【物権変動】アルゴで解ける過去問ドリル
🗺️ 【物権変動】アルゴで解ける過去問ドリル
「登記がいるか・いらないか」を分ける判断アルゴリズム(第三者の該当性→取消し/解除→取得時効→相続→単純な二重譲渡)で実際に解ける過去問の肢だけを、論点ごとにまとめました。各肢は本試験の原文そのまま。📖解説で型を確認し、🏋練習で○×判定を定着させましょう。
91肢 収録/5論点(平成元年〜令和7年)
⚠️ 2020年(令和2年)民法改正の注意:詐欺取消し前の第三者の保護は「善意」から「善意無過失」に変わりました(§96③)。また錯誤は「無効」から「取消し」に変わり第三者保護規定(§95④)が新設されています。平成の問題文に「善意」とだけある肢は、現行法では善意かつ無過失で読み替えてください。なお解除前の第三者の保護は善意・悪意を問わず登記の有無で決まります(§545①但書)。
Phase 1:第三者の該当性36問
登記が必要な相手か?──背信的悪意者・不法占拠者・無権利者・前主(当事者)・対抗要件を備えた借地人の見極め
第三者の該当性
前主は第三者でない
令和7年 問1 肢2|前主は第三者でない
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔学習用の設定〕 所有者AがBに甲土地を売却し、その後にBがCに甲土地を売却した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。なお、この問において、Cは背信的悪意者ではないものとする。(令和7年 問1 柱書)
Cは、甲土地の所有権移転登記を備えなければ、Aに対して自己が所有者であることを主張することができない。
🧩 前提:A=甲の元所有者・Bへの売主(Cにとって前主)/B=Aから買いCへ売った中間者/C=Bから買った最終取得者(背信的悪意者ではない)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
ぶつかる相手はA。AはCに甲を売ったBの売主=Cから見た前主で、取消・解除・時効・相続のどれでもない当事者。まず相手の該当性を見るPhase 1に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
相手Aは甲をBに売った売主=Cにとって前主(当事者・包括承継人)。登記の欠缺を主張する正当な利益を持つ「第三者」ではない。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=前主Aは§177の「第三者」に当たらない(登記の欠缺を主張する正当な利益がない当事者)ので、Cは登記がなくてもAに所有者だと主張できる=「登記を備えなければ主張できない」は誤り。罠=A→B→Cという同じ売買の連鎖を、AとCが別々に買った二重譲渡(早い者勝ち=登記必要)と読み違えさせる。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔学習用の設定〕 所有者AがBに甲土地を売却し、その後にBがCに甲土地を売却した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。なお、この問において、Cは背信的悪意者ではないものとする。(令和7年 問1 柱書)
Cは、甲土地の所有権移転登記を備えなければ、Aに対して自己が所有者であることを主張することができない。
🧩 前提:A=甲の元所有者・Bへの売主(Cにとって前主)/B=Aから買いCへ売った中間者/C=Bから買った最終取得者(背信的悪意者ではない)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
無権利者からの譲受人
令和7年 問6 肢2(A=甲土地の所有者)|無権利者からの譲受人
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Dが甲土地につき、Aに無断でDへの虚偽の所有権の移転の登記をした上で、甲土地をEに売却してその旨の登記をした場合において、その後、AがFに甲土地を売却したときは、Fは、Eに対し、甲土地の所有権を主張することができる。
🧩 前提:A=甲土地の真の所有者/D=Aに無断で自己名義の虚偽登記を作出した無権利者/E=無権利者Dから甲土地を買った者/F=真の所有者Aから甲土地を買った者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Step 0で①ぶつかる相手はE、②特殊原因(取消・解除・時効・相続)はなく、Aに無断の虚偽登記=無権利者が絡む問題なので、相手の該当性を見るPhase 1に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
Dの登記はAの関与なくD自身が勝手に作出した虚偽登記→Dは無権利者。無権利者Dから買ったEも権利を取得できず無権利者。ゆえに相手Eは「無権利者」。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=D名義の登記はA無関与でD自ら作出した虚偽登記なのでDは無権利者、登記に公信力はなく§94②類推の前提(真の所有者Aが虚偽の外観を作出・放置したこと)も欠くため、Dから買ったEも無権利。したがって真の所有者Aから買ったFは、登記の有無に関係なくEに所有権を主張できる(○)。/罠=先に登記を備えたEを§177の「第三者」と見て早い者勝ちで処理してしまうこと。無権利者は§177の第三者ではなく、そもそも登記のレースに立たない。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Dが甲土地につき、Aに無断でDへの虚偽の所有権の移転の登記をした上で、甲土地をEに売却してその旨の登記をした場合において、その後、AがFに甲土地を売却したときは、Fは、Eに対し、甲土地の所有権を主張することができる。
🧩 前提:A=甲土地の真の所有者/D=Aに無断で自己名義の虚偽登記を作出した無権利者/E=無権利者Dから甲土地を買った者/F=真の所有者Aから甲土地を買った者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
背信的悪意者
令和4年 問1 肢1|背信的悪意者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
所有者AからBが不動産を買い受け、その登記が未了の間に、Cが当該不動産をAから二重に買い受けて登記を完了した場合、Cは、自らが背信的悪意者に該当するときであっても、当該不動産の所有権取得をもってBに対抗することができる。
🧩 前提:A=もとの所有者(売主)/B=Aから買い受けたが未登記の第一買主/C=Aから二重に買い受け登記を完了した第二買主(背信的悪意者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手Cが「背信的悪意者」に該当するかを問う肢なので、Step 0の①「ぶつかる相手は誰か」で第三者の該当性を判定するPhase 1に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
相手Cは背信的悪意者=登記の欠缺を主張する正当な利益を持つ第三者にあたらないため、Phase 1で処理する属性。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=背信的悪意者は§177の「登記の欠缺を主張する正当な利益を有する第三者」にあたらず、たとえ登記を完了してもBに所有権取得を対抗できない(対抗できるは誤り)/罠=「登記を完了した」事実に引きずられて早い者勝ちだと錯覚させる。登記があっても背信的悪意者なら勝てない。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
所有者AからBが不動産を買い受け、その登記が未了の間に、Cが当該不動産をAから二重に買い受けて登記を完了した場合、Cは、自らが背信的悪意者に該当するときであっても、当該不動産の所有権取得をもってBに対抗することができる。
🧩 前提:A=もとの所有者(売主)/B=Aから買い受けたが未登記の第一買主/C=Aから二重に買い受け登記を完了した第二買主(背信的悪意者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
背信的悪意者からの転得者
令和4年 問1 肢3|背信的悪意者からの転得者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
所有者AからBが不動産を買い受け、その登記が未了の間に、背信的悪意者であるCが当該不動産をAから二重に買い受け、更にCから転得者Dが買い受けて登記を完了した場合、DもBに対する関係で背信的悪意者に該当するときには、Dは当該不動産の所有権取得をもってBに対抗することができない。
🧩 前提:A=原所有者(売主)/B=Aから買い受けた第一買主(登記未了)/C=Aから二重に買い受けた背信的悪意者/D=Cからの転得者(登記完了・B対比で背信的悪意者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Step 0の①でぶつかる相手を見ると、Bと争うのは背信的悪意者Cからの転得者Dである。②の特殊原因(取消・解除・時効・相続)は登場しないので、まず相手が正当な第三者かを問うPhase 1に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
相手Dは背信的悪意者Cからの転得者だが、D自身がBに対する関係で背信的悪意者と評価されているので、Dも背信的悪意者に該当する。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=背信的悪意者からの転得者Dも、D自身がBとの関係で背信的悪意者と評価されるときは、その者自身が§177の「第三者」から外れるので、登記を備えてもBに対抗できない(相対的構成=転得者ごとに個別判断)。罠=「Cが背信的悪意者だから転得者Dも当然にダメ」あるいは逆に「Dが登記さえ完了すれば絶対に勝てる」と機械的に処理させる典型。判断はD自身の背信性で決まる。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
所有者AからBが不動産を買い受け、その登記が未了の間に、背信的悪意者であるCが当該不動産をAから二重に買い受け、更にCから転得者Dが買い受けて登記を完了した場合、DもBに対する関係で背信的悪意者に該当するときには、Dは当該不動産の所有権取得をもってBに対抗することができない。
🧩 前提:A=原所有者(売主)/B=Aから買い受けた第一買主(登記未了)/C=Aから二重に買い受けた背信的悪意者/D=Cからの転得者(登記完了・B対比で背信的悪意者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
単なる悪意者
令和4年 問1 肢4|単なる悪意者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
所有者AからBが不動産を買い受け、その登記が未了の間に、Cが当該不動産をAから二重に買い受け登記を完了した場合、Cが背信的悪意者に該当しなくてもBが登記未了であることにつき悪意であるときには、Cは当該不動産の所有権取得をもってBに対抗することができない。
🧩 前提:A=元の所有者(売主)/B=Aから買ったが登記未了の第一買主/C=Aから二重に買い受け登記を完了した第二買主
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
まず①ぶつかる相手Cは誰か=Aから二重に買い受け登記を完了した第三者。②取消・解除・時効・相続のどれでもない単純な二重譲渡なので、相手の属性を見極めるPhase 1に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
Cは背信的悪意者に該当せず、Bの登記未了を知っているだけの「単なる悪意者」。自由競争の範囲内として§177の正当な第三者にあたり、登記を備えれば対抗できる=どれにも該当しない(正当な第三者)。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=Cは背信的悪意者ではない「単なる悪意者」=§177の正当な第三者で、登記を備えれば所有権取得をBに対抗できる(自由競争の範囲内)。よって「対抗できない」とする本肢は誤り。/罠=「悪意なら対抗できない」と善意・悪意で線引きさせる誤導。§177で第三者から外れるのは背信的悪意者だけで、単なる悪意は排除しない。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
所有者AからBが不動産を買い受け、その登記が未了の間に、Cが当該不動産をAから二重に買い受け登記を完了した場合、Cが背信的悪意者に該当しなくてもBが登記未了であることにつき悪意であるときには、Cは当該不動産の所有権取得をもってBに対抗することができない。
🧩 前提:A=元の所有者(売主)/B=Aから買ったが登記未了の第一買主/C=Aから二重に買い受け登記を完了した第二買主
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
転々譲渡の前主
令和3年(12月) 問6 肢1|転々譲渡の前主
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
不動産の所有権がAからB、BからC、CからDと転々譲渡された場合、Aは、Dと対抗関係にある第三者に該当する。
🧩 前提:A=最初の売主(前主)/B=Aから買いCへ売った中間者/C=Bから買いDへ売った中間者/D=最終の買主(現所有者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Step 0でまず「①ぶつかる相手は誰か」を見ると、争点は「Aが第三者に当たるか」という第三者該当性そのもの。②の取消・解除・時効・相続といった特殊原因は絡まないので、入口はPhase 1(第三者の該当性)に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
相手Aは、A→B→C→Dと売り渡した一番最初の売主=前主。すでに所有権を手放して無権利になっており、Dに対して「当事者側の前主」に位置づけられる。競合する正当な第三者ではない。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=A→B→C→Dと転々譲渡された時点で、Aはもはや無権利の前主。Dにとって「登記の欠缺を主張する正当な利益を持つ第三者」ではないから、対抗関係(§177)は成立しない。よって「第三者に該当する」は誤り。/罠=「Aも過去の所有者だから対抗関係の第三者になりそう」と、前主を競合する第三者と取り違えさせる典型パターン。前主は当事者側であって二重譲渡の相手方ではない。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
不動産の所有権がAからB、BからC、CからDと転々譲渡された場合、Aは、Dと対抗関係にある第三者に該当する。
🧩 前提:A=最初の売主(前主)/B=Aから買いCへ売った中間者/C=Bから買いDへ売った中間者/D=最終の買主(現所有者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
対抗要件を備えた借地人
令和3年(12月) 問6 肢2|対抗要件を備えた借地人
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
土地の賃借人として当該土地上に登記ある建物を所有する者は、当該土地の所有権を新たに取得した者と対抗関係にある第三者に該当する。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手は「当該土地の所有権を新たに取得した者」=土地の新所有者で、取消・解除・時効・相続のどれでもなく、借地人が対抗要件を備えているかどうかが問われる該当性の話なので、Step 0の①「ぶつかる相手は誰か/自分は正当な第三者か」を判定するPhase 1に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
相手=土地の新所有者は、借地人にとって当事者でも背信的悪意者でも不法占拠者でも無権利者でもなく、対抗関係に立つ正当な第三者。だから借地人側が対抗要件(登記ある建物)を備えていれば対抗できる、という関係になる。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=借地借家法10条により、土地上に自己名義で登記した建物を所有する借地人は、その借地権を土地の新所有者(第三者)に対抗できる。したがって両者は対抗関係に立つ第三者どうしとなり「該当する」で正しい(○)。罠=「賃借権は債権だから登記がなければ誰にも対抗できない」と原則だけで切り捨てさせるのが典型。建物の登記が借地権の対抗要件になるという借地借家法10条の特則を落とすと×と誤判定してしまう。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
土地の賃借人として当該土地上に登記ある建物を所有する者は、当該土地の所有権を新たに取得した者と対抗関係にある第三者に該当する。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
不法占拠者
令和元年 問1 肢1(A=甲土地の売主/B=買主)|不法占拠者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
甲土地を何らの権原なく不法占有しているCがいる場合、BがCに対して甲土地の所有権を主張して明渡請求をするには、甲土地の所有権移転登記を備えなければならない。
🧩 前提:B=甲土地の所有権を取得した者(明渡しを求める側)/C=何らの権原なく甲土地を不法占有する不法占拠者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Step 0の①「ぶつかる相手は誰か」でCの属性を見る。Cは「何らの権原なく不法占有している」者=そもそも登記の欠缺を主張する正当な利益を持たない相手なので、②の前後(取消・解除・時効・相続)を検討するまでもなく、相手の該当性を判定するPhase 1に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
相手Cは何らの権原なく甲土地を不法占有する者=不法占拠者。§177の「登記の欠缺を主張できる第三者」に当たらない。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=不法占拠者Cは§177の「登記の欠缺を主張できる第三者」に当たらない。だからBは登記がなくてもCに所有権を主張して明渡しを請求でき、「登記を備えなければならない」は誤り(×)。/罠=「所有権を主張するには登記が必要」という§177の原則を、正当な第三者ですらない不法占拠者にまで一律に当てはめさせる引っかけ。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
甲土地を何らの権原なく不法占有しているCがいる場合、BがCに対して甲土地の所有権を主張して明渡請求をするには、甲土地の所有権移転登記を備えなければならない。
🧩 前提:B=甲土地の所有権を取得した者(明渡しを求める側)/C=何らの権原なく甲土地を不法占有する不法占拠者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
賃貸人たる地位の対抗
令和元年 問1 肢2(A=甲土地の売主/B=買主)|賃貸人たる地位の対抗
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Bが甲土地の所有権移転登記を備えていない場合には、Aから建物所有目的で甲土地を賃借して甲土地上にD名義の登記ある建物を有するDに対して、Bは自らが甲土地の所有者であることを主張することができない。
🧩 前提:A=甲土地の元所有者(Bへ譲渡・Dに賃貸)/B=甲土地の新所有者(登記未了)/D=Aから建物所有目的で甲土地を賃借し登記ある建物を有する借地人
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手Dは登記ある建物を持つ借地人=土地について正当な対抗力ある第三者。まず①相手が誰か(第三者の該当性)を見るのでPhase1に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
Dは甲土地を賃借し登記ある建物を有する借地人=借地借家法10条で対抗力を備えた正当な第三者。背信的悪意者・不法占拠者・無権利者・当事者のいずれでもない。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=借地人Dは登記ある建物を持ち対抗力を備えた正当な第三者。新所有者Bが賃貸人たる地位(=自らが所有者であること)をDに主張するには所有権移転登記が必要(判例)。Bが登記未了なら主張できない、で肢は正しい。/罠=「相手が悪意(Bの所有を知っている)なら登記なしで勝てる」とズラす典型。単なる悪意は正当な第三者を否定しない=ここではBの登記の要否は変わらない。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Bが甲土地の所有権移転登記を備えていない場合には、Aから建物所有目的で甲土地を賃借して甲土地上にD名義の登記ある建物を有するDに対して、Bは自らが甲土地の所有者であることを主張することができない。
🧩 前提:A=甲土地の元所有者(Bへ譲渡・Dに賃貸)/B=甲土地の新所有者(登記未了)/D=Aから建物所有目的で甲土地を賃借し登記ある建物を有する借地人
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
前々主は当事者
令和元年 問1 肢3(A=甲土地の売主/B=買主)|前々主は当事者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Bが甲土地の所有権移転登記を備えないまま甲土地をEに売却した場合、Eは、甲土地の所有権移転登記なくして、Aに対して甲土地の所有権を主張することができる。
🧩 前提:A=甲土地の前々主(元の所有者)/B=Aから買った前主(登記未了)/E=Bから甲土地を買った現在の買主
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Step 0の②「特殊原因の前後」ではなく①「ぶつかる相手は誰か」で決着する肢。ぶつかる相手Aは物権変動の当事者(前々主)なので、第三者該当性を見るPhase 1に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
相手Aは、A→B→Eという流れの起点にいる前々主。Bが登記未了でもEにとってAは物権変動の当事者であり、対抗問題の「第三者」ではない。よって「当事者・包括承継人」に該当。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=§177の「第三者」は当事者・その包括承継人を含まない。A→B→Eと権利が流れた以上、前々主Aは当事者であってEにとっての第三者ではないから、Eは登記がなくてもAに所有権を主張できる(○)。罠=「Bが登記を備えていない」という記述で、あたかもEも登記なしでは誰にも勝てないかのように誤読させる典型。登記が必要なのは第三者との対抗関係だけで、当事者Aとの間には対抗問題は生じない。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Bが甲土地の所有権移転登記を備えないまま甲土地をEに売却した場合、Eは、甲土地の所有権移転登記なくして、Aに対して甲土地の所有権を主張することができる。
🧩 前提:A=甲土地の前々主(元の所有者)/B=Aから買った前主(登記未了)/E=Bから甲土地を買った現在の買主
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
不動産に即時取得なし
平成29 問2 肢2|不動産に即時取得なし
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Aを売主、Bを買主としてCの所有する乙建物の売買契約が締結された場合、BがAの無権利について善意無過失であれば、AB間で売買契約が成立した時点で、Bは乙建物の所有権を取得する。
🧩 前提:A=乙建物を持たない売主(無権利者)/B=Aから買った買主/C=乙建物の真の所有者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Step 0の①「ぶつかる相手は誰か」で見ると、Bは登記対抗ではなく「真の所有者Cのものを、無権利の売主Aから買った」=他人物売買の当事者間の話。第三者との対抗問題ではないのでPhase 1(相手の該当性=この場合Aが無権利者か)で処理する。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
売主Aは乙建物を所有していない=無権利者。無権利のAからBが買っても、AがCから所有権を取得してBへ移転するまでBは所有権を得られない。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=他人物売買では、売主Aが所有権を取得して買主Bに移転するまでBは所有権を取得しない。しかも不動産には即時取得(§192)の適用がないから、Bがいくら善意無過失でも契約成立時に所有権を取得することはできない=誤り。/罠=「善意無過失」という語で動産の即時取得(§192)を連想させ、契約成立時に即所有権が移ると錯覚させる典型。§192は動産限定で不動産には及ばない。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aを売主、Bを買主としてCの所有する乙建物の売買契約が締結された場合、BがAの無権利について善意無過失であれば、AB間で売買契約が成立した時点で、Bは乙建物の所有権を取得する。
🧩 前提:A=乙建物を持たない売主(無権利者)/B=Aから買った買主/C=乙建物の真の所有者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
背信的悪意者
平成28 問3 肢3(A=甲土地の売主/B=買主)|背信的悪意者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Aから甲土地を購入したBは、所有権移転登記を備えていなかった。Eがこれに乗じてBに高値で売りつけて利益を得る目的でAから甲土地を購入し所有権移転登記を備えた場合、EはBに対して甲土地の所有権を主張することができない。
