【相続】アルゴで解ける過去問ドリル
🎯 アルゴで解ける過去問ドリル
【相続】判断の地図で解く過去問 98肢
⏱ 1問30秒。相続の判断アルゴリズム(誰が→いくら→遺言遺留分→承認放棄)の Phase に沿って、肢を1つずつ○×判定。各カードはタブで「解説」と「練習」を切り替えられます。問題文は試験機関オリジナルの原文そのままです。
Phase 1 ─ 誰が相続するか(相続人の確定)24問
配偶者は常に相続人。血族は子→直系尊属→兄弟姉妹の順位。代襲は「死亡・欠格・廃除」では起きるが「放棄」では起きない。兄弟姉妹の代襲は甥姪まで(再代襲なし)。胎児は生まれたものとみなす。
相続アルゴリズム:PHASE 1(相続人の確定)Step 3
代襲の「原因」(相続放棄は代襲しない)
平成14年 問12 肢4
📋 問題文
被相続人の子が、相続の開始後に相続放棄をした場合、その者の子がこれを代襲して相続人となる。(正しいか?)
🔑 条件の抽出
入口相続人は誰か→ PHASE 1(相続人の確定)
着眼子が「相続放棄」→その子(孫)が代襲するか?
🗺 PHASE 1 Step 3:権利を失った原因は?
代襲が起こる原因は「死亡・欠格・廃除」の3つだけ。相続放棄は代襲原因にならない。放棄した者は§939で「初めから相続人でなかった」とみなされ、その子も代襲しない。
結論
×(誤り)
代襲原因は「死亡・欠格・廃除」のみ。相続放棄は§939で初めから相続人でなかったとみなされ、代襲は生じない。「代襲する」は誤り。
📋 問題文
被相続人の子が、相続の開始後に相続放棄をした場合、その者の子がこれを代襲して相続人となる。(正しいか?)
🗺 PHASE 1 Step 3:権利を失った原因は?
子が「相続放棄」した。その子(孫)は代襲して相続人になる?
最終判定
「その者の子が代襲して相続人となる」は正しい?
結論
×(誤り)
代襲原因は「死亡・欠格・廃除」のみ。相続放棄は§939で初めから相続人でなかったとみなされ、代襲は生じない。「代襲する」は誤り。
相続アルゴリズム:PHASE 1(相続人の確定)Step 3
再代襲の「範囲」(兄弟姉妹は甥姪まで)
令和2年(10月)問8 肢4
📋 問題文
被相続人の兄弟姉妹が相続人となるべき場合であっても、相続開始以前に兄弟姉妹及びその子がいずれも死亡していたときは、その者の子(兄弟姉妹の孫)が相続人となることはない。(正しいか?)
🔑 条件の抽出
入口相続人は誰か→ PHASE 1
着眼兄弟姉妹+その子も死亡→「兄弟姉妹の孫」まで下がるか?
🗺 PHASE 1 Step 3:代襲はどこまで下がる?
子の系統は再代襲あり(子→孫→ひ孫…どこまでも)。一方兄弟姉妹の系統は甥・姪までで打ち止め=再代襲なし。だから兄弟姉妹の孫は相続人にならない。
結論
○(正しい)
子の系統は再代襲あり(孫・ひ孫…)だが、兄弟姉妹の系統は甥姪まで=再代襲なし。よって兄弟姉妹の孫は相続人にならない。記述どおり。
📋 問題文
被相続人の兄弟姉妹が相続人となるべき場合であっても、相続開始以前に兄弟姉妹及びその子がいずれも死亡していたときは、その者の子(兄弟姉妹の孫)が相続人となることはない。(正しいか?)
🗺 PHASE 1 Step 3:代襲はどこまで下がる?
兄弟姉妹もその子(甥姪)も死亡。さらにその子(兄弟姉妹の孫)は相続人になる?
最終判定
「兄弟姉妹の孫が相続人となることはない」は正しい?
結論
○(正しい)
子の系統は再代襲あり(孫・ひ孫…)だが、兄弟姉妹の系統は甥姪まで=再代襲なし。よって兄弟姉妹の孫は相続人にならない。記述どおり。
相続アルゴリズム:番外編(相続人の特例・胎児)
胎児は「既に生まれたもの」とみなす
平成16年 問12 肢3 ベース
📋 問題文
A死亡の時点で妻BがAの子Eを懐妊していた場合、胎児Eは相続人とみなされる。(正しいか?)
🔑 条件の抽出
入口相続人は誰か(特例)→ 胎児の扱い
着眼A死亡時、Eはまだ胎児
🗺 胎児は相続できるか?
§886。胎児は相続については既に生まれたものとみなされる。だから相続人になる。ただし死体で生まれたとき(死産)は適用なし。
結論
○(正しい)
§886。胎児は相続については既に生まれたものとみなされ、相続人となる(ただし死体で生まれたときは適用なし)。記述どおり。
📋 問題文
A死亡の時点で妻BがAの子Eを懐妊していた場合、胎児Eは相続人とみなされる。(正しいか?)
🗺 胎児は相続できるか?
A死亡時にまだ胎児だったEは相続人になる?
最終判定
「胎児Eは相続人とみなされる」は正しい?
結論
○(正しい)
§886。胎児は相続については既に生まれたものとみなされ、相続人となる(ただし死体で生まれたときは適用なし)。記述どおり。
被相続人より先に死亡した子を、その子が代襲して相続人となる?
令和7年 問5ア
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Aが死亡する以前にBが死亡したとき、CはBを代襲してAの相続人となる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「Bを代襲してCが相続人となるか」=Phase 1 相続人の確定の型。まず相続人を確定し、そのうえで代襲が起きるか(代襲原因があるか)を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人は誰か(血族順位)
Bは被相続人Aの子=第1順位の血族相続人。次に、そのBが相続権を失っているか(代襲原因があるか)を見る。
Step 2|代襲は起きるか
代襲するのは被代襲者が死亡・欠格・廃除で相続権を失ったとき。BはAが死亡する以前に死亡している=死亡は代襲原因の基本(§887②)。だからBの子Cが代襲してAの相続人となる。「代襲してAの相続人となる」は正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=被相続人より先に子が死亡した場合、その直系卑属(孫)が代襲して相続人となる(§887②)。死亡は欠格・廃除と並ぶ代襲原因の基本。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Bが被相続人Aより先に死亡しているため、その子Cが代襲してAの相続人となる(§887②)。死亡は代襲原因の基本。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aが死亡する以前にBが死亡したとき、CはBを代襲してAの相続人となる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人は誰か(血族順位)
(子>直系尊属>兄弟姉妹)
🔁 Step 2|代襲は起きるか
(代襲原因は死亡・欠格・廃除/放棄は§939で代襲しない)
遺言書を偽造して相続権を失った者の子は、代襲して相続人となる?
令和7年 問5イ
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Bが相続に関するAの遺言書を偽造して相続権を失ったとき、CはBを代襲してAの相続人となる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「Bが相続権を失ったとき、Cは代襲して相続人となるか」=Phase 1 相続人の確定の型。まず相続人を確定し、代襲が起きるか(被代襲者が死亡・欠格・廃除か)を判定する。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人は誰か(血族順位)
Bは被相続人Aの子=第1順位の血族相続人。次に、そのBが相続権を失った原因(死亡・欠格・廃除・放棄のどれか)を見る。
Step 2|代襲は起きるか
代襲するのは被代襲者が死亡・欠格・廃除で相続権を失ったとき。Bは遺言書の偽造=相続欠格事由(§891⑤)で相続権を失った。欠格は代襲原因であり、しかも行為者本人のみに生じる(一身専属)ので、その直系卑属Cはこれを代襲して相続人となる(§887②)。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=遺言書の偽造は相続欠格事由(§891⑤)で、欠格は代襲原因。欠格は行為者本人のみに生じ(一身専属)、欠格者の直系卑属はこれを代襲して相続人となる(§887②)。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。遺言書の偽造は相続欠格事由(§891⑤)で、欠格は代襲原因。欠格者Bの子CはBを代襲してAの相続人となる(§887②)。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Bが相続に関するAの遺言書を偽造して相続権を失ったとき、CはBを代襲してAの相続人となる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人は誰か(血族順位)
(子>直系尊属>兄弟姉妹)
🔁 Step 2|代襲は起きるか
(代襲原因は死亡・欠格・廃除/放棄は§939)
廃除されて相続権を失った者の子は、代襲して相続人となる?
令和7年 問5ウ
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
BがAによって相続人から廃除されて相続権を失ったとき、CはBを代襲してAの相続人となる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「廃除された者の子が代襲するか」=Phase 1 相続人の確定の型。まず相続人を確定し、代襲が起きるかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人は誰か(血族順位)
Bは被相続人Aの子=第1順位の血族相続人。次に、そのBが相続権を失っているかを見る。
Step 2|代襲は起きるか
代襲するのは被代襲者が死亡・欠格・廃除で相続権を失ったとき。Bは廃除=§887②の代襲原因なので、その子Cが代襲してAの相続人となる。「CはBを代襲してAの相続人となる」は正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=廃除も代襲原因(§887②)。廃除された者の直系卑属が代襲して相続人となる(代襲原因は死亡・欠格・廃除の3つ)。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。廃除も代襲原因(§887②)で、廃除された者の直系卑属が代襲して相続人となる。「CはBを代襲してAの相続人となる」は正しい。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
BがAによって相続人から廃除されて相続権を失ったとき、CはBを代襲してAの相続人となる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人は誰か(血族順位)
(子>直系尊属>兄弟姉妹)
🔁 Step 2|代襲は起きるか
(代襲原因は死亡・欠格・廃除/放棄は§939)
Bが相続放棄したとき、CはBを代襲してAの相続人となる?
令和7年 問5エ
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Bが相続放棄をしたとき、CはBを代襲してAの相続人となる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「Bが相続放棄したとき、その子Cが代襲するか」=Phase 1 相続人の確定の型。まず相続人を確定し、代襲が起きるかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人は誰か(血族順位)
Bは被相続人Aの子=第1順位の血族相続人。次に、そのBが相続権を失っているかを見る。
Step 2|代襲は起きるか
代襲するのは被代襲者が死亡・欠格・廃除で相続権を失ったとき。Bは相続放棄=§939で初めから相続人でなかった扱いなので、その子Cは代襲しない。「CはBを代襲してAの相続人となる」は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=相続放棄は代襲原因でない(放棄者は初めから相続人でなかった扱い§939)。🔴罠=死亡・欠格・廃除と同じように放棄でも代襲すると思わせる。🔴罠の型=代襲原因の取り違え(放棄を代襲原因に含める)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。相続放棄をした者の子は代襲しない(放棄者は初めから相続人でなかった扱い§939)。CはBを代襲してAの相続人とはならない。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Bが相続放棄をしたとき、CはBを代襲してAの相続人となる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人は誰か(血族順位)
(子>直系尊属>兄弟姉妹)
🔁 Step 2|代襲は起きるか
(代襲原因は死亡・欠格・廃除/放棄は§939)
配偶者の連れ子は、養子縁組がなくても相続人となる?
令和3年(10月)問9肢2
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Aが2分の1、Cが6分の1、Fが6分の1、Gが6分の1
🎯 Step 0|どの型か
🔵「Aが2分の1、Cが6分の1…と相続分を割り振る」=Phase 1 相続人の確定の型。相続分を計算する前に、まず誰が被相続人Dの相続人かを確定する。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人は誰か(配偶者+血族順位)
配偶者Aは常に相続人(§890)。血族の第1順位は被相続人Dの子(§887①)で、Dと前妻Eとの間の子F・Gがこれにあたる。次に、連れ子Cが『子』に含まれるかを見る。
Step 2|連れ子Cは「子」に入るか
CはAと前夫Bの子=Dの連れ子。AとDが婚姻しても、CとDの間に養子縁組がなければCはDの『子』でなく、相続人とならない。Dの相続人は配偶者A・子F・Gのみで、Cに相続分はない。相続分は配偶者2分の1、子で残り2分の1を等分=F・G各4分の1(§900)。よって『Cが6分の1』は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=連れ子は養子縁組がなければ「子」でない(親の再婚だけでは継親子に相続関係は生じない)。だからCはDの相続人でない。🔴罠=AとDの婚姻で連れ子Cも当然にDの子になったかのように、Cにも相続分(6分の1)を割り振らせる。🔴罠の型=相続人でない者を相続人に数える(連れ子=養子縁組なしを子扱い)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。連れ子CはAと前夫Bの子で、AとDの婚姻だけでは(養子縁組がなければ)Dの相続人にならない。Dの相続人は配偶者A・子F・Gのみで、Cに相続分はない。正しくはAが2分の1、F・Gが各4分の1(§900)。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aが2分の1、Cが6分の1、Fが6分の1、Gが6分の1
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人は誰か(配偶者+血族順位)
(配偶者は常に相続人/子>直系尊属>兄弟姉妹)
🔁 Step 2|連れ子Cは「子」に入るか
(連れ子は養子縁組がなければ「子」でない)
親権が別の親にある子は、相続人から外れる?
令和3年(10月)問9肢3
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Aが2分の1、Gが2分の1
🎯 Step 0|どの型か
🔵「Aが2分の1、Gが2分の1」と相続分を割り振る問い=Phase 1 相続人の確定の型。まず誰が相続人かを確定してから、法定相続分を出す。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人は誰か(配偶者+血族順位)
Aは被相続人Dの配偶者=常に相続人。F・GはいずれもDの子=第1順位の血族相続人。まず、この子たちに相続資格があるかを確かめる。
Step 2|親権・離婚は子の相続資格に影響するか
子の相続資格は、親権の所在や離婚に無関係。親権がEにあっても、FはDの子として相続権を有する。F・Gはともに相続人で、Fを除外できない。Fを外した「Gが2分の1」は誤りで、正しくはA=1/2・F=1/4・G=1/4(§900・子は均分)。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=親権の有無・離婚は子の相続資格に無関係(FはDの子として相続人§900)。🔴罠=親権がEにあるFを相続から外し、Gだけに子の取り分を与える。🔴罠の型=相続資格の取り違え(親権・離婚で子を除外する)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。親権がEにあってもFはDの子として相続権を有し、F・Gはともに相続人。Fを除外した「Aが2分の1、Gが2分の1」は誤りで、正しくはA=1/2・F=1/4・G=1/4。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aが2分の1、Gが2分の1
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|まず相続人は誰か(配偶者と血族順位)
(配偶者は常に相続人/血族は子>直系尊属>兄弟姉妹)
🔁 Step 2|親権・離婚は子の相続資格に影響するか
(親権の所在・離婚は子の相続資格に無関係)
連れ子Cは相続人となり、親権を持たない実子Fは相続人から外れる?
令和3年(10月)問9肢4
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Aが2分の1、Cが4分の1、Gが4分の1
🎯 Step 0|どの型か
🔵「Aが2分の1、Cが4分の1、Gが4分の1」という相続分の配分=Phase 1 相続人の確定の型。分数を検算する前に、まず誰が被相続人Dの相続人かを確定する。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|配偶者チェック
配偶者Aは常に相続人(§890)で、相続分は1/2。残り1/2を血族相続人で分ける。次に、その血族相続人が誰かを見る。
Step 2|血族順位(誰が「子」か)
第1順位は被相続人の子(§887①)。連れ子Cは養子縁組がなければ「子」でなく相続人にならない。一方、実子F・Gは親権の所在や離婚に関わらず子=相続人。よって相続人はA・F・Gで、§900により A=1/2・F=1/4・G=1/4。「Cが4分の1」を含み実子Fを欠く本肢は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=連れ子は養子縁組がなければ「子」でなく相続人にならない/実子F・Gは親権の所在や離婚に関わらず相続人(正しくはA=1/2・F=1/4・G=1/4)。🔴罠=連れ子Cを相続人に数え、親権を持たない実子Fを相続人から外す。🔴罠の型=相続人の取り違え(連れ子を子に含め、親権で子の相続資格を判定する)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。連れ子Cは(養子縁組がなければ)Dの相続人でなく、実子Fは親権の所在に関わらずDの相続人。正しくはA=1/2・F=1/4・G=1/4で、「Cが4分の1」を含む本肢は誤り(§887①・§890・§900)。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aが2分の1、Cが4分の1、Gが4分の1
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人は誰か(配偶者+血族順位)
(配偶者は常に相続人/子は第1順位)
🔁 Step 2|連れ子Cと実子F・Gのうち「子」は誰か
(連れ子は養子縁組なければ子でない/親権・離婚は子の資格に無関係)
代襲者(孫)もさらに死亡したとき、その子(ひ孫)は相続人にならない?
令和2年(10月)問8肢2
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
被相続人の子が相続開始以前に死亡したときは、その者の子がこれを代襲して相続人となるが、さらに代襲者も死亡していたときは、代襲者の子が相続人となることはない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「代襲して相続人となる」=相続人を確定する場面。Phase 1 相続人の確定の型で、血族順位→代襲→再代襲を順に当てはめる。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人は誰か(血族順位)
被相続人の子は第1順位の血族相続人=直系卑属。まず本来の相続人を確定し、その相続権に事情がないかを見る。
Step 2|代襲は起きるか
代襲原因は被代襲者の死亡・欠格・廃除。子が相続開始以前に死亡→その子(孫)が代襲する(§887②)。ここまでは肢のとおり。
Step 3|再代襲は起きるか
子の系統(直系卑属)では、代襲者(孫)がさらに死亡等した場合その子(ひ孫)が再代襲する(§887③)。兄弟姉妹の系統は甥姪まで(再代襲なし)。だから「代襲者の子が相続人となることはない」は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=子の系統(直系卑属)は再代襲する(孫→ひ孫§887③)。🔴罠=再代襲のない兄弟姉妹の系統(甥姪まで)と同じだと思わせ、直系卑属でも再代襲しないと誤らせる。🔴罠の型=再代襲の可否の取り違え(子の系統を兄弟姉妹の系統と混同)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。子の系統(直系卑属)では代襲者がさらに死亡等した場合その子(ひ孫)が再代襲する(§887③)。「代襲者の子が相続人となることはない」は誤り。兄弟姉妹の系統と異なる点に注意。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
被相続人の子が相続開始以前に死亡したときは、その者の子がこれを代襲して相続人となるが、さらに代襲者も死亡していたときは、代襲者の子が相続人となることはない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人は誰か(血族順位)
(子>直系尊属>兄弟姉妹)
🔁 Step 2|代襲は起きるか
(代襲原因は死亡・欠格・廃除)
🔁 Step 3|再代襲は起きるか
(子の系統は続く/兄弟姉妹は甥姪まで)
直系尊属が相続人となるとき、兄弟姉妹は相続人となる?
令和2年(10月)問8肢3
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
被相続人に相続人となる子及びその代襲相続人がおらず、被相続人の直系尊属が相続人となる場合には、被相続人の兄弟姉妹が相続人となることはない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「直系尊属が相続人となる」=Phase 1 相続人の確定の型。血族相続人の順位(子>直系尊属>兄弟姉妹)で、誰が相続人になり誰がならないかを確定する。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人は誰か(血族順位)
血族相続人の順位は子→直系尊属→兄弟姉妹(§889①)。本肢は子(およびその代襲相続人)がいないので、第2順位の直系尊属が相続人になる。次に下位の兄弟姉妹がどうなるかを見る。
Step 2|上位がいれば下位は相続するか
血族相続人は上位がいれば下位は相続しない。第2順位の直系尊属が相続する以上、第3順位の兄弟姉妹は相続人とならない(§889①)。「兄弟姉妹が相続人となることはない」はそのとおり。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=血族相続人の順位は子→直系尊属→兄弟姉妹(§889①)。上位の直系尊属が相続する以上、下位の兄弟姉妹は相続人とならない。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。血族相続人の順位は子→直系尊属→兄弟姉妹(§889①)。第2順位の直系尊属が相続する場合、第3順位の兄弟姉妹は相続人とならない。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
被相続人に相続人となる子及びその代襲相続人がおらず、被相続人の直系尊属が相続人となる場合には、被相続人の兄弟姉妹が相続人となることはない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人は誰か(血族順位)
(子>直系尊属>兄弟姉妹)
🔁 Step 2|上位がいれば下位は相続するか
(上位の血族がいれば下位は相続人にならない)
遺産分割協議の途中で相続人が死亡したら、その子だけが代襲相続する?
平成29年 問6肢2
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Aの死亡後、いずれもAの子であるBとCとの間の遺産分割協議が成立しないうちにBが死亡したときは、Bに配偶者Dと子Eがいる場合であっても、Aの遺産分割についてはEが代襲相続人として分割協議を行う。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「Aの死亡後にBが死亡し、Bの子Eが代襲するか」=Phase 1 相続人の確定の型。まず相続人を確定し、代襲が起きるか(代襲原因・時期)を順に見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人は誰か(血族順位)
BとCはいずれもAの子=第1順位の血族相続人。Aの死亡でAの相続が開始し、BとCが相続人となった。
Step 2|代襲は起きるか(代襲原因・時期)
代襲するのは被代襲者がAの相続開始『以前』に死亡・欠格・廃除で相続権を失ったとき(§887②)。BはAの相続開始『後』に死亡しており、代襲の時期にあたらない。
Step 3|相続開始後の死亡=数次相続
相続開始後に相続人Bが死亡したのは数次相続で、Bの相続人としての地位は配偶者Dと子Eが共同で承継する。Eだけが代襲するのではない。「Eが代襲相続人として」は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=代襲は相続開始『以前』の死亡等で生じる(§887②)。相続開始『後』にBが死亡したのは数次相続で、Bの地位は配偶者Dと子Eが共同で承継する。🔴罠=相続開始後の死亡でも、子Eだけが代襲相続人になると思わせる。🔴罠の型=数次相続を代襲と取り違え(死亡の時期の混同)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。代襲は相続開始『以前』の死亡等で生じる(§887②)。BはAの相続開始『後』に死亡=数次相続で、Bの地位は配偶者Dと子Eが共同で承継する。Eだけが代襲相続人となるのではない。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aの死亡後、いずれもAの子であるBとCとの間の遺産分割協議が成立しないうちにBが死亡したときは、Bに配偶者Dと子Eがいる場合であっても、Aの遺産分割についてはEが代襲相続人として分割協議を行う。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人は誰か(血族順位)
(子>直系尊属>兄弟姉妹)
🔁 Step 2|代襲は起きるか(代襲原因・時期)
(代襲は相続開始『以前』の死亡・欠格・廃除/§887②)
🔁 Step 3|相続開始後の死亡=数次相続
(開始後の死亡は数次相続/地位を共同承継)
放棄した者の子Eも代襲相続人に加えて3等分する?
