【弁済】アルゴで解ける過去問ドリル

弁済の順路 7 / 7 過去問ドリル
← 6. 何で払う?提供方法のルールこれで最後。おつかれさまでした。
民法・弁済 / アルゴで解ける過去問ドリル
【弁済】アルゴで解ける過去問ドリル
「弁済の判断アルゴリズム」で正誤に到達できる過去問だけを、論点(誰が払う→誰に払う→どう払う→代物弁済→法定代位)順に集めた23肢(うち7肢はアルゴリズム記事内で実演済み=復習用。初見の演習は16肢)。 すべて本試験の原文そのまま。各カードは「📖解説で理解」→「🏋練習で定着」の2タブ式です。
23肢/5論点 第三者弁済・受領権者・代物弁済・法定代位
⚠ 弁済には2020年改正で表現が変わった論点があります(旧「債権の準占有者」→「受領権者としての外観を有する者」、旧「隠れた瑕疵」→「契約不適合」、任意代位の債権者承諾要件の廃止など)。結論が変わらない肢を、すべて現行民法で判定・解説しています。
⚠ 宅建業法の「弁済業務保証金」は別の制度(保証協会)のため対象外です。弁済の充当・抵当権の優劣など、このアルゴの射程外の論点も除いています。
Phase 1:誰が払うか(第三者弁済・民法474条)5問
弁済について「正当な利益」を持つ第三者(保証人・物上保証人・後順位抵当権者・借地上建物の賃借人など)は、債務者の意思に反しても弁済できる。利益のない第三者(親族・友人だけの関係)は、債務者の意思に反すると原則無効(§474②)。
正当な利益のない兄は、債務者が反対しても債権者が承諾すれば弁済できる?
平成5年 問6 肢1(AのBからの借入金100万円の弁済/誤りを選ぶ問題の正解)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)

Aの兄Cは、Aが反対しても、Bの承諾があれば、Bに弁済することができる

🎯 Step 0|どの型か
🔵「Aの兄C=第三者が代わりに払う」=Phase 1 第三者弁済(§474)の型。まず“正当な利益”の有無を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|正当な利益を有するか?
兄弟など親族には、弁済についての法律上の利害関係(正当な利益)はない。→意思に反する例外チェック(S2)へ。
S2|誰の意思に反するか?
正当な利益のない兄Cは、債務者Aの意思に反すると弁済できない(§474②本文)。Aが反対している以上、Bが承諾しても弁済できない。肢は「弁済することができる」としており誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=正当な利益のない兄Cは債務者Aの意思に反して弁済できない(§474②)。Aが反対している以上、Bの承諾があってもできない。🔴罠=「Bの承諾があれば弁済することができる」と、債権者の承諾さえあれば払えるかのように見せる。🔴罠の型=要件の欠落(正当な利益の有無を無視)
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。正当な利益のない兄Cは、債務者Aの意思に反して弁済できない(§474②)。Aが反対している以上、Bが承諾しても「弁済することができる」は誤り。
正当な利益のない親友が、債務者の意思に反して弁済したら?
平成11年 問5 肢1(A売主・B買主の代金弁済/誤りを選ぶ問題)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)

Bの親友Cが、Aに直接代金の支払いを済ませても、それがBの意思に反する弁済である場合には、Bの代金債務は消滅しない。

🎯 Step 0|どの型か
🔵「親友Cが代わりに払う」=Phase 1 第三者弁済(§474)の型。まず“正当な利益”の有無を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|正当な利益を有するか?
親友C(友人)には弁済についての法律上の利害関係(正当な利益)はない。→債務者の意思に反する弁済の可否(S2)へ。
S2|誰の意思に反するか?
正当な利益のない第三者は、債務者の意思に反すると弁済できない(§474②本文)。債権者が善意のときだけ例外的に有効。本肢は「Bの意思に反する弁済」=原則どおり効力を生じず、代金債務は消滅しない。肢の通り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=正当な利益のない親友Cが債務者Bの意思に反してした弁済は効力を生じない(§474②本文)→代金債務は消滅しない。⚠混同注意=「債権者が善意なら有効」の例外(§474②但書)は本肢と無関係(債権者Aの善意・悪意は問われていない)=原則どおり無効。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。正当な利益のない親友Cが債務者Bの意思に反してした弁済は効力を生じず(§474②本文)、代金債務は消滅しない。
借地上の建物の賃借人は、地代(借賃)の弁済に正当な利益を有しない?
平成17年 問7 肢1(A=借地人がCに建物賃貸。AのBへの借賃支払債務/正しいものを選ぶ問題)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)