🧩 前提:A=甲土地の元所有者(売主)/B=Aから甲土地を買ったが未登記の第一買主/E=Bの未登記に乗じてAから買い登記を備えた第二買主(背信的悪意者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手Eの登場は「取消・解除・時効・相続」といった特殊原因と無関係で、二重譲渡の相手方Eが「正当な第三者か否か(該当性)」がまず問われる場面だからPhase1に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
相手Eは、Bの登記未了に乗じ、B本人に高値で売りつけて利益を得る目的でAから買って登記した者=信義則に反する背信的悪意者。単なる悪意者を超え「正当な第三者」から外れる。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=背信的悪意者は§177の「第三者」に当たらず、Bは登記なくして所有権を対抗できる→Eは所有権を主張できない(○)。罠=単に「Bの登記未了を知っていた(悪意)」だけなら正当な第三者となりPhase2/3の登記レースへ回るところを、「高値で売りつけて利益を得る目的」という背信性が加わる点でE側が失格になる。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aから甲土地を購入したBは、所有権移転登記を備えていなかった。Eがこれに乗じてBに高値で売りつけて利益を得る目的でAから甲土地を購入し所有権移転登記を備えた場合、EはBに対して甲土地の所有権を主張することができない。
🧩 前提:A=甲土地の元所有者(売主)/B=Aから甲土地を買ったが未登記の第一買主/E=Bの未登記に乗じてAから買い登記を備えた第二買主(背信的悪意者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
通謀虚偽の外観と§94②
平成22 問4 肢4|通謀虚偽の外観と§94②
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔学習用の設定〕 AがBから甲土地を購入したところ、甲土地の所有者を名のるCがAに対して連絡してきた。(平成22年 問4 柱書)
Cは債権者の追及を逃れるために売買契約の実態はないのに登記だけBに移し、Bがそれに乗じてAとの間で売買契約を締結した場合には、CB間の売買契約が存在しない以上、Aは所有権を主張することができない。
🧩 前提:A=Bから甲土地を買った善意の第三者/B=実態のない登記を得てAに売った者/C=債権者の追及を逃れるため虚偽の外観(登記)をBに作出した真の名義人
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手が虚偽の外観(実態のない登記)を作り出した者なので、まず①ぶつかる相手は誰か=第三者の該当性を見るPhase 1に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
CはBと通じて売買の実態がないのに登記だけをBに移した=虚偽の外観の作出者で、Bも実体のない登記を得た者。真の権利がBに移っていない以上、Aから見た相手(C・B側)は実質的に無権利者に当たる。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=Cが債権者から逃れるため実態のない登記をBに移し、Bがそれに乗じてAと契約した以上、これは通謀虚偽表示の外観。Aは虚偽の外観を信頼した善意の第三者として§94②(類推)で保護され、所有権を主張できる。だから「主張することができない」は誤り/罠=「CB間の売買契約が存在しない以上」と実体のなさを強調して、あたかもAが権利を得られないかのように誘導する外し方。虚偽の外観を信頼した善意の第三者は§94②類推で保護される。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔学習用の設定〕 AがBから甲土地を購入したところ、甲土地の所有者を名のるCがAに対して連絡してきた。(平成22年 問4 柱書)
Cは債権者の追及を逃れるために売買契約の実態はないのに登記だけBに移し、Bがそれに乗じてAとの間で売買契約を締結した場合には、CB間の売買契約が存在しない以上、Aは所有権を主張することができない。
🧩 前提:A=Bから甲土地を買った善意の第三者/B=実態のない登記を得てAに売った者/C=債権者の追及を逃れるため虚偽の外観(登記)をBに作出した真の名義人
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
書類偽造=無権利者
平成20 問2 肢1|書類偽造=無権利者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔学習用の設定〕 所有権がAからBに移転している旨が登記されている甲土地の売買契約に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。(平成20年 問2 柱書)
CはBとの間で売買契約を締結して所有権移転登記をしたが、甲土地の真の所有者はAであって、Bが各種の書類を偽造して自らに登記を移していた場合、Aは所有者であることをCに対して主張できる。
🧩 前提:A=甲土地の真の所有者/B=書類を偽造して勝手に登記を自分に移した無権利者/C=そのBから甲土地を買い受け移転登記を備えた買主
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Step0の①「ぶつかる相手は誰か」で、CはBから買った買主だが、そのBは真の所有者Aから権利を得ておらず書類偽造で勝手に登記を移しただけ=無権利者。だから相手の該当性を見るPhase1に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
Bは真の所有者Aから何ら権利を承継せず、書類を偽造して勝手に登記を自分に移しただけなので無権利者。無権利者Bから買ったCも権利を取得できず、これも無権利者にすぎない。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=Bが書類を偽造して勝手に登記を移しただけ(Aは無関与)なら、Bは真の権利者から何も承継していない無権利者。無権利者から買ったCも無権利で、対抗問題(§177)にすらならないから、真の所有者Aは登記なくしてCに所有権を主張できる=正しい。罠=「Cが登記を備えている」点に目を奪われ、登記があれば勝てる(対抗要件で勝つ)と誤読させる典型。前主Bが無権利なら登記の有無は無関係。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔学習用の設定〕 所有権がAからBに移転している旨が登記されている甲土地の売買契約に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。(平成20年 問2 柱書)
CはBとの間で売買契約を締結して所有権移転登記をしたが、甲土地の真の所有者はAであって、Bが各種の書類を偽造して自らに登記を移していた場合、Aは所有者であることをCに対して主張できる。
🧩 前提:A=甲土地の真の所有者/B=書類を偽造して勝手に登記を自分に移した無権利者/C=そのBから甲土地を買い受け移転登記を備えた買主
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
§94②の第三者は登記不要
平成20 問2 肢2|§94②の第三者は登記不要
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔学習用の設定〕 所有権がAからBに移転している旨が登記されている甲土地の売買契約に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。(平成20年 問2 柱書)
DはBとの間で売買契約を締結したが、AB間の所有権移転登記はAとBが通じてした仮装の売買契約に基づくものであった場合、DがAB間の売買契約が仮装であることを知らず、知らないことに無過失であっても、Dが所有権移転登記を備えていなければ、Aは所有者であることをDに対して主張できる。
🧩 前提:A=真の所有者(Bと通謀して仮装売買を行い、B名義の虚偽の移転登記を作出した本人)。B=Aと通謀した仮装売買の相手方(登記名義人)。D=Bから甲土地を買い受けた第三者で、AB間が仮装であることを知らず(善意)、知らないことに過失もない(無過失)。§94②で保護されるのはこのD。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
柱書に「所有権がAからBに移転している旨が登記されている」とあり、その登記が仮装(通謀虚偽表示)で、そこから買い受けた第三者Dの保護が問われている。虚偽の外観(登記)を信じた第三者の保護=§94②の問題であり、対抗要件(先に登記を備えた者が勝つ)を争うP2ではなく、外観への信頼を保護するP1に振り分ける。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
AB間の売買契約はAとBが通謀してした仮装(通謀虚偽表示)であり、真の権利者Aが自ら虚偽の外観(B名義の移転登記)を作出することに関与している。Dはその虚偽であることを知らない善意の第三者であり、本人Aが虚偽外観に関与している以上、Dは§94②(の類推適用)により保護される。この保護は登記を備えていなくても及ぶ。よって相手Dは「§94②の善意の第三者(本人が虚偽外観に関与→登記なしで保護)」に当たる。
💡 Phase 1 の決め手と罠
AB間が通謀虚偽表示(仮装売買)で、それを知らない善意無過失のDは§94②(類推適用)で保護される。§94②の善意の第三者は登記を備えていなくても保護されるのが判例。だから真の権利者Aは、登記未了のDに対しても「自分が所有者だ」と主張できない。肢は「Dが登記を備えていなければAは主張できる」とするが、これは登記の有無で結論が変わるかのように見せる罠。§94②の保護に登記は不要なので誤り=×。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔学習用の設定〕 所有権がAからBに移転している旨が登記されている甲土地の売買契約に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。(平成20年 問2 柱書)
DはBとの間で売買契約を締結したが、AB間の所有権移転登記はAとBが通じてした仮装の売買契約に基づくものであった場合、DがAB間の売買契約が仮装であることを知らず、知らないことに無過失であっても、Dが所有権移転登記を備えていなければ、Aは所有者であることをDに対して主張できる。
🧩 前提:A=真の所有者(Bと通謀して仮装売買を行い、B名義の虚偽の移転登記を作出した本人)。B=Aと通謀した仮装売買の相手方(登記名義人)。D=Bから甲土地を買い受けた第三者で、AB間が仮装であることを知らず(善意)、知らないことに過失もない(無過失)。§94②で保護されるのはこのD。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
不動産に即時取得なし
平成19 問3 肢1(A=甲土地の所有者として登記されている者)|不動産に即時取得なし
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Aと売買契約を締結したBが、平穏かつ公然と甲土地の占有を始め、善意無過失であれば、甲土地がAの土地ではなく第三者の土地であったとしても、Bは即時に所有権を取得することができる。
🧩 前提:A=甲土地を売った売主(実は無権利者)/B=Aから甲土地を買い占有を始めた買主/第三者=甲土地の真の所有者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手(売主A)は甲土地について何の権利も持たない者=「①ぶつかる相手は誰か」で無権利者に当たると分かるので、特殊原因の前後(Phase2)や単純二重譲渡(Phase3)に進む前に、まずPhase1(第三者該当性)で処理する肢。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
甲土地はAの土地ではなく第三者の土地だった=売主Aは他人の土地を売った無権利者。買主Bは無権利者から買っただけなので、本来この土地の所有権は取得できない。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=「平穏・公然・善意無過失で占有を始めれば即時に所有権を取得」というのは動産の即時取得(§192)の話。不動産には即時取得の適用がなく、無権利者Aから買ったBは所有権を取得できない。だから誤り。/罠=「善意無過失で占有を始めれば即時取得」という動産の要件を、そのまま不動産に貼り付けて正しそうに見せる典型パターン。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aと売買契約を締結したBが、平穏かつ公然と甲土地の占有を始め、善意無過失であれば、甲土地がAの土地ではなく第三者の土地であったとしても、Bは即時に所有権を取得することができる。
🧩 前提:A=甲土地を売った売主(実は無権利者)/B=Aから甲土地を買い占有を始めた買主/第三者=甲土地の真の所有者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
登記に公信力なし
平成19 問3 肢2(A=甲土地の所有者として登記されている者)|登記に公信力なし
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Aと売買契約を締結したCが、登記を信頼して売買契約を行った場合、甲土地がAの土地ではなく第三者Dの土地であったとしても、Dの過失の有無にかかわらず、Cは所有権を取得することができる。
🧩 前提:A=甲土地を売った登記名義人だが真の所有者ではない者(無権利者)/C=Aから登記を信頼して買った買主/D=甲土地の真の所有者(第三者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Cの相手方Aは、甲土地が真の所有者D の土地であって権利を持たない者=無権利者。相手の属性を問う段階なのでPhase1(第三者の該当性)に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
売主Aは甲土地の真の所有者ではなく(真の所有者は第三者D)、登記名義があっても実体上は無権利者。無権利者からの譲受人は保護されない。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=不動産登記に公信力はない。登記を信頼して無権利者Aから買っても、真の所有者が別人Dである以上、Cは所有権を取得できない(§177の対抗問題以前に、そもそも権利が移転しない)。罠=「登記を信頼」「Dの過失の有無にかかわらず取得できる」と述べて、あたかも登記への信頼が保護されるかのように誤導する点。動産の即時取得(§192)と混同させる典型パターン。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aと売買契約を締結したCが、登記を信頼して売買契約を行った場合、甲土地がAの土地ではなく第三者Dの土地であったとしても、Dの過失の有無にかかわらず、Cは所有権を取得することができる。
🧩 前提:A=甲土地を売った登記名義人だが真の所有者ではない者(無権利者)/C=Aから登記を信頼して買った買主/D=甲土地の真の所有者(第三者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
不法占拠者
平成19 問3 肢3(A=甲土地の所有者として登記されている者)|不法占拠者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Aと売買契約を締結して所有権を取得したEは、所有権の移転登記を備えていない場合であっても、正当な権原なく甲土地を占有しているFに対し、所有権を主張して甲土地の明渡しを請求することができる。
🧩 前提:E=Aから甲土地を買って所有権を取得した買主/F=正当な権原なく甲土地を占有する不法占拠者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Step 0の①「ぶつかる相手は誰か」で、相手Fは正当な権原なく占有する者=不法占拠者と判明する。第三者の該当性を問うPhase 1に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
相手Fは「正当な権原なく甲土地を占有している」=不法占拠者。§177の「登記がなければ対抗できない第三者」に当たらない。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=不法占拠者は§177の「登記がなければ対抗できない第三者」に当たらない(正当な権原なく占有しているだけで登記による優劣を争う立場にない)ため、所有権を取得したEは移転登記が未了でも明渡しを請求できる/罠=「登記がなければ第三者に対抗できない」を機械的に当てはめ、不法占拠者に対しても登記が必要だと誤らせる。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aと売買契約を締結して所有権を取得したEは、所有権の移転登記を備えていない場合であっても、正当な権原なく甲土地を占有しているFに対し、所有権を主張して甲土地の明渡しを請求することができる。
🧩 前提:E=Aから甲土地を買って所有権を取得した買主/F=正当な権原なく甲土地を占有する不法占拠者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
不法占拠者
平成16 問3 肢1|不法占拠者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Cが何らの権原なくこの建物を不法占有している場合、Bは、Cに対し、この建物の所有権を対抗でき、明渡しを請求できる。
🧩 前提:B=建物の所有権を取得した者/C=何らの権原もなく建物を不法占有している者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手Cは「何らの権原なく」建物を不法占有しているだけ=そもそも§177の「第三者」に当たるかを問う入口なので、特殊原因の前後(Phase2)や単純二重譲渡(Phase3)ではなくPhase1(第三者の該当性)に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
Cは何らの権原もなく建物を不法占有しているだけで、Bと登記を争う対抗関係に立つ正当な利害関係人ではない。だからCは§177の「第三者」ではなく不法占拠者に当たる。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=不法占拠者は§177の「登記の欠缺を主張する正当な利益を持つ第三者」に当たらないから、Bは登記がなくても所有権を対抗でき明渡しを請求できる(○)。罠=「登記がなければ誰にも対抗できない」と機械的に考え、権原のない不法占拠者相手でも登記が必要だと思い込ませる。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Cが何らの権原なくこの建物を不法占有している場合、Bは、Cに対し、この建物の所有権を対抗でき、明渡しを請求できる。
🧩 前提:B=建物の所有権を取得した者/C=何らの権原もなく建物を不法占有している者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
前主は当事者
平成16 問3 肢4|前主は当事者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Aはこの建物をFから買い受け、FからAに対する所有権移転登記がまだ行われていない場合、Bは、Fに対し、この建物の所有権を対抗できる。
🧩 前提:A=Fから建物を買った買主(F→A移転登記は未了)/F=Aにも、後にBにも同じ建物を売った売主本人=前主/B=Fから建物を買い、Fに対して所有権を主張する者。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Step 0の②で「ぶつかる相手=F」を見ると、FはBに建物を売った前主(売主本人)であり、B対Fは第三者どうしの対抗問題ではなく当事者間の関係。よってPhase 1(相手の該当性)に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
相手Fは、Bに建物を売った売主本人=前主(当事者・包括承継人)に該当する。当事者間では登記なくして所有権を主張できる。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=FはBに売った売主本人(前主)=当事者だから、§177の「第三者」に当たらず、Bは登記がなくてもFに所有権を対抗できる(○)。罠=「登記未了だから対抗できない」と§177を機械的に当てはめてしまう典型。§177の対抗要件が要るのは第三者に対してだけで、売主本人(当事者)には登記なしで主張できる。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aはこの建物をFから買い受け、FからAに対する所有権移転登記がまだ行われていない場合、Bは、Fに対し、この建物の所有権を対抗できる。
🧩 前提:A=Fから建物を買った買主(F→A移転登記は未了)/F=Aにも、後にBにも同じ建物を売った売主本人=前主/B=Fから建物を買い、Fに対して所有権を主張する者。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
背信的悪意者
平成15 問3 肢2|背信的悪意者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Dが、Bを欺き著しく高く売りつける目的で、Bが所有権移転登記を行っていないことに乗じて、Aから甲地を買い受け所有権移転登記を得た場合、DはBに対して甲地の所有権を主張することができない。
🧩 前提:A=甲地の売主(Bにも売り、Dにも売った二重譲渡の売主)/B=先に買ったが登記未了の第一買主/D=Bを欺き高く売りつける目的でAから買い登記を得た第二買主(背信的悪意者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手Dは第三者だが、その属性を先に吟味する必要があるためPhase1(第三者の該当性)に入る。「Bを欺き著しく高く売りつける目的」でBの登記未了に乗じた事情が背信性を示唆するので、単純な二重譲渡(Phase3)に進む前にDの資格を判定する。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
相手Dは、Bを欺いて著しく高く売りつける目的でBの登記未了に乗じてAから買い登記した者=信義則に反する背信的悪意者。単なる悪意者(登記なきに乗じただけ)を超え、正当な第三者から外れる。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=Dは「Bを欺き著しく高く売りつける目的」でBの登記未了に乗じてAから買い登記した背信的悪意者。背信的悪意者は§177の「第三者」に当たらず、登記があってもBに所有権を対抗できない。よってDはBに所有権を主張できず、肢は正しい(○)。/罠=単に「登記がないことを知って(=悪意で)買い、登記を得た」だけなら、それは自由競争の範囲内で正当な第三者=早い者勝ちでDが勝つ。悪意者と背信的悪意者を混同させ「登記があるDが勝つ=主張できる(誤り)」に引き込むのが典型パターン。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Dが、Bを欺き著しく高く売りつける目的で、Bが所有権移転登記を行っていないことに乗じて、Aから甲地を買い受け所有権移転登記を得た場合、DはBに対して甲地の所有権を主張することができない。
🧩 前提:A=甲地の売主(Bにも売り、Dにも売った二重譲渡の売主)/B=先に買ったが登記未了の第一買主/D=Bを欺き高く売りつける目的でAから買い登記を得た第二買主(背信的悪意者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
仮装譲受人は無権利
平成15 問3 肢4|仮装譲受人は無権利
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
AとFが、通謀して甲地をAからFに仮装譲渡し、所有権移転登記を得た場合、Bは登記がなくとも、Fに対して甲地の所有権を主張することができる。
🧩 前提:A=真の所有者(仮装譲渡人)/F=Aと通謀した仮装譲受人(虚偽表示の当事者・無権利者)/B=Aから正当に所有権を取得した者で、Fに対抗を主張する側
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Step 0で「①ぶつかる相手は誰か」を見ると、FはAと通謀して仮装譲渡を受けただけの相手。まず第三者該当性を吟味するPhase 1に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
相手Fは虚偽表示(仮装譲渡)の当事者そのものであり、真の権利を取得していない無権利者。§94②で保護される「善意の第三者」ではない。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=Fは通謀虚偽表示の当事者で実体のない登記名義人=無権利者。無権利者に対しては登記の対抗問題(§177)が生じず、Bは登記がなくても所有権を主張できる(○)。罠=「Fが移転登記を得ている」点を見て、対抗要件で先に登記したFが勝つ(登記レース)と誤らせる典型。無権利者相手なら登記の先後は無関係。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
AとFが、通謀して甲地をAからFに仮装譲渡し、所有権移転登記を得た場合、Bは登記がなくとも、Fに対して甲地の所有権を主張することができる。
🧩 前提:A=真の所有者(仮装譲渡人)/F=Aと通謀した仮装譲受人(虚偽表示の当事者・無権利者)/B=Aから正当に所有権を取得した者で、Fに対抗を主張する側
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
無権利の登記名義人
平成13 問5 肢1|無権利の登記名義人
