契約不適合の順路 5 / 10 Phase1B 通知期間の起算点
「種類・品質の不適合なら1年以内に通知」——これは知っているとして、その「1年」のスタート時計はいつから動き始めるのか?ここに出題者の罠が仕込まれます。「工事終了日から1年?」「引渡し日から1年?」「知った時から1年?」——正解は1つだけ。改正民法の正解を押さえれば、旧法の知識で書かれた選択肢を一発で振り落とせます。
目次
本日のターゲット問題(令和5年 問3 肢2)
Bが材料を提供して増築した部分に契約不適合がある場合、Aは工事が終了した日から1年以内にその旨をBに通知しなければ、契約不適合を理由とした修補をBに対して請求することはできない。
【Phase 1B】通知期間の起算点
Q. 「1年」のタイマーはいつから動く?
├─ 改正後:知った時から 1年(§566・§637①)★現行法
│
└─ 旧法(改正前):引渡し時 or 工事終了時から 1年
旧§637 など。今は使われない
本問:請負(増築・独立性なし)
記述「工事が終了した日から1年以内に通知」
→ 旧法の知識。改正後は「知った時から1年」
→ ×
答え:×(誤り)
🎯 この問題の核心
改正民法§637①の起算点は「不適合を知った時から1年」。「工事終了日から1年」は旧法の知識で、現行法では誤り。
🧭 判定軸=1年通知の”スタート時計”はいつから動く?起算点は「知った時から」の一択。まず自分で解こう
⚖ 「知った時から1年」(§566・§637①)は、買主が不適合に気づかないうちに権利を失わないための公平な起算点。「工事終了日から」「引渡し日から」は旧法(旧§637)の罠ワードです。
🙋♂️生徒:まず本問(令5問3肢2)。Bが増築した部分に不適合があった。肢は「Aは工事が終了した日から1年以内に通知しなければ修補請求できない」。工事の終わりって区切りが分かりやすいし、これ○ですよね?
👨🏫講師:引っかかったね、答えは×。§637①(請負)の起算点は「不適合を知った時から1年」。「工事終了日から」は旧法(旧§637)の起算点で、今は使われない。このフレーズを見た瞬間に旧法タイマーの罠(起算点すり替え)と見抜いて即×だ。
🙋♂️生徒:でも工事は去年終わってるんですよね。もう1年過ぎているなら、結局もう請求できないんじゃ…?
👨🏫講師:そこが起算点すり替えの罠だ。たとえば増築が終わって半年後に雨漏りを発見したら、時計が動き出すのはその「発見した=知った時」から。工事終了から何年経っていても、知った時から1年あれば通知は間に合う。工事終了日はスタートラインじゃないんだ。
👨🏫講師:ではもう1問。「種類・品質の不適合は、引渡し日から1年以内に通知すればよい」──これは正しい?○か×か。
🙋♂️生徒:引渡しなら物を受け取った日で明確だし…○ですか?
👨🏫講師:これも×。「引渡し日から」も旧法の罠ワードだ。売買§566も請負§637①も、現行法の起算点は「知った時から1年」だけ。「工事終了日から」「引渡し日から」は、どちらも同じ旧法タイマーの罠。
🙋♂️生徒:つまり──「1年通知」と見たら起算点を確認。「知った時から」ならON、「工事終了日から」「引渡し日から」と書いてあれば旧法の罠で即×。売買も請負も同じ、ということですね?