平成29年 問9肢1
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Dが4,000万円、Eが4,000万円、Fが4,000万円となる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「Dが4,000万円…」と名前の付いた人へ分けるのは、誰が相続人でいくら相続するかを問うPhase 1 相続人の確定の型。まず相続人を確定し、代襲が起きるかを見てから相続分を計算する。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人は誰か(血族順位)
被相続人Aの子B・C・Dは第1順位の血族相続人。ただしBは相続放棄、Cは相続欠格で相続権を失い、Dはそのまま相続人。次に、B・Cの相続権喪失で代襲が起きるかを見る。
Step 2|代襲は起きるか
代襲原因は死亡・欠格・廃除(§887②)。Cは欠格だから子Fが代襲する。一方Bは相続放棄=§939で初めから相続人でなかった扱いだから、子Eは代襲しない。
Step 3|相続分の計算(株分け)
相続人はDとFの2名。1.2億円を各1/2=6,000万円ずつ。放棄したBの子Eを加えてD・E・Fの3人で各4,000万円とするのは誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=相続放棄は代襲原因でない(放棄者は初めから相続人でなかった扱い§939/代襲原因は死亡・欠格・廃除のみ§887②)。欠格のCは子Fが代襲するので、相続人はDとFの2名で各6,000万円。🔴罠=放棄した者の子Eも代襲相続人として3等分に加えさせる。🔴罠の型=代襲原因の取り違え(放棄を代襲原因に含める)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Bは相続放棄したため子Eは代襲しない(§887②は死亡・欠格・廃除のみ/放棄は§939で初めから相続人でなかった扱い)。Cは欠格でFが代襲。相続人はDとFの2名で各6,000万円。Eを入れる本肢は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Dが4,000万円、Eが4,000万円、Fが4,000万円となる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人は誰か(血族順位)
(子>直系尊属>兄弟姉妹)
🔁 Step 2|代襲は起きるか
(代襲原因は死亡・欠格・廃除/放棄は§939)
🔁 Step 3|相続分の計算(株分け)
(相続人の数で分ける)
欠格した相続人の子は、代襲して相続人となる?
平成29年 問9肢2
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Dが1億2,000万円となる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「D」がいくら相続するか=相続分の問題なので、Phase 1 相続人の確定の型で回す。まず相続人を確定し、欠格者Cの系統に代襲が起きるかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人は誰か(血族順位)
被相続人の子であるCとDは、ともに第1順位の血族相続人。次に、そのうちのC(欠格)が相続権を失ったとき、Cの系統に代襲が起きるかを見る。
Step 2|代襲は起きるか
代襲原因は死亡・欠格・廃除(§887②)。Cは欠格=代襲原因なので、Cの子Fが代襲する。相続人はDとFとなり、Dの単独相続にはならない。放棄(§939・初めから相続人でなかった扱い=代襲しない)と取り違えてはいけない。「Dが1億2,000万円(全部)となる」は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=欠格は代襲原因(§887②)。欠格者Cの子Fが代襲するので相続人はDとFとなり、Dの単独相続にはならない。🔴罠=欠格でCの系統ごと外れてDが全部(1億2,000万円)相続する、と思わせる(放棄§939との取り違え)。🔴罠の型=代襲原因の取り違え(欠格を代襲原因から外す)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Cは欠格だが欠格は代襲原因なので、Cの子Fが代襲する(§887②)。相続人はDとFで、Dの単独相続にはならず「Dが1億2,000万円となる」は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Dが1億2,000万円となる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人は誰か(血族順位)
(子>直系尊属>兄弟姉妹/配偶者は常に相続人)
🔁 Step 2|代襲は起きるか
(代襲原因は死亡・欠格・廃除/放棄は§939で代襲しない)
相続を放棄した子Bの子Eは、代襲してAを相続する?
平成29年 問9肢4
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Dが6,000万円、Eが6,000万円となる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「Dが6,000万円、Eが6,000万円となる」=誰が相続人でいくら相続するかを問う肢=Phase 1 相続人の確定の型。まず相続人を確定し、代襲が起きるかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人は誰か(血族順位)
Bは被相続人Aの子=第1順位の血族相続人。ただしBは相続を放棄している。次に、そのBの子Eが代襲するかを見る。
Step 2|代襲は起きるか
代襲するのは被代襲者が死亡・欠格・廃除で相続権を失ったとき(§887②)。Bは相続放棄=§939で初めから相続人でなかった扱いなので、子Eは代襲しない。相続人はDとF。Eに6,000万円を与える本肢は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=Bが相続放棄したので子Eは代襲しない(放棄者は初めから相続人でなかった扱い§939/§887②の代襲原因に放棄は含まれない)。相続人はDとF。🔴罠=Bの放棄でも子Eが代襲すると思わせ、Eに6,000万円を配分させる。🔴罠の型=代襲原因の取り違え(放棄を代襲原因に含める)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Bが相続放棄したため子EはAの代襲相続人とならず(§887②・放棄者は初めから相続人でなかった扱い§939)、相続人はDとF。Eに6,000万円を与える本肢は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Dが6,000万円、Eが6,000万円となる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人は誰か(血族順位)
(子>直系尊属>兄弟姉妹)
🔁 Step 2|代襲は起きるか
(代襲原因は死亡・欠格・廃除/放棄は§939)
内縁の妻Eは、配偶者として相続分を受け取れる?
平成26年 問10肢1
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Eが2分の1、Bが6分の1、Fが9分の1、Gが9分の1、Hが9分の1である。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「Eが2分の1」=誰にどれだけ相続分を配るかの問題=Phase 1 相続人の確定の型。まず配偶者チェックで、Eが相続人になれるかを確かめる。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人は誰か(配偶者チェック)
相続人の確定はまず配偶者チェックから。配偶者は常に相続人になるが、それは法律上の婚姻関係にある配偶者に限る(§890)。ここでEが本当に配偶者にあたるかを確かめる。
Step 2|内縁の妻は配偶者か
Eは内縁の妻=法律上の婚姻関係がない。§890の配偶者は法律上の配偶者のみで、内縁の配偶者は相続人にならない。よってEに2分の1の相続分を与える本肢は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=配偶者として相続人になるのは法律上の婚姻関係にある配偶者だけ(§890)。内縁の妻Eは配偶者にあたらず相続人にならない。🔴罠=長年連れ添った内縁の妻なら、配偶者と同じ2分の1をもらえると思わせる。🔴罠の型=相続資格の取り違え(内縁の配偶者を法律上の配偶者に含める)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。内縁の妻Eは法律上の婚姻関係になく、配偶者として相続人とならない(§890は法律上の配偶者のみ)。Eに2分の1の相続分を与える本肢は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Eが2分の1、Bが6分の1、Fが9分の1、Gが9分の1、Hが9分の1である。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人は誰か(配偶者チェック)
(配偶者は常に相続人/ただし法律上の婚姻関係に限る§890)
直系尊属Bが存命でも、兄弟姉妹の代襲者Fは相続する?
平成24年 問10肢3
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Aが死亡した場合の法定相続分は、Bが4分の3、Fが4分の1である。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「法定相続分は誰にいくらか」=Phase 1 相続人の確定の型。まず血族の順位で相続人を確定し、それから相続分を出す。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人は誰か(配偶者と血族順位)
A死亡時、子はいない。血族は子>直系尊属>兄弟姉妹の順で、上位がいれば下位は相続しない。第2順位の直系尊属B(父)が存命なので、まずBが相続人。次に下位順位(兄弟姉妹系統)が相続に加わるかを見る。
Step 2|兄弟姉妹(第3順位)の代襲者Fは相続するか
Fは第3順位の兄弟姉妹の代襲者。しかし上位の第2順位・直系尊属Bが存命である限り、第3順位(兄弟姉妹=その代襲者F)は相続権を取得しない。よってBが単独相続(§889①)。「Bが4分の3、Fが4分の1」は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=子がなく第2順位の直系尊属B(父)が存命→Bが単独相続(§889①)。🔴罠=第3順位の兄弟姉妹の代襲者Fが、上位のBと並んで相続分を得ると思わせる(上位順位がいれば下位は相続しないのに)。🔴罠の型=血族順位の取り違え(上位の直系尊属がいるのに下位の兄弟姉妹系統へ相続分を与える)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。子がなく第2順位の直系尊属B(父)が存命なので、Bが単独相続する(§889①)。第3順位の兄弟姉妹の代襲者Fは、上位のBがいる限り相続権を取得しない。「Bが4分の3、Fが4分の1」は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aが死亡した場合の法定相続分は、Bが4分の3、Fが4分の1である。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人は誰か(血族順位)
(子>直系尊属>兄弟姉妹・上位がいれば下位は相続しない)
🔁 Step 2|兄弟姉妹の代襲者Fは相続するか
(上位順位がいれば下位順位は相続しない・§889①)
子Fが遺言書を偽造したら、親Cは相続できなくなる?
平成16年 問12肢4
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Cの子FがAの遺言書を偽造した場合には、CはAを相続することができない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「Cの子F」が遺言書を偽造した=相続欠格(§891)の当てはめ=Phase 1 相続人の確定の型。まず相続人を確定し、その相続人が欠格などで相続権を失うかを順に見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人は誰か(血族順位)
Cは被相続人Aの相続人(Cの子F=Aの孫という家族関係から、CはAの子=第1順位の血族相続人)。次に、そのCが欠格などで相続権を失うかを見る。
Step 2|Cは相続権を失うか(欠格は誰に生じるか)
欠格事由(遺言書の偽造§891)を行ったのは子のFであってCではない。相続欠格は行為者本人にのみ生じる(一身専属)ので、欠格となるのはFだけで、親Cの相続権には影響しない。よってCはAを相続できる。「相続することができない」は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=相続欠格(§891)は欠格事由を行った本人にのみ生じる(一身専属)。偽造したFが欠格となるだけで、親Cの相続権には影響しない。🔴罠=子Fの偽造行為が親Cにも及び、Cまで相続できなくなると思わせる。🔴罠の型=欠格の効果を行為者以外(親C)へ広げる取り違え。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。相続欠格(§891)は欠格事由を行った本人だけに生じる(一身専属)。偽造したFが欠格となるだけで、親Cの相続権には影響せず、CはAを相続できる。「相続することができない」は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Cの子FがAの遺言書を偽造した場合には、CはAを相続することができない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人は誰か(血族順位)
(子>直系尊属>兄弟姉妹)
🔁 Step 2|Cは相続権を失うか(欠格は誰に生じるか)
(欠格は行為者本人のみ・一身専属§891)
離婚して親権者が母Bになった子Cには、父Aの法定相続分はない?
平成13年 問11肢1
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
AとBが婚姻中に生まれたAの子Cは、AとBの離婚の際、親権者をBと定められたが、Aがその後再婚して、再婚にかかる配偶者がいる状態で死亡したときは、Cには法定相続分はない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「Aの子Cに父Aの法定相続分があるか」=Phase 1 相続人の確定の型。まず配偶者と血族順位で相続人を確定し、離婚・親権が子の相続資格に影響するかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人は誰か(配偶者チェック+血族順位)
Aが死亡。再婚した配偶者は常に相続人。血族順位は①子②直系尊属③兄弟姉妹で、CはAの子=第1順位の血族相続人にあたる。
Step 2|離婚・親権はCの相続資格に影響するか
離婚で親権者がBになっても、CはAの子としての地位を失わない。親権の有無・離婚は子の相続資格に無関係で、CはAの相続人として法定相続分を有する(§887①)。「Cには法定相続分はない」は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=親権の有無・離婚は子の相続資格に無関係。CはAの子として法定相続分を有する(§887①)。🔴罠=離婚で親権者がBになったことで、CがAの相続資格を失うと思わせる。🔴罠の型=相続資格に無関係な事情(離婚・親権)で子を除外させる。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。離婚で親権者がBになっても、CはAの子としての地位を失わず、Aの相続人として法定相続分を有する(§887①)。「Cには法定相続分はない」は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
AとBが婚姻中に生まれたAの子Cは、AとBの離婚の際、親権者をBと定められたが、Aがその後再婚して、再婚にかかる配偶者がいる状態で死亡したときは、Cには法定相続分はない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人は誰か(配偶者チェック+血族順位)
(配偶者は常に相続人/血族は子>直系尊属>兄弟姉妹)
🔁 Step 2|離婚・親権はCの相続資格に影響するか
(親権の有無・離婚は子の相続資格に無関係)
『養子は2人に限られる』は、相続アルゴのフローで解ける?(型の外)
平成13年 問11肢2
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Aに実子がなく3人の養子がいる場合、法定相続分を有する養子は2人に限られる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「2人に限られる」=入口は相続人の確定・相続分に見えるが、民法のフロー(配偶者→血族順位→代襲)に『養子を何人まで数えるか』の分岐はない=型の外(丸暗記の細則)。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|どのPhaseで決まるか
相続人の確定・相続分・遺言遺留分・承認放棄・配偶者居住権・遺産分割 のどの分岐を回しても、『養子は何人まで法定相続分を持つか』は決まらない。
Step 2|型で決まるか?
養子の数は民法上は無制限で、縁組した全員が子(§887①)として法定相続分(§900)を持つ。2人・1人という制限は相続税法の基礎控除の話=相続アルゴの外の丸暗記論点。型では正誤が確定しないので△保留。
💡 決め手と罠は?
🟡この肢が型で決まらない理由=民法に養子の数の制限はなく、縁組した全員が子(§887①)として法定相続分(§900)を持つ。フローに『養子の数を数える』分岐はない。2人・1人という制限は相続税法(基礎控除の計算)の話で、別の知識。
🏁 結論 ― ○か×か?
△ 型の外(保留)。養子の数の制限は相続アルゴのフローでは決まらない丸暗記の細則(民法上は数の制限なし=§887①・§900)。無理に決めず△保留し、確定できる他の肢で勝つ。(豆知識:民法上は養子の数に制限がなく、縁組した3人とも法定相続分を持つ=本肢は誤り。『2人まで』は相続税法の基礎控除の話)
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aに実子がなく3人の養子がいる場合、法定相続分を有する養子は2人に限られる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|この肢はどのPhaseで決まるか
(相続人確定/相続分/遺言遺留分/承認放棄/配偶者居住権/遺産分割)
🔁 Step 2|型で正誤が決まるか?
(決まる=型で解ける/決まらない=型の外)
死亡前に離婚した元配偶者は、実子とともに相続人となる?
平成8年 問10肢4
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Aに、その死亡前1年以内に離婚した元配偶者Jと、Jとの間の未成年の実子Kがいる場合、JとKが相続人となり、JとKの法定相続分はいずれも 1/2 となる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「離婚した元配偶者Jが相続人になるか」=Phase 1 相続人の確定の型。まず配偶者を確認し、次に血族順位で相続人を確定する。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|配偶者は誰か(配偶者チェック)
配偶者として相続人となるのは法律上の婚姻関係にある者のみ(§890)。Jは被相続人Aの死亡前に離婚済み=もはや配偶者でなく、相続人にならない。次に血族相続人を見る。
Step 2|血族相続人は誰か(血族順位)
Kは被相続人Aの実子=第1順位の血族相続人(§887①)。親権の有無や親の離婚は子の相続資格に無関係。よって相続人は子Kのみで、Kが全部を相続する。「JとKが相続人となり、法定相続分はいずれも1/2」は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=配偶者として相続人となるのは法律上の婚姻関係にある者のみ(§890)。離婚済みのJは配偶者でなく相続人にならず、相続人は子Kのみ(全部)。🔴罠=離婚した元配偶者でも子の親だから相続人になり、子と2分の1ずつ分けると思わせる。🔴罠の型=相続人でない者を相続人に含める(離婚した元配偶者を配偶者扱い)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。離婚済みのJは配偶者でなく相続人にならず(§890)、相続人は子Kのみで全部を相続する。「JとKが相続人となり、法定相続分はいずれも1/2」は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aに、その死亡前1年以内に離婚した元配偶者Jと、Jとの間の未成年の実子Kがいる場合、JとKが相続人となり、JとKの法定相続分はいずれも 1/2 となる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|配偶者は相続人か(配偶者チェック)
(配偶者は常に相続人/離婚した元配偶者・内縁は相続人でない)
🔁 Step 2|血族相続人は誰か(血族順位)
(子>直系尊属>兄弟姉妹/親権・離婚は子の相続資格に無関係)
相続放棄をした者の子は、代襲して相続人となる?
平成5年 問13肢2
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Eが相続放棄をしたときは、Hが、代襲して相続人となる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「Eが相続放棄をしたとき、その子Hが代襲するか」=Phase 1 相続人の確定の型。まず相続人を確定し、代襲が起きるかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人は誰か(血族順位)
Eは被相続人の子=第1順位の血族相続人。次に、そのEが相続権を失っているかを見る。
Step 2|代襲は起きるか
代襲するのは被代襲者が死亡・欠格・廃除で相続権を失ったとき(§887②)。Eは相続放棄=§939で初めから相続人でなかった扱いなので、その子Hは代襲しない。「代襲して相続人となる」は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=相続放棄は代襲原因でない(放棄者は初めから相続人でなかった扱い§939・代襲原因は死亡・欠格・廃除のみ§887②)。🔴罠=死亡・欠格・廃除と同じように放棄でも代襲すると思わせる。🔴罠の型=代襲原因の取り違え(放棄を代襲原因に含める)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Eが相続放棄をしても、その子Hは代襲しない(放棄者は初めから相続人でなかった扱い§939・代襲原因は死亡・欠格・廃除のみ§887②)。「代襲して相続人となる」は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Eが相続放棄をしたときは、Hが、代襲して相続人となる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人は誰か(血族順位)
(子>直系尊属>兄弟姉妹)
🔁 Step 2|代襲は起きるか
(代襲原因は死亡・欠格・廃除/放棄は§939)
子が全員相続放棄したら、直系尊属と兄弟姉妹が一緒に相続人になる?
平成5年 問13肢3
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
E・F及びGが相続放棄をしたときは、B及びCが、Dとともに相続人となる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「E・F・Gが相続放棄をしたら誰が相続人か」=Phase 1 相続人の確定の型。まず相続人と血族順位を確定し、放棄で順位がどう動くかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人は誰か(配偶者と血族順位)
D=配偶者で常に相続人。血族は上位から=第1順位の子E・F・Gが相続人で、第2順位の直系尊属(母C)・第3順位の兄弟姉妹(弟B)は、上位の子がいる間は相続しない。
Step 2|子が全員放棄したらどうなるか
相続放棄は代襲原因でない。放棄した子は初めから相続人でなかった扱い(§939)で、その子(孫)は代襲しない。子E・F・Gが全員放棄すると第1順位はまるごと空になる。
Step 3|次の順位は誰か
第1順位が空になれば第2順位=直系尊属の母Cが相続人(§889①一)。上位のCがいる限り第3順位の弟Bは相続人にならない。相続人はDとCのみで、Bを含める「B及びC」は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=子が全員放棄すると第2順位の直系尊属(母C)に移り、上位のCがいる限り第3順位の弟Bは相続人にならない(§889①一)。🔴罠=放棄で順位が第3順位の兄弟まで飛ぶ、あるいは第2順位の母Cと第3順位の弟Bが両方相続すると思わせる。🔴罠の型=順位飛び越え(上位がいるのに下位の兄弟を相続人に含める)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。子E・F・Gが全員放棄すると第2順位の直系尊属(母C)が相続人となり、上位のCがいる限り第3順位の弟Bは相続人にならない(§889①一)。相続人はDとCで、Bを含める本肢は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
E・F及びGが相続放棄をしたときは、B及びCが、Dとともに相続人となる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人は誰か(配偶者と血族順位)
(配偶者は常に相続人/血族は子>直系尊属>兄弟姉妹)
🔁 Step 2|子が全員放棄したらどうなるか
(放棄は§939で初めから相続人でなかった扱い)
🔁 Step 3|次の順位は誰か
(上位がいれば下位は相続しない)
Phase 2 ─ いくらもらえるか(法定相続分)14問
配偶者+子=1/2、+直系尊属=2/3、+兄弟姉妹=3/4。同順位は人数で均等割り。半血兄弟(父母の一方のみ)は全血の1/2。相続人でない人物(ダミー)に惑わされない。
相続アルゴリズム:PHASE 2(法定相続分の計算)
ダミー情報を排除して相続人を確定
令和3年(10月)問9 肢1
📋 問題文
Aには死亡した夫Bとの間に子Cがおり、Dには離婚した前妻Eとの間に子F及び子Gがいる。Fの親権はEが有し、Gの親権はDが有している。AとDが婚姻した後にDが死亡した場合における法定相続分は、Aが2分の1、Fが4分の1、Gが4分の1である。(正しいか?)