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Aが甲地につき全く無権利の登記名義人であった場合、真の所有者Dが所有権登記をBから遅滞なく回復する前に、Aが無権利であることにつき善意のCがBから所有権移転登記を受けたとき、Cは甲地の所有権をDに対抗できる。
🧩 前提:A=全く無権利の登記名義人/B=Aから所有権移転登記を受けた者(無権利)/C=Aが無権利であることにつき善意でBから移転登記を受けた者(無権利)/D=甲地の真の所有者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手Cは、全く無権利のAから連なる登記名義人であり、権利の有無(第三者該当性)そのものが問題になる。よってPhase1(第三者の該当性)に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
出発点のAが「全く無権利の登記名義人」=無権利者。そこから移転を受けたB、さらにBから受けたCも、承継すべき権利が存在しないため全員が無権利者。Cは無権利者に該当する。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=Aが全く無権利なら、B・Cも承継すべき権利を持たない無権利者。日本の不動産登記には公信力がないから、Cが善意でも登記を信じた保護は受けられず、真の所有者Dに対抗できない(§177の「第三者」=正当な利害を持つ者に当たらない)。だから「対抗できる」は誤り。/罠=「善意のC」という文言で、まるでC が保護される第三者であるかのように見せる典型。公信力がない以上、善意は結論を変えない。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aが甲地につき全く無権利の登記名義人であった場合、真の所有者Dが所有権登記をBから遅滞なく回復する前に、Aが無権利であることにつき善意のCがBから所有権移転登記を受けたとき、Cは甲地の所有権をDに対抗できる。
🧩 前提:A=全く無権利の登記名義人/B=Aから所有権移転登記を受けた者(無権利)/C=Aが無権利であることにつき善意でBから移転登記を受けた者(無権利)/D=甲地の真の所有者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
当事者間は登記不要
平成8 問3 肢1|当事者間は登記不要
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
AからBへの所有権移転登記が完了していない場合は、BがAに代金全額を支払った後であっても、契約の定めにかかわらず、Bは、Aに対して所有権の移転を主張することができない。
🧩 前提:A=売主(当事者)/B=買主(代金全額を支払い、特約で所有権を取得した者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
ぶつかる相手が売主A本人=当事者どうしの争いなので、第三者該当性を見るPhase 1に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
相手Aは売買契約の売主本人=物権変動の当事者。§177の「第三者」ではない。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=§177の対抗要件(登記)が必要なのは「当事者以外の第三者」に主張する場面だけ。売主Aは当事者本人なので、Bは登記がなくてもAに所有権取得を主張できる。しかも「代金完済で所有権移転」の特約があり全額を払った以上、特約成就でBは所有権を取得済み。よって「契約の定めにかかわらず主張できない」は誤り。/罠=「移転登記が未了なら主張できない」と、登記=万能の対抗要件のように錯覚させ、当事者間にまで登記を要求させる典型パターン。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
AからBへの所有権移転登記が完了していない場合は、BがAに代金全額を支払った後であっても、契約の定めにかかわらず、Bは、Aに対して所有権の移転を主張することができない。
🧩 前提:A=売主(当事者)/B=買主(代金全額を支払い、特約で所有権を取得した者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
賃貸人たる地位の対抗
平成8 問3 肢4|賃貸人たる地位の対抗
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
EがAからこの土地を賃借して、建物を建てその登記をしている場合、BがAに代金全額を支払った後であれば、AからBへの所有権移転登記が完了していなくても、Bは、Eに対して所有権の移転を主張することができる。
🧩 前提:A=土地の元所有者(賃貸人・売主)/B=Aから土地を買った新所有者(買主)/E=Aから土地を賃借し登記ある建物を持つ借地人
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手Eは登記ある建物を持つ借地人=土地賃借権に対抗力を備えた第三者。だれとぶつかるか(=①)で入口を決めると、EはBに対する正当な第三者に当たるためPhase1(第三者の該当性)に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
相手Eは、Aから土地を賃借し自己名義で登記した建物を持つ借地人。借地借家法10条で対抗力を備えており、背信的悪意者でも不法占拠者でも無権利者でも当事者でもない。新所有者Bに対して正当に賃貸人たる地位の対抗を求められる第三者=「どれにも該当しない」。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=新所有者Bが借地人Eに対して「自分が賃貸人だ(=賃料をよこせ・所有者はこちらだ)」と主張するには、土地の所有権移転登記が必要(民法605条の2第3項・605条の3)。代金全額を支払っても登記を備えない限り、対抗力ある借地人Eには賃貸人たる地位を対抗できない。罠=「代金を全額払った」「登記がなくても主張できる」で登記不要と錯覚させる典型。金銭の支払と登記の具備は別物で、対抗要件は登記。よって「登記未了でも主張できる」は誤り。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
EがAからこの土地を賃借して、建物を建てその登記をしている場合、BがAに代金全額を支払った後であれば、AからBへの所有権移転登記が完了していなくても、Bは、Eに対して所有権の移転を主張することができる。
🧩 前提:A=土地の元所有者(賃貸人・売主)/B=Aから土地を買った新所有者(買主)/E=Aから土地を賃借し登記ある建物を持つ借地人
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
公序良俗無効には第三者保護なし
平成8 問5 肢2|公序良俗無効には第三者保護なし
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Cが移転登記を受ける際に、AB間の売買契約が公序良俗に反し無効であることを知らなかった場合、Cは、Aに対して土地の所有権の取得を対抗できる。
🧩 前提:A=真の所有者(土地の売主)/B=Aから公序良俗違反の売買で買った者=無効ゆえ無権利者/C=Bから土地を買い移転登記を受けようとする者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Cが対抗できるかを問うが、そもそもAB間の売買が公序良俗違反で無効なので、Bは所有権を取得できず無権利者。Cは無権利者から譲り受けた者にすぎない=Phase1(第三者該当性)で処理する。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
CがぶつかるBは、公序良俗違反(§90)で無効なAB契約により所有権を全く取得していない=無権利者。無権利者からの譲受人Cは権利を承継できない。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=AB契約が公序良俗違反(§90)で無効ならBは無権利者で、無権利者から買ったCは所有権を取得できず、Aに対抗できない(×)。罠=「善意(知らなかった)なら保護される」と§94②類推や詐欺取消し後の第三者と同列に考えてしまう誤り。§90には第三者保護規定がなく、善意でも救われない。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Cが移転登記を受ける際に、AB間の売買契約が公序良俗に反し無効であることを知らなかった場合、Cは、Aに対して土地の所有権の取得を対抗できる。
🧩 前提:A=真の所有者(土地の売主)/B=Aから公序良俗違反の売買で買った者=無効ゆえ無権利者/C=Bから土地を買い移転登記を受けようとする者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
放置された虚偽登記=§94②類推
平成3 問4 肢3|放置された虚偽登記=§94②類推
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Aの所有地にFがAに無断でF名義の所有権移転登記をし、Aがこれを知りながら放置していたところ、FがF所有地として善意無過失のGに売り渡し、GがG名義の所有権移転登記をした場合、Aは、その所有権をGに対抗することができない。
🧩 前提:A=真の所有者(虚偽登記を放置した本人)/F=Aに無断でF名義登記をした無権利者/G=Fから善意無過失で買い登記を備えた第三者。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Step 0の②「特殊原因の前後」ではなく①「ぶつかる相手(登記名義人F)は誰か」で入口が決まる。Fは無権利者に見えるが、A自身が虚偽登記を放置した帰責性が絡む§94②類推の局面なので、まず相手の該当性を見るPhase 1に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
中間者Fは、Aに無断でF名義の登記をしただけで所有権を持たない=無権利者。本来なら無権利者からの買主Gは何も取得できない(Phase 1で登記不要でA勝ち)はずだが、Aが虚偽登記を「知りながら放置」した帰責性があるため、§94②類推で善意無過失のGが例外的に保護される。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=Fが無断でF名義の登記をしたのをAが「知りながら放置」した=Aに虚偽の外観を作出・存続させた帰責性がある。だから善意無過失のGは§94②類推で保護され、AはGに対抗できない(正しい)。/罠=「Fは無権利者だから買主Gも無権利=Aが常に勝つ」と早合点させること。Aの放置(帰責性)がある点が本問の勝敗を分ける核心。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aの所有地にFがAに無断でF名義の所有権移転登記をし、Aがこれを知りながら放置していたところ、FがF所有地として善意無過失のGに売り渡し、GがG名義の所有権移転登記をした場合、Aは、その所有権をGに対抗することができない。
🧩 前提:A=真の所有者(虚偽登記を放置した本人)/F=Aに無断でF名義登記をした無権利者/G=Fから善意無過失で買い登記を備えた第三者。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
無権原者からの賃借人=不法占拠
平成3 問4 肢4|無権原者からの賃借人=不法占拠
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
AがHから土地を譲り受けたが、その未登記の間に、Iが権原のないJからその土地を賃借して、建物を建築し、建物保存登記を行った場合、Aは、Iにその土地の明渡し及び建物の収去を請求することができる。
🧩 前提:A=Hから土地を譲り受けた者(未登記)/H=Aの前主(土地の売主)/I=Jから土地を借り建物を建てて保存登記した者/J=土地に何の権原もない無権原者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
特殊原因(取消・解除・時効・相続)がなく、争う相手Iがどんな立場かをまず見る肢なので、①ぶつかる相手は誰か=第三者の該当性を判定するPhase 1に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
相手Iは「権原のないJ」から土地を借りているため、Iの賃借権は無権原者由来で何の効力もない=土地を占有する正当な権原がない不法占拠者。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=無権原者Jから土地を借りて建物を建てたIは、土地を占有する正当な権原がなく不法占拠者にあたる。不法占拠者は§177の「登記の欠缺を主張する正当な利益を有する第三者」ではないから、Aは登記がなくてもIに対抗でき、土地の明渡し・建物収去を請求できる(○)。/罠=Iが建物保存登記を備えている点に惑わされないこと。建物の登記は土地の対抗要件ではなく、そもそも無権原の占有を正当化しないため、Iの登記は結論に影響しない。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
AがHから土地を譲り受けたが、その未登記の間に、Iが権原のないJからその土地を賃借して、建物を建築し、建物保存登記を行った場合、Aは、Iにその土地の明渡し及び建物の収去を請求することができる。
🧩 前提:A=Hから土地を譲り受けた者(未登記)/H=Aの前主(土地の売主)/I=Jから土地を借り建物を建てて保存登記した者/J=土地に何の権原もない無権原者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
通謀虚偽の善意の第三者
平成2 問4 肢4|通謀虚偽の善意の第三者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔学習用の設定〕 A所有の土地が、AからB、Bから善意無過失のCへと売り渡され、移転登記もなされている。(平成2年 問4 柱書)
Aが差押えを免れるため、Bと通謀して登記名義をBに移した場合、Aは、AB間の契約の無効を主張することはできるが、Cに対して所有権を主張することはできない。
🧩 前提:A=土地の元所有者・虚偽表示をした本人/B=Aと通謀し登記名義を得た相手方/C=B名義を信じて買い受けた善意無過失の第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
「①ぶつかる相手=善意無過失のC」「②AB間の通謀虚偽表示という原因が絡む」→まず相手Cが正当な第三者かを見るPhase1に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
相手Cは、AがBと通謀した虚偽の外観(B名義)を信じて土地を買い受けた善意無過失の第三者=虚偽表示の当事者でも無権利者でもなく、§94②で保護される正当な第三者にあたる。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=AがBと通謀して名義をBに移したのは通謀虚偽表示で、その無効は善意の第三者に対抗できない(§94②)。Cは善意無過失だから保護され、AはCに所有権を主張できない=○。/罠=「AB間の無効は主張できる(当事者間では無効)」の部分に引きずられ、Cにも無効を主張できると早合点させる二段構え。当事者間で無効でも善意の第三者Cには対抗不可。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔学習用の設定〕 A所有の土地が、AからB、Bから善意無過失のCへと売り渡され、移転登記もなされている。(平成2年 問4 柱書)
Aが差押えを免れるため、Bと通謀して登記名義をBに移した場合、Aは、AB間の契約の無効を主張することはできるが、Cに対して所有権を主張することはできない。
🧩 前提:A=土地の元所有者・虚偽表示をした本人/B=Aと通謀し登記名義を得た相手方/C=B名義を信じて買い受けた善意無過失の第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
賃貸人たる地位の対抗
平成24 問6 肢2(A=甲土地の所有者)|賃貸人たる地位の対抗
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
甲土地の賃借人であるDが、甲土地上に登記ある建物を有する場合に、Aから甲土地を購入したEは、所有権移転登記を備えていないときであっても、Dに対して、自らが賃貸人であることを主張することができる。
🧩 前提:A=甲土地の元所有者(旧賃貸人)。D=甲土地の賃借人で、甲土地上に自己名義で登記した建物を有する借地人(対抗要件を備えた第三者)。E=Aから甲土地を購入した新所有者(賃貸人たる地位を主張したい者)。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Aから土地を買ったEと、その土地上の借地人Dとの間で「賃貸人たる地位(=所有権に基づく賃貸人の立場)を新所有者が対抗できるか」が問われている。二重譲渡ではなく、所有権を取得した者が賃借人に地位を主張する場面なので、対抗要件(登記)の要否を問うPhase1(対抗問題)に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
相手Dは、甲土地上に自己名義で登記した建物を持つ借地人。借地借家法により、借地上の建物登記は借地権の対抗要件となるため、Dは対抗要件を備えた正当な第三者にあたる。背信的悪意者でも無権利者でもなく、単純悪意で保護が外れる相手でもない。よって「どれにも該当しない(正当な第三者)」ルートに乗り、Eは登記を備えなければDに賃貸人たる地位を対抗できない。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手は「賃貸人たる地位の移転は、所有権移転登記をしなければ賃借人に対抗できない」(民法§605-2③)。Dは登記ある建物を持つ対抗要件具備者=正当な第三者だから、新所有者Eは所有権移転登記を備えて初めて自らが賃貸人であると主張できる。罠は「登記を備えていないときであっても主張できる」と登記不要であるかのように読ませる点。対抗要件を備えた借地人に対しては登記が必要なので、この断定は誤り。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
甲土地の賃借人であるDが、甲土地上に登記ある建物を有する場合に、Aから甲土地を購入したEは、所有権移転登記を備えていないときであっても、Dに対して、自らが賃貸人であることを主張することができる。
🧩 前提:A=甲土地の元所有者(旧賃貸人)。D=甲土地の賃借人で、甲土地上に自己名義で登記した建物を有する借地人(対抗要件を備えた第三者)。E=Aから甲土地を購入した新所有者(賃貸人たる地位を主張したい者)。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
対抗要件を備えた借地人
平成10 問1 肢1|対抗要件を備えた借地人
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔学習用の設定〕 Aの所有する土地をBが取得したが、Bはまだ所有権移転登記を受けていない。この場合、民法の規定及び判例によれば、Bが当該土地の所有権を主張できない相手は、次の記述のうちどれか。(平成10年 問1 柱書)
〔本肢の相手〕Aから当該土地を賃借し、その上に自己名義で保存登記をした建物を所有している者。→ この相手に対しては、Bは移転登記を備えなければ土地の所有権を主張することができない。
🧩 前提:A=元の土地所有者(Bへ売却・借地人へ賃貸した者)/B=Aから土地を取得したが移転登記未了の新所有者/相手=Aから土地を賃借し自己名義の建物に保存登記を備えた借地人
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Step 0で「①ぶつかる相手は誰か」を見る。相手はAから土地を借り建物に保存登記を備えた借地人=第三者の該当性を問う場面なのでPhase 1に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
相手は土地の賃借権につき建物保存登記という対抗要件(借地借家法10条1項)を備えた借地人=登記で保護される正当な第三者。無権利者でも当事者でもない。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=借地人が自己名義の建物に保存登記を備えていること。これが借地借家法10条1項の対抗要件となり、賃借権を土地の新所有者にも対抗できる正当な第三者になる。だからBが新所有者だと主張するには自らの移転登記(§177)が必要で、登記がない以上「所有権を主張できない相手」に当たる=○。/罠=「単なる借主にすぎず登記不要で追い出せる」と誤解させる典型。建物保存登記の有無で対抗力の有無が決まる点を見落とすと×と誤判定してしまう。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔学習用の設定〕 Aの所有する土地をBが取得したが、Bはまだ所有権移転登記を受けていない。この場合、民法の規定及び判例によれば、Bが当該土地の所有権を主張できない相手は、次の記述のうちどれか。(平成10年 問1 柱書)
〔本肢の相手〕Aから当該土地を賃借し、その上に自己名義で保存登記をした建物を所有している者。→ この相手に対しては、Bは移転登記を備えなければ土地の所有権を主張することができない。
🧩 前提:A=元の土地所有者(Bへ売却・借地人へ賃貸した者)/B=Aから土地を取得したが移転登記未了の新所有者/相手=Aから土地を賃借し自己名義の建物に保存登記を備えた借地人
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
背信的悪意者
平成10 問1 肢2|背信的悪意者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔学習用の設定〕 Aの所有する土地をBが取得したが、Bはまだ所有権移転登記を受けていない。この場合、民法の規定及び判例によれば、Bが当該土地の所有権を主張できない相手は、次の記述のうちどれか。(平成10年 問1 柱書)
〔本肢の相手〕Bが移転登記を受けていないことに乗じ、Bに高値で売りつけ不当な利益を得る目的でAをそそのかし、Aから当該土地を購入して移転登記を受けた者。→ この相手(背信的悪意者)に対しては、Bは移転登記を備えなければ所有権を主張することができない。
🧩 前提:A=元の所有者(売主)/B=Aから土地を取得したが移転登記未了の者/相手=Bの未登記に乗じ高値転売目的でAをそそのかしAから買い登記を受けた背信的悪意者。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Step0の②は「取消・解除・時効・相続」のどれにも当たらない単純な二重譲渡型。まず①ぶつかる相手が正当な第三者かを判定するPhase1に入る。相手の登記取得の動機(Bの未登記に乗じ高値転売を狙いAをそそのかしてAから買った)を見て第三者該当性を吟味する。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
相手はBの登記未了に乗じ、高値で売りつけ不当な利益を得る目的でAをそそのかして買い登記した者=自由競争を逸脱した背信的悪意者。単なる悪意者(正当な第三者)ではなく、§177の「第三者」から排除される。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=相手は背信的悪意者なので§177の「第三者」に当たらず、Bは登記がなくても所有権を主張できる。ゆえに「主張できない相手」に含めるこの肢は誤り(×)。/罠=相手が現に移転登記を受けている点だけを見て「登記がある者には未登記のBは勝てない」と早合点させる典型パターン。背信的悪意者には登記があっても対抗できる。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔学習用の設定〕 Aの所有する土地をBが取得したが、Bはまだ所有権移転登記を受けていない。この場合、民法の規定及び判例によれば、Bが当該土地の所有権を主張できない相手は、次の記述のうちどれか。(平成10年 問1 柱書)
〔本肢の相手〕Bが移転登記を受けていないことに乗じ、Bに高値で売りつけ不当な利益を得る目的でAをそそのかし、Aから当該土地を購入して移転登記を受けた者。→ この相手(背信的悪意者)に対しては、Bは移転登記を備えなければ所有権を主張することができない。
🧩 前提:A=元の所有者(売主)/B=Aから土地を取得したが移転登記未了の者/相手=Bの未登記に乗じ高値転売目的でAをそそのかしAから買い登記を受けた背信的悪意者。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
不法占拠者
平成10 問1 肢3|不法占拠者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔学習用の設定〕 Aの所有する土地をBが取得したが、Bはまだ所有権移転登記を受けていない。この場合、民法の規定及び判例によれば、Bが当該土地の所有権を主張できない相手は、次の記述のうちどれか。(平成10年 問1 柱書)
〔本肢の相手〕当該土地の不法占拠者。→ この相手(不法占拠者)に対しては、Bは移転登記を備えなければ所有権を主張できない。
🧩 前提:A=もとの所有者(Bへ土地を移転した売主)。B=土地を取得したが移転登記未了の新所有者(所有権を主張する側)。相手=当該土地の不法占拠者(正当な権原なく土地を占有する者)。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
現在地スキャン=Bは所有権を取得したが未登記で、その所有権を「誰に対して」主張できるかを問う場面。登記の対抗力=§177の第三者に当たるかを判定するPhase1(対抗要件・第三者性の判定)に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
