【代理サブアルゴリズム】代理・委任の終了判定|本人後見開始の引っかけを粉砕

📘 深掘り解説 | 代理の順路 3 / 5 サブアルゴリズム=Step 2「代理権はあるか?」の終了判定 のくわしい解説です
この記事は〈代理の型〉で迷った論点だけを読む場所です。順に全部読む必要はありません。
🔚 民§111・§653 ほか
代理・委任の終了判定アルゴリズム
代理の判定アルゴリズムのサブアルゴリズム|代理権が消滅したかを判定
🔗 このアルゴリズムの位置付け
これは代理 判定アルゴリズムStep 2「代理権はあるか?」を深掘りするサブアルゴリズムです。
問題文に「死亡」「破産」「後見開始」「終了」などのキーワードが出てきたら、まずここで判定し、結果を代理の判定アルゴリズムに戻して続きを処理してください。
⏱️ 使い方(30秒速習)
1. 「誰に」何が起きた? 本人/代理人 を主語で判定
2. 何が起きた? 死亡/破産/後見開始 のいずれか
3. 原則判定(マトリックス)で消滅 or 存続
4. 例外キーワードチェック(不動産登記・特約)で逆転チェック
5. 事後処理ルート(§112表見代理・善処義務)に該当しないか確認
⚡ 即答パターン早見表(最頻出の引っかけ)
本人死亡 → 原則消滅
本人破産 → 委任終了→代理権消滅
本人後見開始消滅しない!(超頻出引っかけ)
代理人死亡/破産/後見開始 → 全て消滅
不動産登記の申請 → 本人死亡でも消滅しない
特約あり → 本人死亡でも消滅しない
🗺 終了判定フローチャート
1
「誰に」起きたかをスキャン
問題文の主語を特定:
 ・本人(委任者)に起きた → 終了判定②へ(マトリックス左列)
 ・代理人(受任者)に起きた → 終了判定②へ(マトリックス右列)
2
原則判定マトリックス(基本フロー)
事由 本人(委任者) 代理人(受任者)
死亡 消滅 消滅
破産手続開始 委任終了→消滅 消滅
後見開始の審判 消滅しない!
🔥超頻出引っかけ
消滅
💡 暗記コツ:
本人後見開始は唯一の例外(王様がピンチでこそ代理人が必要)
・代理人サイドは全部消滅(本人を守るため強制終了)
📚 出題例: 「本人Aが後見開始の審判を受けた場合、代理人Bの代理権は消滅するか?」→ ×(消滅しない)
2.5
委任契約の解除による消滅(§651)
📜 §651 解除の自由(任意代理人の辞任)
委任は、各当事者がいつでもその解除をすることができる
受任者(任意代理人)はいつでも辞任可能
報酬の約束があっても辞任可能(無償・有償問わず)
委任者もいつでも解除可能
→ 解除により代理権も消滅
⚠️ §651② 損害賠償義務(不利な時期の解除)
以下の場合、解除した者は相手方に損害を賠償する義務を負う:
・相手方に不利な時期に解除したとき
・委任者が受任者の利益(報酬以外)も目的とする委任を解除したとき
ただし、やむを得ない事由があるときは賠償義務なし
📐 法定代理人の辞任は別ルール
・成年後見人・保佐人・補助人 → 家庭裁判所の許可必要(民§844等)
・親権者 → やむを得ない事由+家庭裁判所の許可
📚 出題例(R4問9肢ア): 「委任による代理人は、報酬を受ける約束をしている場合であっても、いつでも委任契約を解除して代理人を辞することができる」→ ○(正しい)(§651①)
3
例外ルート(原則を覆す特別ルール)
🔑 例外① 不動産登記の申請
「不動産登記の申請」に関する委任代理権は、本人が死亡しても消滅しない(不動産登記法17条)
→ 売主死亡後でも登記移転手続を続行可
🔑 例外② 特約・合意
当事者間で「本人が死亡しても代理権が消滅しない」旨の特約を結んでいた場合(民§111・§653は任意規定)
→ 委任契約の意思尊重
📚 出題例: 「不動産登記申請の代理権は、本人の死亡により当然に消滅する」→ ×(消滅しない)
4
事後処理ルート(終了した「後」の罠)
🧟 事後① §112 代理権消滅後の表見代理
元代理人が「消滅後」に勝手に契約してしまった場合:
・相手方C 善意+無過失 → 本人に効果帰属(表見代理成立)
・相手方C 悪意 or 有過失 → 無権代理
🧟 事後② 委任終了後の善処義務(§654)
委任終了後、受任者(または相続人)は急迫の事情があれば「必要な処分」をする義務を負う
・委任者死亡時:急迫の事情があるときに限り、相続人が処理できるに至るまで必要な処分をする義務
・本人保護のための応急処置義務
🧟 事後③ 終了の対抗要件(§655)
委任終了原因は、相手方に通知 or 相手方が知ったでなければ対抗不可
→ 相手方を保護する仕組み
📚 出題例: 「代理権消滅後、元代理人Bが相手方Cと契約。Cは消滅を知らず無過失」→ §112表見代理成立で本人帰属
⚠️ 引っかけ用語集(暗記必須)
本人後見開始 → 消滅と書く問題 → ×(消滅しない・最頻出)
不動産登記申請 → 本人死亡で消滅×(消滅しない)
特約があっても本人死亡で消滅×(特約優先)
代理人後見開始でも代理権存続×(消滅する)
消滅後の表見代理は不成立 → 相手方善意無過失なら成立(§112)
終了原因は当然に対抗できる×(通知or相手方の知が必要・§655)
🔙 親アルゴリズムへ戻る
終了判定が完了したら、代理の判定アルゴリズムのStep 2に戻って残りの処理を続けてください
🔀 代理 判定アルゴリズムへ戻る →
📌 このアルゴリズムの核心
本人の後見開始だけ消滅しない(王様がピンチでこそアバター必要・最頻出引っかけ)
不動産登記申請と特約は本人死亡でも存続(例外2パターン)
消滅後の元代理人行為は§112表見代理で復活(事後処理ルート)
終了系の過去問は、このサブアルゴリズムで判定できます
読み終えたら | 代理の順路 3 / 5
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