🔑 条件の抽出
入口割合の計算→ PHASE 2
排除死亡したのはD。CはAの連れ子(Dの子でない)=ダミー/親権の所在もダミー
🗺 PHASE 2 Step 1:組み合わせは?
Dの相続人は配偶者AとDの子(F・G)。CはAの連れ子でDの子ではない(養子縁組の記載なし)→相続人でない。組み合わせは「配偶者+子」→ 配偶者1/2・子1/2。
🗺 PHASE 2 Step 2:子で分ける
子の取り分1/2を、子の人数(F・Gの2人)で頭割り → 各1/4。親権がE側かD側かは相続分に一切影響しない。
結論
○(正しい)
Dの子はF・Gのみ(CはAの連れ子で非相続人、親権は無関係)。配偶者A1/2、子の1/2をF・Gで頭割りし各1/4。記述どおり。
📋 問題文
Aには死亡した夫Bとの間に子Cがおり、Dには離婚した前妻Eとの間に子F及び子Gがいる。Fの親権はEが有し、Gの親権はDが有している。AとDが婚姻した後にDが死亡した場合における法定相続分は、Aが2分の1、Fが4分の1、Gが4分の1である。(正しいか?)
🗺 PHASE 2 Step 1:組み合わせは?
Dの相続人の組み合わせは?
🗺 PHASE 2 Step 2:子で分ける
子の1/2をF・Gで分けると?
最終判定
「A2分の1・F4分の1・G4分の1」は正しい?
結論
○(正しい)
Dの子はF・Gのみ(CはAの連れ子で非相続人、親権は無関係)。配偶者A1/2、子の1/2をF・Gで頭割りし各1/4。記述どおり。
相続アルゴリズム:PHASE 2(法定相続分の計算)
半血兄弟は全血の半分(+代襲)
平成26年 問10 肢3
📋 問題文
Aには、父のみを同じくする兄Bと、両親を同じくする弟C及び弟Dがいたが、C及びDは、Aより先に死亡した。Aの両親は既に死亡しており、Aには内縁の妻Eがいるが、子はいない。Cには子F及び子Gが、Dには子Hがいる。Aが遺言を残さずに死亡した場合の相続財産の法定相続分は、Bが5分の1、Fが5分の1、Gが5分の1、Hが5分の2である。(正しいか?)
🔑 条件の抽出
入口割合の計算→ PHASE 2
排除内縁の妻E=相続権なし/子なし・両親死亡→第3順位 兄弟姉妹
🗺 Step 1:相続人の順位は?
配偶者は内縁E=相続権なし。子なし・直系尊属(両親)死亡→第3順位の兄弟姉妹が相続人。兄B(半血)・弟C・弟D(全血)。
🗺 Step 2:半血の比率+代襲
全血:半血=2:1。C(全血2)・D(全血2)・B(半血1)=計5。C・Dは先死亡→代襲:C分2をF・Gで分け各1、D分2をHが取得。→ B1/5・F1/5・G1/5・H2/5。
結論
○(正しい)
兄弟姉妹相続で全血:半血=2:1(C2・D2・B1=計5)。先死亡のC・Dは代襲(C→F・G各1、D→H 2)。B1/5・F1/5・G1/5・H2/5。記述どおり。
📋 問題文
Aには、父のみを同じくする兄Bと、両親を同じくする弟C及び弟Dがいたが、C及びDは、Aより先に死亡した。Aの両親は既に死亡しており、Aには内縁の妻Eがいるが、子はいない。Cには子F及び子Gが、Dには子Hがいる。Aが遺言を残さずに死亡した場合の相続財産の法定相続分は、Bが5分の1、Fが5分の1、Gが5分の1、Hが5分の2である。(正しいか?)
🗺 Step 1:相続人の順位は?
Aの相続人は?
🗺 Step 2:半血の比率+代襲
各人の相続分は?
最終判定
「B1/5・F1/5・G1/5・H2/5」は正しい?
結論
○(正しい)
兄弟姉妹相続で全血:半血=2:1(C2・D2・B1=計5)。先死亡のC・Dは代襲(C→F・G各1、D→H 2)。B1/5・F1/5・G1/5・H2/5。記述どおり。
代襲相続人が複数いる場合、各自の法定相続分は全員が頭数で均等になる?
令和2年(12月)問8ア
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Aの長男の子B及びC、Aの次男の子Dのみが相続人になる場合の法定相続分は、それぞれ4,000万円である。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「Aの長男の子B及びC、Aの次男の子Dが相続人」=親(長男・次男)に代わって孫が相続するPhase 2 法定相続分の計算(代襲=株分け)の型。まず組合せの基本割合を出し、次に同順位の分け方を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人の組合せと基本割合
相続人は長男の子B・C、次男の子Dの3人(いずれも代襲相続人)。配偶者はおらず子(の代襲)だけなので、相続財産すべて(1億2,000万円)を長男・次男の枝で分ける。
Step 2|同順位の分け方(代襲は株分け §901)
代襲相続人は株分け(§901)=被代襲者(亡くなった親)の相続分をその枝の中で分ける。長男の分6,000万円をB・Cが折半して各3,000万円、次男の分6,000万円をDが単独取得して6,000万円。孫の頭数で均等に4,000万円ずつにはならない。「それぞれ4,000万円」は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=代襲相続人は株分け§901(被代襲者の分をその枝の中で分ける)。長男枝はB・Cで6,000万円を折半=各3,000万円、次男枝はD単独で6,000万円。🔴罠=孫3人を頭数で均等に割り、全員4,000万円ずつになると思わせる。🔴罠の型=代襲を頭数均等と取り違える(株分け§901の無視)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。代襲相続人は株分け(§901)で、長男の分6,000万円をB・Cが折半し各3,000万円、次男の分6,000万円をDが単独取得する。全員が均等に4,000万円ずつにはならず、「それぞれ4,000万円」は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aの長男の子B及びC、Aの次男の子Dのみが相続人になる場合の法定相続分は、それぞれ4,000万円である。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人の組合せと基本割合
(配偶者+子1/2:1/2/+直系尊属2/3:1/3/+兄弟姉妹3/4:1/4)
🔁 Step 2|同順位の分け方
(原則は頭数均等/代襲は株分け§901=被代襲者の分を枝で分ける)
代襲相続人の法定相続分は、亡くなった親(被代襲者)の枝ごとに分ける?
令和2年(12月)問8イ
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Aの長男の子B及びC、Aの次男の子Dのみが相続人になる場合の法定相続分は、B及びCがそれぞれ3,000万円、Dが6,000万円である。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「代襲相続人が複数いるとき法定相続分はいくらか」=Phase 2 法定相続分の計算の型。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人の組合せと基本割合
相続人はAの子(長男・次男)だが両名とも死亡し、その子B・C・Dが代襲相続人。配偶者はいないので相続財産はすべて子の枝へ。長男の枝と次男の枝で各1/2ずつ分ける。
Step 2|同順位の分け方(代襲は株分け§901)
代襲相続人は株分け=被代襲者(亡くなった親)の相続分をその枝の中で分ける(§901)。長男の分6,000万をB・Cで折半して各3,000万、次男の分6,000万をDが単独取得。孫3人の頭数均等(各1/3=各4,000万)にはしない。B・Cが各3,000万円・Dが6,000万円は正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=代襲相続人は株分け(§901)=被代襲者〈亡くなった親〉の相続分をその枝の中で分ける。長男の分6,000万をB・Cで折半して各3,000万、次男の分6,000万をDが単独取得。孫の頭数で3等分(各4,000万)にしないのが正しい。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。代襲相続人は株分け(§901)で、長男の分6,000万をB・Cで折半して各3,000万、次男の分6,000万をDが単独取得する。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aの長男の子B及びC、Aの次男の子Dのみが相続人になる場合の法定相続分は、B及びCがそれぞれ3,000万円、Dが6,000万円である。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人の組合せと基本割合
(配偶者+子=1/2:1/2/子だけなら全部を子の枝で)
🔁 Step 2|同順位の分け方
(原則は頭数均等/代襲は株分け§901=被代襲者の枝の中で分ける)
直系尊属だけが相続人。父方・母方を区別せず頭数で均等に分ける?
令和2年(12月)問8ウ
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Aの父方の祖父母E及びF、Aの母方の祖母Gのみが相続人になる場合の法定相続分は、それぞれ4,000万円である。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「相続人になる場合の法定相続分」=Phase 2 法定相続分の計算の型。相続人の組合せから基本割合を出し、同順位でどう分けるかを順に見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人の組合せと基本割合
相続人はE・F・G=すべて直系尊属(第2順位)。配偶者がいないので、直系尊属だけで遺産の全部を相続する(割合は全体)。次に同順位でどう分けるかを見る。
Step 2|同順位の分け方
同順位の直系尊属が複数いる場合は、原則どおり頭数で均等割り。父方・母方の区別はしない(§900④)。E・F・G各1/3=各4,000万円。「それぞれ4,000万円」は正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=同順位の直系尊属が複数いる場合は父方・母方を区別せず頭数で均等割り(§900④)。配偶者がいないので直系尊属E・F・Gだけで全部を分け、各1/3=各4,000万円。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。同順位の直系尊属が複数いる場合は父方・母方を区別せず頭数で均等割りとなり、E・F・G各1/3=各4,000万円で「それぞれ4,000万円」は正しい(§900④)。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aの父方の祖父母E及びF、Aの母方の祖母Gのみが相続人になる場合の法定相続分は、それぞれ4,000万円である。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人の組合せと基本割合
(配偶者+子1/2:1/2/+直系尊属2/3:1/3/+兄弟姉妹3/4:1/4)
🔁 Step 2|同順位の分け方
(原則は頭数均等/直系尊属は父方・母方の区別なく均等)
直系尊属が相続人。母方の祖母Gは父方より多くもらえる?
令和2年(12月)問8エ
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Aの父方の祖父母E及びF、Aの母方の祖母Gのみが相続人になる場合の法定相続分は、E及びFがそれぞれ3,000万円、Gが6,000万円である。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「相続人が直系尊属だけのときの法定相続分」=Phase 2 法定相続分の計算の型。まず相続人の組合せから基本割合を出し、同順位での分け方を当てはめる。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人の組合せと基本割合
相続人は父方の祖父母E・Fと母方の祖母Gの直系尊属だけ。配偶者も子もいないので、直系尊属が遺産の全部を相続する(合計1億2,000万円)。次に、直系尊属どうしの分け方を見る。
Step 2|同順位(直系尊属)の分け方
直系尊属の分け方は、父方・母方を区別せず頭数で均等(§900④)。E・F・Gの3人で均等だから各3分の1=各4,000万円。母方Gだけを6,000万円と多くするのは誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=直系尊属の相続分は父方・母方を区別せず頭数で均等(§900④)。E・F・G各4,000万円が正しい。🔴罠=父方に2分の1・母方に2分の1を枝で分ける株分けのように錯覚させ、母方Gひとりを多くする。🔴罠の型=直系尊属に株分け(父方/母方の均等分け)を持ち込む取り違え。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。直系尊属の相続分は父方・母方を区別せず均等(§900④)で、E・F・G各4,000万円が正しく、母方Gを6,000万円と多くするのは誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aの父方の祖父母E及びF、Aの母方の祖母Gのみが相続人になる場合の法定相続分は、E及びFがそれぞれ3,000万円、Gが6,000万円である。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人の組合せと基本割合
(配偶者+子1/2:1/2/+直系尊属2/3:1/3/+兄弟姉妹3/4:1/4)
🔁 Step 2|同順位(直系尊属)の分け方
(原則は頭数均等/直系尊属は父方・母方の区別なく均等§900④)
①配偶者Bと②子Bでは、Bの法定相続分は①の方が大きい?
平成29年 問6肢1
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
①BがAの配偶者でCがAの子である場合と、②BとCがいずれもAの子である場合とでは、Bの法定相続分は①の方が大きい。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「Bの法定相続分」を①②で比べる問題=Phase 2 法定相続分の計算の型。それぞれの場合でBの割合を出して大小を比べる。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|①の場合=配偶者+子
配偶者と子が相続人なら組合せは1/2:1/2(§900①)。①のBは配偶者だから1/2。
Step 2|②の場合=子2人
子が数人いるときは原則頭数で均等(§900④)。BとCの2人で各1/2。②のBも1/2。
Step 3|①と②を比べる
①のBも②のBも1/2で同じ大きさ。配偶者だから子より多くもらえるわけではない。「①の方が大きい」は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=①配偶者+子ならBは1/2(§900①)、②子2人ならBは各1/2(§900④)で、どちらもBは1/2で同じ。🔴罠=配偶者の方が子より多くもらえる(①の方が大きい)と思わせる。🔴罠の型=同じ割合を「配偶者だから多い」と錯覚させる(大小の取り違え)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。①も②もBの法定相続分は1/2で同じ(①配偶者+子§900①/②子2人§900④)。「①の方が大きい」は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
①BがAの配偶者でCがAの子である場合と、②BとCがいずれもAの子である場合とでは、Bの法定相続分は①の方が大きい。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|①のBの割合(相続人の組合せ)
(配偶者+子1/2:1/2/+直系尊属2/3:1/3/+兄弟姉妹3/4:1/4)
🔁 Step 2|②のBの割合(同順位の分け方)
(原則は頭数均等/代襲は株分け§901〈被代襲者の分を枝で分ける〉/半血兄弟は全血の1/2)
Bが放棄・Cが欠格のとき、DとFの相続分は各6,000万円になる?
平成29年 問9肢3
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Dが6,000万円、Fが6,000万円となる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「Dが6,000万円、Fが6,000万円という各自の相続分を出す」=Phase 2 法定相続分の計算の型。まず相続人の組合せと基本割合を出し、次に同順位の分け方(放棄は代襲なし・欠格は代襲あり)を当てはめる。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人の組合せと基本割合
被相続人に配偶者はおらず、相続人は子だけ。配偶者と子なら1/2:1/2だが、ここは子のみなので子が遺産全部(1億2,000万円)を相続する。次に、同順位の子の間でどう分けるかを見る。
Step 2|同順位の分け方(放棄・欠格・代襲)
Bは相続放棄=初めから相続人でなかった扱い(§939)で、その子は代襲しない。Cは欠格だが、その子Fが代襲して取得する(§887②)。よって相続人はDとFの2名。子は頭数で均等(§900④)だから各1/2=各6,000万円。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=放棄は代襲なし(B放棄で枝が消える・初めから相続人でなかった扱い§939)、欠格は代襲あり(C欠格でFが代襲§887②)。相続人はDとFの2名で均等、各1/2=各6,000万円(§900④)。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。B放棄で代襲なし、C欠格でFが代襲する(§887②)。相続人はDとFの2名、均等で各1/2=各6,000万円(§900④)。「Dが6,000万円、Fが6,000万円となる」は正しい。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Dが6,000万円、Fが6,000万円となる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人の組合せと基本割合
(配偶者+子=1/2:1/2/配偶者がいなければ子が全部)
🔁 Step 2|同順位の分け方(放棄・欠格・代襲)
(原則は頭数均等/放棄は初めからいない扱い§939・代襲なし/欠格は子が代襲§887②)
半血の兄弟と代襲相続人が混じるとき、各人の相続分は?
平成26年 問10肢4
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Bが5分の1、Fが15分の4、Gが15分の4、Hが15分の4である。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「Bが5分の1…と各相続人の割合」を問う=Phase 2 法定相続分の計算の型。まず相続人の組合せで基本割合を出し、次に同順位内の分け方(半血は全血の1/2・代襲は株分け)を当てはめる。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人の組合せと基本割合
被相続人Aに配偶者・子・直系尊属はおらず、相続人は兄弟姉妹(半血の兄B、全血の弟C・Dは死亡しその子が代襲)。兄弟姉妹だけなので遺産全部(割合1)を分ける。次に同順位内の分け方を見る。
Step 2|同順位の分け方(半血・代襲の株分け)
半血兄Bは全血兄弟の1/2(§900四但)→ B:C:D=1:2:2 で B=5分の1、C・D=各5分の2。代襲は株分け§901=被代襲者の分をその枝で分ける。Cの5分の2をF・Gで折半=各5分の1、Dの5分の2はHが単独で取得=5分の2。正しくはB=5分の1・F=5分の1・G=5分の1・H=5分の2で、F・G・Hを各15分の4と均等にする本肢は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=半血兄弟Bは全血の1/2でB:C:D=1:2:2(§900四但)、代襲は株分け§901で被代襲者の分をその枝の中で分ける(Cの分をF・G、Dの分をHが単独)。🔴罠=孫F・G・Hを3人で頭割り(各15分の4)にして、HがD(全血弟)の分を単独で継いでF・Gの2倍取ることを見落とさせる。🔴罠の型=代襲の株分けを無視した孫の頭割り。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。正しくはB=5分の1、F・G=各5分の1、H=5分の2(15分の6)。代襲は株分け§901でHが全血弟Dの分(5分の2)を単独取得するため、F・G・Hを各15分の4と均等に分ける本肢は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Bが5分の1、Fが15分の4、Gが15分の4、Hが15分の4である。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人の組合せと基本割合
(配偶者+子1/2:1/2/+直系尊属2/3:1/3/+兄弟姉妹3/4:1/4/兄弟姉妹だけなら全部)
🔁 Step 2|同順位の分け方(半血・代襲)
(原則は頭数均等/代襲は株分け§901〈被代襲者の分を枝で分ける〉/半血兄弟は全血の1/2)
配偶者と子が相続人。同順位の子(1人は代襲)の相続分は不均等になる?
平成25年 問10肢1
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Aが死亡した場合の法定相続分は、Bが2分の1、Cが5分の1、Eが5分の1、Fが10分の1である。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「法定相続分」の数字を問う肢=Phase 2 法定相続分の計算の型。まず配偶者と子の組合せ割合を出し、次に同順位の子をどう分けるかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人の組合せと基本割合
相続人は配偶者Bと子。配偶者+子の組合せは1/2:1/2(§900①)。よって子全体で1/2を取り、これを子どうしで分ける。
Step 2|同順位の子の分け方
同順位の子は原則頭数で均等割り(§900④)。子の枝はC・D・Fの3つで、Dは先に死亡しEが代襲(§901=Dの枝をEが取得)。残り1/2を3等分で各1/6=B=1/2・C=1/6・E=1/6・F=1/6。C=1/5・E=1/5・F=1/10と不均等にする本肢は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=同順位の子は頭数で均等割り(§900④)。代襲相続人Eは被代襲者Dの相続分(1枝分=1/6)をそのまま取得するだけ(§901)で、子は各1/6の均等。🔴罠=子を各人バラバラ(C=1/5・E=1/5・F=1/10)に分けさせ、均等割りの原則を崩す。🔴罠の型=同順位の均等割りの否定(子の相続分を不均等にする)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。配偶者B=1/2、子C・E(D代襲)・Fは残り1/2を頭数で均等に分け各1/6(§900④・§901)。各人を不均等(C=1/5・E=1/5・F=1/10)とする本肢は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aが死亡した場合の法定相続分は、Bが2分の1、Cが5分の1、Eが5分の1、Fが10分の1である。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人の組合せと基本割合
(配偶者+子=1/2:1/2/+直系尊属2/3:1/3/+兄弟姉妹3/4:1/4)
🔁 Step 2|同順位の子の分け方
(原則は頭数で均等/代襲は株分け§901=被代襲者の分を枝で分ける/半血は全血の1/2)
先に死亡した子の配偶者は、法定相続分を得る?
平成24年 問10肢1
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Bが死亡した場合の法定相続分は、Aが2分の1、Eが4分の1、Fが4分の1である。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「法定相続分」の割合が正しいかを検証=Phase 2 法定相続分の計算の型。まず相続人の組合せから基本割合を出し、同順位の分け方(代襲の株分け)を当てはめる。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人の組合せと基本割合
Bの相続人は子A、及び先に死亡した子Dの代襲者F(§887②)。Bに配偶者はおらず、EはDの配偶者で被相続人Bの相続人ではない。相続人は子の系統のみ=相続財産はすべて子で分ける(§900)。
Step 2|同順位の分け方(代襲は株分け §901)
子は頭数で均等=AとDが各1/2。Dの分1/2は代襲者Fがそのまま承継(株分け§901)。よってA=1/2、F=1/2。EはBの相続人でないので相続分はない。「Eが4分の1」を与える本肢は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=EはDの配偶者で被相続人Bの相続人ではない(子の配偶者に相続分はない)。亡きDの分1/2は代襲者Fが株分けで承継し(§901)、A1/2・F1/2となる。🔴罠=子の配偶者Eをあたかも相続人のように扱い、Dの分をEとFで分けさせる。🔴罠の型=相続人でない者(子の配偶者)に相続分を与える。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Bの相続人は子A、及び先死亡した子Dの代襲者F。EはDの配偶者で被相続人Bの相続人ではない(§887②・§901)。正しくはA1/2・F1/2で、Eに相続分を与える本肢は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Bが死亡した場合の法定相続分は、Aが2分の1、Eが4分の1、Fが4分の1である。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人の組合せと基本割合
(配偶者+子1/2:1/2/+直系尊属2/3:1/3/+兄弟姉妹3/4:1/4)
🔁 Step 2|同順位の分け方
(原則は頭数均等/代襲は株分け§901=被代襲者の分を枝で承継)
代襲する孫が2人なら、亡くなった子の相続分を2人で分ける?