相手は「当該土地の不法占拠者」=何らの正当な権原もなく土地を占有しているだけの者。土地について両立し得ない物権を取得したり登記の欠缺を主張する正当な利益を持つ者ではないので、§177の「第三者」ではなく、無権利者ルートに振り分けられる。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手は「不法占拠者は§177の第三者ではない」こと。登記の欠缺を主張する正当な利益がない者に対しては、Bは登記がなくても所有権を対抗(主張)でき、明渡しを請求できる。よって「移転登記を備えなければ所有権を主張できない」とする本肢は誤り=×。🔴罠=「登記がなければ主張できない」という§177の原則を、第三者でない相手にまで機械的に当てはめさせる引っかけ。相手が第三者か(登記の欠缺を主張できる正当な利益があるか)を先に判定するのが正しい筋。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔学習用の設定〕 Aの所有する土地をBが取得したが、Bはまだ所有権移転登記を受けていない。この場合、民法の規定及び判例によれば、Bが当該土地の所有権を主張できない相手は、次の記述のうちどれか。(平成10年 問1 柱書)
〔本肢の相手〕当該土地の不法占拠者。→ この相手(不法占拠者)に対しては、Bは移転登記を備えなければ所有権を主張できない。
🧩 前提:A=もとの所有者(Bへ土地を移転した売主)。B=土地を取得したが移転登記未了の新所有者(所有権を主張する側)。相手=当該土地の不法占拠者(正当な権原なく土地を占有する者)。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
仮装譲受人は無権利
平成7 問2 肢1|仮装譲受人は無権利
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔本肢〕BがAから購入した後、AがCに仮装譲渡し、登記をC名義に移転した場合。→ この場合、Bは移転登記を備えなければCに所有権を主張できない(Cは仮装譲受人=無権利者)。
🧩 前提:A=甲の元所有者・Bへの売主/B=Aから甲を買った真の取得者/C=Aと通じて甲の仮装譲渡(通謀虚偽表示)を受け、C名義の登記を備えた仮装譲受人(無権利者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
まず①ぶつかる相手Cは誰か=AがBに売った後、同じ甲をAがCに仮装譲渡した相手。②特殊原因(取消・解除・時効・相続)はなく、通謀虚偽表示という無効原因が絡む問題なので、相手の該当性を見極めるPhase 1に入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
相手Cは、AとCが通じてした仮装譲渡(通謀虚偽表示・§94①)の当事者。仮装譲渡は無効なのでCは所有権を取得せず、登記名義がCに移っていても実体のない無権利者にすぎない。§177で登記の欠缺を主張できる「第三者」ではないため、Phase 1で処理する属性。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=AがCにした仮装譲渡は通謀虚偽表示で無効(§94①)だからCは所有権を取得せず、C名義の登記も実体のない無権利者の登記にすぎない。無権利者は§177の「第三者」ではないので、真の所有者Aから買ったBは登記を備えていなくてもCに所有権を主張できる。したがって「移転登記を備えなければ主張できない」は誤り。/罠=「登記をC名義に移転した」という外形と、AがB・Cへ二重に処分したかのような見かけに引きずられ、早い者勝ち(登記必要)と読み違えさせる。仮装譲受人は登記のレースに立たない。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔本肢〕BがAから購入した後、AがCに仮装譲渡し、登記をC名義に移転した場合。→ この場合、Bは移転登記を備えなければCに所有権を主張できない(Cは仮装譲受人=無権利者)。
🧩 前提:A=甲の元所有者・Bへの売主/B=Aから甲を買った真の取得者/C=Aと通じて甲の仮装譲渡(通謀虚偽表示)を受け、C名義の登記を備えた仮装譲受人(無権利者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
登記申請を妨げた者
平成7 問2 肢2|登記申請を妨げた者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔本肢〕BがAから購入した後、CがBを強迫して登記の申請を妨げ、CがAから購入して登記をC名義に移転した場合。→ この場合、Bは移転登記を備えなければCに所有権を主張できない(Cは登記の欠缺を主張できない者)。
🧩 前提:A=もとの所有者(売主)。B=Aから購入した第一の買主(登記未了)。C=Bを強迫して登記申請を妨げたうえ、自らAから購入して自己名義に登記を移した者。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
売主Aから買ったBと、後からAより買って登記を得たC。同一物をめぐる二重譲渡類似の対抗関係=物権変動Phase1(対抗要件で優劣を決める場面)。ただし相手Cの属性を先に点検する。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
Cは、先に買ったBが登記を備えようとするのを「強迫」して登記申請を妨げた者。不登法§5は、詐欺・強迫によって登記の申請を妨げた第三者は、その登記の欠缺(登記がないこと)を主張できないと定める。よってCは登記の欠缺を主張できない第三者に当たる。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=Cが登記を妨げた張本人であること。§5により、Bの登記の欠缺を主張できないCに対しては、Bは登記を備えなくても所有権を主張できる。したがって「Bは移転登記を備えなければ主張できない」は誤り。/罠=Cが自分名義の登記を先に得ている点に引きずられ「登記あるC>登記なしB」と機械的に対抗問題処理すると×肢に飛びつく。妨害者Cは§5で対抗要件の欠缺を援用できないので登記の先後は問題にならない。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔本肢〕BがAから購入した後、CがBを強迫して登記の申請を妨げ、CがAから購入して登記をC名義に移転した場合。→ この場合、Bは移転登記を備えなければCに所有権を主張できない(Cは登記の欠缺を主張できない者)。
🧩 前提:A=もとの所有者(売主)。B=Aから購入した第一の買主(登記未了)。C=Bを強迫して登記申請を妨げたうえ、自らAから購入して自己名義に登記を移した者。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
第三者の該当性
登記を委任された者
平成7 問2 肢3|登記を委任された者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔本肢〕BがAから購入し、登記手続きをCに委任したところ、Cが登記をC名義に移転した場合。→ この場合、Bは移転登記を備えなければCに所有権を主張できない(Cは登記の欠缺を主張できない者)。
🧩 前提:A=売主、B=Aから購入した買主(所有者)、C=Bから登記手続を委任されたのに自己名義に登記を移した受任者。優劣が問われるのはB(登記なし)とC(登記の欠缺を主張できない者)の間。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
物権変動の対抗問題。BがAから購入して所有権を取得した後、その登記をめぐってB対Cの優劣が問われている=「二重譲渡類似・第三者への対抗」を扱うP1フロー。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
Cは、Bから登記手続を委任された(=登記申請を委任された者)にもかかわらず、その地位を悪用して自己名義に登記を移した者である。不登法§5により、他人の登記申請を委任された者や登記を妨げた者は、登記がないことを主張して権利者に対抗できない「登記の欠缺を主張できない第三者」にあたる。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手は「Cは登記の欠缺を主張できない者(不登法§5)」であること。Bから登記を委任されながら自己名義に移したCに対しては、Bは登記を備えていなくても所有権を主張できる。したがって「登記を備えなければ主張できない」とする本肢は誤り。🔴罠=「登記がなければ対抗できない」という原則(177条)を機械的に当てはめさせ、Cが§5の例外者である点を見落とさせる引っかけ。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔本肢〕BがAから購入し、登記手続きをCに委任したところ、Cが登記をC名義に移転した場合。→ この場合、Bは移転登記を備えなければCに所有権を主張できない(Cは登記の欠缺を主張できない者)。
🧩 前提:A=売主、B=Aから購入した買主(所有者)、C=Bから登記手続を委任されたのに自己名義に登記を移した受任者。優劣が問われるのはB(登記なし)とC(登記の欠缺を主張できない者)の間。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
Phase 2:取消し・解除と第三者25問
取消し/解除の「前」か「後」か。詐欺=善意無過失で保護/強迫・制限行為能力=第三者保護なし/解除前=登記で保護(§545但書)/取消し後・解除後=登記の早い者勝ち
取消し・解除と第三者
解除と第三者
令和7年 問1 肢3|解除と第三者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔学習用の設定〕 所有者AがBに甲土地を売却し、その後にBがCに甲土地を売却した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。なお、この問において、Cは背信的悪意者ではないものとする。(令和7年 問1 柱書)
AB間の売買契約が、BC間の売買契約締結よりも前にAにより解除されていた場合、又は、BC間の売買契約締結後にAにより解除された場合のいずれの場合であっても、Cは、甲土地の所有権移転登記を備えれば、Aに対して自己の所有権を主張することができる。
🧩 前提:A=原所有者・解除する売主/B=Aから買いCへ転売した中間者/C=Bから買った第三者(背信的悪意者ではない)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
ぶつかる相手はC(第三者)で、争点はAB間の売買が「解除」される前か後かなので、特殊原因の前後を扱うPhase 2に入る。
Phase 2 ― どのパターン?
争点となる特殊原因は取消しでも時効でも相続でもなく「解除」なので、取消し・解除パターン(S1)で判定する。
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
肢は「BC締結より前に解除」と「BC締結後に解除」の両方を挙げ「いずれの場合でも」と問うので、解除の前の第三者と後の第三者の両方が対象。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=解除前の第三者は§545①但書、解除後の第三者は§177の対抗関係で、いずれも登記を備えれば保護される。だから「前でも後でも登記を備えれば対抗できる」で正しい。/罠=「解除前は登記不要/解除後だけ登記が要る」等と前後で結論を変えてしまう典型。実際は解除前後どちらも登記が要る点で共通する。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔学習用の設定〕 所有者AがBに甲土地を売却し、その後にBがCに甲土地を売却した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。なお、この問において、Cは背信的悪意者ではないものとする。(令和7年 問1 柱書)
AB間の売買契約が、BC間の売買契約締結よりも前にAにより解除されていた場合、又は、BC間の売買契約締結後にAにより解除された場合のいずれの場合であっても、Cは、甲土地の所有権移転登記を備えれば、Aに対して自己の所有権を主張することができる。
🧩 前提:A=原所有者・解除する売主/B=Aから買いCへ転売した中間者/C=Bから買った第三者(背信的悪意者ではない)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取消し・解除と第三者
強迫取消し前の第三者は無保護
令和7年 問1 肢4|強迫取消し前の第三者は無保護
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔学習用の設定〕 所有者AがBに甲土地を売却し、その後にBがCに甲土地を売却した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。なお、この問において、Cは背信的悪意者ではないものとする。(令和7年 問1 柱書)
AB間の売買契約が、BC間の売買契約よりも前にBの強迫を理由として取り消されていた場合、又は、BC間の売買契約締結後にBの強迫を理由として取り消された場合のいずれの場合であっても、Cは、Bの強迫につき善意でかつ過失がなければ、Aに対して自己の所有権を主張することができる。
🧩 前提:A=甲土地の元所有者・強迫取消しをした者/B=Aを強迫して買い受けた者・Cへの売主/C=Bから甲土地を買った第三者(背信的悪意者ではない)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手Cは背信的悪意者でない普通の第三者(Phase1で弾かれない)=正当な第三者なので、Step0②「取消しの前か後か」を問うPhase2へ入る。しかも肢は「取消しより前」の第三者を主眼に据えている。
Phase 2 ― どのパターン?
AB間売買がBの強迫を理由に取り消されており、取消し(特殊原因)による物権復帰と第三者の優劣を問うので、パターンは「取消し・解除」型。時効でも相続でもない。
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
肢は「BC間売買より前に取消し」と「BC間売買後に取消し」の両場面を挙げるが、Cが保護されるかの結論を分ける核心は『取消し前の第三者』の場面。前の第三者に強迫の保護規定がない以上どちらの場面でも主張できないので、決め手は前の第三者の扱い=index0。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=詐欺取消し前の第三者は§96③で善意無過失なら保護されるが、強迫にはこの保護規定がない。よって強迫取消し前の第三者Cは善意無過失でも保護されず、Aに所有権を主張できない=×。/罠=「善意でかつ過失がなければ」と書いて詐欺の§96③保護をそのまま強迫にも当てはめさせる典型のズラし。強迫に善意無過失保護はない。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔学習用の設定〕 所有者AがBに甲土地を売却し、その後にBがCに甲土地を売却した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。なお、この問において、Cは背信的悪意者ではないものとする。(令和7年 問1 柱書)
AB間の売買契約が、BC間の売買契約よりも前にBの強迫を理由として取り消されていた場合、又は、BC間の売買契約締結後にBの強迫を理由として取り消された場合のいずれの場合であっても、Cは、Bの強迫につき善意でかつ過失がなければ、Aに対して自己の所有権を主張することができる。
🧩 前提:A=甲土地の元所有者・強迫取消しをした者/B=Aを強迫して買い受けた者・Cへの売主/C=Bから甲土地を買った第三者(背信的悪意者ではない)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取消し・解除と第三者
取消し後の第三者
令和元年 問2 肢1(A=売主/B=買主・甲土地の移転登記済み)|取消し後の第三者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
AがBとの売買契約をBの詐欺を理由に取り消した後、CがBから甲土地を買い受けて所有権移転登記を備えた場合、AC間の関係は対抗問題となり、Aは、いわゆる背信的悪意者ではないCに対して、登記なくして甲土地の返還を請求することができない。
🧩 前提:A=甲土地の元所有者・詐欺を理由に取消しをした者/B=Aをだまして甲土地を買い受け、取消し後にCへ売った者/C=取消し後にBから甲土地を買い受け移転登記を備えた第三者(背信的悪意者ではない)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
①ぶつかる相手はBから買い受けたC。②詐欺取消しの「後」に登場した第三者なので、Phase2(取消解除の前後)に入る。
Phase 2 ― どのパターン?
Bの詐欺を理由にAが取り消しており、原因は「取消し(詐欺取消し)」パターン。相手Cは背信的悪意者でない正当な第三者なのでPhase1で終わらずPhase2の前後判定へ進む。
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
CがBから買って登記したのはAが「取り消した後」であり、取消し後に登場した第三者だから。取消し後の第三者はAとCの二重譲渡類似の対抗関係となる。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=取消し後の第三者Cとは、復帰的物権変動を観念して対抗関係(§177)となる。背信的悪意者でないCは正当な第三者なので、Aは登記を備えなければ甲土地の返還を請求できず、本肢は正しい。/罠=取消し「前」の詐欺の第三者(善意無過失なら§96③で保護)や、強迫取消し(取消者絶対勝ち)と混同させ、Aが登記なしで勝てると誤らせる典型。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
AがBとの売買契約をBの詐欺を理由に取り消した後、CがBから甲土地を買い受けて所有権移転登記を備えた場合、AC間の関係は対抗問題となり、Aは、いわゆる背信的悪意者ではないCに対して、登記なくして甲土地の返還を請求することができない。
🧩 前提:A=甲土地の元所有者・詐欺を理由に取消しをした者/B=Aをだまして甲土地を買い受け、取消し後にCへ売った者/C=取消し後にBから甲土地を買い受け移転登記を備えた第三者(背信的悪意者ではない)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取消し・解除と第三者
取消し前の第三者は善意無過失が必要
令和元年 問2 肢2(A=売主/B=買主・甲土地の移転登記済み)|取消し前の第三者は善意無過失が必要
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
AがBとの売買契約をBの詐欺を理由に取り消す前に、Bの詐欺について悪意のCが、Bから甲土地を買い受けて所有権移転登記を備えていた場合、AはCに対して、甲土地の返還を請求することができる。
🧩 前提:A=売主・取消権者/B=詐欺をした買主/C=Bから甲土地を買った第三者(詐欺につき悪意・移転登記済)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
「①ぶつかる相手=Bから買ったC ②取消の前か後か」を見ると、Cが登場したのはAが取り消す前なので、特殊原因(取消)の前後を問うPhase 2に入る。
Phase 2 ― どのパターン?
Aが「Bの詐欺を理由に取り消す」ケースで、原因は取消(詐欺取消)。よって取消・解除のパターン(S1)で処理する。
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
Cが甲土地を買い受け登記を備えたのはAが取り消す「前」なので、取消し・解除の「前」の第三者にあたる。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=詐欺取消し「前」の第三者は§96③で保護されるが、その保護には善意無過失が必要。Cは詐欺について悪意なので§96③の保護を受けられず、Aは取消しをCに対抗して返還請求できる(正しい)。/罠=「登記を備えていた」という事実で保護されそうに見えるが、取消前の第三者は登記の有無でなく善意無過失かどうかで決まる。悪意者は登記があっても保護されない。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
AがBとの売買契約をBの詐欺を理由に取り消す前に、Bの詐欺について悪意のCが、Bから甲土地を買い受けて所有権移転登記を備えていた場合、AはCに対して、甲土地の返還を請求することができる。
🧩 前提:A=売主・取消権者/B=詐欺をした買主/C=Bから甲土地を買った第三者(詐欺につき悪意・移転登記済)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取消し・解除と第三者
取消しの遡及効
平成29 問2 肢4|取消しの遡及効
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
AがBに丁土地を売却したが、AがBの強迫を理由に売買契約を取り消した場合、丁土地の所有権はAに復帰し、初めからBに移転しなかったことになる。
🧩 前提:A=丁土地の売主・取消権者/B=強迫を行った買主
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
「取消・解除・時効・相続の前か後か」で入口を見ると、この肢は強迫による契約の取消しを扱うので、特殊原因の前後を問うPhase 2に入る。
Phase 2 ― どのパターン?
「AがBの強迫を理由に売買契約を取り消した」=取消しを原因とする所有権の帰趨の問題なので、取消・解除パターン(S1)。
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
第三者が一切登場せず、取消しそのものの効果(遡及効)だけを問う肢なので、対抗問題が生じる「後の第三者」ではなく、取消しの「前」の場面=取消しの本来的効力の問題として扱う。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=取消しには遡及効があり(§121)、取り消された契約は初めから無効だったものとみなされる。だから所有権はAに復帰し、そもそも初めからBには移転しなかったことになる=正しい。罠=「取消しは将来に向かってのみ効力を生じる(将来効)」と誤解させ、取消しまではBに所有権が移っていたかのように読ませる典型。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
AがBに丁土地を売却したが、AがBの強迫を理由に売買契約を取り消した場合、丁土地の所有権はAに復帰し、初めからBに移転しなかったことになる。
🧩 前提:A=丁土地の売主・取消権者/B=強迫を行った買主
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取消し・解除と第三者
取消し前の第三者は善意無過失が必要
平成28 問3 肢2(A=甲土地の売主/B=買主)|取消し前の第三者は善意無過失が必要
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
AがBの詐欺を理由に甲土地の売却の意思表示を取り消しても、取消しより前にBが甲土地をDに売却し、Dが所有権移転登記を備えた場合には、DがBの詐欺の事実を知っていたか否かにかかわらず、AはDに対して甲土地の所有権を主張することができない。
🧩 前提:A=詐欺の被害者・取消権者/B=詐欺をした売主(Aから買い、Dに転売)/D=取消し前にBから甲土地を買い登記を備えた第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手は取消し前に登場した第三者Dで、原因は「詐欺による取消し」。①ぶつかる相手=取消し前の第三者、②取消しの前後=前、なのでPhase 2(特殊原因の前後)に入る。
Phase 2 ― どのパターン?
「AがBの詐欺を理由に…取り消しても」とあり、原因は取消し(詐欺)。時効や相続ではなく取消解除パターン。
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
「取消しより前にBがDに売却し、Dが登記を備えた」とあり、Dは取消しの意思表示より前に権利を取得した第三者だから「前」。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=詐欺取消し「前」の第三者Dは、§96③で善意無過失の場合だけ保護される。Dが詐欺を知っていた(悪意)なら保護されず、AはDに所有権を対抗できる。よって「知っていたか否かにかかわらず対抗できない」は誤り。/罠=取消し前の第三者を「登記さえあれば常に勝つ」と早い者勝ちで処理させる典型。前の第三者は登記の有無ではなく善意無過失かどうかで決まる。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
AがBの詐欺を理由に甲土地の売却の意思表示を取り消しても、取消しより前にBが甲土地をDに売却し、Dが所有権移転登記を備えた場合には、DがBの詐欺の事実を知っていたか否かにかかわらず、AはDに対して甲土地の所有権を主張することができない。
🧩 前提:A=詐欺の被害者・取消権者/B=詐欺をした売主(Aから買い、Dに転売)/D=取消し前にBから甲土地を買い登記を備えた第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取消し・解除と第三者
強迫取消しと取消し後の第三者
平成22 問4 肢2|強迫取消しと取消し後の第三者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔学習用の設定〕 AがBから甲土地を購入したところ、甲土地の所有者を名のるCがAに対して連絡してきた。(平成22年 問4 柱書)
甲土地はCからB、BからAと売却されており、CB間の売買契約がBの強迫により締結されたことを理由として取り消された場合には、BA間の売買契約締結の時期にかかわらず、Cは登記がなくてもAに対して所有権を主張することができる。
🧩 前提:A=Bから甲土地を買った第三者/B=Cから買い受け、強迫でCから土地を取得しAに転売した者/C=真の所有者で、Bの強迫を理由にCB契約を取り消した取消権者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Aは正当な第三者だが、CB契約が「取り消された」特殊原因があるためPhase1で終わらずPhase2(取消・解除の前後)で判定する。
Phase 2 ― どのパターン?