Cは、借賃の支払債務に関して法律上の利害関係を有しないので、Aの意思に反して、債務を弁済することはできない。

🎯 Step 0|どの型か
🔵「Aの意思に反して第三者Cが弁済」=Phase 1 第三者弁済(§474)の型。まず“正当な利益(法律上の利害関係)”の有無を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|正当な利益を有するか?
借地上の建物の賃借人Cは、地代不払で敷地の賃借権が消滅すると建物から退去させられる立場。だから地代(借賃)の弁済について正当な利益(法律上の利害関係)を有する(判例)。→利益あり=意思に反する例外の対象外へ。
S2|利益ある者は意思に反しても弁済できるか?
正当な利益を有する第三者は§474②の制限を受けず、債務者Aの意思に反しても弁済できる。肢は「法律上の利害関係を有しない」「弁済することはできない」とするので誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=借地上の建物の賃借人は地代の弁済に正当な利益(法律上の利害関係)を有する(判例)=Aの意思に反しても弁済できる(§474)。🔴罠=「法律上の利害関係を有しない」と事実を逆に言い、弁済できないと結論づける。🔴罠の型=表と逆(正当な利益ある者を“なし”にすり替え)
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。借地上の建物の賃借人Cは地代(借賃)の弁済に正当な利益(法律上の利害関係)を有し、Aの意思に反しても弁済できる(§474)。「利害関係を有しない・弁済できない」は誤り。
借地上の建物の賃借人は、借地人の意思に反しても地代を弁済できる?
平成20年 問8 肢1(判決文=借地上建物賃借人は敷地地代弁済に法律上の利害関係あり/誤りを選ぶ問題)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)

借地人が地代の支払を怠っている場合、借地上の建物の賃借人は、借地人の意思に反しても、地代を弁済することができる。

🎯 Step 0|どの型か
🔵「借地上の建物の賃借人が代わりに地代を払う」=Phase 1 第三者弁済(§474)の型。まず“正当な利益”の有無を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|正当な利益を有するか?
借地上の建物の賃借人は、敷地の地代弁済について法律上の利害関係(正当な利益)を有する(判決文のとおり)。→“意思に反しても払えるか”(S2)を確認。
S2|債務者の意思に反しても払えるか?
正当な利益のある第三者は、債務者(借地人)の意思に反しても弁済できる(§474②反対解釈)。肢は「借地人の意思に反しても地代を弁済することができる」としており正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=借地上の建物の賃借人は敷地の地代弁済に法律上の利害関係(正当な利益)があり、債務者(借地人)の意思に反しても弁済できる(§474②反対解釈)。判決文が示すとおりの結論。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。借地上の建物の賃借人は敷地の地代弁済について正当な利益があり、借地人の意思に反しても地代を弁済できる(§474②反対解釈)。
借地上の建物の賃借人が地代を払えば、土地賃貸人は不払いを理由に解除できない?
平成20年 問8 肢4(判決文型/誤りを選ぶ問題)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)

借地人が地代の支払を怠っている場合、借地上の建物の賃借人が土地賃貸人に対して地代を弁済すれば、土地賃貸人は借地人の地代の不払を理由として借地契約を解除することはできない

🎯 Step 0|どの型か
🔵「借地上の建物の賃借人が代わりに地代を払う」=Phase 1 第三者弁済(§474)の型。まず“正当な利益”の有無を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|正当な利益を有するか?
借地上の建物の賃借人は、敷地の借地契約が地代不払で解除されると自分の建物賃借権の基盤を失う。よって地代弁済につき正当な利益を有する第三者(判例)。→意思に反しても弁済できるか(S2)へ。
S2|弁済の効果は?
正当な利益ある第三者は、借地人(債務者)の意思に反しても有効に弁済できる(§474②の反対解釈)。弁済により地代債務は消滅し、「不払い」という解除原因が消える。よって土地賃貸人は借地契約を解除できない。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=借地上の建物の賃借人は地代弁済につき正当な利益を有する第三者なので、借地人の意思に反しても有効に弁済でき(§474②反対解釈)、債務消滅で「不払い」という解除原因が消える。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。借地上の建物の賃借人は正当な利益ある第三者として有効に地代を弁済でき、地代債務の消滅により不払いの解除原因が消える。土地賃貸人は借地契約を解除できない。
Phase 2:誰に払うか(受領権者としての外観・民法478/479条)6問
受領権限のない相手に払うと原則ムダ払い。ただし「受領権者としての外観を有する者」(受取証書の持参人・代理人や相続人を称する者・債権譲渡を装う者)に善意無過失で払えば有効(§478)。外観すらなくても、債権者が利益を受けた限度では有効になる(§479)。
領収証の持参人に善意無過失で払えば、受領権限がなくても免責される?
平成5年 問6 肢3(借入金の弁済/誤りを選ぶ問題)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)