平成13年 問11肢4
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Aに子が3人あり、Aの死亡の際、2人は存命であったが、1人は既に死亡していた。その死亡した子には2人の嫡出子H、Iがいた。A死亡の際、配偶者もいなかった場合、Hの法定相続分は1/6である。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「Hの法定相続分はいくらか」=Phase 2 法定相続分の計算の型。まず相続人の組合せと基本割合を出し、同順位内の分け方(代襲は株分け§901)で確定する。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人の組合せと基本割合
配偶者はおらず、相続人は子のみ。子が全部を取り、頭数で均等に分ける。子は3人だから各1/3。次に、死亡した子の分の扱いを見る。
Step 2|同順位の分け方(代襲は株分け§901)
死亡した子の相続分1/3を、その子H・Iが代襲する。代襲相続分は株分け=被代襲者(亡くなった親)の分をその枝の中で分けるので、1/3÷2=各1/6(§901①)。Hの法定相続分は1/6で、本肢は正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=代襲相続分は株分け§901①。被代襲者(死亡した子)の相続分1/3を、代襲相続人H・Iが均等に分けるので各1/6。Hは1/6で正しい。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。子3人で各1/3、死亡した子の1/3をH・Iが均等に代襲して各1/6(§901①)。Hの法定相続分は1/6で正しい。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aに子が3人あり、Aの死亡の際、2人は存命であったが、1人は既に死亡していた。その死亡した子には2人の嫡出子H、Iがいた。A死亡の際、配偶者もいなかった場合、Hの法定相続分は1/6である。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人の組合せと基本割合
(配偶者+子1/2:1/2/+直系尊属2/3:1/3/+兄弟姉妹3/4:1/4)
🔁 Step 2|同順位の分け方
(原則は頭数均等/代襲は株分け§901〈被代襲者の分を枝で分ける〉)
代襲相続人は、亡くなった親の相続分を枝の中で頭割りする?
平成8年 問10肢1
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Aに、配偶者B、Bとの婚姻前に縁組した養子C、Bとの間の実子D (Aの死亡より前に死亡)、Dの実子E及びFがいる場合、BとCとEとFが相続人となり、EとFの法定相続分はいずれも 1/8 となる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「E・Fの法定相続分はいくらになるか」=Phase 2 法定相続分の計算の型。まず相続人を確定し、組合せ割合→同順位の分け方の順に当てはめる。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人の確定と組合せ割合
DはAの死亡より前に死亡→その実子E・Fが代襲する(§887②)。相続人は配偶者B・養子C・代襲のE・F。配偶者+子=1/2:1/2なので、配偶者B=1/2、子側=1/2。
Step 2|子側1/2を子の頭数で分ける
子は養子Cと、Dを代襲するD枝の2つ。子側1/2を子の頭数で分け、C=1/4、D枝=1/4。代襲相続人は被代襲者Dの分を引き継ぐ株分け(§901)で、CとD枝を同じ1人分として扱う。
Step 3|代襲枝の中で分ける
D枝の1/4を、代襲するE・Fの2人で折半=各1/8(§900④)。よってE・Fの法定相続分はいずれも1/8。肢は正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=代襲相続人は株分け(§901)。DはAより先に死亡しE・Fが代襲(§887②)。配偶者B=1/2、子側1/2を養子CとD枝で各1/4に分け、D枝の1/4をE・Fの2人で折半して各1/8(§900④)。C・E・Fを頭数で3等分するのではなく、Dの分をD枝の中だけで分ける。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。DはAの死亡より前に死亡しE・Fが代襲(§887②)。配偶者B=1/2、子側1/2を養子CとD枝で各1/4、D枝1/4をE・Fで折半し各1/8(§900④・§901)。「いずれも 1/8」は正しい。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aに、配偶者B、Bとの婚姻前に縁組した養子C、Bとの間の実子D (Aの死亡より前に死亡)、Dの実子E及びFがいる場合、BとCとEとFが相続人となり、EとFの法定相続分はいずれも 1/8 となる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人の組合せと基本割合
(配偶者+子1/2:1/2/+直系尊属2/3:1/3/+兄弟姉妹3/4:1/4)
🔁 Step 2|同順位の分け方
(原則は頭数均等/代襲は株分け§901〈被代襲者の分を枝で分ける〉)
子の1人が相続放棄すると、配偶者の相続分は変わる?
平成2年 問11肢1
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Cが相続を放棄した場合、DとEの相続分は増えるが、Bの相続分については変わらない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「子Cが相続を放棄したときのBの相続分」=Phase 2 法定相続分の計算の型。まず相続人の組合せと基本割合を出し、次に同順位の分け方(放棄の処理)を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|相続人の組合せと基本割合
相続人は配偶者Bと子(C・D・E=第1順位)。配偶者と子の組合せでは割合は1/2:1/2(§900①)。配偶者Bの取り分は1/2で、子が何人いても変わらない。次に子の側の分け方を見る。
Step 2|同順位の分け方(放棄の処理)
放棄した子Cは初めから相続人でなかった扱い(§939)。子の取り分1/2を残りの子D・Eで分け直すので、D・Eの相続分は増える。一方、配偶者Bの1/2は子の増減に関係なく固定なので変わらない。「Bの相続分については変わらない」は正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=配偶者と子の割合は1/2:1/2で固定(§900①)。子Cの放棄分は同順位の子D・Eが取得して増えるが、配偶者Bの1/2は子の増減に影響されない(放棄者は初めからいない扱い§939)。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。配偶者Bは子と共同で1/2に固定(§900①)。子Cの放棄分は同順位の子D・Eが取得して増えるが、配偶者Bの1/2は変わらない。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Cが相続を放棄した場合、DとEの相続分は増えるが、Bの相続分については変わらない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|相続人の組合せと基本割合
(配偶者+子=1/2:1/2/+直系尊属=2/3:1/3/+兄弟姉妹=3/4:1/4)
🔁 Step 2|同順位の分け方
(原則は頭数均等/放棄者は初めからいない扱い§939で残りの子が取得)
Phase 3 ─ 遺言と遺留分29問
遺言は15歳以上で単独可、自筆証書は本文を自書(財産目録はパソコン可)、夫婦の共同遺言は無効。新しい日付の遺言・生前処分が優先(古い遺言は撤回擬制)。受遺者が先に死ねば失効。遺留分は兄弟姉妹にはない。請求は知った時から1年・相続開始から10年で時効。
相続アルゴリズム:番外編(遺言の能力)
遺言は「15歳」からできる
平成22年 問10 肢3
📋 問題文
未成年であっても、15歳に達した者は、有効に遺言をすることができる。(正しいか?)
🔑 条件の抽出
入口遺言の方式・能力(知識型)
着眼未成年でも15歳
🗺 遺言ができる年齢は?
§961。15歳に達した者は遺言ができる。遺言は一身専属的な意思表示なので、制限行為能力者でも親(法定代理人)の同意は不要。
結論
○(正しい)
§961。15歳に達した者は遺言をすることができる。制限行為能力者でも法定代理人の同意は不要。記述どおり。
📋 問題文
未成年であっても、15歳に達した者は、有効に遺言をすることができる。(正しいか?)
🗺 遺言ができる年齢は?
15歳の未成年者は単独で有効に遺言できる?
最終判定
「15歳に達した者は有効に遺言できる」は正しい?
結論
○(正しい)
§961。15歳に達した者は遺言をすることができる。制限行為能力者でも法定代理人の同意は不要。記述どおり。
相続アルゴリズム:番外編(自筆証書遺言の方式)
自筆証書は「全文自書」が必要
平成22年 問10 肢1
📋 問題文
自筆証書遺言は、その内容をワープロ等で印字していても、日付と氏名を自書し、押印すれば、有効な遺言となる。(正しいか?)
🗺 自筆証書遺言の方式は?
§968①。自筆証書遺言は全文・日付・氏名を自書し、押印しなければ無効。本文をワープロで印字したら無効。ワープロが使えるのは添付する「財産目録」だけ(§968②・改正で緩和)。
結論
×(誤り)
§968①。自筆証書遺言は全文を自書しなければ無効。ワープロ可なのは添付の財産目録のみ(§968②)。本文ワープロは無効。
📋 問題文
自筆証書遺言は、その内容をワープロ等で印字していても、日付と氏名を自書し、押印すれば、有効な遺言となる。(正しいか?)
🗺 自筆証書遺言の方式は?
本文をワープロで印字した自筆証書遺言は有効?
最終判定
「本文ワープロでも日付氏名自書+押印で有効」は正しい?
結論
×(誤り)
§968①。自筆証書遺言は全文を自書しなければ無効。ワープロ可なのは添付の財産目録のみ(§968②)。本文ワープロは無効。
相続アルゴリズム:番外編(共同遺言の禁止)
2人で1通の遺言は禁止(共同遺言)
平成22年 問10 肢4
📋 問題文
夫婦又は血縁関係がある者は、同一の証書で有効に遺言をすることができる。(正しいか?)
🔑 条件の抽出
入口遺言の方式(共同遺言)
着眼夫婦が「同一の証書」で遺言
🗺 2人以上が1通の証書で遺言できる?
§975。共同遺言(2人以上が同一の証書でする遺言)は禁止=無効。後で一方が撤回しづらい等、遺言の自由が損なわれるため。夫婦・血縁関係でも例外なく不可。
結論
×(誤り)
§975。2人以上が同一証書でする遺言(共同遺言)は禁止=無効。夫婦・血縁関係でも例外はない。
📋 問題文
夫婦又は血縁関係がある者は、同一の証書で有効に遺言をすることができる。(正しいか?)
🗺 2人以上が1通の証書で遺言できる?
夫婦は同一の証書で有効に遺言できる?
最終判定
「夫婦は同一の証書で有効に遺言できる」は正しい?
結論
×(誤り)
§975。2人以上が同一証書でする遺言(共同遺言)は禁止=無効。夫婦・血縁関係でも例外はない。
相続アルゴリズム:PHASE 3周辺(遺言の撤回・抵触)
後の遺言が前を上書きする(形式は無関係)
遺言の抵触
📋 問題文
Aが公正証書で土地をBに遺贈すると遺言した場合でも、後に自筆証書でこれをCに遺贈すると遺言したときは、Bは、Aが死亡しても、当該土地の所有権を取得しない。(正しいか?)
🔑 条件の抽出
入口遺言の撤回・抵触(PHASE 3周辺)
着眼前(公正証書でBに遺贈)と後(自筆証書でCに遺贈)が抵触
🗺 前後の遺言が抵触したら?
後の遺言が前の遺言と抵触する部分は、後の遺言で前を撤回したものとみなす(§1023①)。遺言の形式(公正証書か自筆証書か)は優劣に無関係。新しい意思が勝つ。
結論
○(正しい)
§1023①。後の遺言が前と抵触する部分は前を撤回したものとみなす。公正証書遺言でも後の自筆証書遺言で撤回できる。BはCに優先されず取得しない。記述どおり。
📋 問題文
Aが公正証書で土地をBに遺贈すると遺言した場合でも、後に自筆証書でこれをCに遺贈すると遺言したときは、Bは、Aが死亡しても、当該土地の所有権を取得しない。(正しいか?)
🗺 前後の遺言が抵触したら?
前後の遺言が矛盾するとき、どちらが優先?
最終判定
「BはAが死亡しても土地の所有権を取得しない」は正しい?
結論
○(正しい)
§1023①。後の遺言が前と抵触する部分は前を撤回したものとみなす。公正証書遺言でも後の自筆証書遺言で撤回できる。BはCに優先されず取得しない。記述どおり。
相続アルゴリズム:PHASE 3周辺(生前処分による撤回擬制)
遺言後に売ったら撤回とみなす
平成12年 問10 肢3
📋 問題文
Aが「Aの甲土地をBに相続させる」旨の遺言をした場合で、その後甲土地を第三者に売却し、登記を移転したとき、その遺言は取り消されたものとみなされる。(正しいか?)
🔑 条件の抽出
入口遺言の撤回擬制(生前処分)
着眼遺言後に目的物(甲土地)を売却・登記
🗺 遺言後に目的物を処分したら?
遺言をした後、遺言者がその遺言と抵触する生前処分(売却・登記移転等)をしたときは、その抵触部分について遺言を撤回したものとみなされる(§1023②)。行動が意思の変更を示すから。
結論
○(正しい)
§1023②。遺言後に遺言と抵触する生前処分(売却・登記)をすると、抵触部分は遺言を撤回したものとみなされる。記述どおり。
📋 問題文
Aが「Aの甲土地をBに相続させる」旨の遺言をした場合で、その後甲土地を第三者に売却し、登記を移転したとき、その遺言は取り消されたものとみなされる。(正しいか?)
🗺 遺言後に目的物を処分したら?
遺言後に目的物を第三者へ売却・登記。遺言はどうなる?
最終判定
「その遺言は取り消されたものとみなされる」は正しい?
結論
○(正しい)
§1023②。遺言後に遺言と抵触する生前処分(売却・登記)をすると、抵触部分は遺言を撤回したものとみなされる。記述どおり。
相続アルゴリズム:PHASE 3周辺(受遺者の先死亡)
受遺者が先に死ぬと遺贈は失効(代襲なし)
平成4年 問13 肢3
📋 問題文
遺産の全部を相続人の一人に贈与する旨の遺言があっても、遺言者が死亡する前に受遺者が死亡したときは、その遺贈は効力を生じない。(正しいか?)
🔑 条件の抽出
入口遺贈の効力(受遺者の先死亡)
着眼遺言者より先に受遺者が死亡
🗺 受遺者が遺言者より先に死亡したら?
§994。受遺者が遺言者の死亡以前に死亡したときは、遺贈は効力を生じない。代襲相続の規定は遺贈には適用されないので、受遺者の子が代わって取得することもない(その財産は相続人に帰属)。
結論
○(正しい)
§994。遺言者の死亡以前に受遺者が死亡したときは遺贈は効力を生じない。代襲相続の規定は遺贈に適用されず、受遺者の子が代わって取得することはない。記述どおり。
📋 問題文
遺産の全部を相続人の一人に贈与する旨の遺言があっても、遺言者が死亡する前に受遺者が死亡したときは、その遺贈は効力を生じない。(正しいか?)
🗺 受遺者が遺言者より先に死亡したら?
受遺者が遺言者より先に死亡。遺贈はどうなる?
最終判定
「受遺者が先に死亡→遺贈は効力を生じない」は正しい?
結論
○(正しい)
§994。遺言者の死亡以前に受遺者が死亡したときは遺贈は効力を生じない。代襲相続の規定は遺贈に適用されず、受遺者の子が代わって取得することはない。記述どおり。
相続アルゴリズム:PHASE 3(遺言と遺留分)
遺留分があるのは誰か(兄弟姉妹は除外)
兄弟姉妹の遺留分
📋 問題文
相続人が被相続人の兄弟姉妹である場合、当該相続人には遺留分がない。(正しいか?)
🔑 条件の抽出
入口遺言・遺留分→ PHASE 3
着眼相続人が「兄弟姉妹」のとき遺留分はあるか
🗺 PHASE 3 Step 2:遺留分権利者は誰か?
遺留分(最低保障)があるのは配偶者・子(その代襲)・直系尊属のみ。兄弟姉妹は遺留分権利者から除外(§1042)。血のつながりが遠く、生活保障の必要性が低いため。
結論
○(正しい)
遺留分権利者は配偶者・子(代襲含む)・直系尊属のみ。兄弟姉妹は除外(§1042)。記述どおり。
📋 問題文
相続人が被相続人の兄弟姉妹である場合、当該相続人には遺留分がない。(正しいか?)
🗺 PHASE 3 Step 2:遺留分権利者は誰か?
兄弟姉妹に遺留分はある?
最終判定
「兄弟姉妹には遺留分がない」は正しい?
結論
○(正しい)
遺留分権利者は配偶者・子(代襲含む)・直系尊属のみ。兄弟姉妹は除外(§1042)。記述どおり。
相続アルゴリズム:PHASE 3(遺留分の寿命)
遺留分の2つのタイマー(1年/10年)
平成9年 問10 肢3
📋 問題文
相続が開始して9年6箇月経過する日に、はじめて相続の開始と遺留分を害する遺贈のあったことを知った遺留分権利者は、6箇月以内であれば、遺留分の減殺請求をすることができる。(正しいか?)
🔑 条件の抽出
入口遺留分の期間制限(PHASE 3の寿命)
着眼相続開始から9年6ヶ月後に「初めて知った」
🗺 遺留分侵害額請求の寿命は?
§1048。「知った時から1年」と「相続開始から10年」のどちらか早い方で消滅。9年6ヶ月で知った場合、知ってからはまだ1年以内だが、相続開始から10年まで残り6ヶ月。短い方(残り6ヶ月)がリミット。
結論
○(正しい)
§1048。遺留分侵害額請求は「知ってから1年」「開始から10年」のどちらか早い方で消滅。9年6ヶ月で知った場合、開始から10年まで残り6ヶ月。その間なら請求できる。記述どおり。
📋 問題文
相続が開始して9年6箇月経過する日に、はじめて相続の開始と遺留分を害する遺贈のあったことを知った遺留分権利者は、6箇月以内であれば、遺留分の減殺請求をすることができる。(正しいか?)
🗺 遺留分侵害額請求の寿命は?
9年6ヶ月後に知った遺留分権利者は、いつまで請求できる?
最終判定
「6ヶ月以内であれば減殺請求できる」は正しい?
結論
○(正しい)
§1048。遺留分侵害額請求は「知ってから1年」「開始から10年」のどちらか早い方で消滅。9年6ヶ月で知った場合、開始から10年まで残り6ヶ月。その間なら請求できる。記述どおり。
相続開始前でも、家庭裁判所の許可があれば遺留分を放棄できる?
令和4年 問2肢1
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
被相続人の生前においては、相続人は、家庭裁判所の許可を受けることにより、遺留分を放棄することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「遺留分を放棄」=Phase 3 遺言と遺留分の型(Step 2 遺留分)。遺留分のルール、ここでは相続開始『前』の放棄の要件を当てはめる。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
問われているのは遺言の方式(自筆証書の書き方など)ではなく、遺留分の扱い。次に遺留分のルールを当てはめる。
Step 2|遺留分のルール(相続開始『前』の放棄の要件)
相続開始『前』の遺留分放棄は、当事者間の意思表示だけでは無効だが、家庭裁判所の許可を受ければ有効(§1049①)。本肢は家裁の許可を受けているので、生前放棄ができる。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=相続開始『前』の遺留分放棄は、当事者間の意思表示だけでは無効だが、家庭裁判所の許可を受ければ有効(§1049①)。本肢は家裁の許可という要件を満たしている。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。相続開始前でも家庭裁判所の許可を受ければ遺留分を放棄できる
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
被相続人の生前においては、相続人は、家庭裁判所の許可を受けることにより、遺留分を放棄することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
(遺言の方式か/遺留分のルールか)
🔁 Step 2|遺留分のルール(相続開始『前』の放棄)
(相続開始前は放棄できない/家庭裁判所の許可があれば放棄できる)
遺留分を放棄すると、相続する権利まで失う?
令和4年 問2肢3
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
相続人が遺留分の放棄について家庭裁判所の許可を受けると、当該相続人は、被相続人の遺産を相続する権利を失う。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「遺留分の放棄で相続権まで失うか」=Phase 3 遺言と遺留分の型(Step 2 遺留分)。遺留分のルールに当てはめて、放棄の効果が相続権にまで及ぶかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
問われているのは『遺留分の放棄』=Phase 3のうち遺留分の話(遺言の方式の話ではない)。相続開始前の遺留分放棄に家庭裁判所の許可が要る点は正しい(§1049)。次に、その放棄の効果が相続権にまで及ぶかを見る。
Step 2|遺留分の放棄の効果
遺留分の放棄は、遺留分(侵害額請求§1046という金銭請求権)を主張する権利を手放すだけ。相続人の地位(相続権)は失わない(§1049)。相続放棄(§939)とは別物で、放棄しても遺産は相続できる。「相続する権利を失う」は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=遺留分の放棄は遺留分(侵害額請求§1046)を主張する権利を手放すだけで、相続人の地位=相続権は失わない(§1049)。🔴罠=家庭裁判所の許可という手続を出して『相続放棄』と混同させ、相続権まで失うと思わせる(遺留分放棄と相続放棄§939は別物)。🔴罠の型=遺留分放棄と相続放棄の混同。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。遺留分の放棄は遺留分(侵害額請求§1046)を主張する権利を手放すだけで、相続人の地位(相続権)は失わない(§1049)。相続放棄(§939)とは別物で、「相続する権利を失う」は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
相続人が遺留分の放棄について家庭裁判所の許可を受けると、当該相続人は、被相続人の遺産を相続する権利を失う。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
(遺言=自筆証書の方式など/遺留分=権利者・割合・放棄の効果)
🔁 Step 2|遺留分の放棄の効果
(放棄しても相続権は残る/§1049・相続放棄§939とは別物)
自筆証書遺言に添付する財産目録は、パソコンで作成してよい?