CB間の売買契約が強迫により「取り消された」=取消しが原因。時効や相続ではなく取消・解除パターン。
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
Aが取消しより後にBから買い受けた場合、CとAは§177の対抗関係に立つ=取消し後の第三者の局面。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=強迫による取消しでも「取消し後の第三者」Aとの関係では、Cは復帰した所有権を登記なくして対抗できず、Aと登記の早い者勝ち(§177)になる。だから「BA契約の時期にかかわらず登記なく主張できる」は誤り。/罠=「強迫=取消者が絶対勝ち・登記不要」は取消し”前”の第三者に対してだけ通用する話。取消し”後”に現れた第三者には及ばないのに「時期にかかわらず」で全部に広げている。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔学習用の設定〕 AがBから甲土地を購入したところ、甲土地の所有者を名のるCがAに対して連絡してきた。(平成22年 問4 柱書)
甲土地はCからB、BからAと売却されており、CB間の売買契約がBの強迫により締結されたことを理由として取り消された場合には、BA間の売買契約締結の時期にかかわらず、Cは登記がなくてもAに対して所有権を主張することができる。
🧩 前提:A=Bから甲土地を買った第三者/B=Cから買い受け、強迫でCから土地を取得しAに転売した者/C=真の所有者で、Bの強迫を理由にCB契約を取り消した取消権者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取消し・解除と第三者
解除後の第三者
平成20 問2 肢3|解除後の第三者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔学習用の設定〕 所有権がAからBに移転している旨が登記されている甲土地の売買契約に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。(平成20年 問2 柱書)
EはBとの間で売買契約を締結したが、BE間の売買契約締結の前にAがBの債務不履行を理由にAB間の売買契約を解除していた場合、Aが解除した旨の登記をしたか否かにかかわらず、Aは所有者であることをEに対して主張できる。
🧩 前提:A=元所有者で債務不履行を理由に解除した売主/B=Aから買い受けた買主(債務不履行者)/E=Bから甲土地を買い受けた者(解除後の第三者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手Eは正当な第三者でPhase1では勝てない。ぶつかる原因が「解除」で、Eの登場が解除の前か後かを決める必要があるためPhase2(特殊原因の前後)に入る。
Phase 2 ― どのパターン?
AがBの債務不履行を理由にAB間の売買契約を解除した事案=取消・解除パターン。時効でも相続でもなく解除なので、解除の前後で処理が分かれるS1(取消し・解除)ルートに進む。
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
BE間の売買契約締結の「前に」Aが解除を済ませていた=Eは解除が終わった後に登場した第三者なので「解除の後の第三者」に当たる。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=解除後に登場したEとAは対抗関係。Aは解除による復帰的物権変動を、解除の登記を備えて初めてEに対抗できる(§545①但書・判例=解除後の第三者は§177で処理)。よって「登記の有無にかかわらず主張できる」とは言えず×。/罠=解除「前」の第三者(§545①但書で登記があれば善意悪意問わず保護)と混同させ、解除者は常に登記なしで勝てると錯覚させる典型。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔学習用の設定〕 所有権がAからBに移転している旨が登記されている甲土地の売買契約に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。(平成20年 問2 柱書)
EはBとの間で売買契約を締結したが、BE間の売買契約締結の前にAがBの債務不履行を理由にAB間の売買契約を解除していた場合、Aが解除した旨の登記をしたか否かにかかわらず、Aは所有者であることをEに対して主張できる。
🧩 前提:A=元所有者で債務不履行を理由に解除した売主/B=Aから買い受けた買主(債務不履行者)/E=Bから甲土地を買い受けた者(解除後の第三者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取消し・解除と第三者
強迫取消し前の第三者は無保護
平成20 問2 肢4|強迫取消し前の第三者は無保護
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔学習用の設定〕 所有権がAからBに移転している旨が登記されている甲土地の売買契約に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。(平成20年 問2 柱書)
FはBとの間で売買契約を締結して所有権移転登記をしたが、その後AはBの強迫を理由にAB間の売買契約を取り消した場合、FがBによる強迫を知っていたときに限り、Aは所有者であることをFに対して主張できる。
🧩 前提:A=甲土地の元所有者・強迫を受けて取り消す者/B=Aを強迫して買った者・Fへ売った者/F=Bから買って所有権移転登記をした取消し前の第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Fは取消しの原因(強迫)が発生する前にBから買って登記した第三者。まず①ぶつかる相手Fは単なる第三者で、②取消しの「前」に登場している。よって特殊原因の前後を問うPhase 2に入る。
Phase 2 ― どのパターン?
Aが契約を「取り消した」=取消し・解除パターン。しかも取消原因が詐欺ではなく強迫である点が決め手になる。
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
Fが登記したのはAが取り消すより前=取消しの「前」の第三者だから。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=強迫による取消し「前」の第三者は、善意・悪意(=知っていたか否か)を問わず一切保護されない。よって取消者Aは常にFに所有権を主張でき、「知っていたときに限り」と条件を付けるのは誤り。/罠=詐欺取消し前の第三者が「善意無過失なら保護(§96③)」という規律を、強迫にまで横流しさせ「悪意(知っていた)なら主張できる」と反転させる典型パターン。強迫には§96③の保護規定がなく、被強迫者Aは絶対的に勝つ。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔学習用の設定〕 所有権がAからBに移転している旨が登記されている甲土地の売買契約に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。(平成20年 問2 柱書)
FはBとの間で売買契約を締結して所有権移転登記をしたが、その後AはBの強迫を理由にAB間の売買契約を取り消した場合、FがBによる強迫を知っていたときに限り、Aは所有者であることをFに対して主張できる。
🧩 前提:A=甲土地の元所有者・強迫を受けて取り消す者/B=Aを強迫して買った者・Fへ売った者/F=Bから買って所有権移転登記をした取消し前の第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取消し・解除と第三者
取消し後の第三者
平成19 問6 肢1|取消し後の第三者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
不動産売買契約に基づく所有権移転登記がなされた後に、売主が当該契約に係る意思表示を詐欺によるものとして適法に取り消した場合、売主は、その旨の登記をしなければ、当該取消後に当該不動産を買主から取得して所有権移転登記を経た第三者に所有権を対抗できない。
🧩 前提:売主=取消して所有権を取り戻す者/買主=詐欺により売主から取得しのち第三者へ転売した者/第三者=取消後に買主から取得し所有権移転登記を経た者。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手は「取消後に買主から取得して登記した第三者」=特殊原因(取消し)が絡む対抗問題なのでPhase2(特殊原因の前後)へ入る。まず相手が背信的悪意者や無権利者ではない普通の第三者かを確認し、そのうえで取消しとの前後を見る。
Phase 2 ― どのパターン?
「詐欺による意思表示を適法に取り消した」=取消し・解除パターン。時効でも相続でもなく、詐欺取消しの効果と第三者の関係が問われている。
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
第三者が買主から取得したのは「取消後」=復帰的物権変動の後に登場した後者。売主への復帰と第三者への譲渡が同一の買主を起点とする二重譲渡類似の対抗関係になる。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=取消後の第三者と取消者(売主)は対抗関係§177に立ち、売主は取消しによる復帰の登記を備えなければ、先に登記した第三者に所有権を対抗できない(早い者勝ち)。よって本肢は正しい=○。/罠=取消「前」の第三者と混同させる典型。前の詐欺第三者なら§96③で善意無過失の第三者だけが保護される別ルールだが、本肢は「後」なので純粋な登記の対抗問題になる。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
不動産売買契約に基づく所有権移転登記がなされた後に、売主が当該契約に係る意思表示を詐欺によるものとして適法に取り消した場合、売主は、その旨の登記をしなければ、当該取消後に当該不動産を買主から取得して所有権移転登記を経た第三者に所有権を対抗できない。
🧩 前提:売主=取消して所有権を取り戻す者/買主=詐欺により売主から取得しのち第三者へ転売した者/第三者=取消後に買主から取得し所有権移転登記を経た者。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取消し・解除と第三者
解除後の第三者
平成19 問6 肢2|解除後の第三者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
不動産売買契約に基づく所有権移転登記がなされた後に、売主が当該契約を適法に解除した場合、売主は、その旨の登記をしなければ、当該契約の解除後に当該不動産を買主から取得して所有権移転登記を経た第三者に所有権を対抗できない。
🧩 前提:売主=解除により所有権を取り戻す者/買主=解除された契約の相手方(起点)/第三者=解除後に買主から不動産を取得し所有権移転登記を経た者。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Step 0の①ぶつかる相手=買主から不動産を取得した第三者、②その第三者が登場したのは解除の「後」。特殊原因(解除)が絡むのでPhase 2に入る。
Phase 2 ― どのパターン?
売買契約を「適法に解除した」=取消・時効・相続ではなく、契約の解除パターン(S1)。しかも第三者は解除より後に現れているので「解除後の第三者」の処理になる。
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
第三者が買主から取得したのは「解除後」=原状回復を求める売主と、解除後に買主から取得した第三者は、同じ物を取り合う対抗関係になる(前の第三者=§545①ただし書の保護とは別扱い)。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=解除「後」の第三者と原状回復を求める売主は、買主を起点とした二重譲渡類似の対抗関係(§177)に立つ。だから売主は解除に基づく登記(復帰の登記)を備えなければ、先に登記した第三者に所有権を対抗できない。本肢は「登記をしなければ対抗できない」と述べており正しい。罠=解除「前」の第三者(§545①ただし書で登記を備えれば善意悪意問わず保護)と混同させ、あたかも売主が常に勝てる/登記不要と誤らせる典型。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
不動産売買契約に基づく所有権移転登記がなされた後に、売主が当該契約を適法に解除した場合、売主は、その旨の登記をしなければ、当該契約の解除後に当該不動産を買主から取得して所有権移転登記を経た第三者に所有権を対抗できない。
🧩 前提:売主=解除により所有権を取り戻す者/買主=解除された契約の相手方(起点)/第三者=解除後に買主から不動産を取得し所有権移転登記を経た者。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取消し・解除と第三者
解除前の第三者(§545但書)
平成16 問9 肢1|解除前の第三者(§545但書)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
BがBの債権者Cとの間で甲建物につき抵当権設定契約を締結し、その設定登記をした後、AがAB間の売買契約を適法に解除した場合、Aはその抵当権の消滅をCに主張できない。
🧩 前提:A=甲建物を売った売主(後に解除する者)/B=甲建物を買った買主・抵当権設定者/C=Bの債権者で甲建物に抵当権の設定を受け登記した第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
ぶつかる相手Cは無権利者ではなく抵当権という正当な利害を持つ第三者。争いの原因は「解除」なので、Step0の②で特殊原因(取消・解除)ルートに入り、Phase2へ進む。
Phase 2 ― どのパターン?
AがAB間の売買契約を「解除」した場面なので、取消・解除パターン。時効や相続の要素はない。
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
Cが抵当権を設定し登記を備えたのは、Aが解除するより前の時点。したがって「取消し・解除の前の第三者」にあたる。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=解除前の第三者Cは§545①但書で保護され、Aは解除の効果(原状回復)を第三者に対抗できない。CはBから抵当権の設定を受け登記まで備えているので保護要件を満たし、Aは抵当権の消滅をCに主張できない=肢は正しい(○)。罠=「解除したのだから遡って無効、抵当権も当然消える」と考えさせる典型。だが第三者保護規定(§545但書)が働き、解除の遡及効は保護される第三者には及ばない。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
BがBの債権者Cとの間で甲建物につき抵当権設定契約を締結し、その設定登記をした後、AがAB間の売買契約を適法に解除した場合、Aはその抵当権の消滅をCに主張できない。
🧩 前提:A=甲建物を売った売主(後に解除する者)/B=甲建物を買った買主・抵当権設定者/C=Bの債権者で甲建物に抵当権の設定を受け登記した第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取消し・解除と第三者
解除前の第三者(賃借人)
平成16 問9 肢2|解除前の第三者(賃借人)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Bが甲建物をDに賃貸し引渡しも終えた後、AがAB間の売買契約を適法に解除した場合、Aはこの賃借権の消滅をDに主張できる。
🧩 前提:A=甲建物を売った売主(解除する側)/B=甲を買ってDに賃貸した買主/D=Bから甲を賃借し引渡しを受けた賃借人(解除前の第三者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Step0の①ぶつかる相手=Dは甲建物の賃借人(第三者)。②はA-B間の売買契約が「適法に解除」された事案なので、特殊原因(取消・解除・時効・相続)のうち解除に当たる→Phase2に入る。
Phase 2 ― どのパターン?
「AがAB間の売買契約を適法に解除した」とあり、契約の遡及的消滅を生む解除が原因。時効でも相続でもなく取消し・解除パターン(そのうち解除)。
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
Dが甲を賃借し引渡し(対抗要件)を備えたのは、Aが解除する前。第三者Dの登場が解除より前なので「取消し・解除の『前』の第三者」に当たる。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=解除前の第三者Dは、解除より前に賃借し引渡し(借地借家法§31の対抗要件)を備えていれば§545①但書で保護される。よってAは賃借権の消滅をDに主張できない=「主張できる」は×。/罠=解除の遡及効(§545①本文)だけを見て「契約が最初から無かったことになるから賃借権も消える」と早合点させ、但書による第三者保護と対抗要件具備を見落とさせるのが典型。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Bが甲建物をDに賃貸し引渡しも終えた後、AがAB間の売買契約を適法に解除した場合、Aはこの賃借権の消滅をDに主張できる。
🧩 前提:A=甲建物を売った売主(解除する側)/B=甲を買ってDに賃貸した買主/D=Bから甲を賃借し引渡しを受けた賃借人(解除前の第三者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取消し・解除と第三者
解除後の第三者
平成16 問9 肢4|解除後の第三者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
AがAB間の売買契約を適法に解除したが、AからBに対する甲建物の所有権移転登記を抹消する前に、Bが甲建物をFに賃貸し引渡しも終えた場合、Aは、適法な解除後に設定されたこの賃借権の消滅をFに主張できる。
🧩 前提:A=解除した売主/B=買主(解除により復帰)/F=解除後にBから賃借し引渡しを受けた第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手Fは背信的悪意者・不法占拠者・無権利者のいずれでもない正当な第三者なので、Phase1で勝てず、特殊原因(解除)の前後を問うPhase2へ進む。
Phase 2 ― どのパターン?
「AB間の売買契約を適法に解除」が特殊原因であり、取消解除パターン(S1)に該当する。
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
Fが賃借し引渡しを受けたのは「解除後」=解除の後に登場した第三者なので、取消解除の「後」の第三者に当たる。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=解除後の第三者Fと復帰的物権変動のAは対抗関係に立ち、Aは登記(Bへの移転登記の抹消)を備えなければ賃借権の消滅をFに主張できない(早い者勝ち)。Aは抹消前だから対抗力がなく、「主張できる」は誤り。/罠=解除の遡及効から「解除後の第三者にも当然勝てる」と早合点させる典型。後の第三者は善意悪意を問わず登記の先後で決まる。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
AがAB間の売買契約を適法に解除したが、AからBに対する甲建物の所有権移転登記を抹消する前に、Bが甲建物をFに賃貸し引渡しも終えた場合、Aは、適法な解除後に設定されたこの賃借権の消滅をFに主張できる。
🧩 前提:A=解除した売主/B=買主(解除により復帰)/F=解除後にBから賃借し引渡しを受けた第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取消し・解除と第三者
解除前の第三者(§545但書)
平成13 問5 肢2|解除前の第三者(§545但書)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
BからCへの売却後、AがAB間の契約を適法に解除して所有権を取り戻した場合、Aが解除を理由にして所有権登記をBから回復する前に、その解除につき善意のCがBから所有権移転登記を受けたときは、Cは甲地の所有権をAに対抗できる。
🧩 前提:A=甲地の元所有者・解除した売主/B=Aから買った買主(解除で契約消滅)/C=Bから甲地を買い受け解除前に登記を得た第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Step0の②で「解除」という特殊原因が登場し、その原因が生じる前後で第三者Cを保護するか分かれる問題なのでPhase2(特殊原因の前後)に入る。
Phase 2 ― どのパターン?
Aが「AB間の契約を適法に解除」した事案=取消・時効・相続ではなく「解除」パターン。§545①但書の第三者保護が問題になる。
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
「BからCへの売却後、AがAB間の契約を適法に解除して」=Cが登場したのはA解除より前。よってCは解除「前」の第三者。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=Cは解除「前」の第三者。§545①但書により、解除前の第三者は登記を備えれば保護される(善意・悪意を問わない多数説だが、本肢は善意かつBから移転登記を受けている)。よってCは所有権をAに対抗でき、本肢は正しい。/罠=これを解除「後」の第三者(早い者勝ち・§177)と読み違えさせたり、「Aは登記回復前だからCが当然勝つ」のように登記具備の事実を見落とさせるのが典型。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
BからCへの売却後、AがAB間の契約を適法に解除して所有権を取り戻した場合、Aが解除を理由にして所有権登記をBから回復する前に、その解除につき善意のCがBから所有権移転登記を受けたときは、Cは甲地の所有権をAに対抗できる。
🧩 前提:A=甲地の元所有者・解除した売主/B=Aから買った買主(解除で契約消滅)/C=Bから甲地を買い受け解除前に登記を得た第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取消し・解除と第三者
解除後の第三者
平成13 問5 肢3|解除後の第三者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
BからCへの売却前にAがAB間の契約を適法に解除して所有権を取り戻した場合、Aが解除を理由にして所有権登記をBから回復する前に、その解除につき善意のCがBから甲地を購入し、かつ、所有権移転登記を受けたときは、Cは甲地の所有権をAに対抗できる。
🧩 前提:A=解除して所有権を取り戻した売主/B=解除された買主(無権利化する前にCへ売却)/C=解除後にBから甲地を買った第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手Cは「AB間の契約を適法に解除して所有権を取り戻した」後にBから買い受けた第三者。特殊原因(解除)が絡むのでStep 0の②でPhase 2(特殊原因の前後)に入る。
Phase 2 ― どのパターン?
「契約を適法に解除」により所有権がAへ戻る解除の場面であり、取消し・時効・相続ではなく「解除」パターン。
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
「BからCへの売却前にAが…解除して所有権を取り戻した」=Aの解除が先、Cの登場が後なので、Cは解除「後」の第三者。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=解除後の第三者Cと復帰的物権変動を得たAは対抗関係に立ち、§177で先に登記した者が勝つ。Cが登記を受け、かつAが登記を回復する前だからCが所有権をAに対抗できる(○)。罠=解除後は善意悪意を問わず登記の先後で決まるのに、「善意のC」だから保護されると読ませる/解除前の第三者と混同させる。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
BからCへの売却前にAがAB間の契約を適法に解除して所有権を取り戻した場合、Aが解除を理由にして所有権登記をBから回復する前に、その解除につき善意のCがBから甲地を購入し、かつ、所有権移転登記を受けたときは、Cは甲地の所有権をAに対抗できる。
🧩 前提:A=解除して所有権を取り戻した売主/B=解除された買主(無権利化する前にCへ売却)/C=解除後にBから甲地を買った第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取消し・解除と第三者
取消し後の第三者
平成9 問6 肢1|取消し後の第三者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Aが、Bに土地を譲渡して登記を移転した後、詐欺を理由に売買契約を取り消した場合で、Aの取消し後に、BがCにその土地を譲渡して登記を移転したとき、Aは、登記なしにCに対して土地の所有権を主張できる。
🧩 前提:A=土地の元所有者・詐欺を理由に取消しをした者/B=Aから譲り受け登記を得た後、Cへ転売した者/C=Aの取消し後にBから土地を買い登記を得た第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手のCは取消・解除・時効・相続のうち「詐欺取消」に関わる第三者なので、Phase2(特殊原因の前後)へ入る。
Phase 2 ― どのパターン?