B名義の領収証をEが持参したので、AがEに弁済した場合において、Eに受領権限がなくても、Aが過失無くしてその事情を知らなかったときは、Aは、免責される。

🎯 Step 0|どの型か
🔵「B名義の領収証をEが持参した」=Phase 2 誰に払うか=受領権者としての外観(§478)の型。まず“受領権者としての外観”の有無を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|相手は“受領権者としての外観”を有する者か?
債権者(B)名義の受取証書=領収証の持参人は、いかにも権利者に見える「受領権者としての外観を有する者」にあたる(§478)。外観あり→弁済者の善意・無過失をチェックするS2へ。
S2|弁済者は“善意かつ無過失”か?
Aは過失なくその事情を知らなかった=善意かつ無過失。外観のある者への善意無過失の弁済は有効となり、Aは免責される(§478)。肢は「免責される」としており正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=債権者名義の受取証書(領収証)の持参人は「受領権者としての外観を有する者」で、受領権限が無くても弁済者が善意かつ無過失なら弁済は有効=免責される(§478)。「Eに受領権限がなくても」に引きずられず、外観+善意無過失で救われる点が急所。⚠旧法「債権の準占有者」は現行法で§478「受領権者としての外観を有する者」に名称変更されている。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。債権者(B)名義の領収証の持参人=受領権者としての外観を有する者に、Aが善意無過失で弁済しているので、§478により免責される。
債権譲渡を装う偽造文書を持参した者へ善意無過失で弁済したら、債務を免れる?
平成11年 問5 肢3(A売主・B買主の代金弁済/誤りを選ぶ問題)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)

Bが、「AからDに対して代金債権を譲渡した」旨記載された偽造の文書を持参した代金債権の準占有者Dに弁済した場合で、Bが善意無過失であるとき、Bは、代金債務を免れる。

🎯 Step 0|どの型か
🔵「偽造の文書を持参した」=いかにも受領権限がありそうな相手への弁済。Phase 2 誰に払うか=受領権者としての外観(§478)の型。まず相手にその外観があるかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|相手は“受領権者としての外観”を有するか?
「債権を譲り受けた」旨の文書(偽造でも)を持参したDは、いかにも受領権限がありそうな受領権者としての外観を有する(旧法では「債権の準占有者」と呼ばれた者)。→弁済者の主観チェック(S2)へ。
S2|弁済者は善意かつ無過失か?
Bは善意無過失。受領権者としての外観を有する者へ善意・無過失で弁済すれば弁済は有効となり、Bは代金債務を免れる(§478)。この基準は2020改正後も同じ。肢は正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=受領権者としての外観を有する者(債権譲渡を装う偽造文書の持参人D)への弁済は、弁済者が善意かつ無過失なら有効となり、債務を免れる(§478)。この判断基準は2020改正後も変わらない。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。受領権者としての外観を有する者(偽造文書を持参したD)へ善意・無過失で弁済すれば有効で、Bは代金債務を免れる(§478)。
代理人と称する者への弁済、善意・無過失なら有効になる?
平成17年 問7 肢2(AのBへの借賃支払債務/正しいものを選ぶ問題の正解)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)

Aが、Bの代理人と称して借賃の請求をしてきた無権限者に対し債務を弁済した場合、その者に弁済受領権があるかのような外観があり、Aがその権限があることについて善意、かつ、無過失であるときは、その弁済は有効である。

🎯 Step 0|どの型か
🔵「Bの代理人と称して」借賃を請求してきた者=“誰に払うか”の問題。Phase 2 受領権者としての外観(§478)の型。まず相手の“外観”の有無を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|相手は“受領権者としての外観”を有する者か?
「Bの代理人と称して」請求してきた者は、受領権限があるかのような外観を有する(§478の「受領権者としての外観を有する者」)。→弁済者の善意無過失チェック(S2)へ。
S2|弁済者は“善意かつ無過失”か?
Aは相手に受領権限があることについて善意かつ無過失。外観ある者への善意無過失の弁済は有効(§478)=二重払い不要。肢は「有効」としており正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=受領権者としての外観を有する者(代理人と称する者)への善意かつ無過失の弁済は有効(§478)。🔴罠=なし(本肢は正しい)。⚠注意=旧法「債権の準占有者」を現行法「受領権者としての外観を有する者」と読み替えるだけで、有効となる要件(外観+善意無過失)は同じ。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。代理人と称する者は受領権限があるかのような外観を有し、Aが善意かつ無過失であればその弁済は有効(§478)。
受領権限のないCへの弁済でも、CがAに渡せば有効になる?
令和元年 問7 肢1(A売主B買主の代金債務/誤りを選ぶ問題の正解)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)