令和3年(12月)問7肢1
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
自筆証書によって遺言をする場合、遺言者は、その全文、日付及び氏名を自書して押印しなければならないが、これに添付する相続財産の目録については、遺言者が毎葉に署名押印すれば、自書でないものも認められる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「自筆証書によって遺言をする」=Phase 3 遺言と遺留分の型のStep1(遺言の有効性・方式)。自筆証書遺言の作り方ルールに当てはめる。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
問われているのは自筆証書遺言の作り方=遺言の有効性(方式)の話。遺留分ではない。次に自筆証書遺言の方式ルールを当てる。
Step 2|自筆証書遺言の方式
自筆証書遺言は全文・日付・氏名を自書して押印が原則。ただし添付する相続財産の目録は例外で、パソコン等で作成してよく、その場合は毎葉に署名押印する(§968②)。よって「自書でないものも認められる」は方式に合致する。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=自筆証書遺言でも、添付する相続財産の目録はパソコン等で作成でき、毎葉に署名押印すれば自書でなくてよい(§968②)。本文(全文・日付・氏名)の自書+押印とは別扱いになる。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。本文は自書が必要だが、添付する相続財産の目録はパソコン等で作成でき、その場合は毎葉に署名押印すればよい(§968②)。よって本肢は正しい。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
自筆証書によって遺言をする場合、遺言者は、その全文、日付及び氏名を自書して押印しなければならないが、これに添付する相続財産の目録については、遺言者が毎葉に署名押印すれば、自書でないものも認められる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|どちらの話か
(遺言の有効性/遺留分)
🔁 Step 2|自筆証書遺言の方式
(全文・日付・氏名は自書+押印/財産目録は§968②)
受遺者が相続人であれば、その遺贈は無効になる?
平成25年 問10肢4
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Aが生前、A所有の全財産のうち甲土地についてFに遺贈する旨の意思表示をしていたとしても、Fは相続人であるので、当該遺贈は無効である。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「甲土地をFに遺贈する」=Phase 3 遺言と遺留分の型(遺言の有効性)。遺贈が有効に成立するかを、まず有効性の型で見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
問われているのは『Fへの遺贈が有効か』=遺言(遺贈)の有効性。遺留分(侵害額請求)の話ではない。次に、遺贈が有効にできる相手かを見る。
Step 2|遺贈は誰にできるか
遺贈は相続人にも相続人以外にも有効にできる(§964)。受遺者が相続人であることは無効事由にならない。よって「Fは相続人だから当該遺贈は無効」は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=遺贈は相続人・相続人以外のいずれにも有効にできる(§964)。受遺者が相続人であることは無効事由にならない。🔴罠=相続人には遺贈できない(相続人が受遺者だと無効)と思わせる。🔴罠の型=遺贈の相手制限という存在しない無効事由の捏造。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。遺贈は相続人にも相続人以外にも有効にできる(§964)。受遺者が相続人であることは無効事由にならないので、「当該遺贈は無効である」は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aが生前、A所有の全財産のうち甲土地についてFに遺贈する旨の意思表示をしていたとしても、Fは相続人であるので、当該遺贈は無効である。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
(遺贈が有効に成立するか/侵害額請求の話か)
🔁 Step 2|遺贈は誰にできるか
(相続人/相続人以外)
兄弟姉妹を代襲して相続人になったFは、遺留分を主張できる?
平成24年 問10肢4
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Bが死亡した後、Aがすべての財産を第三者Gに遺贈する旨の遺言を残して死亡した場合、FはGに対して遺留分を主張することができない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「遺贈する旨の遺言」に対し「遺留分を主張することができない」かを問う=Phase 3 遺言と遺留分の型。まず遺言の有効性か遺留分かを判別し、Fがどの資格で相続人かを確かめて遺留分権利者かを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遺言の有効性か、遺留分か(型の判別)
Aは全財産をGに遺贈する遺言を残した。争点は遺言の方式ではなく、Fがその遺贈に対して遺留分を主張できるか=遺留分の型。まずFがどの資格で相続人かを確かめる。
Step 2|Fはどの資格で相続人か
A死亡時、父B(直系尊属)は既に死亡し直系尊属はいない。第3順位の兄弟姉妹Dも死亡しているため、その子Fが代襲して相続人となる(§889②・§887②準用)。Fは兄弟姉妹の代襲者。
Step 3|その者に遺留分はあるか
遺留分権利者は配偶者・子(その代襲)・直系尊属だけ。⚠兄弟姉妹とその代襲には遺留分がない(§1042①)。Fは兄弟姉妹Dの代襲者だから遺留分を持たず、Gに遺留分を主張することができない。「遺留分を主張することができない」は正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=遺留分権利者は配偶者・子(その代襲)・直系尊属だけで、兄弟姉妹とその代襲には遺留分がない(§1042①)。Fは兄弟姉妹Dの代襲者だから遺留分を主張できず、「遺留分を主張することができない」は正しい。🔴罠=Fは代襲して相続人になれるので、相続人なら遺留分もあると思わせる(相続権と遺留分は別で、兄弟姉妹系はゼロ)。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Fは兄弟姉妹Dの代襲者で、兄弟姉妹とその代襲には遺留分がない(§1042①)ため、FはGに対して遺留分を主張することができない。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Bが死亡した後、Aがすべての財産を第三者Gに遺贈する旨の遺言を残して死亡した場合、FはGに対して遺留分を主張することができない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
(遺言の方式の話か/遺留分を主張できるかの話か)
🔁 Step 2|Fはどの資格で相続人か
(順位は 子>直系尊属>兄弟姉妹/被代襲者が先に死亡なら代襲)
🔁 Step 3|その者に遺留分はあるか
(権利者は配偶者・子〈その代襲〉・直系尊属/兄弟姉妹とその代襲はゼロ§1042①)
遺留分を侵害する遺言は、その限度で当然に無効となる?
平成20年 問12肢1
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Bの遺留分を侵害するAの遺言は、その限度で当然に無効である。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「遺留分を侵害する遺言がどう扱われるか」=Phase 3 遺言と遺留分の型(遺留分)。遺言の方式ではなく、遺留分を侵害したときにどうなるかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
問われているのは、Aの遺言がBの遺留分を侵害する場合の扱い=遺留分の型。遺言が方式どおり作られているかではなく、遺留分を侵害したときにどうなるかを見る。
Step 2|遺留分を侵害する遺言の効力
遺留分を侵害する遺言も当然に無効ではない。遺留分権利者は遺留分侵害額請求権(§1046)を行使して金銭を請求できるにすぎず、遺言自体は有効。「その限度で当然に無効」は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=遺留分を侵害する遺言も当然無効にはならず、遺留分侵害額請求(§1046)という金銭請求をして初めて取り戻す。🔴罠=侵害する限度で遺言が自動的に無効になると思わせる。🔴罠の型=遺留分侵害=当然無効の取り違え(金銭請求で取り戻す点を見落とす)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。遺留分を侵害する遺言も当然に無効とはならず、遺留分権利者は侵害額請求(§1046)で金銭を請求できるにすぎない。「その限度で当然に無効」は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Bの遺留分を侵害するAの遺言は、その限度で当然に無効である。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
(遺言の方式どおりか/遺留分を侵害したときどうなるか)
🔁 Step 2|遺留分を侵害する遺言の効力
(当然無効か/侵害額請求という金銭請求§1046か)
相続開始前の遺留分放棄は、当事者への直接書面だけで有効になる?
平成20年 問12肢2
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Bが、Aの死亡の前に、A及びCに対して直接、書面で遺留分を放棄する意思表示をしたときは、その意思表示は有効である。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「遺留分を放棄する」=Phase 3 遺言と遺留分の型(Step 2 遺留分)。遺留分の放棄がどうすれば有効になるかを、時期(相続開始の前か後か)で見分ける。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
問われているのは遺言の方式ではなく、Bが自分の最低限の取り分=遺留分を放棄できるか。よって遺留分の型で判断する。次に、その放棄がいつ・どう行われたかを見る。
Step 2|相続開始の前か後か(生前放棄の手続要件)
本肢は「Aの死亡の前」=相続開始前の放棄。相続開始前の遺留分放棄は家庭裁判所の許可が必要(§1049①)。当事者A・Cへ直接書面で意思表示しただけでは効力を生じない。「その意思表示は有効である」は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=相続開始前の遺留分放棄は家庭裁判所の許可が必要(§1049①)。当事者へ直接書面で意思表示しただけでは有効にならない。🔴罠=「直接・書面で」意思表示すれば足りると思わせ、家裁許可の欠落に気づかせない。🔴罠の型=手続要件の欠落(家裁許可のない生前放棄)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。相続開始前の遺留分放棄は家庭裁判所の許可が必要(§1049①)で、当事者へ直接書面で意思表示しただけでは有効にならない。「その意思表示は有効である」は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Bが、Aの死亡の前に、A及びCに対して直接、書面で遺留分を放棄する意思表示をしたときは、その意思表示は有効である。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|この肢は遺言の有効性か、遺留分か
(遺言=方式の話/遺留分=相続人の取り分の話)
🔁 Step 2|遺留分のルール(相続開始『前』の放棄)
(生前放棄は家庭裁判所の許可が必要/§1049①)
遺言どおり登記が済んだ後でも、遺留分の請求はできる?
平成20年 問12肢3
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Aが死亡し、その遺言に基づき甲土地につきAからCに対する所有権移転登記がなされた後でも、Bは遺留分に基づき減殺を請求することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「遺留分に基づく請求ができるか」=Phase 3 遺言と遺留分の型(Step 2 遺留分)。遺言の方式ではなく、遺留分の行使ルール(誰が・どうやって・妨げられるか)に当てはめる。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
Bは「遺留分に基づき」請求している=遺留分侵害額請求(§1046。本問当時は減殺請求)の問題。遺言の方式(自筆証書のルール等)ではなく、遺留分の行使ルールを見る。
Step 2|遺留分は登記の有無で妨げられるか
遺留分侵害額請求権(§1046。本問当時は減殺請求)は、受遺者Cへの所有権移転登記がされた後でも行使できる。登記の有無は請求の障害にならない。よって「登記後でもBは遺留分に基づき請求できる」は正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=遺留分侵害額請求権(§1046。本問当時は減殺請求)は、所有権移転登記がされた後でも行使できる。登記の有無は請求の障害にならない。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。遺留分侵害額請求権(§1046。本問当時は減殺請求)は、所有権移転登記がされた後でも行使でき、登記の有無は請求の障害にならない。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aが死亡し、その遺言に基づき甲土地につきAからCに対する所有権移転登記がなされた後でも、Bは遺留分に基づき減殺を請求することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
(遺言の方式の話か/遺留分の行使の話か)
🔁 Step 2|遺留分は登記の有無で妨げられるか
(侵害額請求は金銭請求§1046/登記は障害になるか)
Cが子なら遺留分は4分の1、兄弟なら遺留分なし?
平成18年 問12肢2
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Aが「相続財産全部をBに相続させる」旨の有効な遺言をして死亡した場合、BがAの配偶者でCがAの子であるときにはCには相続財産の4分の1の遺留分があるのに対し、B及びCがAの兄弟であるときにはCには遺留分がない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「有効な遺言を前提に、Cに遺留分があるか」=Phase 3 遺言と遺留分の型。遺留分権利者は誰かを型で確定する。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
この肢は「有効な遺言」を前提に置き、Cに遺留分が残るかを問う=遺留分の話。遺言の方式は争点でないので、まず遺留分権利者を見る。
Step 2|遺留分権利者は誰か
遺留分権利者は配偶者・子・直系尊属に限られ、兄弟姉妹(とその代襲)にはない(§1042)。Cが子なら権利者、Cが兄弟なら遺留分ゼロ。
Step 3|子Cの遺留分の割合は
個別遺留分=総体的遺留分×その人の法定相続分。配偶者Bと子Cなら子の個別遺留分=総体的遺留分1/2×子の法定相続分1/2=1/4。Cが兄弟なら遺留分なし。肢の「4分の1」「遺留分がない」と一致する(§1042)。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=遺留分権利者は配偶者・子・直系尊属に限られ、兄弟姉妹にはない(§1042)。Cが子なら法定相続分1/2の1/2=1/4の遺留分、Cが兄弟なら遺留分なし。肢のとおりで正しい。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。遺留分権利者は配偶者・子・直系尊属に限られ兄弟姉妹にはなく(§1042)、Cが子なら1/2×1/2=1/4の遺留分、Cが兄弟なら遺留分なし。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aが「相続財産全部をBに相続させる」旨の有効な遺言をして死亡した場合、BがAの配偶者でCがAの子であるときにはCには相続財産の4分の1の遺留分があるのに対し、B及びCがAの兄弟であるときにはCには遺留分がない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
(「有効な遺言」を前提に、Cに遺留分が残るかを問うている)
🔁 Step 2|遺留分権利者は誰か
(配偶者・子・直系尊属/兄弟姉妹はゼロ §1042)
🔁 Step 3|子Cの遺留分の割合は
(個別遺留分=総体的遺留分×その人の法定相続分)
自筆証書遺言をするには、証人二人以上の立会いが必要?
平成17年 問12肢1
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
自筆証書による遺言をする場合、証人二人以上の立会いが必要である。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「自筆証書による遺言」の作り方(証人が要るか)=Phase 3 遺言の有効性の型。自筆証書遺言の方式ルール(自書・押印・証人の要否)を当てはめる。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
問われているのは「証人が要るか」=遺言の作り方(方式)の話。取り分をめぐる遺留分ではなく、遺言の有効性(方式)の型で処理する。
Step 2|自筆証書遺言の方式(証人は要るか)
自筆証書遺言は遺言者が全文・日付・氏名を自書し押印すれば単独で成立し、証人は不要(§968)。証人二人以上の立会いが必要なのは公正証書遺言(§969)等であって、自筆証書遺言ではない。「証人二人以上の立会いが必要」は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=自筆証書遺言は単独で作成でき証人は不要(§968)。🔴罠=公正証書遺言(§969)で必要な「証人二人以上の立会い」を、自筆証書遺言でも必要だと思わせる。🔴罠の型=方式の取り違え(公正証書の要件を自筆証書に混入)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。自筆証書遺言は遺言者が単独で作成でき、証人は不要(§968)。証人二人以上が必要なのは公正証書遺言(§969)等であって自筆証書遺言ではない。「証人二人以上の立会いが必要」は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
自筆証書による遺言をする場合、証人二人以上の立会いが必要である。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
(遺言の方式か/取り分の遺留分か)
🔁 Step 2|自筆証書遺言の方式(証人は要るか)
(自書・押印で単独成立§968/証人二人以上は公正証書§969)
後の遺言が前の遺言と抵触する部分は、後の遺言で撤回したとみなされる?
平成17年 問12肢3
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
適法な遺言をした者が、その後更に適法な遺言をした場合、前の遺言のうち後の遺言と抵触する部分は、後の遺言により取り消したものとみなされる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「後の遺言と抵触する部分」=前後2つの遺言のぶつかり合い=Phase 3 遺言の効力(抵触・撤回擬制)の型。遺言のルールを最初から当てはめる。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遺言の効力か、遺留分か
問われているのは前後2つの遺言の関係=遺言そのものの効力の話で、遺留分(配偶者・子・直系尊属の取り分)の話ではない。次に、抵触する遺言をどう扱うかを見る。
Step 2|前後の遺言が抵触したらどうなるか
前後の遺言や生前処分が抵触する場合は一番新しい日付・行動が優先。抵触する部分は、後の遺言により前の遺言を撤回したものとみなされる(§1023①)。本肢はこのとおりの内容。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=前後の遺言が抵触する部分は、後の遺言で前の遺言を撤回したものとみなされる(§1023①)。新しい日付が優先。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。前後の遺言が抵触する部分は、後の遺言により前の遺言を撤回したものとみなされる(§1023①)。新しい日付が優先。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
適法な遺言をした者が、その後更に適法な遺言をした場合、前の遺言のうち後の遺言と抵触する部分は、後の遺言により取り消したものとみなされる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|この肢は遺言の効力か、遺留分か
(遺言そのものの効力/取り分=遺留分)
🔁 Step 2|前後の遺言が抵触したらどう扱うか
(新しい方が優先/§1023①)
配偶者に全財産を相続させる遺言があれば、子は遺留分権利者とならない?
平成17年 問12肢4
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
法定相続人が配偶者Aと子Bだけである場合、Aに全財産を相続させるとの適法な遺言がなされた場合、Bは遺留分権利者とならない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「全財産を相続させる遺言と遺留分」=Phase 3 遺言と遺留分の型。遺言の有効性を確認したうえで、子の遺留分が残るかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遺言は有効か
「Aに全財産を相続させる」=適法な遺言と与えられており有効(相続させる旨の遺言は死亡時に直ちに移転し遺産分割協議は不要)。有効な遺言のもとで子の遺留分がどうなるかを次に見る。
Step 2|子は遺留分権利者か
遺留分権利者は配偶者・子(その代襲)・直系尊属。子Bは遺留分権利者にあたる(§1042①)。全財産を配偶者に相続させる遺言があっても遺留分を一方的に奪うことはできず、子Bの遺留分(全体の1/4)は残る(侵害する遺言も当然無効ではなく、侵害額請求§1046という金銭請求で取り戻す)。「遺留分権利者とならない」は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=子は遺留分権利者である(§1042①)。配偶者に全財産を相続させる遺言があっても子Bの遺留分(全体の1/4)は残り、遺留分権利者でなくなることはない。🔴罠=配偶者に全財産を与える遺言があれば子は遺留分を失う(権利者でなくなる)と思わせる。🔴罠の型=遺留分権利者の取り違え(遺言で遺留分権利者から外せると誤認)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。子は遺留分権利者であり(§1042①)、配偶者に全財産を相続させる遺言があっても子Bの遺留分(全体の1/4)は残る。「遺留分権利者とならない」は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
法定相続人が配偶者Aと子Bだけである場合、Aに全財産を相続させるとの適法な遺言がなされた場合、Bは遺留分権利者とならない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
(遺言=方式・撤回/遺留分=権利者・割合)
🔁 Step 2|遺留分権利者は誰か
(権利者=配偶者・子・直系尊属/兄弟姉妹はゼロ)
遺言で遺留分の請求を禁じれば、その相続人を相続から排除できる?
平成12年 問10肢2
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Aは、「Aの財産をすべてBに遺贈する。CはBに対して遺留分の減殺請求をしてはならない」旨の遺言をして、CをAの相続から排除することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「遺留分」を遺言で奪えるかが問われている=Phase 3 遺言と遺留分の型。まず遺言の方式の話か遺留分のルールかを見分け、遺留分のルールを当てはめる。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
この肢は「遺言で遺留分の請求を禁じてCを相続から排除できるか」という問題。自書・押印など遺言の方式が有効かの話ではないので、遺留分のルール(Step 2)へ進む。
Step 2|遺留分は遺言で一方的に奪えるか
遺留分権利者(配偶者・子〈その代襲〉・直系尊属)の遺留分は、遺言で一方的に奪えない。放棄には、相続開始前なら家庭裁判所の許可が必要(§1049①)で、当事者の意思表示だけでは効力を生じない。遺言で「侵害額請求(金銭請求§1046)をするな」と書いてもCの遺留分権利者の地位は失われず、相続から排除もできない。「相続から排除することができる」は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=遺留分は遺言で一方的に奪えない。放棄には家庭裁判所の許可が必要(§1049①)で、遺言で請求を禁じてもCの遺留分権利者の地位は失われず、相続から排除もできない。🔴罠=遺言に「請求してはならない」と書けばCを相続から排除できると思わせる。🔴罠の型=遺言による遺留分の一方的剥奪(放棄に必要な家庭裁判所の許可の看過)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。遺留分は遺言で一方的に奪えない(放棄には家庭裁判所の許可が必要§1049①)。遺言で侵害額請求を禁じてもCの遺留分権利者の地位は失われず、相続から排除もできない。「相続から排除することができる」は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aは、「Aの財産をすべてBに遺贈する。CはBに対して遺留分の減殺請求をしてはならない」旨の遺言をして、CをAの相続から排除することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|この肢は遺言の有効性か、遺留分か
(遺言の方式が有効かの話か/遺留分のルールの話か)
🔁 Step 2|遺留分は遺言で一方的に奪えるか
(放棄は相続開始前なら家庭裁判所の許可が必要§1049①/放棄しても相続権は残る)
「相続させる」旨の遺言で、遺留分を害しなければ乙建物をC単独所有にできる?
平成12年 問10肢4
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Aは、「Aの乙建物をCに相続させる」旨の遺言をした場合で、Bの遺留分を害しないとき、これをC単独の所有に帰属させることができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「Aの乙建物をCに相続させる」旨の遺言=Phase 3 遺言と遺留分の型。まず遺言の効力(『相続させる』旨は死亡時に直ちに移転)を、次に遺留分を害しないかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遺言の効力(「相続させる」旨の遺言)
「Aの乙建物をCに相続させる」旨の遺言は有効。特定の遺産を特定の相続人に『相続させる』旨の遺言は、遺言者の死亡時に直ちにその財産が当該相続人に移転し、遺産分割協議を要しない。まずCは乙建物を取得できる方向。次に遺留分で妨げられないかを見る。
Step 2|遺留分を害しないか
遺留分権利者はBだが、この遺言はBの遺留分を害しない。そもそも遺留分を侵害する遺言でも当然に無効ではなく、侵害額請求という金銭請求(§1046)ができるにとどまる。害しない本肢では侵害額請求の余地もなく、乙建物はC単独の所有に帰属する。正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=特定の遺産を特定の相続人に「相続させる」旨の遺言は有効で、他の相続人の遺留分を害しない限り、その財産は当該相続人の単独所有となる(『相続させる』旨の遺言=死亡時に直ちに移転・遺産分割協議不要)。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。特定の遺産を特定の相続人に「相続させる」旨の遺言は有効で、Bの遺留分を害しない限り、乙建物はC単独の所有に帰属する。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aは、「Aの乙建物をCに相続させる」旨の遺言をした場合で、Bの遺留分を害しないとき、これをC単独の所有に帰属させることができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|どちらの論点か
(遺言の効力か、遺留分か)
🔁 Step 2|そのルール
(『相続させる』旨=死亡時に直ちに移転/遺留分を害しなければ妨げなし)
兄弟姉妹である弟Cにも遺留分がある?