Aが詐欺を理由に取り消し、その取消しの後にBがCへ譲渡した事案なので、取消解除パターン(取消し後の第三者)にあたる。
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
CはAの取消しが済んだ「後」に登場した第三者だから、取消し後の第三者として扱う。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=取消し後の第三者Cは、Aへ復帰した所有権とBに残る所有権が二重譲渡類似の対抗関係に立つため、Aは登記がなければCに対抗できない(§177)。よって「登記なしに主張できる」は誤り=×。/罠=取消し「前」の詐欺第三者(善意無過失なら§96③で保護)と混同させ、あたかもAが常に登記なしで勝てるかのように誤読させる点。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aが、Bに土地を譲渡して登記を移転した後、詐欺を理由に売買契約を取り消した場合で、Aの取消し後に、BがCにその土地を譲渡して登記を移転したとき、Aは、登記なしにCに対して土地の所有権を主張できる。
🧩 前提:A=土地の元所有者・詐欺を理由に取消しをした者/B=Aから譲り受け登記を得た後、Cへ転売した者/C=Aの取消し後にBから土地を買い登記を得た第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取消し・解除と第三者
取消し前の第三者(詐欺・善意)
平成8 問5 肢1|取消し前の第三者(詐欺・善意)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Cが移転登記を受ける際に、AB間の売買契約がBの詐欺に基づくものであることを知らなかった場合で、当該登記の後にAによりAB間の売買契約が取り消されたとき、Cは、Aに対して土地の所有権の取得を対抗できる。
🧩 前提:A=詐欺で売った売主(取消権者)/B=Aを騙して土地を買った者/C=Bから土地を買い登記を受けた第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手Cは正当な第三者(背信的悪意者でも無権利者でもない)→Phase1で登記不要の勝ちにならず、取消しという特殊原因がある→Phase2に入る。
Phase 2 ― どのパターン?
「AB間の売買契約が取り消された」=取消しの前後で第三者保護が変わる取消解除パターン。
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
Cが登記を受けた(第三者として登場した)のがAの取消しより前だから、取消し前の第三者にあたる。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=取消し前の第三者Cが詐欺を「知らなかった(善意)」ため§96③で保護され、Aに所有権取得を対抗できる(無過失を求める見解でも本肢に過失を示す事情なし)。だから○。/罠=これを「強迫による取消し」や「Cが悪意」にすり替えると保護されず×になる典型。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Cが移転登記を受ける際に、AB間の売買契約がBの詐欺に基づくものであることを知らなかった場合で、当該登記の後にAによりAB間の売買契約が取り消されたとき、Cは、Aに対して土地の所有権の取得を対抗できる。
🧩 前提:A=詐欺で売った売主(取消権者)/B=Aを騙して土地を買った者/C=Bから土地を買い登記を受けた第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取消し・解除と第三者
解除前の第三者は登記が基準
平成8 問5 肢3|解除前の第三者は登記が基準
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Cが移転登記を受ける際に、AB間の売買契約に解除原因が生じていることを知っていた場合で、当該登記の後にAによりAB間の売買契約が解除されたとき、Cは、Aに対して土地の所有権の取得を対抗できない。
🧩 前提:A=AB売買の売主(解除して土地を取り戻そうとする者)/B=Aから買った買主(Cへ譲渡)/C=Bから土地を取得し登記を受けた解除前の第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Cがぶつかる相手はAB間の売主A。CはAから買ったBからさらに取得した第三者で、AB契約の「解除」がからむ。相手=当事者側A、特殊原因=解除なのでPhase 2(特殊原因の前後)に入る。
Phase 2 ― どのパターン?
AB間の売買契約が「解除」されたことでAが所有権を取り戻そうとする場面。取消でも時効でも相続でもなく、契約の解除が原因なので取消・解除パターン(§545)で処理する。
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
Cが登記を受けた「後に」解除が行われている=Cの登場(登記取得)は解除より前。よってCは解除「前」の第三者にあたる。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=解除「前」の第三者は§545①但書で保護され、その基準は「登記の有無」であって善意・悪意ではない。Cは登記を備えているから解除原因を知っていても保護され、Aに対抗できる。よって「対抗できない」は誤り。/罠=「解除原因を知っていた(悪意)」を強調して、悪意なら負けると思わせる典型。詐欺取消の第三者(善意無過失が要件)と混同させにくる。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Cが移転登記を受ける際に、AB間の売買契約に解除原因が生じていることを知っていた場合で、当該登記の後にAによりAB間の売買契約が解除されたとき、Cは、Aに対して土地の所有権の取得を対抗できない。
🧩 前提:A=AB売買の売主(解除して土地を取り戻そうとする者)/B=Aから買った買主(Cへ譲渡)/C=Bから土地を取得し登記を受けた解除前の第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取消し・解除と第三者
解除後の第三者
平成8 問5 肢4|解除後の第三者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Cが移転登記を受ける際に、既にAによりAB間の売買契約が解除されていることを知っていた場合、Cは、Aに対して土地の所有権の取得を対抗できない。
🧩 前提:A=解除した売主(元の所有者)/B=Aから買い解除された買主/C=Bから土地を取得し、解除を知って移転登記を受けた解除後の第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手はCで、AB間の「解除」が絡む。Cは解除を知って登記を受けている=特殊原因(解除)の前後を問う場面なのでPhase2に入る。
Phase 2 ― どのパターン?
「AB間の売買契約が解除されていた」=取消・解除・時効・相続のうち「解除」パターン。Cは解除がすでに済んだ後に登場している。
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
Cは「既に解除されていた」時点で登記を受けている=解除の効果が生じた後に現れた第三者だから「後」。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=解除後の第三者Cは、対抗要件(登記)を備えていればAに対抗できる(§177の対抗問題)。解除を知っていた=単なる悪意でも、背信的悪意でない限り正当な第三者として保護される。よって「対抗できない」は誤りで×。/罠=「解除を知っていた(悪意)」を挙げて『だから負ける』と思わせる引っかけ。解除後は悪意でも登記勝負なので悪意それ自体は敗因にならない。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Cが移転登記を受ける際に、既にAによりAB間の売買契約が解除されていることを知っていた場合、Cは、Aに対して土地の所有権の取得を対抗できない。
🧩 前提:A=解除した売主(元の所有者)/B=Aから買い解除された買主/C=Bから土地を取得し、解除を知って移転登記を受けた解除後の第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取消し・解除と第三者
解除前の第三者(§545但書)
平成3 問4 肢2 改変(原典の裏返し)|解除前の第三者(§545但書)
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Aの所有地がAからD、DからEへと売り渡され、E名義の所有権移転登記がなされた後でも、AがDの債務不履行に基づきAD間の売買契約を解除した場合、Aは、その所有権をEに対抗することができる。
🧩 前提:A=所有地の元所有者・解除者/D=Aから買いEに転売した者(債務不履行)/E=Dから買って移転登記を備えた解除前の第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手はEという第三者だが単なる無権利者ではなく、Aが「解除」という特殊原因を主張しているので、Phase2(特殊原因の前後)に入る。
Phase 2 ― どのパターン?
AがDの債務不履行を理由にAD間契約を解除しており、原因が「解除」だから取消・解除パターン(S1)で処理する。
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
EがDから買って登記を備えたのはAが解除する「前」なので、Eは解除前の第三者に当たる。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=解除前の第三者Eは登記を備えているので§545①但書で保護され、Aは所有権をEに対抗できない(だから「対抗できる」は誤り)。罠=債務不履行解除だと遡って所有権が当然にAに戻ると思い込ませ、登記を備えた前の第三者Eの保護を見落とさせる典型。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aの所有地がAからD、DからEへと売り渡され、E名義の所有権移転登記がなされた後でも、AがDの債務不履行に基づきAD間の売買契約を解除した場合、Aは、その所有権をEに対抗することができる。
🧩 前提:A=所有地の元所有者・解除者/D=Aから買いEに転売した者(債務不履行)/E=Dから買って移転登記を備えた解除前の第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取消し・解除と第三者
詐欺取消し前の第三者は保護
平成1 問3 肢1|詐欺取消し前の第三者は保護
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔学習用の設定〕 A所有の土地が、AからB、BからCへと売り渡され、移転登記も完了している。(平成元年 問3 柱書)
Aは、Bにだまされて土地を売ったので、その売買契約を取り消した場合、そのことを善意のCに対し対抗することができる。
🧩 前提:A=土地の元所有者・詐欺の被害者で取消権者/B=Aをだまして買った者/C=Bから買い受け移転登記を備えた、取消し前の善意の第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
「取り消した」=Aが取消権を行使している。ぶつかる相手Cは背信的悪意者でも無権利者でもない善意の正当な第三者なので、Phase1でなくPhase2(特殊原因=取消しの前後)へ進む。
Phase 2 ― どのパターン?
「だまされて…取り消した」=詐欺による意思表示の取消し。時効でも相続でもなく取消・解除パターン。詐欺なので§96③の第三者保護が働く枠。
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
柱書でA→B→Cと売られ登記も済んだ後にAが取消しをしている=Cが登場したのは取消しより「前」。よって取消し前の第三者の枠。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=詐欺取消しは、取消し前に現れた善意無過失の第三者Cには§96③により対抗できない。よってAは「Cに対抗できる」と言えず肢は誤り(×)。/罠=「善意のC」と言われると保護されないと錯覚しやすいが、詐欺の前の第三者はむしろ善意無過失なら保護される側。強迫(取消者が絶対勝ち)と混同させるのが典型の外し方。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔学習用の設定〕 A所有の土地が、AからB、BからCへと売り渡され、移転登記も完了している。(平成元年 問3 柱書)
Aは、Bにだまされて土地を売ったので、その売買契約を取り消した場合、そのことを善意のCに対し対抗することができる。
🧩 前提:A=土地の元所有者・詐欺の被害者で取消権者/B=Aをだまして買った者/C=Bから買い受け移転登記を備えた、取消し前の善意の第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取消し・解除と第三者
制限行為能力の取消しは第三者保護なし
平成1 問3 肢2|制限行為能力の取消しは第三者保護なし
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔学習用の設定〕 A所有の土地が、AからB、BからCへと売り渡され、移転登記も完了している。(平成元年 問3 柱書)
Aは、Bに土地を売ったとき未成年者で、かつ、法定代理人の同意を得ていなかったので、その売買契約を取り消した場合、そのことを善意のCに対し対抗することができない。
🧩 前提:A=土地の元所有者・Bへの売主で、売却時に未成年だったため制限行為能力を理由に取消しをした者/B=Aから土地を買い、さらにCへ売った中間者/C=Bから土地を買った善意の第三者(取消し前に登場)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Step 0で入口を確かめる。①ぶつかる相手は、Bから土地を買った第三者C。②争点はふつうの二重譲渡ではなく、Aが未成年(制限行為能力)を理由に売買契約を「取り消した」ことなので、特殊原因の前後を扱うPhase 2に入る。
Phase 2 ― どのパターン?
争点となる特殊原因は時効でも相続でもなく、A自身の制限行為能力(未成年)を理由とする「取消し」なので、取消し・解除で第三者との優劣を判定するパターンS1で処理する。
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
Cが土地を取得したのはA→B→Cという同じ流れの中であり、A取消しは「そのことを善意のCに対し」という書き方どおりCの登場後に問題化している。つまりCは取消しより前に現れた「取消し前の第三者」であり、Aの取消しによる遡及的な物権復帰を対抗できるかが問われている。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=詐欺取消し前の第三者には§96③(善意無過失なら保護)があるが、制限行為能力(未成年)を理由とする取消しにはこのような第三者保護規定がまったくない。だから取消し前の第三者Cは、たとえ善意でもAの取消しに対抗できず、Aは取消しをCに対抗できる。「対抗することができない」は誤り=×。/罠=「善意のCに対し」と書いて、詐欺の§96③善意保護を制限行為能力取消しにもそのまま当てはめさせるズラし。未成年取消しに善意者保護はない。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔学習用の設定〕 A所有の土地が、AからB、BからCへと売り渡され、移転登記も完了している。(平成元年 問3 柱書)
Aは、Bに土地を売ったとき未成年者で、かつ、法定代理人の同意を得ていなかったので、その売買契約を取り消した場合、そのことを善意のCに対し対抗することができない。
🧩 前提:A=土地の元所有者・Bへの売主で、売却時に未成年だったため制限行為能力を理由に取消しをした者/B=Aから土地を買い、さらにCへ売った中間者/C=Bから土地を買った善意の第三者(取消し前に登場)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取消し・解除と第三者
解除前の第三者は登記が基準
平成1 問3 肢3|解除前の第三者は登記が基準
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔学習用の設定〕 A所有の土地が、AからB、BからCへと売り渡され、移転登記も完了している。(平成元年 問3 柱書)
Aは、Bが売買代金を支払わないので、その売買契約を解除した場合、そのことを悪意のCに対し対抗することができる。
🧩 前提:A=元の所有者・売主(解除する側)/B=Aから買いCへ転売した者(代金不払い)/C=Bから買い移転登記を済ませた解除前の第三者(悪意)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手Cは正当な第三者(無権利者・背信的悪意者等ではない)なのでPhase1は素通り。「解除」という特殊原因があるのでPhase2の取消・解除ルートに入る。
Phase 2 ― どのパターン?
Aが代金不払いを理由に契約を「解除」しており、取消・解除パターン。時効や相続の事情はない。
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
CはAが解除する前に既にBから買って移転登記まで済ませているため、Cは「解除前の第三者」。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=解除前の第三者の保護は善意・悪意ではなく登記の有無で決まる(§545①但書)。移転登記を完了した悪意のCには、Aは解除を対抗できない。よって「悪意のCに対抗できる」は誤り(×)。/罠=「悪意だから保護されない=対抗できる」と善意悪意で切り分けさせる典型。解除前の第三者は登記が基準で、悪意でも登記があれば保護される。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔学習用の設定〕 A所有の土地が、AからB、BからCへと売り渡され、移転登記も完了している。(平成元年 問3 柱書)
Aは、Bが売買代金を支払わないので、その売買契約を解除した場合、そのことを悪意のCに対し対抗することができる。
🧩 前提:A=元の所有者・売主(解除する側)/B=Aから買いCへ転売した者(代金不払い)/C=Bから買い移転登記を済ませた解除前の第三者(悪意)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取消し・解除と第三者
強迫取消しは第三者保護なし
平成1 問3 肢4|強迫取消しは第三者保護なし
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔学習用の設定〕 A所有の土地が、AからB、BからCへと売り渡され、移転登記も完了している。(平成元年 問3 柱書)
Aは、Bに強迫されて土地を売ったので、その売買契約を取り消した場合、そのことを善意のCに対し対抗することができる。
🧩 前提:A=土地の元所有者・強迫され取り消す者/B=Aを強迫して買い受け、Cへ転売した者/C=Bから買い受けた善意の第三者(取消し前に登場)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Cは取消しに絡む第三者で、まず「相手は誰か→取消・解除・時効・相続の前か後か」で入口を決める。単なる悪意/善意の第三者で無権利者等ではないためPhase1は素通りし、取消しの前後を問うPhase2(特殊原因)へ入る。
Phase 2 ― どのパターン?
AがBに強迫されて売買契約を取り消した事案で、取消しに絡む第三者Cとの優劣が問われている。詐欺・強迫による意思表示の「取消し」型なので、時効・相続ではなく「取消し・解除」パターン。
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
Cは「AからB、BからC」と、Aが取り消す前にBから買い受けた者=取消し前の第三者。取消し前の第三者の保護の可否が問われている。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=強迫を理由とする取消しには§96③(詐欺取消しは善意無過失の第三者に対抗できない)のような第三者保護規定が存在しない。よって取消し前の善意の第三者Cにも取消しを対抗でき、本肢は正しい(○)。/罠=詐欺取消しの§96③(善意無過失の第三者は保護)と混同させ、「善意のCには対抗できない」と誤らせる典型。強迫は保護規定なし=取消者が絶対的に勝つ点で詐欺と決定的に異なる。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔学習用の設定〕 A所有の土地が、AからB、BからCへと売り渡され、移転登記も完了している。(平成元年 問3 柱書)
Aは、Bに強迫されて土地を売ったので、その売買契約を取り消した場合、そのことを善意のCに対し対抗することができる。
🧩 前提:A=土地の元所有者・強迫され取り消す者/B=Aを強迫して買い受け、Cへ転売した者/C=Bから買い受けた善意の第三者(取消し前に登場)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
📅 S1 取消し・解除 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
Phase 2:取得時効と第三者12問
時効「完成前」の第三者には登記不要/「完成後」の第三者とは対抗関係(登記の早い者勝ち)/再度の時効取得で再逆転
取得時効と第三者
時効完成前の第三者
令和5年 問6 肢ア|時効完成前の第三者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔学習用の設定〕 A所有の甲土地について、Bが所有の意思をもって平穏にかつ公然と時効取得に必要な期間占有を継続した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはいくつあるか。(令和5年 問6 柱書)
AがCに対して甲土地を売却し、Cが所有権移転登記を備えた後にBの取得時効が完成した場合には、Bは登記を備えていなくても、甲土地の所有権の時効取得をCに対抗することができる。
🧩 前提:A=甲土地の元所有者・売主/B=所有の意思で占有を続け時効取得した者/C=時効完成前にAから甲土地を買い登記を備えた第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手Cは単なる悪意者でも背信的悪意者でもなく正当な第三者だが、ぶつかる原因が「取得時効」で時効完成との前後が問題になるため、Phase2(特殊原因の前後)に入る。
Phase 2 ― どのパターン?
Aから買ったCと時効取得者Bが甲土地をめぐり対立し、争点がCの取得と時効完成の前後にあるため、Phase2の「時効」パターン。
⏱ S2 取得時効 ― 第三者の登場はいつ?
Cが売却を受けて登記を備えた「後に」Bの取得時効が完成しているので、Cは時効完成より前に登場した「時効完成前の第三者」に当たる。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=時効完成前にAから買って登記したCは、時効取得者Bにとって時効の起算点における「所有者A」の地位を承継した当事者と同視される。当事者どうしの関係だから、Bは登記がなくても時効取得をCに対抗できる(正しい)。罠=「Cは登記を先に備えている/Bは登記がない」という登記の有無に目を奪わせ、対抗問題(早い者勝ち)に見せかける典型。前後の判定を誤り「完成後の第三者」と読むと結論が逆になる。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔学習用の設定〕 A所有の甲土地について、Bが所有の意思をもって平穏にかつ公然と時効取得に必要な期間占有を継続した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはいくつあるか。(令和5年 問6 柱書)
AがCに対して甲土地を売却し、Cが所有権移転登記を備えた後にBの取得時効が完成した場合には、Bは登記を備えていなくても、甲土地の所有権の時効取得をCに対抗することができる。
🧩 前提:A=甲土地の元所有者・売主/B=所有の意思で占有を続け時効取得した者/C=時効完成前にAから甲土地を買い登記を備えた第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
⏱ S2 取得時効 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取得時効と第三者
再度の時効取得
令和5年 問6 肢イ|再度の時効取得
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔学習用の設定〕 A所有の甲土地について、Bが所有の意思をもって平穏にかつ公然と時効取得に必要な期間占有を継続した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはいくつあるか。(令和5年 問6 柱書)
Bの取得時効が完成した後に、AがDに対して甲土地を売却しDが所有権移転登記を備え、Bが、Dの登記の日から所有の意思をもって平穏にかつ公然と時効取得に必要な期間占有を継続した場合、所有権移転登記を備えていなくても、甲土地の所有権の時効取得をDに対抗することができる。
🧩 前提:A=甲土地の元所有者(売主)/B=時効取得者・占有継続者/D=Aから甲土地を買い受け登記を備えた第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手Dは正当な第三者(背信的悪意・不法占拠・無権利のいずれでもない)なのでPhase1を抜け、原因が「時効」なのでPhase2へ入る。
Phase 2 ― どのパターン?