Bが、本件代金債務につき受領権限のないCに対して弁済した場合、Cに受領権限がないことを知らないことにつきBに過失があれば、Cが受領した代金をAに引き渡したとしても、Bの弁済は有効にならない

🎯 Step 0|どの型か
🔵「受領権限のないCに弁済」=Phase 2 誰に払うか=受領権者としての外観の型(§478/§479)。相手の外観→弁済者の善意無過失→§478でダメでも§479の救済、の順で見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|相手Cは「受領権者としての外観」を有するか?
Cは受領権限のない者。仮に外観があっても、§478で有効にするには弁済者の善意無過失が要る。まず弁済者Bの主観をチェック(S2)。
S2|弁済者Bは「善意かつ無過失」か?
Bは「知らないことにつき過失があれば」=有過失。§478は善意無過失が要件だから、これでは有効にならない。ただしここで終わりではない(S3)。
S3|(例外)受領者Cは受け取った物を真の債権者Aに引き渡したか?
CはAに代金を引き渡している。Aが利益を受けた限度で弁済は有効になる(§479・結果オーライ)。肢は「有効にならない」とするので誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=§478で救えなくても、受領者Cが受け取った代金を真の債権者Aに引き渡せば、Aが利益を受けた限度で弁済は有効になる(§479)。🔴罠=「Aに引き渡したとしても有効にならない」と、§479の救済を否定する言い回し。🔴罠の型=表と逆(§479で有効になるのに『有効にならない』と裏返す)
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。§478で有効にならなくても、受領者Cが受け取った代金を債権者Aに引き渡せば、Aが利益を受けた限度で弁済は有効になる(§479)。「有効にならない」は誤り。
代理人と称する者への善意無過失の弁済は、有効になる?
令和元年 問7 肢2(A売主B買主の代金債務/誤りを選ぶ問題)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)

Bが、Aの代理人と称するDに対して本件代金債務を弁済した場合、Dに受領権限がないことにつきBが善意かつ無過失であれば、Bの弁済は有効となる。

🎯 Step 0|どの型か
🔵「Aの代理人と称するD」=Phase 2 誰に払うか=受領権者としての外観(§478)の型。まず“受領権者としての外観”の有無を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|相手は「受領権者としての外観」を有する者か?
「Aの代理人と称するD」は、債権者の代理人と称する者=受領権者としての外観を有する者にあたる(§478)。外観あり→弁済者の善意無過失チェック(S2)へ。
S2|弁済者は善意かつ無過失か?
BはDに受領権限がないことにつき善意かつ無過失。外観を有する者への善意無過失の弁済は有効(§478)。肢は「有効となる」としており正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=債権者の代理人と称する者は受領権者としての外観を有する者にあたり、弁済者が善意かつ無過失なら弁済は有効(§478)。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。代理人と称する者は受領権者としての外観を有する者にあたり、Bが善意かつ無過失であれば弁済は有効(§478)。
相続人と称する者への善意無過失の弁済は有効になる?
令和元年 問7 肢3(A売主B買主の代金債務/誤りを選ぶ問題)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)

Bが、Aの相続人と称するEに対して本件代金債務を弁済した場合、Eに受領権限がないことにつきBが善意かつ無過失であれば、Bの弁済は有効となる。

🎯 Step 0|どの型か
🔵「相続人と称する」者に払った=Phase 2 誰に払うか=受領権者としての外観(§478)の型。まず“外観”があるかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|相手は“受領権者としての外観”を有する者か?
債権者Aの相続人と称するEは、いかにも受領権者に見える=外観ありにあたる(§478)。→善意無過失チェック(S2)へ。
S2|弁済者Bは“善意かつ無過失”か?
BはEに受領権限がないことにつき善意かつ無過失。外観あり+善意無過失なら弁済は有効(§478)。肢は「有効となる」としており正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=債権者の相続人と称する者も受領権者としての外観を有する者にあたり、弁済者が善意かつ無過失なら弁済は有効(§478)。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。債権者の相続人と称する者は受領権者としての外観を有する者にあたり、Bが善意かつ無過失であればBの弁済は有効となる(§478)。
Phase 3:どう払うか(弁済の提供・同時履行・供託)5問
「債務の本旨に従った提供」が必要(自己振出小切手は不適法)。受取証書の交付や目的物の引渡しとは同時履行の関係に立つ(§486・§533)。相手が受け取らない/受け取れない/誰か分からないときは供託できる(§494)。
領収証(受取証書)をもらうまで、弁済を拒める?
平成5年 問6 肢4(借入金の弁済/誤りを選ぶ問題)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)

