相続は「誰が・どの順位で・代わりに入るのは誰か」を順に確定するだけ。今回はPHASE 1のヤマ場「代襲相続」。ポイントは2つだけ——代襲が起こる「原因」と、どこまで下へ続くかの「範囲(再代襲)」。ここを固定すれば、複雑な家系図問題も判定できます。
本日のターゲット問題(平成14年 問12 肢4)
被相続人の子が、相続の開始後に相続放棄をした場合、その者の子がこれを代襲して相続人となる。
【PHASE 1:相続人の確定】Step 3(代襲)
Q. 本来相続する人が抜けた「原因」は?
├─ 死亡・欠格・廃除 → 代襲する
└─ 相続放棄 → 代襲しない(§939)
Q. どこまで下へ続く?(再代襲)
├─ 子の系統 → 孫・ひ孫…どこまでも
└─ 兄弟姉妹の系統 → 甥姪まで(再代襲なし)
答え: ×(誤)
代襲の原因は「死亡・欠格・廃除」の3つだけ。相続放棄は代襲しない(§939:初めから相続人でなかったとみなす)。
被相続人 ─ 弟(死亡)─ 甥(死亡)─ 甥の子、と並べてごらん。甥の子はもう入れない。
(相続の放棄の効力)第939条 相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなす。
第887条2 被相続人の子が、相続開始以前に死亡したとき、又は欠格・廃除により相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる(再代襲=ひ孫以降も同様)。
第889条2 第887条第2項(代襲)の規定は、兄弟姉妹が相続人となる場合について準用する(※ただし再代襲はなく、甥姪までにとどまる)。
被相続人の子が、相続の開始後に相続放棄をした場合、その者の子がこれを代襲して相続人となる。(正しいか?)
×(誤り)
代襲原因は「死亡・欠格・廃除」のみ。相続放棄は§939で初めから相続人でなかったとみなされ、代襲は生じない。「代襲する」は誤り。
被相続人の子が、相続の開始後に相続放棄をした場合、その者の子がこれを代襲して相続人となる。(正しいか?)
子が「相続放棄」した。その子(孫)は代襲して相続人になる?
「その者の子が代襲して相続人となる」は正しい?
×(誤り)
代襲原因は「死亡・欠格・廃除」のみ。相続放棄は§939で初めから相続人でなかったとみなされ、代襲は生じない。「代襲する」は誤り。
暗記ポイント
🎯 試験本番ではこう即答する
⚖️ 概念マップ:PHASE 1=相続人の確定。代襲は「本来相続する人が抜けた穴を、その子が埋める」制度。入れるかどうかは「原因」と「範囲」の2軸で決まる。
- 代襲の原因=死亡・欠格・廃除の3つ(相続放棄は×)
- 子の系統=再代襲あり(子→孫→ひ孫…どこまでも)
- 兄弟姉妹の系統=甥姪まで(再代襲なし)
⚠️ よくある引っかけ
- 「相続放棄した子の子が代襲する」→ ✕(放棄は代襲原因でない)
- 「兄弟姉妹の孫が代襲する」→ ✕(甥姪まで)
過去問「比較」道場(ひっかけ回避)
「原因」の次は「範囲」。兄弟姉妹の代襲がどこで打ち止めになるかを、もう1問で固めましょう。
【比較対象:令和2年(10月) 問8 肢4】被相続人の兄弟姉妹が相続人となるべき場合であっても、相続開始以前に兄弟姉妹及びその子がいずれも死亡していたときは、その者の子(兄弟姉妹の孫)が相続人となることはない。
答え: ◯(正)
兄弟姉妹の代襲は甥姪まで=再代襲なし。よって兄弟姉妹の孫は相続人にならない。子の系統(孫・ひ孫まで)との違いに注意。
被相続人の兄弟姉妹が相続人となるべき場合であっても、相続開始以前に兄弟姉妹及びその子がいずれも死亡していたときは、その者の子(兄弟姉妹の孫)が相続人となることはない。(正しいか?)
○(正しい)
子の系統は再代襲あり(孫・ひ孫…)だが、兄弟姉妹の系統は甥姪まで=再代襲なし。よって兄弟姉妹の孫は相続人にならない。記述どおり。
被相続人の兄弟姉妹が相続人となるべき場合であっても、相続開始以前に兄弟姉妹及びその子がいずれも死亡していたときは、その者の子(兄弟姉妹の孫)が相続人となることはない。(正しいか?)
兄弟姉妹もその子(甥姪)も死亡。さらにその子(兄弟姉妹の孫)は相続人になる?
「兄弟姉妹の孫が相続人となることはない」は正しい?
○(正しい)
子の系統は再代襲あり(孫・ひ孫…)だが、兄弟姉妹の系統は甥姪まで=再代襲なし。よって兄弟姉妹の孫は相続人にならない。記述どおり。
【まとめ】📌 この記事の核心
📌 この記事の核心
代襲は「原因(死亡・欠格・廃除/放棄は×)」と「範囲(子は無限・兄弟姉妹は甥姪まで)」の2軸で確定する。複雑な家系図も、この2軸を順に当てるだけ。
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