Bが所有の意思で占有を継続して時効取得する場面であり、特殊原因は「取消・解除」でも「相続」でもなく時効そのものだから、時効パターン。
⏱ S2 取得時効 ― 第三者の登場はいつ?
DはBの1回目の時効「完成後」にAから買って登記を備えた第三者なので、原則は早い者勝ちの「時効完成後」ルートに乗る。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=時効完成後の第三者Dは通常は登記で勝つが、BがそのD登記の時点から改めて所有の意思で時効取得期間の占有を継続すれば、Dを起算点(時効の相手=当事者)とする「再度の時効取得」が成立する。当事者間では登記不要なので、Bは登記なくD に対抗でき、正しい。/罠=「完成後の第三者には登記なしでは対抗できない」の一般論だけで×と即断させる典型。ここでは占有継続で二度目の時効が完成している点を見落とさせる。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔学習用の設定〕 A所有の甲土地について、Bが所有の意思をもって平穏にかつ公然と時効取得に必要な期間占有を継続した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはいくつあるか。(令和5年 問6 柱書)
Bの取得時効が完成した後に、AがDに対して甲土地を売却しDが所有権移転登記を備え、Bが、Dの登記の日から所有の意思をもって平穏にかつ公然と時効取得に必要な期間占有を継続した場合、所有権移転登記を備えていなくても、甲土地の所有権の時効取得をDに対抗することができる。
🧩 前提:A=甲土地の元所有者(売主)/B=時効取得者・占有継続者/D=Aから甲土地を買い受け登記を備えた第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
⏱ S2 取得時効 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取得時効と第三者
再度の時効取得と抵当権
令和5年 問6 肢ウ|再度の時効取得と抵当権
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔学習用の設定〕 A所有の甲土地について、Bが所有の意思をもって平穏にかつ公然と時効取得に必要な期間占有を継続した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはいくつあるか。(令和5年 問6 柱書)
Bの取得時効完成後、Bへの所有権移転登記がなされないままEがAを債務者として甲土地にAから抵当権の設定を受けて抵当権設定登記をした場合において、Bがその後引き続き所有の意思をもって平穏にかつ公然と時効取得に必要な期間占有を継続した場合、特段の事情がない限り、再度の時効取得により、Bは甲土地の所有権を取得し、Eの抵当権は消滅する。
🧩 前提:A=甲土地の元所有者(債務者)/B=所有の意思をもって占有し時効取得する者/E=時効完成後にAから抵当権の設定を受け登記した抵当権者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Step 0で①ぶつかる相手は抵当権者E、②「取得時効完成後」に登記された抵当権が絡むので、時効を特殊原因とするPhase 2に入る。
Phase 2 ― どのパターン?
Bの取得時効を軸に、その完成後にEが抵当権設定登記をした事案なので、取消・解除でも相続でもなく「時効」パターン。
⏱ S2 取得時効 ― 第三者の登場はいつ?
Eの抵当権設定・登記はBの取得時効「完成後」になされたので、時効完成「後」の第三者に当たる(本来なら早い者勝ちで対抗関係)。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=時効完成「後」に設定・登記された抵当権でも、占有者が引き続き占有して”再度”の取得時効を完成させれば、その時効取得により所有権を原始取得し、既存の抵当権は消滅する(判例)。だからBは所有権を取得しEの抵当権は消滅する=正しい。/罠=「完成後の第三者には登記がないと勝てない(早い者勝ち)」で止めて×にさせるのが典型。ここは”再度の時効完成”がある点が分岐点。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔学習用の設定〕 A所有の甲土地について、Bが所有の意思をもって平穏にかつ公然と時効取得に必要な期間占有を継続した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはいくつあるか。(令和5年 問6 柱書)
Bの取得時効完成後、Bへの所有権移転登記がなされないままEがAを債務者として甲土地にAから抵当権の設定を受けて抵当権設定登記をした場合において、Bがその後引き続き所有の意思をもって平穏にかつ公然と時効取得に必要な期間占有を継続した場合、特段の事情がない限り、再度の時効取得により、Bは甲土地の所有権を取得し、Eの抵当権は消滅する。
🧩 前提:A=甲土地の元所有者(債務者)/B=所有の意思をもって占有し時効取得する者/E=時効完成後にAから抵当権の設定を受け登記した抵当権者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
⏱ S2 取得時効 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取得時効と第三者
時効完成後に相続した者は当事者
令和7年 問6 肢3(A=甲土地の所有者)|時効完成後に相続した者は当事者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Gが甲土地の所有権を時効取得した場合、Gはその後にAを単独相続したHに対して、登記を備えていなくても、甲土地の所有権を主張することができる。
🧩 前提:A=甲土地の元所有者(時効の相手方)/G=甲土地を時効取得した者/H=Gの時効完成後にAを単独相続した者(Aの地位を承継)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
「時効取得」の語で、ぶつかる相手がいて特殊原因=時効のPhase 2に入る。相手Hが第三者か当事者かを見極める。
Phase 2 ― どのパターン?
Gが所有権を「時効取得」したうえで、時効の相手方Aの地位を承継したHとの優劣を問う=時効パターン。
⏱ S2 取得時効 ― 第三者の登場はいつ?
Gの時効が「完成した後」にHがAを相続して登場している=時効完成「後」の局面。ただしHは新たに取引に入った第三者ではなく、時効の相手方A(当事者)を包括承継した者。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=時効完成後にAを単独相続したHは、被相続人Aの地位をそのまま引き継いだ当事者(包括承継人)。当事者に対しては時効取得者Gは登記なしで所有権を主張できる(§177の「第三者」に当たらない)→○。/罠=「完成後の第三者は早い者勝ち(登記レース)」という原則を、当事者にすぎないHにまで及ぼして×と誤らせる典型。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Gが甲土地の所有権を時効取得した場合、Gはその後にAを単独相続したHに対して、登記を備えていなくても、甲土地の所有権を主張することができる。
🧩 前提:A=甲土地の元所有者(時効の相手方)/G=甲土地を時効取得した者/H=Gの時効完成後にAを単独相続した者(Aの地位を承継)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
⏱ S2 取得時効 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取得時効と第三者
時効完成前の第三者
令和3年(12月) 問6 肢3|時効完成前の第三者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
第三者のなした登記後に時効が完成して不動産の所有権を取得した者は、当該第三者に対して、登記を備えなくても、時効取得をもって対抗することができる。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手は第三者(単なる悪意者=正当な第三者)なのでPhase1で勝てず、原因が「時効」なのでPhase2の特殊原因(前後)ルートに入る。
Phase 2 ― どのパターン?
取消・解除でも相続でもなく、占有継続による「取得時効」の完成が争点だから、時効パターン(S2)で処理する。
⏱ S2 取得時効 ― 第三者の登場はいつ?
第三者が登記した「後」に時効が完成している=第三者登場→その後に時効完成だから、時効取得者から見て相手は「時効完成前の第三者」に当たる。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=時効完成前の第三者は、時効取得者にとって当事者と同視される関係に立つため、時効取得者は登記を備えなくてもその第三者に対抗できる(§162・177の当事者扱い)。本肢は第三者の登記が時効完成より前=完成前の第三者なので、登記不要で対抗でき正しい。/罠=これを「完成後の第三者」とすり替え、早い者勝ち(登記を先に備えた方が勝つ)に誘導する典型。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
第三者のなした登記後に時効が完成して不動産の所有権を取得した者は、当該第三者に対して、登記を備えなくても、時効取得をもって対抗することができる。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
⏱ S2 取得時効 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取得時効と第三者
時効完成前の第三者
令和元年 問1 肢4(A=甲土地の売主/B=買主)|時効完成前の第三者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Bが甲土地の所有権移転登記を備えた後に甲土地につき取得時効が完成したFは、甲土地の所有権移転登記を備えていなくても、Bに対して甲土地の所有権を主張することができる。
🧩 前提:B=甲土地の所有権移転登記を先に備えた者/F=甲土地を時効取得した占有者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手Bは正当な第三者で、ぶつかる原因は「取得時効」。よってPhase2(特殊原因の前後)の時効パターンに入る。
Phase 2 ― どのパターン?
Fの時効取得とBの所有権が「取得時効の完成」を軸に衝突しているため、取消・解除でも相続でもなく時効パターン。
⏱ S2 取得時効 ― 第三者の登場はいつ?
Bが登記を備えた「後に」Fの時効が完成しているので、Bは時効完成より前に現れた第三者=時効完成「前」の第三者。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=Bが登記を備えたのは時効完成の前だから、Bは時効完成前の第三者=時効取得者Fにとって当事者と同視される。当事者間では登記なくして対抗できるので、Fは登記を備えていなくてもBに所有権を主張でき、正しい/罠=「登記がないと第三者に主張できない」を機械的に当てはめて×にすること。時効完成前の第三者は§177の第三者に当たらない。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Bが甲土地の所有権移転登記を備えた後に甲土地につき取得時効が完成したFは、甲土地の所有権移転登記を備えていなくても、Bに対して甲土地の所有権を主張することができる。
🧩 前提:B=甲土地の所有権移転登記を先に備えた者/F=甲土地を時効取得した占有者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
⏱ S2 取得時効 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取得時効と第三者
時効完成前の第三者
平成24 問6 肢1(A=甲土地の所有者)|時効完成前の第三者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
甲土地につき、時効により所有権を取得したBは、時効完成前にAから甲土地を購入して所有権移転登記を備えたCに対して、時効による所有権の取得を主張することができない。
🧩 前提:A=甲土地の旧所有者(Bに時効取得された・Cへ売却した者)/B=時効により甲土地の所有権を取得した者/C=時効完成前にAから甲土地を買い所有権移転登記を備えた者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手Cは登記を備えた正当な第三者なので、Phase1(無権利者等)では終わらず、特殊原因(時効)の前後で決めるPhase2に入る。
Phase 2 ― どのパターン?
Bが「時効により所有権を取得」した事案で、相手Cが登場するのは時効との関係=時効パターン。取消・解除でも相続でもない。
⏱ S2 取得時効 ― 第三者の登場はいつ?
Cが買って登記したのは「時効完成前」なので、時効完成前の第三者に当たる。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=時効完成「前」の第三者Cは、時効取得者Bにとって当事者(旧所有者A)と同じ立場に立つ承継人扱い。だからBは登記がなくても時効取得をCに主張できる(§162・判例)。よって「主張することができない」は誤り。/罠=「Cが先に登記を備えた」点を見て二重譲渡の早い者勝ちと思わせるが、完成前の第三者には登記の先後は関係ない。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
甲土地につき、時効により所有権を取得したBは、時効完成前にAから甲土地を購入して所有権移転登記を備えたCに対して、時効による所有権の取得を主張することができない。
🧩 前提:A=甲土地の旧所有者(Bに時効取得された・Cへ売却した者)/B=時効により甲土地の所有権を取得した者/C=時効完成前にAから甲土地を買い所有権移転登記を備えた者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
⏱ S2 取得時効 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取得時効と第三者
時効完成前の第三者
平成22 問4 肢3|時効完成前の第三者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔学習用の設定〕 AがBから甲土地を購入したところ、甲土地の所有者を名のるCがAに対して連絡してきた。(平成22年 問4 柱書)
Cが時効により甲土地の所有権を取得した旨主張している場合、取得時効の進行中にBA間で売買契約及び所有権移転登記がなされ、その後に時効が完成しているときには、Cは登記がなくてもAに対して所有権を主張することができる。
🧩 前提:A=甲土地をBから買い受け移転登記を備えた者/B=Aへの売主(登記名義人だった者)/C=甲土地を時効取得したと主張する真の所有者を名のる者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Step0の①ぶつかる相手=Cの登記なき所有権主張に対するA(甲を買って登記した者)、②「時効」の前か後かという特殊原因の前後が問われているので、Phase2(特殊原因の前後)に入る。
Phase 2 ― どのパターン?
Cが「取得時効により所有権を取得した」と主張し、その時効の完成時点とBA間売買・登記の先後が争点なので、パターンは「時効」。
⏱ S2 取得時効 ― 第三者の登場はいつ?
BA間の売買・移転登記は「取得時効の進行中」に行われ、その後に時効が完成しているので、Aは時効完成「前」に現れた第三者にあたる。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=時効完成「前」の第三者Aと時効取得者Cとは当事者類似の関係に立ち、Cは登記がなくてもAに所有権を主張できる(§177の対抗問題にならない)から○。罠=もしBA間売買・登記が「時効完成後」だったら、AとCは二重譲渡類似の対抗関係となり早い者勝ち(登記あるAが勝ち)=この前後をひっくり返して×肢に見せかけるのが典型。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔学習用の設定〕 AがBから甲土地を購入したところ、甲土地の所有者を名のるCがAに対して連絡してきた。(平成22年 問4 柱書)
Cが時効により甲土地の所有権を取得した旨主張している場合、取得時効の進行中にBA間で売買契約及び所有権移転登記がなされ、その後に時効が完成しているときには、Cは登記がなくてもAに対して所有権を主張することができる。
🧩 前提:A=甲土地をBから買い受け移転登記を備えた者/B=Aへの売主(登記名義人だった者)/C=甲土地を時効取得したと主張する真の所有者を名のる者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
⏱ S2 取得時効 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取得時効と第三者
時効完成後の第三者
平成19 問6 肢4|時効完成後の第三者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
取得時効の完成により乙不動産の所有権を適法に取得した者は、その旨を登記しなければ、時効完成後に乙不動産を旧所有者から取得して所有権移転登記を経た第三者に所有権を対抗できない。
🧩 前提:時効取得者=乙不動産を時効取得した占有者/旧所有者=時効完成前からの元の所有者(売主)/第三者=時効完成後に旧所有者から乙不動産を買い受け所有権移転登記を備えた者。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Step 0で「①ぶつかる相手=第三者/②時効という特殊原因の前か後か」を見る。相手は無権利者や背信的悪意者ではなく旧所有者から正当に取得した第三者なのでPhase1では終わらず、時効という特殊原因の前後で決まるPhase2へ入る。
Phase 2 ― どのパターン?
「取得時効の完成」により所有権を得た者と、その相手方との対抗問題なので、取消・解除・相続ではなく「時効」のパターン。
⏱ S2 取得時効 ― 第三者の登場はいつ?
第三者の取得が「時効完成後」なので「時効完成後の第三者」。完成前なら当事者扱いで時効取得者は登記不要だが、完成後は旧所有者を起点にした対抗関係(早い者勝ち)になる。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=時効完成「後」に旧所有者から取得して登記した第三者との関係は、旧所有者を起点とする二重譲渡類似の対抗関係(§177)になり、時効取得者は登記がなければ対抗できない。だから「対抗できない」とする本肢は正しい(○)。罠=完成「前」の第三者なら時効取得者は当事者扱いで登記不要で勝てる点をすり替え、完成後にも「登記不要で勝てる」と言わせて×にさせる典型。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
取得時効の完成により乙不動産の所有権を適法に取得した者は、その旨を登記しなければ、時効完成後に乙不動産を旧所有者から取得して所有権移転登記を経た第三者に所有権を対抗できない。
🧩 前提:時効取得者=乙不動産を時効取得した占有者/旧所有者=時効完成前からの元の所有者(売主)/第三者=時効完成後に旧所有者から乙不動産を買い受け所有権移転登記を備えた者。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
⏱ S2 取得時効 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取得時効と第三者
時効完成後の第三者
平成13 問5 肢4|時効完成後の第三者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
BからCへの売却前に、取得時効の完成により甲地の所有権を取得したEがいる場合、Eがそれを理由にして所有権登記をBから取得する前に、Eの取得時効につき善意のCがBから甲地を購入し、かつ、所有権移転登記を受けたときは、Cは甲地の所有権をEに対抗できる。
🧩 前提:B=甲地の元所有者(売主)/C=Bから甲地を買い受け所有権移転登記を受けた第三者/E=取得時効の完成により甲地の所有権を取得した者(登記未了)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手Cは無権利者でも背信的悪意者でもなく、Bから買って登記も受けた「単なる第三者」なので、Phase1では終わらずPhase2へ。特殊原因が「取得時効」なので時効の前後で判定する。
Phase 2 ― どのパターン?
Eの権利取得原因が「取得時効の完成」であり、取消・解除でも相続でもないため、時効パターンで処理する。
⏱ S2 取得時効 ― 第三者の登場はいつ?
「BからCへの売却前に、取得時効の完成」とあり、Eの時効が先に完成し、その後にB→C売買が起きている。だからCは時効完成「後」に登場した第三者にあたる。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=時効完成「後」に現れたCとEは、同じB(元所有者)を起点とする二重譲渡類似の対抗関係に立つ。先に所有権移転登記を受けたCが§177で優先し、Eは登記がない以上Cに対抗できない。ゆえに「Cは対抗できる」は正しい(○)。/罠=「時効完成”前”の第三者」なら当事者扱いとなりEが登記不要で勝つ——この前後の取り違えを誘う典型。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
BからCへの売却前に、取得時効の完成により甲地の所有権を取得したEがいる場合、Eがそれを理由にして所有権登記をBから取得する前に、Eの取得時効につき善意のCがBから甲地を購入し、かつ、所有権移転登記を受けたときは、Cは甲地の所有権をEに対抗できる。
🧩 前提:B=甲地の元所有者(売主)/C=Bから甲地を買い受け所有権移転登記を受けた第三者/E=取得時効の完成により甲地の所有権を取得した者(登記未了)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
⏱ S2 取得時効 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取得時効と第三者
時効完成後の第三者
平成9 問6 肢4|時効完成後の第三者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Jが、K所有の土地を占有し取得時効期間を経過した場合で、時効の完成後に、Kがその土地をLに譲渡して登記を移転したとき、Jは、登記なしにLに対して当該時効による土地の取得を主張できる。
🧩 前提:J=土地を占有し取得時効期間を経過した時効取得者/K=土地の元所有者(時効により権利を失う側・譲渡人)/L=時効完成後にKから土地を譲り受け登記を備えた第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
ぶつかる相手Lは背信的悪意者や無権利者ではなく、Kから譲渡を受けた正当な第三者なので、Phase1では勝てず、特殊原因(時効)の前後を問うPhase2に入る。
Phase 2 ― どのパターン?
JがKの土地を占有し取得時効期間を経過した事案で、Kから第三者Lへの譲渡が絡むため、特殊原因のうち「時効」パターンで前後を判定する。
⏱ S2 取得時効 ― 第三者の登場はいつ?
Lへの譲渡・登記移転は「時効の完成後」に行われているので、Lは時効完成後の第三者に当たる。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=時効完成「後」にKから譲り受けたLは、時効取得者Jにとって対抗関係に立つ第三者。両者は登記の先後で決する早い者勝ちとなり、登記を先に備えたLに対しJは登記なしでは対抗できない(§177)。よって「登記なしに主張できる」は誤り。/罠=時効完成「前」の第三者なら当事者扱いでJが登記不要で勝てるが、本肢は完成「後」なので前後をズラして正しく見せる典型。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Jが、K所有の土地を占有し取得時効期間を経過した場合で、時効の完成後に、Kがその土地をLに譲渡して登記を移転したとき、Jは、登記なしにLに対して当該時効による土地の取得を主張できる。
🧩 前提:J=土地を占有し取得時効期間を経過した時効取得者/K=土地の元所有者(時効により権利を失う側・譲渡人)/L=時効完成後にKから土地を譲り受け登記を備えた第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
⏱ S2 取得時効 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
取得時効と第三者
時効完成後の第三者
平成7 問2 肢4|時効完成後の第三者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔本肢〕Bの取得時効が完成した後、AがCに売却し、登記をC名義に移転した場合。→ この場合、Bは登記がなければCに所有権を主張できない(時効完成後の第三者との対抗関係)。
🧩 前提:A=原所有者(売主)/B=取得時効を完成させた者/C=時効完成後にAから買い登記を得た第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手Cは無権利者・当事者ではなく、時効という特殊原因がからむ第三者なのでPhase2(特殊原因の前後)に入る。
Phase 2 ― どのパターン?
