担保に取った家が火事で全焼。普通なら担保が消えて銀行は大泣き……でも抵当権は「価値が姿を変えたお化け👻」に乗り移ります。火災保険金・賃料・売却代金は「家の価値の変形物」。これに乗り移るのが物上代位。判定は2問だけ──Q1:債務者が受け取るお金か? Q2:払渡し前に差し押さえたか?
本日のターゲット問題(平成24年 問7 肢3)
(なお、物上代位を行う担保権者は、目的物の払渡し又は引渡しの前に差し押さえるものとする。)Aの抵当権設定登記があるB所有の建物が火災によって焼失してしまった場合、Aは、当該建物に掛けられた火災保険契約に基づく損害保険金請求権に物上代位することができる。
【Step 4】物上代位(フローB)─ お化けに乗り移れる?
Q1. ターゲットは「債務者(設定者)が受け取るお金」か?
YES → 火災保険金・賃料・売却代金(価値の変形物)→ Q2へ
NO → 転貸賃料(また貸しした借主の売上)→ 代位不可
Q2. 払渡し・引渡しの「前」に差し押さえたか?
YES → 代位できる
NO → 他のお金と混ざり特定不能 → 不可
本問:火災保険金(Q1=YES)+払渡し前に差押え(Q2=YES)
→ 物上代位できる …… ○
答え:◯(正しい)
火災保険金は家の価値が姿を変えたお化け。債務者が受け取るお金(Q1=YES)で、払渡し前に差し押さえている(Q2=YES)から、抵当権者は物上代位できる(§304→§372準用)。本問は○。⚠転貸賃料はQ1でNO(また貸しした借主の売上)。
§304①(物上代位):先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても行使することができる。ただし、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。
§372(準用):§304の規定は、抵当権について準用する。
【ポイント】対象=債務者が受けるべき金銭(保険金・賃料・売却代金)。転貸賃料は債務者のお金ではないので原則不可。捕獲条件=払渡し前の差押え(混同による特定不能を防ぐ)。
暗記ポイント
🎯 試験本番ではこう即答する:物上代位はQ1(債務者が受け取るお金か)→Q2(払渡し前に差押えたか)。保険金・賃料・売却代金は○、転貸賃料は原則×(また貸しした借主の売上)。
| 対象(お化け) | 捕獲の絶対条件 | 理由 |
| 火災保険金・賃料・売却代金(債務者が受け取る) | 払渡し(引渡し)前の差押え | 他の一般財産と混ざって特定できなくなるのを防ぐ |
| 転貸賃料(借主の売上) | — | 債務者のお金でない → 原則代位不可 |
🏋 過去問アルゴリズム道場
(なお、物上代位を行う担保権者は、目的物の払渡し又は引渡しの前に差し押さえるものとする。)Aの抵当権設定登記があるB所有の建物が火災によって焼失してしまった場合、Aは、当該建物に掛けられた火災保険契約に基づく損害保険金請求権に物上代位することができる。
記述どおり ○
保険金は家の価値の変形物(債務者が受け取るお金)で、払渡し前に差し押さえれば物上代位できる(§304→§372準用)。
(なお、物上代位を行う担保権者は、目的物の払渡し又は引渡しの前に差し押さえるものとする。)Aの抵当権設定登記があるB所有の建物が火災によって焼失してしまった場合、Aは、当該建物に掛けられた火災保険契約に基づく損害保険金請求権に物上代位することができる。
火災保険金は物上代位の対象?
払渡し前差押えなら?
『Aは火災保険金請求権に物上代位できる』は正しい?
記述どおり ○
保険金は家の価値の変形物(債務者が受け取るお金)で、払渡し前に差し押さえれば物上代位できる(§304→§372準用)。
【まとめ】📌 この記事の核心
📌 この記事の核心
⚖ 物上代位=抵当権が価値の変形物(お化け)に乗り移る権利。判定はQ1:債務者が受け取るお金か(保険金・賃料・売却代金=YES/転貸賃料=NO)→Q2:払渡し前に差し押さえたか(§304→§372準用)。本問は保険金+払渡し前差押えで○。