平成9年 問10肢1
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
被相続人Aの配偶者BとAの弟Cのみが相続人であり、Aが他人Dに遺産全部を遺贈したとき、Bの遺留分は遺産の3/8、Cの遺留分は遺産の1/8である。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「遺贈した」=遺言で遺産全部を処分した。ここで問われるのは、残された相続人に誰にいくらの遺留分が残るか=Phase 3 遺言と遺留分の型。遺留分の権利者と割合を順に当てはめる。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
Aは遺産全部を他人Dに遺贈した。ここで問われているのは遺言の方式ではなく、残された相続人にどれだけ遺留分が残るか=遺留分の型。次に遺留分の権利者を確認する。
Step 2|遺留分をもつのは誰か
遺留分をもつのは配偶者・子(その代襲)・直系尊属だけ。兄弟姉妹(とその代襲)に遺留分はない(§1042①)。本肢の相続人は配偶者Bと弟C。Cは被相続人Aの兄弟姉妹だから遺留分権利者ではない。
Step 3|割合を当てはめる
兄弟姉妹Cに遺留分がない以上、Cに『1/8の遺留分』は生じない。一方、配偶者Bの遺留分は総体的遺留分1/2×Bの法定相続分3/4=3/8で正しい(§1042②)。よって『Cの遺留分は遺産の1/8』の部分が誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=遺留分をもつのは配偶者・子(その代襲)・直系尊属だけで、兄弟姉妹に遺留分はない(§1042①)。弟Cは相続人でも遺留分権利者ではない。🔴罠=正しい「Bの3/8」(総体1/2×法定相続分3/4)と並べて「Cの遺留分1/8」ともっともらしい数字を示し、兄弟姉妹にも遺留分があると錯覚させる。🔴罠の型=遺留分権利者でない兄弟姉妹に遺留分を与える。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。兄弟姉妹には遺留分がない(§1042①)。弟Cは遺留分権利者でないから「Cの遺留分は遺産の1/8」の部分が誤り(配偶者Bの3/8は正しい)。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
被相続人Aの配偶者BとAの弟Cのみが相続人であり、Aが他人Dに遺産全部を遺贈したとき、Bの遺留分は遺産の3/8、Cの遺留分は遺産の1/8である。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
(遺言の書き方か/残る遺留分か)
🔁 Step 2|遺留分をもつのは誰か
(配偶者・子〈代襲〉・直系尊属/兄弟姉妹は?)
生前に遺留分を放棄した子は、相続する権利も失う?
平成9年 問10肢4
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
被相続人Eの生前に、Eの子Fが家庭裁判所の許可を得て遺留分の放棄をした場合でも、Fは、Eが死亡したとき、その遺産を相続する権利を失わない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「遺留分の放棄」の話=Phase 3 遺言と遺留分の型(Step 2 遺留分)。遺留分に関するルールを当てはめて判断する。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
問われているのは遺言の書き方ではなく「遺留分の放棄」の効果=遺留分のルール。次に、遺留分を放棄すると相続権まで失うのかを見る。
Step 2|遺留分を放棄すると相続権も失うか
遺留分の放棄は相続人の地位に影響しない(§1049)。生前に家庭裁判所の許可を得て遺留分を放棄しても、相続人として相続する権利は失わない。「その遺産を相続する権利を失わない」は正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=遺留分の放棄は相続人の地位に影響しない(§1049)。生前に遺留分を放棄しても、相続人として相続する権利は失わない(遺産は相続できる)。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。遺留分の放棄は相続人の地位に影響しない(§1049)。生前に家庭裁判所の許可を得て遺留分を放棄しても、相続人として相続する権利は失わない。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
被相続人Eの生前に、Eの子Fが家庭裁判所の許可を得て遺留分の放棄をした場合でも、Fは、Eが死亡したとき、その遺産を相続する権利を失わない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
(自筆証書遺言の方式などか/遺留分のルールか)
🔁 Step 2|遺留分を放棄すると相続権も失うか
(遺留分の放棄と相続人の地位§1049)
満15歳に達すれば、法定代理人の同意なく遺言できる?
平成4年 問13肢1
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
遺言は、満15歳に達すればすることができ、法定代理人の同意は必要でない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「遺言」を何歳から・誰の同意でできるか=Phase 3 遺言の有効性(遺言能力)の型。遺留分の話ではなく、遺言をするのに行為能力や法定代理人の同意が要るかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
問われているのは「何歳から・誰の同意で遺言できるか」=遺言の有効性(遺言能力)の話。遺留分(配偶者・子・直系尊属の取り分)ではない。まず遺言能力のルールを当てる。
Step 2|遺言能力のルール
遺言能力は満15歳以上あれば足り、行為能力は不要(§961)。制限行為能力の規定は遺言に適用されず、法定代理人の同意も不要(§962)。だから「満15歳に達すればでき、同意は不要」は条文どおり。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=遺言能力は満15歳以上あれば足り、行為能力も法定代理人の同意も不要(§961・§962)。18歳(成年)や親の同意を要求する規定は遺言には及ばない。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい 満15歳に達した者は単独で遺言でき、法定代理人の同意は不要(§961・§962)。だから本肢は条文どおりで正しい。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
遺言は、満15歳に達すればすることができ、法定代理人の同意は必要でない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
(能力・方式の話か/取り分の話か)
🔁 Step 2|遺言能力のルール
(何歳から/行為能力・同意は要る?)
被相続人の兄弟姉妹に、遺留分はある?
平成4年 問13肢2
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
遺産の全部を相続人の一人に贈与する旨の遺言があっても、被相続人の兄弟姉妹は、遺留分の保全に必要な限度で、遺贈の減殺を請求することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「遺留分の保全」=遺留分の話。これはPhase 3 遺言と遺留分の型(Step2 遺留分)。誰が遺留分権利者かを確定して判断する。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
問われているのは自筆証書の方式や撤回ではなく、「兄弟姉妹が遺留分(の保全)を主張できるか」=遺留分の問題。次に、誰が遺留分権利者かを見る。
Step 2|遺留分権利者は誰か
遺留分権利者は配偶者・子(その代襲)・直系尊属に限られ、兄弟姉妹(とその代襲)に遺留分はない(§1042①)。よって兄弟姉妹は遺贈の減殺(本問当時の呼び方。現行は遺留分侵害額請求という金銭請求§1046)を請求できない。「兄弟姉妹は…請求することができる」は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=遺留分権利者は配偶者・子・直系尊属に限られる(§1042①)。兄弟姉妹に遺留分はない。🔴罠=兄弟姉妹も相続人(第3順位)だから遺留分もあると思わせる。🔴罠の型=遺留分権利者の取り違え(兄弟姉妹を遺留分権利者に含める)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。遺留分権利者は配偶者・子・直系尊属に限られ、兄弟姉妹に遺留分はない(§1042①)。兄弟姉妹は遺贈の減殺(現行は遺留分侵害額請求という金銭請求§1046)を請求できないので、「兄弟姉妹は…請求することができる」は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
遺産の全部を相続人の一人に贈与する旨の遺言があっても、被相続人の兄弟姉妹は、遺留分の保全に必要な限度で、遺贈の減殺を請求することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
(方式・撤回など=有効性/権利者・割合・侵害額請求=遺留分)
🔁 Step 2|遺留分権利者は誰か
(配偶者・子・直系尊属/兄弟姉妹はゼロ §1042①)
遺留分を侵害する遺贈は、その侵害部分について効力を生じない?
平成2年 問11肢2
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Aが遺産をCに遺贈していた場合、その遺贈は、B、D及びEの遺留分を侵害した部分について、効力を生じない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「遺贈」が「遺留分」を侵害する場面=Phase 3 遺言と遺留分の型。まず遺言の有効性か遺留分かを分け、遺留分を侵害する遺贈の効力を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
この肢は遺言の方式(自書・押印等)ではなく、遺贈がB・D・Eの遺留分を侵害した場合の効力を問う=遺留分の問題。遺留分のルールで見る。
Step 2|遺留分を侵害する遺贈の効力
遺留分を侵害する遺贈も当然に「効力を生じない」わけではない。遺留分権利者が侵害額請求(金銭請求§1046)をして初めて金銭で清算され、遺贈自体は有効。「効力を生じない」は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=遺留分を侵害する遺贈も当然無効ではない(侵害額請求という金銭請求§1046をして初めて取り戻す・遺贈自体は有効)。🔴罠=遺留分を侵害した部分は当然に効力を失う(無効になる)と思わせる。🔴罠の型=遺留分侵害=当然無効の取り違え(実際は侵害額請求で金銭清算されるだけ)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。遺留分を侵害する遺贈も当然に「効力を生じない」わけではなく、遺留分権利者が侵害額請求(金銭請求§1046)をして初めて清算される。遺贈自体は有効なので「効力を生じない」は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aが遺産をCに遺贈していた場合、その遺贈は、B、D及びEの遺留分を侵害した部分について、効力を生じない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|この肢は遺言の有効性か、遺留分か
(遺言=方式・撤回など/遺留分=権利者・割合・侵害の効果)
🔁 Step 2|遺留分を侵害する遺贈はどうなるか
(当然に無効か/侵害額請求という金銭請求§1046で清算か)
配偶者と子3人が相続人のとき、子Eの遺留分は財産の1/12になる?
平成2年 問11肢3
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Eの遺留分は、被相続人Aの財産の1/12の額である。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「Eの遺留分の額はいくらか」=Phase 3 遺言と遺留分の型。遺留分の割合は『総体的遺留分×その人の法定相続分』で決まる。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
問われているのは「Eの遺留分の額」=遺留分の型。遺留分の割合は総体的遺留分×その人の法定相続分で計算する。次にその割合を出す。
Step 2|遺留分の割合を計算
相続人は配偶者B・子C・D・E=直系尊属のみではないので総体的遺留分は原則1/2(§1042)。Eの法定相続分は子全体の1/2を3人で分けて1/6(§900)。よってEの遺留分=1/2×1/6=1/12。「被相続人Aの財産の1/12の額」は正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=遺留分=総体的遺留分(原則1/2§1042)×その人の法定相続分。相続人が配偶者と子3人ならEの法定相続分は1/6なので、遺留分は1/2×1/6=1/12。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。相続人が配偶者B・子C・D・Eのとき遺留分の総体は1/2(§1042)で、Eの法定相続分は子1/2の3分の1=1/6。Eの遺留分は1/2×1/6=1/12で正しい。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Eの遺留分は、被相続人Aの財産の1/12の額である。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
(遺言=方式・撤回/遺留分=権利者・割合)
🔁 Step 2|遺留分の割合はどう決まるか
(総体的遺留分=原則1/2/個別=総体×法定相続分)
家庭裁判所の許可を受けて遺留分を放棄した者は、相続人となれる?
平成2年 問11肢4
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Aの生前Dが遺留分の放棄について家庭裁判所の許可を受けていた場合においても、Dは、相続人となることができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「遺留分の放棄」=Phase 3 遺言と遺留分の型(Step 2 遺留分)。まず遺言の方式の話か遺留分の話かを見分け、遺留分のルールを当てはめる。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
問われているのは『遺留分の放棄』。遺言の方式(自筆証書など)ではなく、遺留分のルールの問題=Phase 3のStep 2に進む。
Step 2|遺留分のルール(放棄と相続権)
遺留分の放棄をしても相続権は失わない(§1049)。相続開始『前』の遺留分放棄には家庭裁判所の許可が必要だが、許可を受けて放棄したのはあくまで遺留分の権利を手放しただけで、相続人の地位には影響しない。よってDは相続人となることができる。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=遺留分の放棄は相続人の地位に影響しない(§1049)。家庭裁判所の許可を受けて生前に遺留分を放棄しても、それは遺留分を手放しただけで、相続権そのものは残り、Dは相続人となれる。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。遺留分の放棄は相続人の地位に影響せず(§1049)、家庭裁判所の許可を受けて放棄していても、Dは相続人となることができる。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aの生前Dが遺留分の放棄について家庭裁判所の許可を受けていた場合においても、Dは、相続人となることができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|遺言の有効性か、遺留分か
(入口の語を見分ける)
🔁 Step 2|遺留分のルール(放棄と相続権)
(放棄しても相続権は残る/生前放棄は家裁の許可§1049)
配偶者居住権 ─ 独立トラップ8問
存続期間の定めがなければ終身。一身専属で相続されない(配偶者の死亡で消滅)。第三者へ賃貸するには所有者の承諾が必要。通常の必要費は居住する配偶者が負担。登記がなければ第三者に対抗できない。
相続アルゴリズム:PHASE 3(独立トラップ・配偶者居住権)
配偶者居住権の存続期間は原則「終身」
令和5年 問7 肢1
📋 問題文
遺産分割協議において、Bの配偶者居住権の存続期間が定められなかった場合、配偶者居住権の存続期間は20年となる。(正しいか?)
🔑 条件の抽出
入口配偶者居住権の存続期間(PHASE外の独立論点)
着眼存続期間の「定めがない」場合はどうなる
🗺 配偶者居住権の存続期間は?
配偶者居住権の存続期間は、原則配偶者の終身の間(一生涯)(§1030)。別段の定め(協議・遺言・審判)があればその期間になるが、定めがなければ終身。20年と決まっているわけではない(借地権の更新等とは別物)。
結論
×(誤り)
§1030。配偶者居住権の存続期間は原則「配偶者の終身の間」。別段の定めがあればその期間。20年に固定されるわけではない。「20年」は誤り。
📋 問題文
遺産分割協議において、Bの配偶者居住権の存続期間が定められなかった場合、配偶者居住権の存続期間は20年となる。(正しいか?)
🗺 配偶者居住権の存続期間は?
存続期間の定めがない配偶者居住権は何年?
最終判定
「定めなき場合は存続期間20年となる」は正しい?
結論
×(誤り)
§1030。配偶者居住権の存続期間は原則「配偶者の終身の間」。別段の定めがあればその期間。20年に固定されるわけではない。「20年」は誤り。
相続アルゴリズム:配偶者居住権ディテール①
配偶者居住権は相続されない(一身専属)
令和3年 問4 肢3
📋 問題文
配偶者居住権の存続期間中にB(配偶者)が死亡した場合、Bの相続人CはBの有していた配偶者居住権を相続する。(正しいか?)
🔑 条件の抽出
入口配偶者居住権の性質
着眼配偶者B本人が死亡→相続人が承継するか
🗺 配偶者居住権は相続できる?
配偶者居住権は配偶者本人のための一身専属的な権利。配偶者の死亡によって消滅し、相続人に承継されない(§1036が§597③を準用)。
結論
×(誤り)
配偶者居住権は配偶者個人のための一身専属権。配偶者の死亡で消滅し、相続人に承継されない(§1036・§597③準用)。「相続する」は誤り。
📋 問題文
配偶者居住権の存続期間中にB(配偶者)が死亡した場合、Bの相続人CはBの有していた配偶者居住権を相続する。(正しいか?)
🗺 配偶者居住権は相続できる?
配偶者Bの死亡で、相続人Cは配偶者居住権を相続する?
最終判定
「相続人Cが配偶者居住権を相続する」は正しい?
結論
×(誤り)
配偶者居住権は配偶者個人のための一身専属権。配偶者の死亡で消滅し、相続人に承継されない(§1036・§597③準用)。「相続する」は誤り。
相続アルゴリズム:配偶者居住権ディテール②
第三者への賃貸は「所有者の承諾」が必要
令和3年 問4 肢2
📋 問題文
B(配偶者)は、配偶者居住権の存続期間内であれば、居住している建物の所有者の承諾を得ることなく、第三者に当該建物を賃貸することができる。(正しいか?)
🔑 条件の抽出
入口配偶者居住権の使い方
着眼所有者の承諾なしで第三者に賃貸?
🗺 第三者への賃貸に承諾は要る?
§1032③。配偶者は建物所有者の承諾を得なければ、第三者に使用・収益(賃貸)させることができない。配偶者居住権は「配偶者が住む」ための権利で、勝手に他人へ貸すのは想定外だから。
結論
×(誤り)
§1032③。配偶者は建物所有者の承諾を得なければ第三者に使用・収益させることができない。「承諾なく賃貸できる」は誤り。
📋 問題文
B(配偶者)は、配偶者居住権の存続期間内であれば、居住している建物の所有者の承諾を得ることなく、第三者に当該建物を賃貸することができる。(正しいか?)
🗺 第三者への賃貸に承諾は要る?
配偶者は所有者の承諾なく第三者に賃貸できる?
最終判定
「所有者の承諾を得ることなく第三者に賃貸できる」は正しい?
結論
×(誤り)
§1032③。配偶者は建物所有者の承諾を得なければ第三者に使用・収益させることができない。「承諾なく賃貸できる」は誤り。
相続アルゴリズム:配偶者居住権ディテール③
通常の必要費は「配偶者」が負担
令和5年 問7 肢4
📋 問題文
甲建物の配偶者居住権をB(配偶者)が、所有権をC(子)が取得した。C(建物の所有者)は、甲建物の通常の必要費を負担しなければならない。(正しいか?)
🔑 条件の抽出
入口配偶者居住権の費用負担
着眼通常の必要費は所有者Cか配偶者Bか
🗺 通常の必要費は誰が負担?
§1034。配偶者居住権の配偶者(居住者)が通常の必要費を負担する。実際に住んで使っている人が、固定資産税や小修繕などの日常的費用を払う。所有者Cの負担ではない。
結論
×(誤り)
§1034。配偶者居住権の通常の必要費は配偶者(居住者)が負担する。所有者Cの負担ではない。「Cが負担」は誤り。
📋 問題文
甲建物の配偶者居住権をB(配偶者)が、所有権をC(子)が取得した。C(建物の所有者)は、甲建物の通常の必要費を負担しなければならない。(正しいか?)
🗺 通常の必要費は誰が負担?
通常の必要費は誰が負担する?
最終判定
「所有者Cが通常の必要費を負担しなければならない」は正しい?
結論
×(誤り)
§1034。配偶者居住権の通常の必要費は配偶者(居住者)が負担する。所有者Cの負担ではない。「Cが負担」は誤り。
相続アルゴリズム:配偶者居住権ディテール④
対抗要件は「登記」
令和3年 問4 肢4
📋 問題文
B(配偶者)が配偶者居住権に基づいて居住している建物が第三者Dに売却された場合、Bは、配偶者居住権の登記がなくてもDに対抗することができる。(正しいか?)
🔑 条件の抽出
入口配偶者居住権の対抗
着眼建物が第三者Dに売却・登記の有無
🗺 第三者に対抗するには?
§1031。配偶者居住権の対抗要件は「登記」。建物所有者は配偶者に登記を備えさせる義務を負う。登記がなければ、建物を買った第三者Dには対抗できない(賃借権の「建物の引渡し」対抗とは異なる)。
結論
×(誤り)
§1031。配偶者居住権の対抗要件は登記。登記がなければ建物を買った第三者Dに対抗できない。「登記がなくても対抗できる」は誤り。
📋 問題文
B(配偶者)が配偶者居住権に基づいて居住している建物が第三者Dに売却された場合、Bは、配偶者居住権の登記がなくてもDに対抗することができる。(正しいか?)
🗺 第三者に対抗するには?
配偶者居住権は登記なしで建物の買主Dに対抗できる?
最終判定
「登記がなくてもDに対抗できる」は正しい?
結論
×(誤り)
§1031。配偶者居住権の対抗要件は登記。登記がなければ建物を買った第三者Dに対抗できない。「登記がなくても対抗できる」は誤り。
配偶者居住権者は、所有者の承諾なしに建物を第三者に賃貸できる?
令和5年 問7肢2
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Bが高齢となり、バリアフリーのマンションに転居するための資金が必要になった場合、Bは、Cの承諾を得ずに甲建物を第三者Dに賃貸することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「第三者Dに賃貸」できるか=Phase 5 配偶者居住権の型。配偶者居住権者Bが建物を第三者に使用・収益(賃貸)させる場面として見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|配偶者居住権のどの論点か
Bは甲建物の配偶者居住権者。論点は第三者への使用・収益(賃貸)=Phase 5のStep4。存続期間・登記・相続・必要費ではなく、Bが第三者Dへ賃貸できるかを見る。
Step 2|第三者への賃貸のルール
配偶者居住権者は建物所有者の承諾を得なければ第三者に使用・収益させることができない(§1032③)。BはCの承諾を得ていないので、甲建物を第三者Dに賃貸することはできない。「Cの承諾を得ずに賃貸することができる」は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=配偶者居住権者は建物所有者の承諾を得なければ第三者に使用・収益させることができない(§1032③)。🔴罠=転居資金が必要という事情を持ち出して、承諾なしでも自由に賃貸できると思わせる。🔴罠の型=第三者賃貸に必要な所有者の承諾を不要と誤らせる。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。配偶者居住権者は建物所有者Cの承諾を得なければ甲建物を第三者Dに賃貸できない(§1032③)。「Cの承諾を得ずに賃貸することができる」は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Bが高齢となり、バリアフリーのマンションに転居するための資金が必要になった場合、Bは、Cの承諾を得ずに甲建物を第三者Dに賃貸することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|配偶者居住権のどの論点か
(存続期間/登記/相続/第三者への賃貸/必要費)
🔁 Step 2|第三者への賃貸のルール
(所有者の承諾が要るか/§1032③)
居住建物の所有者は、配偶者に配偶者居住権の設定登記を備えさせる義務がある?