Aは、弁済に当たり、Bに対して領収証を請求し、Bがこれを交付しないときは、その交付がなされるまで弁済を拒むことができる

🎯 Step 0|どの型か
🔵「領収証(受取証書)の交付を請求し、それがあるまで払わない」=Phase 3 弁済の提供・同時履行の型。受取証書と弁済の関係を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|Phase 3のどの論点か?
「何で払うか=提供方法」でも「供託」でもなく、領収証(受取証書)の交付を求めているので同時履行の論点。→受取証書と弁済の関係へ(S2)。
S2|受取証書の交付と弁済の関係は?
弁済をする者は弁済と引換えに受取証書(領収証)の交付を請求でき(§486)、両者は同時履行の関係。だから交付がなされるまで弁済を拒める。肢はそのとおり。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=弁済と受取証書(領収証)の交付は同時履行の関係(§486)。交付があるまで弁済を拒める。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。弁済と受取証書(領収証)の交付は同時履行の関係にあり(§486)、交付がなされるまで弁済を拒める。
自己振出しの小切手を提供すれば、適法な弁済の提供になる?
平成17年 問7 肢3(AのBへの借賃支払債務/正しいものを選ぶ問題)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)

Aが、当該借賃を額面とするA振出しに係る小切手(銀行振出ではないもの)をBに提供した場合、債務の本旨に従った適法な弁済の提供となる

🎯 Step 0|どの型か
🔵「小切手で弁済を提供する」=Phase 3 弁済の提供(提供方法)の型。まず“何で払うか=現金か・どの小切手か”を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|何で払うか=支払手段は?
適法な提供になるのは現金銀行振出しの小切手。肢の手段は「A(債務者自身)が振り出した小切手(銀行振出しではないもの)」=自己振出し。→自己振出しの可否チェック(S2)へ。
S2|自己振出しの小切手は“本旨に従った提供”か?
自己(債務者)振出しの小切手は支払いの確実性を欠くため、債務の本旨に従った提供にはならない(判例・§493)。肢は「適法な弁済の提供となる」としており誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=適法な提供になるのは現金または銀行振出しの小切手。自己振出し(銀行振出しでない)の小切手は債務の本旨に従った提供にならない(判例・§493)。🔴罠=銀行振出しと自己振出しを区別せず「適法な提供」と言い切る。🔴罠の型=表と逆(自己振出し=不適法を、適法と逆に述べる)
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。自己(債務者)振出しの小切手は支払いの確実性を欠き、債務の本旨に従った適法な提供にならない(判例・§493)。銀行振出しの小切手なら適法。
特段の理由がなくても、弁済の目的物を供託して債務を免れられる?
平成17年 問7 肢4(AのBへの借賃支払債務/正しいものを選ぶ問題)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)

Aは、特段の理由がなくとも、借賃の支払債務の弁済に代えて、Bのために弁済の目的物を供託し、その債務を免れることができる。

🎯 Step 0|どの型か
🔵「弁済の目的物を供託する」=Phase 3 弁済の提供・同時履行・供託の型。供託が有効かは“法定の供託原因”があるかで決まる。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|論点はどれか?
「弁済の目的物を供託し…債務を免れる」=供託の論点。供託が有効かは、法定の供託原因があるか(S2)で決まる。
S2|法定の供託原因があるか?
供託できるのは、①債権者が受領を拒んだ、②受領できない、③過失なく債権者を確知できない、のいずれかの事由があるときに限られる(§494)。「特段の理由がなくとも」=原因なしに供託→できない。よって債務を免れることはできない。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=供託ができるのは受領拒否・受領不能・債権者不確知のいずれかの法定原因があるときに限る(§494)。🔴罠=「特段の理由がなくとも…債務を免れる」と、原因なしの供託を認めてしまう。🔴罠の型=要件の欠落(法定の供託原因を無視)
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。供託には§494の法定原因(受領拒否・受領不能・債権者不確知)が必要で、特段の理由なく供託して債務を免れることはできない。
土地賃貸人が地代を受け取らないとき、建物賃借人は供託できる?
平成20年 問8 肢2(判決文型/誤りを選ぶ問題)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)

借地人が地代の支払を怠っている場合、借地上の建物の賃借人が土地賃貸人に対して地代を支払おうとしても土地賃貸人がこれを受け取らないときは、当該賃借人は地代を供託することができる。