👨🏫講師:完璧だ。それがPhase 1Bの型。起算点は「知った時から」の一択で、§566(売買)も§637①(請負)も統一されている。旧法の日付フレーズを見たら反射で×だ。
💡 深掘り:
§566・§637①の1年通知の起算点は「不適合を知った時から1年」の一択で、売買も請負も統一。「工事終了日から」「引渡し日から」は旧法(旧§637)の起算点=旧法タイマーの罠(起算点すり替え)で、現行法では即×。工事終了から時間が経っていても、通知の1年は「知った時」から数える(ただし請求権自体は一般の消滅時効§166の枠内)。「日付フレーズ」を見たら起算点を疑うのがPhase 1Bの型。
⚡ 仕上げ:引っかけ(○か×か、自分で答えてから開こう)
増築部分の不適合は、工事が終了した日から1年以内に通知しなければ修補請求できない(令和5年 問3 肢2) → ×:起算点は「知った時から1年」(§637①)。「工事終了日から」は旧法(旧§637)の罠ワードで、現行法では誤り。
種類・品質の不適合は、引渡し日から1年以内に通知すればよい → ×:「引渡し日から」も旧法タイマーの罠。売買§566も請負§637①も起算点は「知った時から1年」だけ。
種類・品質の不適合は、不適合を知った時から1年以内に通知しないと、追完・減額・解除・損害賠償を請求できない → ○:【逆罠】ここだけが唯一の正しい起算点=§566(売買)・§637①(請負)で統一。「工事終了日」「引渡し日」の×に慣れた目には○が意外に見えるが、知った時からの1年通知は現行法で必要。
目的物の引渡しの時点で品質に関する不適合を売主が知っていた場合、買主は消滅時効にかかっていない限り担保責任を追及できる(令和3年(12月)問4 肢4) → ○:【逆罠】1つ上は原則(§566本文=知った時から1年の通知が要る)。こちらはその例外で、§566ただし書=売主が引渡し時に不適合を知り、または重大な過失で知らなかったときは、1年通知の縛りがそもそも働かない(通知していなくても追及できる)。原則だけを覚えていると×にしてしまう。
§566(売買・種類品質の通知期間):買主がその不適合を知った時から1年以内にその旨を売主に通知しないときは……権利行使できない。ただし、売主が引渡しの時にその不適合を知り、又は重大な過失によって知らなかったときは、この限りでない。
§637①(請負・種類品質の通知期間):仕事の目的物に種類又は品質に関する不適合があるときは、注文者がその不適合を知った時から1年以内にその旨を請負人に通知しないときは、注文者は、その不適合を理由として、履行の追完の請求、報酬の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。
§637②(請負・例外):前項の規定は、仕事の目的物を注文者に引き渡した時(その引渡しを要しない場合にあっては、仕事が終了した時)において、請負人が同項の不適合を知り、又は重大な過失によって知らなかったときは、適用しない。
【ポイント】売買も請負も、改正後の起算点は「知った時から1年」で統一。売主・請負人が悪意または重過失なら1年の縛りが外れる点も共通。「工事終了日から」「引渡し日から」は旧法。
契約不適合 / Phase 1B:通知期間の起算点
通知は「知った時から1年」(工事終了時ではない)
令和5年 問3 肢2
📋 問題文
Bが材料を提供して増築した部分に契約不適合がある場合、Aは工事が終了した日から1年以内にその旨をBに通知しなければ、契約不適合を理由とした修補をBに対して請求することはできない。
🔑 条件の抽出
契約請負(B=請負人・A=注文者・増築は独立性なし)
記述「工事終了日から1年以内に通知が必要」と主張
Phase 1B:通知期間の起算点は?
改正民法§637①の起算点は「不適合を知った時から1年」であり、「工事終了日から1年」ではない。古い知識(2020年施行の民法改正前の旧§637)と混同させる罠。さらに本問は増築部分に独立性がないので「本体建物の不適合」として扱われる(同質)。
結論
×(誤り)
起算点は「知った時から1年」(§637①)。工事終了日ではない。
📋 問題文
Bが材料を提供して増築した部分に契約不適合がある場合、Aは工事が終了した日から1年以内にその旨をBに通知しなければ、契約不適合を理由とした修補をBに対して請求することはできない。
Phase 1B:通知期間の起算点は?
通知期間の起算点は?
最終判定
「工事終了日から1年以内に通知しなければ修補請求できない」は正しい?
結論
×(誤り)
起算点は「知った時から1年」(§637①)。工事終了日ではない。
暗記ポイント
🎯 試験本番ではこう即答する:1年通知の起算点は「知った時から1年」のみ。「工事終了日から」「引渡し日から」と書いてあれば旧法の罠で即×。売買(§566)も請負(§637①)も同じルール。
- 改正後の起算点=知った時から1年(売買§566・請負§637①)
- 旧法の罠ワード=「工事終了日から」「引渡し日から」
- 請負の独立性なし増築=本体建物の不適合として扱う
【まとめ】📌 この記事の核心
📌 この記事の核心
⚖ Phase 1Bは「1年通知のスタート時計はいつから?」。改正後は「知った時から1年」で売買・請負とも統一。「工事終了日から」「引渡し日から」は旧法の罠で即×。
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