令和5年 問7肢3
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Cには、Bに対し、配偶者居住権の設定の登記を備えさせる義務がある。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「配偶者居住権の設定の登記」=Phase 5 配偶者居住権の型。存続期間・登記・相続・第三者への賃貸・必要費のうち、どの論点かをまず見分ける。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|配偶者居住権のどの論点か
肢は「登記を備えさせる義務」を問う=Phase 5のうち登記の論点。存続期間・相続・第三者への賃貸・必要費ではない。次に登記のルールを当てはめる。
Step 2|登記のルールを当てはめる
居住建物の所有者は、配偶者居住権を取得した配偶者に対し、その設定登記を備えさせる義務を負う(§1031①)。登記がないと第三者に対抗できないためである。よって「Cには、Bに対し、配偶者居住権の設定の登記を備えさせる義務がある」は正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=居住建物の所有者は、配偶者居住権を取得した配偶者に対し、その設定登記を備えさせる義務を負う(§1031①)。登記がなければ配偶者は第三者に対抗できないため、所有者にこの登記協力義務が課される。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。居住建物の所有者は、配偶者居住権を取得した配偶者に対し、その設定登記を備えさせる義務を負う(§1031①)。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Cには、Bに対し、配偶者居住権の設定の登記を備えさせる義務がある。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|この肢の配偶者居住権の論点は
(存続期間/登記/相続されるか/第三者への賃貸/必要費)
🔁 Step 2|登記のルールを当てはめる
(登記がないと第三者に対抗できない/§1031)
配偶者居住権に存続期間を定めたら、満了後に延長・更新できる?
令和3年(10月)問4肢1
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
遺産分割協議でBの配偶者居住権の存続期間を20年と定めた場合、存続期間が満了した時点で配偶者居住権は消滅し、配偶者居住権の延長や更新はできない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「配偶者居住権」の話=Phase 5 配偶者居住権の型。存続期間・登記・相続・第三者賃貸・必要費の5論点のどれかを見る。この肢は存続期間の論点。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|どの論点か(Phase 5の5島)
配偶者居住権には存続期間・登記・相続・第三者賃貸・必要費の5論点がある。この肢は「存続期間を20年と定め、満了で消滅し延長・更新できるか」=存続期間の論点。次にそのルールを当てる。
Step 2|存続期間のルール
配偶者居住権は存続期間を定めることができ(§1030)、定めた期間の満了で消滅する。借家権と異なり更新制度がないため、延長・更新はできない。「延長や更新はできない」は正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=配偶者居住権は存続期間を定めることができ(§1030)、期間満了で消滅する。借家権と異なり更新制度がなく、延長・更新はできない。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。配偶者居住権は存続期間を定めることができ(§1030)、期間満了で消滅する。借家権と異なり更新制度がないため延長・更新はできない。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
遺産分割協議でBの配偶者居住権の存続期間を20年と定めた場合、存続期間が満了した時点で配偶者居住権は消滅し、配偶者居住権の延長や更新はできない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|この肢の論点は(Phase 5の5島)
(存続期間/登記/相続/第三者賃貸/必要費)
🔁 Step 2|存続期間のルールは
(定めなし=終身/定めあり=満了で消滅・更新制度なし §1030)
Phase 4 ─ 承認・放棄(借金も引き継ぐか)16問
「自己のために相続開始を知った時」から3か月以内に選択。財産の処分・取立て・費消=法定単純承認となり放棄できなくなる(保存行為は除く)。限定承認は相続人全員で共同して行う。
相続アルゴリズム:PHASE 4(承認・放棄)Step 2
法定単純承認(相続財産の処分)
相続財産である未払賃料の収受
📋 問題文
Cが甲建物の賃借人に対し相続財産である未払賃料の支払いを求め、これを収受領得したときは、Cは単純承認をしたものとみなされる。(正しいか?)
🔑 条件の抽出
入口もらう/いらないの選択→ PHASE 4(承認・放棄)
着眼相続財産である未払賃料を「収受領得」した=財産の処分
🗺 PHASE 4 Step 2:相続財産を「処分」したか?
相続財産の処分行為をすると、法定単純承認とみなされる(§921①)。賃料の収受領得は処分にあたる。以後は放棄も限定承認もできない。※保存行為や不法占拠者への明渡請求なら処分にあたらない。
結論
○(正しい)
相続財産の処分(賃料の収受領得)は法定単純承認事由(§921①)。以後、放棄・限定承認はできない。記述どおり。
📋 問題文
Cが甲建物の賃借人に対し相続財産である未払賃料の支払いを求め、これを収受領得したときは、Cは単純承認をしたものとみなされる。(正しいか?)
🗺 PHASE 4 Step 2:相続財産を「処分」したか?
相続財産の未払賃料を収受領得した。これは?
最終判定
「Cは単純承認をしたものとみなされる」は正しい?
結論
○(正しい)
相続財産の処分(賃料の収受領得)は法定単純承認事由(§921①)。以後、放棄・限定承認はできない。記述どおり。
相続アルゴリズム:PHASE 4(承認・放棄)Step 1
熟慮期間3ヶ月の「起算点」
相続放棄の熟慮期間
📋 問題文
Bが自己のために相続の開始があったことを知らない場合であっても、相続の開始から3か月が経過したときは、Bは単純承認をしたものとみなされる。(正しいか?)
🔑 条件の抽出
入口承認・放棄→ PHASE 4
着眼「相続開始を知らない」+「開始から3か月」
🗺 PHASE 4 Step 1:3か月は「いつ」から数える?
熟慮期間(3か月)の起算は「自己のために相続の開始があったことを知った時」から(§915)。相続開始を知らなければ進行しない。だから「相続開始から3か月」で単純承認とみなすのは誤り。
結論
×(誤り)
熟慮期間は「自己のために相続の開始があったことを知った時」から起算(§915)。知らなければ進行せず、単純承認ともみなされない。「相続開始から」は誤り。
📋 問題文
Bが自己のために相続の開始があったことを知らない場合であっても、相続の開始から3か月が経過したときは、Bは単純承認をしたものとみなされる。(正しいか?)
🗺 PHASE 4 Step 1:3か月は「いつ」から数える?
3か月の熟慮期間はいつから数える?
最終判定
「相続開始を知らなくても開始から3か月で単純承認とみなされる」は正しい?
結論
×(誤り)
熟慮期間は「自己のために相続の開始があったことを知った時」から起算(§915)。知らなければ進行せず、単純承認ともみなされない。「相続開始から」は誤り。
相続アルゴリズム:PHASE 4(承認・放棄)Step 3
限定承認は「全員共同」でのみ
平成28年 問10 肢3
📋 問題文
Cが単純承認をしたときは、Bは限定承認をすることができない。(正しいか?)
🔑 条件の抽出
入口承認・放棄→ PHASE 4
着眼共同相続人Cが単純承認→他の相続人Bは限定承認できるか
🗺 PHASE 4 Step 3:限定承認は誰がする?
限定承認は共同相続人全員が共同してのみできる(§923)。一方、放棄は各自単独でOK。Cが単純承認した時点で「全員共同」が崩れるため、Bはもう限定承認できない。
結論
○(正しい)
限定承認は共同相続人全員が共同してのみできる(§923)。Cが単純承認した以上、全員共同が成立せず、Bは限定承認できない。記述どおり。(放棄は各自単独で可能)
📋 問題文
Cが単純承認をしたときは、Bは限定承認をすることができない。(正しいか?)
🗺 PHASE 4 Step 3:限定承認は誰がする?
共同相続人の1人Cが単純承認した。Bは限定承認できる?
最終判定
「Cが単純承認したらBは限定承認できない」は正しい?
結論
○(正しい)
限定承認は共同相続人全員が共同してのみできる(§923)。Cが単純承認した以上、全員共同が成立せず、Bは限定承認できない。記述どおり。(放棄は各自単独で可能)
相続放棄の申述は、被相続人の生前にはできない?
令和4年 問2肢2
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
家庭裁判所への相続放棄の申述は、被相続人の生前には行うことができない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「相続放棄の申述」=Phase 4 承認・放棄の型。放棄の時期・方式(生前に行えるか)を型で確かめる。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|熟慮期間・法定単純承認
承認・放棄は熟慮期間(3か月)内に選べ、相続財産を処分(売却・賃料の収受)すると単純承認とみなされる。だがこの肢に処分や期間経過は出てこない。問われているのは放棄そのものの時期・方式なので、次の手続へ進む。
Step 2|手続(放棄の時期・方式)
相続放棄は相続開始後に家庭裁判所へ申述して行う(§938)。まだ相続が生じていない被相続人の生前(相続開始前)には放棄できない。よって「生前には行うことができない」という記述は正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=相続放棄は相続開始後に家庭裁判所へ申述して行う(§938)。相続開始前=被相続人の生前には放棄できないので、「生前には行うことができない」は正しい。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。相続放棄は相続開始後に家庭裁判所へ申述して行い(§938)、被相続人の生前(相続開始前)には行うことができない。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
家庭裁判所への相続放棄の申述は、被相続人の生前には行うことができない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|熟慮期間内か・処分をしたか
(3か月以内なら選べる/売却・賃料収受は単純承認・保存行為や明渡請求は処分でない)
🔁 Step 2|手続(放棄の時期・方式)
(放棄は相続開始後に家裁へ申述§938・単独可/限定承認は相続人全員で共同)
限定承認は、共同相続人の1人が申述すれば他の相続人もしたとみなされる?
平成29年 問6肢4
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Bが自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に家庭裁判所に対して、相続によって得た財産の限度においてのみAの債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して相続を承認する限定承認をする旨を申述すれば、Cも限定承認をする旨を申述したとみなされる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「相続を承認する限定承認をする旨を申述すれば、Cもしたとみなされるか」=Phase 4 承認・放棄の型。承認・放棄の手続を当てはめ、Bの申述だけでCもしたとみなされるかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|熟慮期間・法定単純承認
Bは自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に申述している=熟慮期間内(§915)。相続財産の処分などもなく、限定承認を選ぶこと自体はできる。次に、その手続を誰がどうするかを見る。
Step 2|手続(誰が・どうやって)
限定承認は相続人全員が共同してのみできる(§923)。単独でできる相続放棄とは違い、共同相続人の1人であるBが申述しても、Cが申述したとはみなされない。Cが限定承認をするにはC自身の申述が必要。「Cも限定承認をする旨を申述したとみなされる」は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=限定承認は共同相続人全員が共同してのみできる(§923)。Bだけが申述してもCがしたとはみなされず、C自身の申述が必要。🔴罠=単独でできる相続放棄と同じように、1人が限定承認を申述すれば他の共同相続人もしたとみなされると思わせる。🔴罠の型=限定承認と相続放棄の手続の取り違え(共同を単独と混同)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。限定承認は共同相続人全員が共同してのみできる(§923)。Bだけが申述してもCがしたとはみなされず、C自身の申述が必要。「Cも限定承認をする旨を申述したとみなされる」は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Bが自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に家庭裁判所に対して、相続によって得た財産の限度においてのみAの債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して相続を承認する限定承認をする旨を申述すれば、Cも限定承認をする旨を申述したとみなされる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|熟慮期間・法定単純承認
(3か月以内なら承認・放棄を選べる/処分〈売却・賃料収受〉をすると単純承認§921①)
🔁 Step 2|手続(誰が・どうやって)
(放棄は単独で家裁に申述/限定承認は相続人全員で共同§923)
不法占拠者への明渡し請求で、単純承認をしたとみなされる?
平成28年 問10肢1
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Bが甲建物を不法占拠するDに対し明渡しを求めたとしても、Bは単純承認をしたものとはみなされない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「明渡しを求めた」=相続人Bがした行為が法定単純承認に当たるか=Phase 4 承認・放棄の型。相続財産の処分をすると単純承認とみなされる(§921①)。まずその行為が処分か保存かを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|熟慮期間・法定単純承認
承認・放棄は熟慮期間(自己のために相続の開始を知った時から3か月)内なら選べる。争点は法定単純承認—相続財産の処分(売却・賃料の収受領得等)をすると単純承認とみなされ放棄できない(§921①)。Bがしたのは不法占拠者Dへの明渡し請求。これが処分か保存かを見る。
Step 2|処分か、保存行為か
不法占拠者への明渡し請求は相続財産を保存する行為で、処分に当たらない。よって法定単純承認とはならず、Bは単純承認をしたものとはみなされない。肢のとおり。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=相続財産の処分(売却・賃料の収受領得等§921①)は法定単純承認となるが、不法占拠者への明渡し請求は財産を保存する行為で処分に当たらない。だから単純承認とはみなされない。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。相続財産の処分は法定単純承認となる(§921①)が、不法占拠者への明渡し請求は財産を保存する行為で処分に当たらない。単純承認とはみなされない。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Bが甲建物を不法占拠するDに対し明渡しを求めたとしても、Bは単純承認をしたものとはみなされない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|処分か、保存行為か
(売却・賃料の収受=処分/不法占拠者への明渡請求は保存行為)
🔁 Step 2|承認・放棄の手続
(放棄=単独で家裁に申述/限定承認=相続人全員で共同)
単純承認をすると、知らなかった借入金債務も相続する?
平成23年 問10肢4
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Aが死亡し、唯一の相続人であるFが相続の単純承認をすると、FがBに対する借入金債務の存在を知らなかったとしても、Fは当該借入金債務を相続する。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「相続の単純承認をした相続人が、知らなかった借入金債務まで承継するか」=Phase 4 承認・放棄の型。どの承認・放棄を選んだか、その効果を追う。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|どの承認・放棄をしたか(熟慮期間3か月)
Fは唯一の相続人で、熟慮期間(自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月・§915)内に単純承認を選んでいる。単純承認は被相続人の権利義務をそのまま引き継ぐ選択。次にその効果を見る。
Step 2|単純承認の効果(無限承継)
単純承認をすると被相続人の権利義務を無限に承継する(§920)。プラスの財産だけでなく借入金債務も当然に承継し、債務の存在を知らなかったことは効力に影響しない。よってFは当該借入金債務を相続する。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=単純承認は被相続人の権利義務の無限承継(§920)。プラス財産だけでなく借入金債務も承継し、債務の存在を知らなかったことは効力に影響しない。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。単純承認をすると被相続人の権利義務を無限に承継し(§920)、債務の存在を知らなかったことは効力に影響しない。Fは当該借入金債務を相続する。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aが死亡し、唯一の相続人であるFが相続の単純承認をすると、FがBに対する借入金債務の存在を知らなかったとしても、Fは当該借入金債務を相続する。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|どの承認・放棄をしたか(熟慮期間3か月)
(3か月以内なら承認・放棄を選べる/処分をすると法定単純承認§921①)
🔁 Step 2|単純承認の効果(無限承継)
(単純承認で被相続人の権利義務を無限に承継§920)
共同相続人はバラバラに単純承認と限定承認を選べる?
平成19年 問12肢1
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Cが単純承認を希望し、Dが限定承認を希望した場合には、相続の開始を知った時から3か月以内に、Cは単純承認を、Dは限定承認をしなければならない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「相続の開始を知った時から3か月以内に承認・放棄を選ぶ」=Phase 4 承認・放棄の型。熟慮期間と手続の要件を順に当てはめる。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|熟慮期間・法定単純承認
CもDも相続の開始を知った時から3か月以内で(§915)、相続財産の処分(売却・賃料の収受等§921①)もしていない。よってまだ単純承認・限定承認・放棄を選べる段階。次に、その選び方=手続の要件を見る。
Step 2|手続の要件
放棄は各相続人が単独で家庭裁判所に申述できるが、限定承認は共同相続人全員が共同してのみできる(§923)。Cが単純承認・Dが限定承認というように、一部が単純承認・一部が限定承認という選択はできない。「Dは限定承認をしなければならない」は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=限定承認は共同相続人全員が共同してのみできる(§923)。一部が単純承認・一部が限定承認という選択はできない。🔴罠=3か月以内なら各相続人が自由に単純承認・限定承認を選べると思わせる。🔴罠の型=限定承認の共同要件の見落とし(個別に選択できると誤認)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。限定承認は共同相続人全員が共同してのみできる(§923)。CとDが別々に単純承認・限定承認を選ぶことはできず、本肢は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Cが単純承認を希望し、Dが限定承認を希望した場合には、相続の開始を知った時から3か月以内に、Cは単純承認を、Dは限定承認をしなければならない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|熟慮期間内か・処分をしたか
(3か月以内なら選べる/売却・賃料収受は法定単純承認§921①)
🔁 Step 2|手続の要件
(放棄=単独で家裁に申述/限定承認=相続人全員で共同§923)
相続財産の一部を売却した相続人は、単純承認をしたものとみなされる?
平成19年 問12肢2
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
C及びDが相続開始の事実を知りながら、Bが所有していた財産の一部を売却した場合には、C及びDは相続の単純承認をしたものとみなされる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「相続開始の事実を知りながら」財産を売却=Phase 4 承認・放棄の型。熟慮期間の中で処分行為をしたかを見て、単純承認とみなされるかを判定する。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|熟慮期間の中か
C及びDは相続開始の事実を知っている=自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月の熟慮期間の中にいる。本来この間は承認・放棄を選べる。次に、処分行為をしたかを見る。
Step 2|法定単純承認の処分をしたか
相続財産の全部または一部を処分すると単純承認をしたものとみなされる(§921①)。財産の売却はこの「処分」に当たる(保存行為や不法占拠者への明渡請求と違う)。よってC及びDは単純承認をしたものとみなされ、以後放棄できない。肢の「単純承認をしたものとみなされる」は正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=相続財産の一部の売却は「処分」に当たり、法定単純承認とみなされる(§921①)。保存行為や不法占拠者への明渡請求と違い、売却は放棄できなくなる典型的な処分行為。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。相続人が相続財産の全部または一部を処分したときは単純承認をしたものとみなされ(§921①)、財産の売却はこの「処分」に当たるため、C及びDは単純承認をしたものとみなされる。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
C及びDが相続開始の事実を知りながら、Bが所有していた財産の一部を売却した場合には、C及びDは相続の単純承認をしたものとみなされる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|熟慮期間の中で、処分行為をしたか
(3か月以内なら承認・放棄を選べる/処分〈売却・賃料収受〉をしたか)
🔁 Step 2|その売却は法定単純承認の「処分」に当たるか
(売却・賃料収受=処分/保存行為・不法占拠者への明渡請求は処分でない §921①)
相続放棄は、家庭裁判所に申述してしなければならない?
平成14年 問12肢1
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
相続の放棄をする場合、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「相続の放棄をする」=Phase 4 承認・放棄の型。まず熟慮期間・法定単純承認(放棄できる前提)を確認し、次に放棄の手続を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|熟慮期間・法定単純承認
本肢は放棄そのものの『やり方』を問うている。熟慮期間(3か月)内で、相続財産の処分(売却・賃料収受等)もしていなければ放棄を選べる(§915・§921①)。この前提はクリアされているとして、次に放棄の手続を見る。
Step 2|手続(放棄のやり方)
相続放棄は家庭裁判所に申述してしなければならない(§938)。当事者間の合意や私的な意思表示だけでは効力が生じない。本肢『その旨を家庭裁判所に申述しなければならない』は手続として正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=相続放棄は家庭裁判所に申述してする(§938)。当事者間の合意や私的な意思表示だけでは効力が生じない。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。相続放棄は家庭裁判所に申述してする(§938)。当事者間の合意や私的な意思表示だけでは効力を生じない。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
相続の放棄をする場合、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|熟慮期間・法定単純承認
(3か月以内か/処分〈売却・賃料収受〉をしたか)
🔁 Step 2|手続(放棄のやり方)
(放棄は単独で家裁に申述/限定承認は相続人全員で共同)
限定承認は、共同相続人の全員が共同してのみできる?
平成14年 問12肢2
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
相続人が数人あるときは、限定承認は、共同相続人の全員が共同してのみこれをすることができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「限定承認」=Phase 4 承認・放棄の型。相続人が承認・放棄をどの手続で、誰がするのかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|熟慮期間の中の一手か
限定承認は、熟慮期間(自己のために相続の開始を知った時から3か月§915)内に選べる承認の一形態。売却・賃料収受などの処分による法定単純承認(§921①)の事情もない。次に、その手続を誰がするのかを見る。
Step 2|手続—限定承認は誰がするか
相続放棄は各相続人が単独で家庭裁判所に申述してできる(§938)。これに対し限定承認は相続人全員が共同してのみできる(§923)。一人でも単純承認すると残りの者は限定承認できない。よって「共同相続人の全員が共同してのみこれをすることができる」は正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=限定承認は共同相続人全員が共同してのみできる(§923)。一人でも単純承認すると、残りの者は限定承認できない。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。限定承認は共同相続人全員が共同してのみできる(§923)。一人でも単純承認すると、残りの者は限定承認できない。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
相続人が数人あるときは、限定承認は、共同相続人の全員が共同してのみこれをすることができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|熟慮期間・法定単純承認
(3か月以内なら承認・放棄を選べる/処分〈売却・賃料収受〉すると単純承認)
🔁 Step 2|手続—誰がするか
(放棄は各相続人が単独で家裁に申述/限定承認は?)
熟慮期間内に限定承認も放棄もしないと、単純承認とみなされる?