🎯 Step 0|どの型か
🔵「払おうとしたのに受け取ってもらえない」=Phase 3 弁済の提供・供託(§494)の型。法定の供託原因があるかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|弁済の提供はあったか?
借地上の建物の賃借人(弁済に正当な利益ある第三者)が地代を「支払おうとした」=債務の本旨に従った弁済の提供あり。→供託原因のチェック(S2)へ。
S2|法定の供託原因があるか?
土地賃貸人が受領を拒んだ=受領拒絶という法定の供託原因にあたる(§494①一)。よって当該賃借人は地代を供託でき、供託すれば債務は消滅する。肢は「供託することができる」としており正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=弁済の提供をしたのに土地賃貸人が受領を拒んだ=「受領拒否」という法定の供託原因(§494①一)。だから当該賃借人は地代を供託でき、供託により債務は消滅する。(○の肢なので罠なし)
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。弁済を提供したのに土地賃貸人が受領を拒んだので、受領拒否を理由に供託できる(§494①一)。
履行期が過ぎても、買主は建物の引渡しを受けるまで代金を拒める?
令和元年 問7 肢4(A売主B買主の代金債務/誤りを選ぶ問題)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)

Bは、本件代金債務の履行期が過ぎた場合であっても、特段の事情がない限り、甲建物の引渡しに係る履行の提供を受けていないことを理由として、Aに対して代金の支払を拒むことができる

🎯 Step 0|どの型か
🔵「甲建物の引渡し」と代金支払が向き合う=Phase 3 弁済の提供・同時履行の型。売買の目的物引渡しと代金支払の関係を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|Phase 3のどの論点か?
提供の方法(現金・小切手)でも供託でもなく、代金支払と目的物引渡しの引換え=同時履行の論点。→売買の同時履行ルール(S2)へ。
S2|売買の目的物引渡しと代金支払は?
売買代金の支払と目的物の引渡しは同時履行の関係(§533)。買主Bは建物引渡しの提供を受けるまで代金支払を拒める。履行期が過ぎただけでは抗弁は失われない。肢は「引渡しの提供を受けていないことを理由に代金を拒める」としており正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=売買の目的物引渡しと代金支払は同時履行(§533)。買主Bは建物引渡しの提供を受けるまで代金支払を拒める。履行期の経過だけでは同時履行の抗弁は失われない。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。代金支払と建物引渡しは§533で同時履行。Bは引渡しの提供を受けるまで代金の支払を拒める。
Phase 4:代物弁済(民法482条)5問
お金の代わりに「モノ」で返す契約。債権者の承諾(合意)が必須で、一方的にはできない。不動産なら登記など対抗要件を備えて初めて債務消滅の効力が生じる。物の価格や弁済期の有無は成立の妨げにならず、給付物に不適合があれば担保責任を負う。
不動産の代物弁済は、登記など対抗要件を完了しなければ効力が生じない?
平成12年 問9 肢1(代物弁済/正しいものを選ぶ問題の正解)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)

Aが、不動産の所有権をもって代物弁済の目的とする場合、Bへの所有権移転登記その他第三者に対する対抗要件を具備するため必要な行為を完了しなければ、弁済としての効力は生じない

🎯 Step 0|どの型か
🔵「代物弁済の目的とする」=Phase 4 代物弁済(§482)の型。代物弁済は債権者の承諾を要する「契約」。ここでは“不動産を目的物とするときの効力発生要件”を見る。
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S1|何が論点か(成立か・効力か)
代物弁済は債権者の承諾(合意)が要る契約。肢は不動産を目的物とする代物弁済の「弁済(債務消滅)の効力がいつ生じるか」を問う論点。→効力発生の要件チェック(S2)へ。
S2|不動産の代物弁済はいつ効力が生じるか?
不動産を代物弁済の目的とする場合、所有権移転登記その他の対抗要件を具備する行為を完了して初めて弁済の効力が生じる(§482・判例)。引渡しや契約だけでは債務は消えない。肢は「対抗要件を具備するため必要な行為を完了しなければ、弁済としての効力は生じない」としており、この判例に一致する。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=不動産を代物弁済の目的とするときは、所有権移転登記など対抗要件を具備する行為を完了して初めて弁済(債務消滅)の効力が生じる(§482・判例)。引渡し・契約だけでは足りない。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。不動産の代物弁済は、所有権移転登記など対抗要件を備える行為を完了して初めて弁済(債務消滅)の効力が生じる(§482・判例)。
価格が債務額を上回るとき、清算の取決めがなければ代物弁済はできない?
平成12年 問9 肢2(代物弁済/正しいものを選ぶ問題)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)

