最終回は総合ボス戦。連帯債務(横の対等)と連帯保証(縦の主従)を並べ、免除・請求・時効・無効の4つの事由が「どこまで波及するか」を一気に判定します。これまでの型の総まとめです。
本日のターゲット問題(平成20年 問6 ベース・肢1 免除)
Aが、Bに対して債務を免除した場合にはCが、Cに対して債務を免除した場合にはBが、それぞれ500万円分の債務を免れる(連帯債務)。Dが、Eに対して債務を免除した場合にはFが、Fに対して債務を免除した場合にはEが、それぞれ全額の債務を免れる(連帯保証)。
連帯債務:A・B・C→D(各自全額)/連帯保証:保証人Fが主債務者Eを保証→D → 免除:連帯債務は"相対効"(他は減らない)。連帯保証は主債務者の免除なら付従性で保証人も免れる
【総合:波及の早見表】
連帯債務(横) 連帯保証(縦)
免除 相対効=他は全額のまま 主→保証人:及ぶ/保証人→主:及ばず
請求 相対効=及ばない 主→保証人:及ぶ/保証人→主:及ばず
時効完成 相対効=他は全額のまま 主→保証人:及ぶ/保証人→主:及ばず
契約無効 各独立=他は全額有効 主債務無効→保証も無効(付従性)
※連帯債務の絶対効は「更改・相殺・混同」だけ
答え: ×(誤)
連帯債務の免除は相対効→他は500万円を免れず全額のまま(前半が誤り)。連帯保証も「保証人Fの免除→主債務者Eが全額免れる」は誤り(保証人の免除は主債務者に及ばない)。
🧠 なぜこうなる? ── 横と縦を混ぜると事故る
早見表を丸暗記しても、改正の話や「連帯保証も対等でしょ?」という似た論点が混ざった瞬間にぐらつきます。なぜ横(連帯債務)と縦(連帯保証)で結論が真逆になるのかを腹落ちさせれば、初見の総合問題でも当てられて忘れません。
Aが、Bに対して債務を免除した場合にはCが、Cに対して債務を免除した場合にはBが、それぞれ500万円分の債務を免れる(連帯債務)。Dが、Eに対して債務を免除した場合にはFが、Fに対して債務を免除した場合にはEが、それぞれ全額の債務を免れる(連帯保証)。(正しいか?)
×(誤り)
連帯債務の免除は相対効(改正)→他は500万円を免れず全額のまま(前半が誤り)。連帯保証も「保証人Fの免除→主債務者Eが全額免れる」は誤り(保証人の免除は主債務者に及ばない)。よって全体として誤り。
Aが、Bに対して債務を免除した場合にはCが、Cに対して債務を免除した場合にはBが、それぞれ500万円分の債務を免れる(連帯債務)。Dが、Eに対して債務を免除した場合にはFが、Fに対して債務を免除した場合にはEが、それぞれ全額の債務を免れる(連帯保証)。(正しいか?)
連帯債務で一人を免除すると、他の連帯債務者は500万円免れる?
この記述は正しい?
×(誤り)
連帯債務の免除は相対効(改正)→他は500万円を免れず全額のまま(前半が誤り)。連帯保証も「保証人Fの免除→主債務者Eが全額免れる」は誤り(保証人の免除は主債務者に及ばない)。よって全体として誤り。
暗記ポイント
🎯 試験本番ではこう即答する
⚖️ 概念マップ:総合=①横(連帯債務)か縦(連帯保証)か→②波及を当てる。連帯債務は絶対効3兄弟(更改・相殺・混同)以外は相対効/連帯保証は主→従だけ及ぶ。
- 連帯債務:免除・請求・時効=相対効(他は全額のまま)/契約無効=各独立(他は全額有効)
- 連帯保証:主債務者の免除・請求・時効・無効=保証人に及ぶ(付従性)/保証人の事由=主債務者に及ばない(弁済等を除く)
⚠️ よくある引っかけ
- 「連帯債務で一人の免除・時効により他も負担部分だけ免れる」→ ✕(相対効・全額のまま)
- 「連帯保証人の免除・時効で主債務者も免れる」→ ✕(保証人→主債務者は及ばない)
過去問「比較」道場(ひっかけ回避)
残る3つの事由「請求・時効完成・契約無効」も同じ型で斬ります。横(連帯債務)と縦(連帯保証)を仕分けて判定しましょう。
【比較対象①:肢2 履行請求】Aが、Bに対して履行を請求した効果はCに及び、Cに対して請求した効果はBに及ぶ(連帯債務)。Dが、Eに対して請求した効果はFに及び、Fに対して請求した効果はEに及ぶ(連帯保証)。
同じ構造で「履行の請求」をした場合 → 請求は原則"相対効"。連帯保証は主→保証のみ及ぶ(§457)、保証→主は及ばない
答え: ×(誤)
連帯債務の請求は相対効(及ばない)。連帯保証も「Fへの請求→Eに及ぶ」は誤り(保証人→主債務者は及ばない)。
Aが、Bに対して履行を請求した効果はCに及び、Cに対して請求した効果はBに及ぶ(連帯債務)。Dが、Eに対して請求した効果はFに及び、Fに対して請求した効果はEに及ぶ(連帯保証)。(正しいか?)