平成14年 問12肢3
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
相続人が、自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヵ月(家庭裁判所が期間の伸長をした場合は当該期間)以内に、限定承認又は放棄をしなかったときは、単純承認をしたものとみなされる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヵ月」=熟慮期間の話=Phase 4 承認・放棄の型。まず熟慮期間はいつまでか、その間に何もしないとどう扱われるかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|熟慮期間か(Phase 4 承認・放棄)
相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月(家庭裁判所が伸長した場合はその期間)以内なら、単純承認・限定承認・放棄を選べる。始期は相続人ごとに異なりうる。次は、この期間内に何もしなかった場合をどう扱うか。
Step 2|期間内に限定承認も放棄もしないと
熟慮期間内に限定承認も放棄もしなかったときは、単純承認をしたものとみなされる(§921②)。肢はこのルールをそのまま述べており、正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=知った時から3か月(伸長があればその期間)以内に限定承認・放棄をしないと、単純承認をしたものとみなされる(§921②・§915①)。肢はこのルール通りで正しい。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。熟慮期間(知った時から3か月・伸長があればその期間)内に限定承認も放棄もしないと、単純承認をしたものとみなされる(§921②・§915①)。肢の記述はこの通りで正しい。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
相続人が、自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヵ月(家庭裁判所が期間の伸長をした場合は当該期間)以内に、限定承認又は放棄をしなかったときは、単純承認をしたものとみなされる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|熟慮期間はいつまで?
(自己のために相続の開始を知った時から3か月・伸長があればその期間)
🔁 Step 2|期間内に何もしなかったら?
(限定承認・放棄をせずに熟慮期間が過ぎたとき/§921②)
承認・放棄の熟慮期間3か月、始期は相続人ごとに異なる?
平成10年 問10肢1
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
相続の承認又は放棄をすべき3ヵ月の期間の始期は、AとBとで異なることがある。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「相続の承認又は放棄をすべき3ヵ月の期間」=Phase 4 承認・放棄の型。まず熟慮期間(Step 1)で、3か月がどこから起算するか(始期)を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|熟慮期間の起算点(§915①)
承認・放棄の可否はまず熟慮期間で判断する。3か月の起算点は「相続開始(死亡)時」から一律ではなく、各相続人が「自己のために相続の開始があったことを知った時」(§915①)。
Step 2|始期は相続人ごとに動くか
起算点が各人の「知った時」である以上、AとBが相続開始を知る時点が違えば、始期も異なりうる。「AとBとで異なることがある」は正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=熟慮期間3か月の起算点は各相続人が「自己のために相続の開始があったことを知った時」(§915①)。相続開始時からの一律起算ではないため、知る時点が違えば始期も異なりうる。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。熟慮期間3か月の起算点は各相続人が「自己のために相続の開始があったことを知った時」(§915①)であり、知る時点が異なれば始期も異なりうる。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
相続の承認又は放棄をすべき3ヵ月の期間の始期は、AとBとで異なることがある。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|熟慮期間は「いつから」3か月か
(承認・放棄を選べる期間の起算点はどこか)
🔁 Step 2|始期は相続人ごとに動くか
(起算点が「知った時」なら、人により時点が違う)
共同相続人の1人が単純承認したら、他の者は限定承認できない?
平成10年 問10肢2
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
Aが単純承認をすると、Bは、限定承認をすることができない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「Aが単純承認をする」=Phase 4 承認・放棄の型。熟慮期間→法定単純承認→手続の順に回し、Bが限定承認できるかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|熟慮期間・法定単純承認
Bが自己のために相続の開始を知った時から3か月以内で、相続財産の処分(売却・賃料の収受)もしていなければ、承認・放棄を選べる段階にある。次に、選べる手続のうち限定承認の要件を見る。
Step 2|手続(限定承認の要件)
限定承認は相続人全員が共同してのみできる(§923)。Aがすでに単純承認しているため、全員共同の要件を満たせず、Bは単独でも共同でも限定承認をすることができない。「Bは、限定承認をすることができない」は正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=限定承認は相続人全員が共同してのみできる(§923)。Aが単純承認した時点で全員共同の要件を満たせず、Bは限定承認をすることができない。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。限定承認は相続人全員が共同してのみでき(§923)、Aが単純承認した時点で全員共同の要件を満たせないため、Bは限定承認をすることができない。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aが単純承認をすると、Bは、限定承認をすることができない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|熟慮期間・法定単純承認
(3か月以内なら選べる/処分=売却・賃料収受をすると単純承認)
🔁 Step 2|手続(限定承認の要件)
(放棄は単独で家裁に申述/限定承認は相続人全員で共同)
限定承認は、相続人D・E・F・Gが全員共同でしなければならない?
平成5年 問13肢1
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
限定承認をするときは、D・E・F及びGが、共同してしなければならない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「限定承認」=Phase 4 承認・放棄の型。熟慮期間・法定単純承認を確認したうえで、その手続の仕方(相続放棄は単独/限定承認は全員共同)を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|承認・放棄のどの手続か(熟慮期間・法定単純承認)
「限定承認」=相続財産の限度でのみ被相続人の債務を弁済する手続。自己のために相続開始を知った時から3か月の熟慮期間(§915)内で、相続財産の処分(§921①)もなければ選べる。本肢に処分の事実はなく、限定承認を選べる。次に、その手続の仕方を見る。
Step 2|手続の仕方(放棄は単独/限定承認は全員共同)
相続放棄は相続人1人で単独ででき、家庭裁判所に申述する。これに対し限定承認は共同相続人全員が共同してのみできる(§923)。相続人はD・E・F・Gの4人だから、全員が共同してしなければならない。「D・E・F及びGが、共同してしなければならない」は正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=限定承認は共同相続人全員が共同してのみできる(§923)。単独でできる相続放棄と違い、相続人D・E・F・Gが全員共同でしなければならない。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。限定承認は共同相続人全員が共同してのみできる(§923)。相続人D・E・F・Gが全員共同でしなければならず、本肢は正しい。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
限定承認をするときは、D・E・F及びGが、共同してしなければならない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|承認・放棄を選べる状態か(熟慮期間・法定単純承認)
(3か月の熟慮期間内なら選べる/相続財産の処分〈売却・賃料収受〉をすると単純承認§921①)
🔁 Step 2|手続の仕方(放棄は単独/限定承認は全員共同)
(相続放棄=1人で単独・家裁に申述/限定承認=相続人全員で共同§923)
全員の放棄で繰り上がった相続人も、熟慮期間は相続開始のときから3か月?
平成5年 問13肢4
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
E・F及びGが相続放棄をしたときは、Cは、相続開始のときから3ヵ月以内に単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「承認又は放棄」=Phase 4 承認・放棄の型。まず熟慮期間の起算点を確かめ、繰り上がった相続人の始期を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|熟慮期間の起算点はどこか(§915①)
承認・放棄を選べる熟慮期間は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月。始期は相続人ごとに異なりうる。次に、繰り上がったCの始期がいつかを見る。
Step 2|繰り上がったCの始期はいつか
E・F・G全員の放棄でCが繰り上がって相続人になっても、Cの始期は「相続開始のとき」ではなく自分が相続人になったと知った時。肢の「相続開始のときから3ヵ月以内」は起算点を取り違えている。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=熟慮期間は「自己のために相続の開始があったことを知った時」から起算する(§915①)。子全員の放棄で繰り上がったCの始期も、自分が相続人になったと知った時。🔴罠=客観的な「相続開始のとき」を始期と思わせる。🔴罠の型=熟慮期間の起算点の取り違え(相続開始時を始期とする)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。熟慮期間は「自己のために相続の開始があったことを知った時」から起算する(§915①)。子全員の放棄で繰り上がったCの始期も「相続開始のとき」ではなく、自分が相続人になったと知った時。「相続開始のときから3ヵ月以内」は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
E・F及びGが相続放棄をしたときは、Cは、相続開始のときから3ヵ月以内に単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|熟慮期間は「いつ」から3か月か(起算点・§915①)
(3か月以内なら承認・放棄を選べる。その起算点は?)
🔁 Step 2|全員の放棄で繰り上がったCの始期は?
(E・F・G全員の放棄でCが相続人に。Cの起算点は?)
遺産分割の効力7問
遺産分割の効力は相続開始時にさかのぼるが、第三者の権利は害せない。分割後に登場した第三者とは登記の先後で決着する(民法899条の2)。
相続アルゴリズム:遺産分割と第三者(対抗)
遺産分割「後」の第三者は登記の早い者勝ち
平成15年 問12 肢2
📋 問題文
B・C・Dが持分各3分の1の共有相続登記をした後、遺産分割協議によりBが単独所有権を取得した場合、その後にCが登記上の持分3分の1を第三者に譲渡し所有権移転登記をしても、Bは、単独所有権を登記なくして、その第三者に対抗できる。(正しいか?)
🔑 条件の抽出
入口遺産分割と第三者→ 対抗問題
着眼遺産分割「後」にCが登記上の持分を第三者へ譲渡・登記
🗺 遺産分割「後」の第三者との優劣は?
遺産分割後は、分割で取得した者と分割後の第三者が二重譲渡と同じ関係になる。法定相続分(B=1/3)を超える部分は、登記がなければ第三者に対抗できない(§899の2・物権変動と同型)。先に登記した第三者が勝つ。
結論
×(誤り)
遺産分割後の第三者とは二重譲渡類似の対抗問題。法定相続分(1/3)を超える部分は登記がなければ対抗できない(§899の2)。先に登記した第三者が勝ち、Bは登記なしでは対抗できない。「登記なくして対抗できる」は誤り。
📋 問題文
B・C・Dが持分各3分の1の共有相続登記をした後、遺産分割協議によりBが単独所有権を取得した場合、その後にCが登記上の持分3分の1を第三者に譲渡し所有権移転登記をしても、Bは、単独所有権を登記なくして、その第三者に対抗できる。(正しいか?)
🗺 遺産分割「後」の第三者との優劣は?
遺産分割後に現れた第三者に、Bは登記なしで対抗できる?
最終判定
「Bは登記なくして第三者に対抗できる」は正しい?
結論
×(誤り)
遺産分割後の第三者とは二重譲渡類似の対抗問題。法定相続分(1/3)を超える部分は登記がなければ対抗できない(§899の2)。先に登記した第三者が勝ち、Bは登記なしでは対抗できない。「登記なくして対抗できる」は誤り。
相続アルゴリズム:遺産分割の効力(遡及効)
遡及効はあるが第三者は害せない
平成11年 問3 肢4
📋 問題文
相続開始の時から3年以上経過した後に遺産の分割をしたときでも、その効力は、第三者の権利を害しない範囲で、相続開始の時にさかのぼって生ずる。(正しいか?)
🔑 条件の抽出
入口遺産分割の効力(遡及効)
着眼分割は相続開始時にさかのぼる/第三者の権利/3年経過はダミー
🗺 遺産分割の効力はどう生じる?
§909。遺産分割は相続開始の時にさかのぼって効力を生ずる(タイムトラベル)。ただし第三者の権利を害することはできない(ただし書)。何年経過してから分割しても結論は同じ(3年経過はダミー)。
結論
○(正しい)
§909。遺産分割は相続開始の時にさかのぼって効力を生ずるが、ただし書で第三者の権利を害することはできない。経過年数(3年以上)は結論に無関係。記述どおり。
📋 問題文
相続開始の時から3年以上経過した後に遺産の分割をしたときでも、その効力は、第三者の権利を害しない範囲で、相続開始の時にさかのぼって生ずる。(正しいか?)
🗺 遺産分割の効力はどう生じる?
遺産分割の効力は?
最終判定
「第三者の権利を害しない範囲でさかのぼる」は正しい?
結論
○(正しい)
§909。遺産分割は相続開始の時にさかのぼって効力を生ずるが、ただし書で第三者の権利を害することはできない。経過年数(3年以上)は結論に無関係。記述どおり。
遺産分割の効力は相続開始時にさかのぼる?
令和5年 問1肢3
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
遺産分割の効力は、相続開始の時にさかのぼって生ずる。ただし、第三者の権利を害することはできない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「遺産分割の効力」=遺産分割の効力・対抗の型。まず、これは効力がいつ生じるか(遡及効)の話か、分割前の無権限登記と第三者の優劣(対抗)の話かを見分ける。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遡及効の話か、対抗(登記)の話か
この肢は「遺産分割の効力がいつ生じるか」を述べており、遡及効の話。分割前の無権限単独登記から第三者へ移った場合の優劣(登記の要否)を問うものではない。次に遺産分割の効力の原則を確認する。
Step 2|遺産分割の効力の原則
遺産分割の効力は相続開始の時にさかのぼって生ずる(§909本文)。ただし、第三者の権利を害することはできない(§909ただし書)。肢はこの原則をそのまま述べている。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=遺産分割の効力は相続開始時にさかのぼるが、第三者の権利を害することはできない(§909本文+ただし書)。肢はこの原則どおりで正しい。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。遺産分割の効力は相続開始時にさかのぼるが、第三者の権利を害することはできない(§909)。肢はこの原則どおりで正しい。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
遺産分割の効力は、相続開始の時にさかのぼって生ずる。ただし、第三者の権利を害することはできない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|遡及効の話か、対抗(登記)の話か
(分割の効力がいつ生じるか/分割前の無権限登記と第三者の優劣)
🔁 Step 2|遺産分割の効力の原則
(遡及効§909本文/第三者の権利は害せない§909ただし書)
遺産分割は、協議が成立した時から効力を生ずる?
令和元年 問6肢4
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
遺産の分割は、共同相続人の遺産分割協議が成立した時から効力を生ずるが、第三者の権利を害することはできない。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「遺産の分割がいつから効力を生ずるか」=遺産分割の効力・対抗の型。分割の効力が生ずる時点と、第三者との関係を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遡及効の話か、対抗(登記)の話か
本肢は遺産分割の効力が「いつから」生ずるかを問う=遡及効の話(分割前の無権限単独登記からの第三者との優劣=対抗の話ではない)。次にその効力発生時点のルールを確認する。
Step 2|遡及効のルール
遺産分割の効力は相続開始の時にさかのぼって生ずる(§909本文)。「共同相続人の遺産分割協議が成立した時から」ではない。第三者の権利を害せない点は正しいが、効力発生時点を「成立した時から」とする本肢は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=遺産分割の効力は相続開始の時にさかのぼって生ずる(§909本文)。🔴罠=「成立した時から」=協議が成立した時点から将来に向かって効力が生ずるかのように思わせる(実際は相続開始時に遡及)。🔴罠の型=効力発生時点のすり替え(遡及効を協議成立時に置き換える)。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。遺産分割の効力は協議成立時からではなく相続開始の時にさかのぼって生ずる(§909本文)。「成立した時から」とする本肢は誤り。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
遺産の分割は、共同相続人の遺産分割協議が成立した時から効力を生ずるが、第三者の権利を害することはできない。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|遡及効の話か、対抗(登記)の話か
(分割の効力=相続開始時に遡及/分割前の無権限単独登記からの第三者との優劣)
🔁 Step 2|遡及効のルール
(遺産分割の効力は相続開始時に遡及§909本文/第三者の権利は害せない)
遺産分割前の無権限な単独登記から移転を受けた第三者に、他の相続人は登記なしで対抗できる?
平成30年 問10肢2
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
相続財産に属する不動産について、遺産分割前に単独の所有権移転登記をした共同相続人から移転登記を受けた第三取得者に対し、他の共同相続人は、自己の持分を登記なくして対抗することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「遺産分割前に単独の所有権移転登記」から第三者へ移転=遺産分割の効力・対抗の型。分割の遡及効の話か、分割前の無権限登記からの第三者との優劣(対抗)の話かを見分ける。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遡及効か、対抗(登記)か
分割後の効力が相続開始時にさかのぼる§909の話ではなく、遺産分割前に共同相続人の一人が無権限で単独登記し、そこから移転を受けた第三者との優劣=対抗(登記)の場面。次にそのルールを当てる。
Step 2|そのルール(自己の持分か、超える部分か)
他人の持分についてされた単独登記は無権利の登記にすぎず、他の相続人は自己の法定相続分の部分は登記なくして対抗できる(判例)。登記が要るのは法定相続分を超える部分だけ§899の2。本肢は「自己の持分」なので登記不要。「登記なくして対抗することができる」は正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=他人の持分についてされた単独登記は無権利の登記にすぎず、他の相続人は自己の法定相続分の部分を登記なくして対抗できる(判例)。登記が要るのは法定相続分を超える部分だけ§899の2。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。無権限の単独登記から移転を受けた第三者に対しても、他の相続人は自己の持分(法定相続分の部分)を登記なくして対抗できる(判例)。登記が要るのは法定相続分を超える部分だけ§899の2。「登記なくして対抗することができる」は正しい。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
相続財産に属する不動産について、遺産分割前に単独の所有権移転登記をした共同相続人から移転登記を受けた第三取得者に対し、他の共同相続人は、自己の持分を登記なくして対抗することができる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|遡及効の話か、対抗(登記)の話か
(分割の効力は相続開始時に遡及§909/分割前の無権限単独登記からの第三者との優劣)
🔁 Step 2|そのルール
(自己の法定相続分は登記なく対抗可/超える部分は登記がないと対抗不可§899の2)
遺産分割前に一相続人が無断で単独登記し第三者へ譲渡。他の相続人は自己の持分を登記なく対抗できる?
平成15年 問12肢1
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
相続財産である土地につき、遺産分割協議前に、Bが、CとDの同意なくB名義への所有権移転登記をし、その土地を第三者に譲渡し、所有権移転登記をしても、CとDは、自己の持分を登記なくして、その第三者に対抗できる。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「遺産分割協議前に、無断で単独登記→第三者へ譲渡」=遺産分割の効力・対抗の型。分割前の無権限登記から譲り受けた第三者と、他の相続人の優劣を対抗(登記)で判断する。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遡及効の話か、対抗(登記)の話か
遺産分割の効力は相続開始時にさかのぼるが第三者の権利は害せない〈§909〉。本肢はその遡及効ではなく、分割前にBが無断で単独登記し第三者へ譲渡した場面=他の相続人との優劣を対抗(登記)で見る話。次にそのルールを当てはめる。
Step 2|対抗のルールを当てはめる
分割前は各相続人が法定相続分の割合で共有。C・Dの持分についてBは無権限で、Bの単独登記は無権利の登記にすぎない。よってC・Dは自己の持分(法定相続分)を登記なくしてその第三者に対抗できる(判例)。法定相続分を超える部分だけは§899の2で登記がないと対抗できないが、本肢は『自己の持分』なので登記不要。「自己の持分を登記なくして…対抗できる」は正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=遺産分割前にBが無断で単独登記し第三者へ譲渡しても、C・Dの持分(法定相続分)についてBは無権利=その登記は無権利の登記にすぎず、C・Dは自己の持分を登記なくして対抗できる(判例)。法定相続分を超える部分だけは登記が必要〈§899の2〉だが、本肢は『自己の持分』なので登記は不要。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。C・Dの持分についてBの単独登記は無権利の登記にすぎず、C・Dは自己の持分(法定相続分)を登記なくしてその第三者に対抗できる(判例)。「自己の持分を登記なくして…対抗できる」は正しい。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
相続財産である土地につき、遺産分割協議前に、Bが、CとDの同意なくB名義への所有権移転登記をし、その土地を第三者に譲渡し、所有権移転登記をしても、CとDは、自己の持分を登記なくして、その第三者に対抗できる。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|遡及効の話か、対抗(登記)の話か
(分割の効力は相続開始時に遡及§909/分割前の無権限単独登記からの第三者との優劣)
🔁 Step 2|対抗のルールを当てはめる
(自己の法定相続分は登記なく対抗可/超える部分は登記が必要§899の2)
相続開始の時に相続人が数人いるとき、遺産の不動産は相続人全員の共有になる?
平成11年 問3肢1
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)
相続開始の時において相続人が数人あるとき、遺産としての不動産は、相続人全員の共有に属する。
🎯 Step 0|どの型か
🔵「相続人が数人あるとき、遺産の不動産が全員の共有か」=遺産の共有・遺産分割の効力の型。まず相続開始直後(分割前)の遺産がどういう状態にあるかを確認する。
🔁 アルゴを最初から回す
Step 1|遡及効・対抗の話か、分割前の共有の話か
この肢は遺産分割後の遡及効(§909)や登記の対抗(§899の2)ではなく、相続開始直後・遺産分割前の遺産がどういう状態かを問うている。分割前のルールに当てはめる。
Step 2|分割前のルール
相続人が数人あるときは相続財産は共有に属する(§898)。遺産分割までは各相続人が法定相続分に応じた持分を持つ。よって遺産としての不動産は相続人全員の共有に属する。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=相続人が数人あるときは相続財産は共有に属する(§898)。遺産分割までは各相続人が法定相続分に応じた持分を持つ。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。相続人が数人あるときは相続財産は共有に属し(§898)、遺産分割までは各相続人が法定相続分に応じた持分を持つ。遺産としての不動産は相続人全員の共有に属する。正しい。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
相続開始の時において相続人が数人あるとき、遺産としての不動産は、相続人全員の共有に属する。
🎯 Step 0|どの型か
🔁 Step 1|遡及効・対抗の話か、分割前の共有の話か
(分割後の遡及効§909・登記の対抗§899の2/分割前の共有§898)
🔁 Step 2|分割前のルール
(相続財産の共有§898・持分は法定相続分§900)
判断の地図(アルゴリズム)に肢を当てて○×に到達できれば「解ける」。細かい遺言方式・検認・遺産分割の手続・相続回復請求権などの民法プロパーは型の死角です。 →
『相続』の判断アルゴリズム
つぎの順路へ
相続はここまでです。おつかれさまでした。
つづけて読むなら囲繞地通行権の順路へ。袋地の成り立ち・通行できる範囲・権利の性質を整理します。
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