Aの提供する不動産の価格が1,000万円で、Bに対する金銭債務が950万円である場合、AB間で清算の取決めをしなければ代物弁済はできない。

🎯 Step 0|どの型か
🔵「お金の代わりに不動産で返す」=Phase 4 代物弁済(§482)の型。まず“清算の取決め”が成立要件かどうかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|代物弁済は“契約”か?(大前提)
代物弁済は債権者の承諾(合意)で成立する契約。肢は「AB間で」=当事者の合意はある。→成立要件の精査(S2)へ。
S2|清算の取決めは成立要件か?
給付する不動産の価格(1,000万円)が債務額(950万円)を上回っても、清算の取決めがなくても代物弁済は成立する(差額を清算するかは別問題・§482)。「清算の取決めをしなければできない」は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=代物弁済は当事者の合意で成立し、価格が債務額を上回っても清算の取決めは不要(§482)。差額の清算をするかは別問題。🔴罠=「清算の取決めをしなければできない」と、成立要件でないものを要件に仕立てる。🔴罠の型=要件の追加(成立要件でない清算合意を要件扱い)
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。清算の取決めがなくても代物弁済はできる(§482)。「清算の取決めをしなければできない」は誤り。
代物弁済に使う金銭債権は、弁済期が未到来だと効力が生じない?
平成12年 問9 肢3(代物弁済/正しいものを選ぶ問題)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)

Aが、Bに対する金銭債務の弁済に代えて、Cに対するAの金銭債権を譲渡する場合に、その金銭債権の弁済期が未到来のものであるときは、弁済としての効力は生じない

🎯 Step 0|どの型か
🔵「金銭債務の弁済に代えて別の債権を譲渡」=Phase 4 代物弁済(§482)の型。代物弁済は債権者の承諾がある契約で、その成立・効力の要件を確認する。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|代物弁済の型か?(大前提=契約)
「弁済に代えて別のもの(Cに対するAの金銭債権)を給付」=代物弁済(§482)。代物弁済は債権者の承諾がある契約で、本肢は当事者の合意を前提とする。→どの要件が問題かを見る(S2)。
S2|代物とする金銭債権の弁済期は要件か?
代物弁済の目的物は他人(C)に対する金銭債権でもよく、その債権の弁済期が未到来でも代物弁済の効力は生じる(弁済期の到来は要件ではない)。肢は「効力は生じない」とするので誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=代物とする金銭債権は弁済期が未到来でも代物弁済の効力は生じる(弁済期は要件でない・§482)。🔴罠=「弁済期が未到来だから効力は生じない」と、ありもしない要件を付け足す。🔴罠の型=不要な要件の付加(弁済期の到来を要件と偽る)
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。代物とする金銭債権は弁済期が未到来でも代物弁済の効力は生じる(§482)。「効力は生じない」は誤り。
代物弁済で受け取った不動産に瑕疵があっても、Aの担保責任は追及できない?
平成12年 問9 肢4(代物弁済/正しいものを選ぶ問題)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)

Bは、Aから代物弁済として不動産の所有権の移転を受けた後は、その不動産に隠れた瑕疵があっても、Aの責任を追求することはできない

🎯 Step 0|どの型か
🔵「代物弁済」で不動産を受け取った=Phase 4 代物弁済(§482)の型。給付された物に欠陥(瑕疵)があったときどうなるかを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|どの論点か?
代物弁済で受け取った不動産に瑕疵(欠陥)があった。→代物弁済も有償契約か、担保責任が生じるかをチェック(S2)へ。
S2|代物弁済は有償契約か?
代物弁済は有償契約なので、給付された物に不適合(瑕疵)があれば、売買の規定を準用して契約不適合責任(担保責任)を追及できる(§482・§559→§562)。肢は「責任を追求することはできない」としており誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=代物弁済は有償契約だから、給付された物に不適合(瑕疵)があれば売買の規定を準用して契約不適合責任(担保責任)を追及できる(§482・§559→§562)。🔴罠=「責任を追求することはできない」と、担保責任を丸ごと否定する。🔴罠の型=表と逆(追及できるものを“できない”と言う)
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。代物弁済は有償契約なので、給付された不動産に瑕疵(契約不適合)があれば売買の規定を準用して担保責任(契約不適合責任)を追及できる(§482・§559→§562)。「責任を追求することはできない」は誤り。
建物賃借人は、土地賃貸人の意思に反しても代物弁済できる?
平成20年 問8 肢3(判決文型/誤りを選ぶ問題の正解)|※アルゴ記事のS0大前提で出典つき解説済み(復習用)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)

