット問題(令和3年度 問2 肢1)
債務者A、B、Cの3名が負担部分均等で債権者Dに300万円の連帯債務を負った場合、DがAに対して裁判上の請求を行ったとしても、特段の合意がなければ、BとCがDに対して負う債務の消滅時効の完成には影響しない。
連帯債務者A・B・C → 債権者D(各自300万)。DがAに「裁判上の請求」 → DはA一人にだけ働きかけた。この効果はB・Cにも及ぶ?(絶対効か相対効か——それが本問)
【連帯債務 S1:絶対効か相対効か】
絶対効(みんなに影響)= 更改・相殺・混同 の3つだけ(コウ・ソウ・コン)
相対効(他に影響しない)= 請求・免除・時効 は【改正で相対効へ】/承認 はもともと相対効
└ ただし債権者+他の債務者の「別段の意思表示」で絶対効化できる(§441但書)
答え: ◯(正)
連帯債務の絶対効は「更改・相殺・混同」の3つだけ。請求は相対効(改正点)なので、特約がなければ他の連帯債務者の時効には影響しない。
🧠 なぜこうなる? ── ここからが本題
結論(コウ・ソウ・コンだけ絶対効)を丸暗記しても、改正や似た論点でぐらつきます。「なぜこの3つだけか」を腹落ちさせれば、数字も改正も忘れません。講師と生徒で天秤に乗せていきましょう。
=債務が実質的に消える「満足」の事由
=いずれも働きかけ止まり
第438条(更改)・第439条第1項(相殺)・第440条(混同)=絶対効。第441条 第438条・第439条第1項・第440条に規定する場合を除き、連帯債務者の一人について生じた事由は、他の連帯債務者に対してその効力を生じない(=相対効が原則)。ただし、債権者及び他の連帯債務者の一人が別段の意思を表示したときは、当該他の連帯債務者に対する効力は、その意思に従う。
暗記ポイント
🎯 試験本番ではこう即答する
⚖️ 概念マップ:連帯債務S1=絶対効か相対効か。絶対効=更改・相殺・混同の3つだけ。残り(請求・免除・時効・承認)は相対効。
- 絶対効=更改(§438)・相殺(§439①)・混同(§440)の3つ(コウ・ソウ・コン)
- 請求・免除・時効 → 相対効(改正で変更・他に及ばない)/承認はもともと相対効
- 特約(別段の意思表示)があれば相対効の事由も絶対効化できる(§441但書)
⚠️ よくある引っかけ
- 「一人への請求で他の時効も完成猶予される」→ ✕(請求は相対効)
- 「一人を免除すれば他も負担部分だけ債務を免れる」→ ✕(免除は相対効・他は全額のまま)
- 「混同は相対効」→ ✕(絶対効)
過去問「比較」道場(ひっかけ回避)
「絶対効3兄弟(更改・相殺・混同)」を正確に見分けられるか。”効力が生じないもの(相対効)を選べ”という逆問形式で確かめましょう。
【比較対象:令和7年 問9 肢2】連帯債務者の一人について生じた事由のうち、他の連帯債務者に対して「効力が生じないもの」として正しいものはどれか(別段の意思表示なし)。肢2 連帯債務者の一人と債権者との間の混同。
連帯債務者の一人Aと債権者Dが「混同」(例:相続で同一人に) → 「混同」が起きたとき、他のB・Cの債務にも及ぶ?(絶対効か相対効か——それが本問)
答え: ×(誤)
混同は絶対効(更改・相殺・混同)。他の連帯債務者にも効力が及ぶ(§440)。「効力が生じないもの(相対効)」には当たらず、この肢は誤り。
連帯債務者の一人について生じた事由のうち「他の連帯債務者に対して効力が生じないもの」として正しいのはどれか(別段の意思表示なし)。肢2:連帯債務者の一人と債権者との間の混同。(この肢は正しいか?)
×(誤り)
混同は絶対効(更改・相殺・混同)。他の連帯債務者にも効力が及ぶ(§440)。「効力が生じないもの(相対効)」には当たらないので、この肢は誤り。
連帯債務者の一人について生じた事由のうち「他の連帯債務者に対して効力が生じないもの」として正しいのはどれか(別段の意思表示なし)。肢2:連帯債務者の一人と債権者との間の混同。(この肢は正しいか?)
混同は「効力が生じないもの(相対効)」に当たる?
「混同」は効力が生じないもの(相対効)として正しい?
×(誤り)
混同は絶対効(更改・相殺・混同)。他の連帯債務者にも効力が及ぶ(§440)。「効力が生じないもの(相対効)」には当たらないので、この肢は誤り。
【まとめ】📌 この記事の核心
📌 この記事の核心
連帯債務の絶対効は「更改・相殺・混同」の3つだけ(コウ・ソウ・コン)。請求・免除・時効は相対効(改正で変更)/承認はもともと相対効。特約があれば絶対効化できる。まずこの仕分けが全ての出発点。
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