×(誤り)
連帯債務の請求は相対効→他に及ばない(前半が誤り)。連帯保証も「Fへの請求→Eに及ぶ」は誤り(保証人への請求は主債務者に及ばない)。よって全体として誤り。
Aが、Bに対して履行を請求した効果はCに及び、Cに対して請求した効果はBに及ぶ(連帯債務)。Dが、Eに対して請求した効果はFに及び、Fに対して請求した効果はEに及ぶ(連帯保証)。(正しいか?)
連帯債務で一人に請求した効果は、他の連帯債務者に及ぶ?
この記述は正しい?
×(誤り)
連帯債務の請求は相対効→他に及ばない(前半が誤り)。連帯保証も「Fへの請求→Eに及ぶ」は誤り(保証人への請求は主債務者に及ばない)。よって全体として誤り。
【比較対象②:肢3 時効完成】Bについて時効が完成した場合にはCが、Cについて時効が完成した場合にはBが、それぞれ500万円分の債務を免れる(連帯債務)。Eについて時効が完成した場合にはFが、Fについて時効が完成した場合にはEが、それぞれ全額の債務を免れる(連帯保証)。
同じ構造で一人に「時効完成」 → 連帯債務は相対効(他は減らない)。連帯保証は主債務者の時効完成なら付従性で保証人も免れる
答え: ×(誤)
連帯債務の時効完成は相対効→他は全額のまま。連帯保証も「Fの時効完成→Eが全額免れる」は誤り(保証人→主債務者は及ばない)。
Bについて時効が完成した場合にはCが、Cについて時効が完成した場合にはBが、それぞれ500万円分の債務を免れる(連帯債務)。Eについて時効が完成した場合にはFが、Fについて時効が完成した場合にはEが、それぞれ全額の債務を免れる(連帯保証)。(正しいか?)
×(誤り)
連帯債務の時効完成は相対効→他は500万円を免れず全額のまま(前半が誤り)。連帯保証も「Fの時効完成→Eが全額免れる」は誤り(保証人の時効は主債務者に及ばない)。よって全体として誤り。
Bについて時効が完成した場合にはCが、Cについて時効が完成した場合にはBが、それぞれ500万円分の債務を免れる(連帯債務)。Eについて時効が完成した場合にはFが、Fについて時効が完成した場合にはEが、それぞれ全額の債務を免れる(連帯保証)。(正しいか?)
連帯債務で一人の時効が完成すると、他の連帯債務者は500万円免れる?
この記述は正しい?
×(誤り)
連帯債務の時効完成は相対効→他は500万円を免れず全額のまま(前半が誤り)。連帯保証も「Fの時効完成→Eが全額免れる」は誤り(保証人の時効は主債務者に及ばない)。よって全体として誤り。
【比較対象③:肢4 契約無効】AB間の契約が無効ならCが、AC間の契約が無効ならBが、それぞれ1,000万円の債務を負う(連帯債務)。DE間の契約が無効ならFが、DF間の契約が無効ならEが、それぞれ1,000万円の債務を負う(連帯保証)。
同じ構造で一人の契約が「無効」 → 連帯債務:一人が無効でも他は全額有効(独立性)。連帯保証:主債務が無効なら保証も無効(付従性)
答え: ×(誤)
連帯債務は各独立(一人無効でも他は全額)。だが連帯保証は付従性→主債務(DE)が無効なら保証も無効でFは負わない。「DE無効→Fが1,000万円負う」は誤り。
AB間の契約が無効ならCが、AC間の契約が無効ならBが、それぞれ1,000万円の債務を負う(連帯債務)。DE間の契約が無効ならFが、DF間の契約が無効ならEが、それぞれ1,000万円の債務を負う(連帯保証)。(正しいか?)
×(誤り)
連帯債務は各独立で一人無効でも他は全額(前半○)。だが連帯保証は付従性により、主債務(DE)が無効なら保証も無効でFは1,000万円を負わない。「DE無効→Fが1,000万円負う」は誤り。よって全体として誤り。
AB間の契約が無効ならCが、AC間の契約が無効ならBが、それぞれ1,000万円の債務を負う(連帯債務)。DE間の契約が無効ならFが、DF間の契約が無効ならEが、それぞれ1,000万円の債務を負う(連帯保証)。(正しいか?)
連帯保証で主債務(DE間)が無効なら、連帯保証人Fは1,000万円を負う?
この記述は正しい?
×(誤り)
連帯債務は各独立で一人無効でも他は全額(前半○)。だが連帯保証は付従性により、主債務(DE)が無効なら保証も無効でFは1,000万円を負わない。「DE無効→Fが1,000万円負う」は誤り。よって全体として誤り。
【まとめ】📌 この記事の核心
📌 この記事の核心
総合問題は「横(連帯債務)か縦(連帯保証)か」を見極めてから波及を当てる。連帯債務=絶対効3兄弟(更改・相殺・混同)以外は相対効/連帯保証=主→従は及ぶ・従→主は及ばず(消滅事由を除く)。これで連帯債務・保証はコンプリート!
→ 全体を振り返る:「連帯債務・保証債務の判断アルゴリズム(全体マップ)」