借地人が地代の支払を怠っている場合、借地上の建物の賃借人は、土地賃貸人の意思に反しても、地代について金銭以外のもので代物弁済することができる。

🎯 Step 0|どの型か
🔵「金銭以外のもので代物弁済」=Phase 4 代物弁済(§482)の型。まず“代物弁済は契約=債権者の承諾(合意)が要るか”を見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|代物弁済は“契約”か?(債権者の承諾が要るか)
代物弁済は債権者との合意(承諾)があって初めて成立する契約(§482)。債務者や第三者が一方的に「お金の代わりにモノで返す」と決めることはできない。→誰が・誰の意思に反しているかをチェック(S2)へ。
S2|第三者弁済(金銭)と代物弁済は別物
ここが混同ポイント。借地上の建物の賃借人は地代を“金銭で”弁済できる正当な利益ある第三者だが、代物弁済(金銭以外のもので返す)は承諾が必須の契約。債務者本人ですら一方的にはできず、まして債権者(土地賃貸人)の意思に反して一方的に代物弁済することはできない(§482)。肢は誤り。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=代物弁済は債権者の承諾(合意)が必須の契約(§482)=誰であっても一方的にはできない。借地上の建物の賃借人は“金銭なら”意思に反しても弁済できる(正当な利益あり)が、代物弁済は別。🔴罠=第三者弁済(金銭)のルールを代物弁済に持ち込み「意思に反しても代物弁済できる」と言う。🔴罠の型=ルールの持ち込み(第三者弁済と代物弁済の混同)
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。代物弁済は債権者の承諾が必須の契約(§482)で、誰であっても一方的にはできない。借地上の建物の賃借人が“金銭で”地代を弁済できることと、土地賃貸人の意思に反して一方的に“代物弁済”することは別問題。
Phase 5:法定代位(民法499/500条)2問
弁済した人が債権者の地位(債権・担保)を引き継ぐのが「弁済による代位」。弁済について正当な利益を持つ者(保証人・連帯保証人・物上保証人など)は、債権者の承諾なしに当然に代位する。
保証人が弁済したら、債権者の承諾がなくても代位できる?
平成5年 問6 肢2(借入金の弁済/誤りを選ぶ問題)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)

Aの保証人DがBに弁済した場合、Dは、Bの承諾がなくても、Bに代位することができる。

🎯 Step 0|どの型か
🔵「保証人が弁済して代位する」=Phase 5 弁済による代位(法定代位・§499/500)の型。まず弁済した人が“正当な利益を有する者”かを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|正当な利益を有するか?
保証人は弁済について正当な利益を有する者(保証人・連帯保証人・物上保証人・抵当不動産の第三取得者などが代表例)。→債権者の承諾の要否(S2)へ。
S2|債権者の承諾は要るか?
正当な利益ある者は、債権者の承諾なしに“当然に”債権者に代位する(法定代位・§499、§500括弧書)。肢は保証人Dが「Bの承諾がなくても代位できる」としており正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=保証人は弁済について正当な利益を有する者だから、債権者Bの承諾なしに当然に代位する(§499・§500括弧書)。承諾を要するのは正当な利益のない第三者の側の話(その場合も対抗要件として§467の通知・承諾が必要になるだけ)。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。保証人Dは弁済について正当な利益を有する者なので、債権者Bの承諾なしに当然にBに代位できる(§499・§500括弧書)。正しい。
連帯保証人は、債権者の承諾がなくても当然に代位する?
平成11年 問5 肢4(A売主B買主の代金弁済/誤りを選ぶ問題)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口の語 🟡決め手 🔴罠)

Bの友人Eが、代金債務を連帯保証していたためAに全額弁済した場合、Eは、Aの承諾がないときでも、Aに代位する。

🎯 Step 0|どの型か
🔵「連帯保証していた者が全額弁済して代位する」=Phase 5 法定代位(§499・§500)の型。まず弁済者が“弁済について正当な利益を有する者”かを見る。
🔁 アルゴを最初から回す
S1|弁済者は“正当な利益”を有するか?
連帯保証人は弁済について正当な利益を有する者(保証人・連帯保証人・物上保証人・抵当不動産の第三取得者=利益あり)。「友人」でも連帯保証していれば利益あり。→承諾の要否チェック(S2)へ。
S2|債権者の承諾は要るか?
正当な利益を有する者は、債権者Aの承諾がなくても当然に代位する(法定代位・§499・§500括弧書)。肢は「Aの承諾がないときでも代位する」としており正しい。
💡 決め手と罠は?
🟡決め手=連帯保証人は弁済について正当な利益を有する者。全額弁済すれば、債権者Aの承諾がなくても当然に代位する(法定代位・§499・§500括弧書)。なお改正で、正当な利益のない第三者の任意代位に必要だった債権者の承諾要件は廃止された。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。連帯保証人は弁済について正当な利益を有する者なので、Aの承諾がなくても当然に代位する(§499・§500括弧書)。
この型の元になった「弁済の判断アルゴリズム」はこちら
なぜこの結論になるのか、誰が払うか(Phase1)→誰に払うか(Phase2)→どう払うか(Phase3)→代物弁済(Phase4)→法定代位(Phase5)の流れを1枚のフローチャートで確認できます。
▶ 弁済の判断アルゴリズムを見る
つぎの順路へ

弁済はここまでです。おつかれさまでした。
つづけて読むなら相殺の順路へ。相殺適状と、§509・§511差押えの例外を押さえます。

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