Bの「取得時効」の完成という時効固有の事情がからみ、その完成の前後で扱いが分かれるため、Phase2の中の「時効」パターン。
⏱ S2 取得時効 ― 第三者の登場はいつ?
Cが登場したのは「取得時効が完成した後」にAが売却した時点だから、時効完成「後」の第三者にあたる。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=時効完成「後」の第三者Cは、時効取得者Bと同一の売主Aから権利を争う関係=対抗関係になる(§177)。だから登記の早い者勝ちで、登記を先に得たCに対しBは登記なくして所有権を主張できない=本肢は正しい。/罠=完成「前」の第三者と混同させ「時効取得者は常に登記不要で勝つ」と誤らせる典型。完成前ならBは当事者扱いで登記不要だが、本肢は完成後なので対抗関係になる。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔本肢〕Bの取得時効が完成した後、AがCに売却し、登記をC名義に移転した場合。→ この場合、Bは登記がなければCに所有権を主張できない(時効完成後の第三者との対抗関係)。
🧩 前提:A=原所有者(売主)/B=取得時効を完成させた者/C=時効完成後にAから買い登記を得た第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
⏱ S2 取得時効 ― 第三者の登場はいつ?
💡 決め手と罠は?
Phase 2:相続と第三者8問
自己の法定相続分(持分)は登記不要/相続人は売主の地位を承継する当事者/相続人からの譲受人・遺贈とは対抗関係
相続と第三者
共同相続と持分
令和3年(12月) 問6 肢4|共同相続と持分
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
共同相続財産につき、相続人の一人から相続財産に属する不動産につき所有権の全部の譲渡を受けて移転登記を備えた第三者に対して、他の共同相続人は、自己の持分を登記なくして対抗することができる。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
「①ぶつかる相手=相続財産を譲り受けた第三者/②特殊原因は相続」だから、相続をめぐる対抗問題としてPhase2(特殊原因の前後・範囲)に入る。
Phase 2 ― どのパターン?
共同相続人の一人が相続財産を処分した局面=取消・解除・時効ではなく「相続」パターン。相続では法定相続分の範囲内か超える部分かで結論が分かれる。
🏠 S3 相続 ― 主張する権利は?
他の共同相続人が主張するのは「自己の法定相続分(=持分)」であり、法定相続分の範囲内だから登記なしで対抗できる。範囲内=index0。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=相続人の一人が全部を譲渡・登記しても、自分の持分を超える部分は他の共同相続人の持分であり無権利(処分権なし)。他の共同相続人は自己の法定相続分を登記なくして第三者に対抗できる(判例)。/罠=「登記を備えた第三者だから§177で負ける」と早い者勝ちに引きずる典型。超過部分は無権利者からの取得で、そもそも登記で優劣を競う二重譲渡の関係に立たない。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
共同相続財産につき、相続人の一人から相続財産に属する不動産につき所有権の全部の譲渡を受けて移転登記を備えた第三者に対して、他の共同相続人は、自己の持分を登記なくして対抗することができる。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
🏠 S3 相続 ― 主張する権利は?
💡 決め手と罠は?
相続と第三者
売主の相続人は当事者
平成17 問8 肢1|売主の相続人は当事者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Aの死亡によりCが単独相続し、甲地について相続を原因とするAからCへの所有権移転登記がなされた場合、Bは、自らへの登記をしていないので、甲地の所有権をCに対抗できない。
🧩 前提:A=甲地の売主(被相続人)/B=Aから甲地を買った買主(登記未了)/C=Aを単独相続した相続人=Aの地位を承継した包括承継人(当事者側。第三者ではない)。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
売主A・買主Bの二重譲渡類似の対抗関係を問う物権変動の肢だが、争点はAを相続したCとBの関係。まず「CはAの地位を引き継いだ側か、それともAとは別の第三者か」を見極める→Phase1(当事者・包括承継人か否か)から入る。
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
Aが死亡し、Cが単独相続した。相続人は被相続人の権利義務を一括して受け継ぐ包括承継人であり、売主Aの地位(Bへ甲地を売った当事者としての立場)をそのまま承継する。相続登記でCが登記名義人になっても、Cが「売主A本人」の延長線上にいる当事者・包括承継人であることは変わらない。よって相手属性は「当事者・包括承継人(前主・売主本人・相続人)」。
💡 Phase 1 の決め手と罠
決め手=Cは売主Aの地位を承継した当事者・包括承継人。買主Bと相続人Cは、当事者どうしと同じ関係に立つ。当事者間では登記がなくても物権変動を対抗できる(対抗要件=登記が必要になるのは「当事者以外の第三者」に対してのみ)。したがってBは自らへの登記がなくても、甲地の所有権をCに対抗できる。罠=「Cへの相続登記がある」「Bは未登記」という登記の有無の対比を見せ、あたかも登記の先後で勝敗が決まる対抗問題であるかのように誤認させる。相手が包括承継人=当事者側である以上、登記の有無は勝敗を左右しない。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 1 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aの死亡によりCが単独相続し、甲地について相続を原因とするAからCへの所有権移転登記がなされた場合、Bは、自らへの登記をしていないので、甲地の所有権をCに対抗できない。
🧩 前提:A=甲地の売主(被相続人)/B=Aから甲地を買った買主(登記未了)/C=Aを単独相続した相続人=Aの地位を承継した包括承継人(当事者側。第三者ではない)。
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 1 S1|相手方の属性チェック ― 相手はどれに該当?
💡 決め手と罠は?
相続と第三者
相続人からの譲受人とは対抗関係
平成17 問8 肢2|相続人からの譲受人とは対抗関係
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Aの死亡によりCが単独相続し、甲地について相続を原因とするAからCへの所有権移転登記がなされた後、CがDに対して甲地を売却しその旨の所有権移転登記がなされた場合、Bは、自らへの登記をしていないので、甲地の所有権をDに対抗できない。
🧩 前提:A=被相続人(甲地の元所有者・死亡)/B=Aから甲地の権利を得た者(登記なし)/C=Aを単独相続した相続人(包括承継人)/D=Cから甲地を買い登記を備えた第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
相手方Dは登記を備えた第三者で、背信的悪意者・不法占拠者・無権利者のいずれでもない正当な第三者。だからPhase1で終わらず、特殊原因の前後を見るPhase2へ進む。
Phase 2 ― どのパターン?
Aの死亡・相続を原因とする移転登記が絡むので、取消解除でも時効でもなく「相続」パターン。相続人Cが第三者Dへ譲渡した局面を扱う。
🏠 S3 相続 ― 主張する権利は?
相続人Cが第三者Dへ売却して登記した場合、Aから権利を得たBと、C(=Aの包括承継人)から買ったDは、二重譲渡類似の対抗関係に立つ。相続人からの譲受人Dは無権利者ではなく正当な第三者なので、登記を備えたDに、登記のないBは対抗できない。ゆえに本肢は正しい(○)。
💡 Phase 2 の決め手と罠
相続人Cが第三者Dへ売却して登記した場合、Aから権利を得たBと、C(=Aの包括承継人)から買ったDは、二重譲渡類似の対抗関係に立つ。相続人からの譲受人Dは無権利者ではなく正当な第三者なので、登記を備えたDに、登記のないBは対抗できない。ゆえに本肢は正しい(○)。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aの死亡によりCが単独相続し、甲地について相続を原因とするAからCへの所有権移転登記がなされた後、CがDに対して甲地を売却しその旨の所有権移転登記がなされた場合、Bは、自らへの登記をしていないので、甲地の所有権をDに対抗できない。
🧩 前提:A=被相続人(甲地の元所有者・死亡)/B=Aから甲地の権利を得た者(登記なし)/C=Aを単独相続した相続人(包括承継人)/D=Cから甲地を買い登記を備えた第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
🏠 S3 相続 ― 主張する権利は?
💡 決め手と罠は?
相続と第三者
共同相続と持分
平成19 問6 肢3|共同相続と持分
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
甲不動産につき兄と弟が各自2分の1の共有持分で共同相続した後に、兄が弟に断ることなく単独で所有権を相続取得した旨の登記をした場合、弟は、その共同相続の登記をしなければ、共同相続後に甲不動産を兄から取得して所有権移転登記を経た第三者に自己の持分権を対抗できない。
🧩 前提:兄=勝手に単独相続登記をした共同相続人/弟=自己の持分を対抗しようとする共同相続人/第三者=兄から甲不動産を取得し移転登記を経た者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
ぶつかる相手は兄から甲不動産を取得した第三者。争いの原因が「相続」なので、Step 0の②で相続ルートに入りPhase 2へ進む。
🏠 S3 相続 ― 主張する権利は?
弟が対抗しようとしているのは自己の法定相続分(2分の1の持分)であり、これは相続で当然に取得する「法定相続分の範囲内」。範囲内なので登記なしで対抗できる。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=弟の法定相続分(2分の1の持分)は相続によって当然に弟のものになり、兄はその持分については無権利者。兄が勝手に単独相続登記をしても弟の持分まで処分する権限はなく、第三者は弟の持分については無権利者から譲り受けたにすぎない。よって弟は自己の法定相続分については登記がなくても第三者に対抗できる(範囲内は登記不要)。だから「共同相続の登記をしなければ対抗できない」とする本肢は×。/罠=「勝手に単独相続登記された→登記した第三者が現れた→登記がなければ負ける」と§177の対抗問題(早い者勝ち)に誤って引き込む典型。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
甲不動産につき兄と弟が各自2分の1の共有持分で共同相続した後に、兄が弟に断ることなく単独で所有権を相続取得した旨の登記をした場合、弟は、その共同相続の登記をしなければ、共同相続後に甲不動産を兄から取得して所有権移転登記を経た第三者に自己の持分権を対抗できない。
🧩 前提:兄=勝手に単独相続登記をした共同相続人/弟=自己の持分を対抗しようとする共同相続人/第三者=兄から甲不動産を取得し移転登記を経た者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
🏠 S3 相続 ― 主張する権利は?
💡 決め手と罠は?
相続と第三者
共同相続と持分
平成9 問6 肢2|共同相続と持分
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
DとEが土地を共同相続した場合で、遺産分割前にDがその土地を自己の単独所有であるとしてD単独名義で登記し、Fに譲渡して登記を移転したとき、Eは、登記なしにFに対して自己の相続分を主張できる。
🧩 前提:D=共同相続人(勝手に単独名義で登記した者)/E=もう一方の共同相続人(相続分を主張する者)/F=Dから土地を譲り受け登記を移転した第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
「ぶつかる相手Fは誰か→相続をめぐる争いか」で見ると、DとEの共同相続で生じた持分をめぐる第三者Fとの対抗問題なので、特殊原因(相続)の前後を問うPhase 2に入る。
Phase 2 ― どのパターン?
取消・解除・時効ではなく、共同相続で生じた各相続人の持分と、単独名義から譲り受けた第三者との対抗が問われているので「相続」パターン。
🏠 S3 相続 ― 主張する権利は?
Eが主張するのは自己の法定相続分(持分)そのものであり、その範囲内なのでDが勝手に単独名義にしても登記なくして対抗できる(超える部分ではない)。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=Eの法定相続分についてはDは無権利者であり、Dから譲り受けたFもEの持分については権利を取得できない。ゆえにEは自己の相続分(=法定相続分の範囲内)を登記なくしてFに対抗できる(○)。罠=「D単独名義で登記→Fに登記移転」という登記の外観に引きずられ、登記を備えたFが優先すると誤らせる典型。持分の範囲内では登記の先後を争う二重譲渡ではない。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
DとEが土地を共同相続した場合で、遺産分割前にDがその土地を自己の単独所有であるとしてD単独名義で登記し、Fに譲渡して登記を移転したとき、Eは、登記なしにFに対して自己の相続分を主張できる。
🧩 前提:D=共同相続人(勝手に単独名義で登記した者)/E=もう一方の共同相続人(相続分を主張する者)/F=Dから土地を譲り受け登記を移転した第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
🏠 S3 相続 ― 主張する権利は?
💡 決め手と罠は?
相続と第三者
遺贈と対抗
平成9 問6 肢3|遺贈と対抗
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
GがHに土地を譲渡した場合で、Hに登記を移転する前に、Gが死亡し、Iがその土地の特定遺贈を受け、登記の移転も受けたとき、Hは、登記なしにIに対して土地の所有権を主張できる。
🧩 前提:G=土地の元所有者(Hへ譲渡後に死亡した被相続人)/H=Gから土地の譲渡を受けた者(未登記)/I=Gから特定遺贈を受け登記を備えた受遺者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
GがHへ譲渡した後にGが死亡し、Iが遺贈を受けている=「相続(承継)」がからむ場面なのでStep0の②で相続Phase(S3)へ入る。ぶつかる相手Iは無権利者ではなくGから土地を承継した者。
Phase 2 ― どのパターン?
Gの死亡により遺贈でIが土地を取得した=相続・承継が絡む物権変動なので相続パターン(S3)で判定する。
🏠 S3 相続 ― 主張する権利は?
特定遺贈の受遺者Iは被相続人Gの権利を第三者として承継し、Hとは登記で優劣を決するレース関係に立つ=法定相続分の範囲内で当然対抗できる側ではなく「超える部分(登記レース)」側になる。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=生前にGからHへ譲渡された土地について、GからさらにIへ特定遺贈された関係は、同一の物をGから二重に取得したのと同じ「対抗関係(§177)」になる。だからHもIも登記を備えなければ互いに所有権を対抗できず、先に登記したIが勝つ=Hは登記なしにIへ所有権を主張できないので本肢は誤り。/罠=「Iは相続がらみだから当事者・包括承継人=登記不要で勝てる」と早合点させる典型。特定遺贈の受遺者は包括承継人(相続人)ではなく、対抗関係に立つ第三者である点を見落とさせてくる。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
GがHに土地を譲渡した場合で、Hに登記を移転する前に、Gが死亡し、Iがその土地の特定遺贈を受け、登記の移転も受けたとき、Hは、登記なしにIに対して土地の所有権を主張できる。
🧩 前提:G=土地の元所有者(Hへ譲渡後に死亡した被相続人)/H=Gから土地の譲渡を受けた者(未登記)/I=Gから特定遺贈を受け登記を備えた受遺者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
🏠 S3 相続 ― 主張する権利は?
💡 決め手と罠は?
相続と第三者
売主の相続人は当事者
平成8 問3 肢2|売主の相続人は当事者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
BがAに代金全額を支払った後、AがBへの所有権移転登記を完了する前に死亡し、CがAを相続した場合、Bは、Cに対して所有権の移転を主張することができる。
🧩 前提:A=売主(死亡)/B=買主(代金完済・登記未了)/C=Aの相続人(売主の地位を包括承継)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
ぶつかる相手Cは売主Aの相続人=Aの地位をそのまま引き継ぐ包括承継人。相続の場面なのでStep0の②で「相続」ルートへ入り、相手が当事者側かを見るPhase1/Phase2の相続分岐に進む。
Phase 2 ― どのパターン?
売主Aが死亡しCが相続した=取消・解除でも時効でもなく「相続」パターン。Cは売主Aの権利義務を包括承継した者なので、二重譲渡の第三者ではなく当事者側として扱う。
🏠 S3 相続 ― 主張する権利は?
Cは売主Aの地位(Bへ登記を移す義務)をまるごと承継した包括承継人=法定相続分の範囲内でAと同一視される当事者。相続分を超えて新たに第三者として登記を争う場面ではないので「範囲内」側で、Bは登記なしで勝てる。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=Cは売主Aの地位を包括承継した相続人=§177の「第三者」ではなく当事者そのもの。当事者間では登記がなくても物権変動を主張できるので、Bは移転登記を備えていなくてもCに所有権取得を主張できる(正しい)。罠=「登記前に相手方が代わった=二重譲渡で早い者勝ち」と早合点させる典型。だが相続人は前主と同じ立場の当事者で、Bと対抗関係に立つ第三者ではない。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
BがAに代金全額を支払った後、AがBへの所有権移転登記を完了する前に死亡し、CがAを相続した場合、Bは、Cに対して所有権の移転を主張することができる。
🧩 前提:A=売主(死亡)/B=買主(代金完済・登記未了)/C=Aの相続人(売主の地位を包括承継)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
🏠 S3 相続 ― 主張する権利は?
💡 決め手と罠は?
相続と第三者
売主の相続人は当事者
平成10 問1 肢4|売主の相続人は当事者
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔学習用の設定〕 Aの所有する土地をBが取得したが、Bはまだ所有権移転登記を受けていない。この場合、民法の規定及び判例によれば、Bが当該土地の所有権を主張できない相手は、次の記述のうちどれか。(平成10年 問1 柱書)
〔本肢の相手〕Bが当該土地を取得した後で、移転登記を受ける前に、Aが死亡した場合におけるAの相続人。→ この相手(売主の相続人=当事者)に対しては、Bは移転登記を備えなければ所有権を主張することができない。
🧩 前提:A=土地の元所有者・売主/B=Aから土地を取得した買主(未登記)/Aの相続人=Aの死亡によりAの地位を承継した包括承継人(当事者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Step 0の①「ぶつかる相手は誰か」で相手が売主Aの死亡による相続人=Aの地位を丸ごと引き継いだ包括承継人。第三者ではなく当事者側なので、②「相続の前か後か」を確認する相続Phaseの入口に入る。
Phase 2 ― どのパターン?
特殊原因が「相続」=売主Aが死亡し相続人がAの地位を承継する場面だから。取消・解除・時効ではなく、当事者の地位が相続で移転するパターン。
🏠 S3 相続 ― 主張する権利は?
相続人は売主Aの「Bへ登記を移す義務」を含む地位をそっくり承継する。これは法定相続分の範囲内の通常の地位承継で、当事者そのものだから登記不要で勝てる。
💡 Phase 2 の決め手と罠
決め手=売主Aの相続人はAの地位を承継した当事者(包括承継人)であり、B対Aと同じ関係。当事者間では対抗問題が生じず、Bは§177の登記なしに所有権を主張できる。だから「Bが主張できない相手」には当たらず本肢は誤り(×)。罠=相続人を新たに登場した「第三者」と見て登記の早い者勝ちに持ち込む典型的なズラし。相続人は当事者であって第三者ではない。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 2 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔学習用の設定〕 Aの所有する土地をBが取得したが、Bはまだ所有権移転登記を受けていない。この場合、民法の規定及び判例によれば、Bが当該土地の所有権を主張できない相手は、次の記述のうちどれか。(平成10年 問1 柱書)
〔本肢の相手〕Bが当該土地を取得した後で、移転登記を受ける前に、Aが死亡した場合におけるAの相続人。→ この相手(売主の相続人=当事者)に対しては、Bは移転登記を備えなければ所有権を主張することができない。
🧩 前提:A=土地の元所有者・売主/B=Aから土地を取得した買主(未登記)/Aの相続人=Aの死亡によりAの地位を承継した包括承継人(当事者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
Phase 2 ― どのパターン?
🏠 S3 相続 ― 主張する権利は?
💡 決め手と罠は?
Phase 3:単純な二重譲渡(§177)10問
契約日の先後・権利の種類・契約の時刻に惑わされるな。対抗要件(登記・明認方法)を備えた者が勝つ
単純な二重譲渡
立木の所有権留保と明認方法
令和7年 問6 肢4(A=甲土地の所有者)|立木の所有権留保と明認方法
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Aが甲土地上の立木の所有権を留保して甲土地をJに売却し、その後、JがKに甲土地及びその上の立木を売却した場合には、Aは、Kに対し、立木の所有権の留保につき登記又は明認方法を備えない限り、立木の所有権を主張することができない。
🧩 前提:A=立木を留保して甲土地をJに売った元所有者/J=甲土地を買い、さらに土地と立木をKに売った者/K=Jから甲土地及び立木を買った第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
立木を留保したAと、その立木を土地ごと買ったKとが同一の立木をめぐって争う関係=取消・解除・時効・相続いずれの特殊原因も絡まない単純な対抗(二重譲渡型)なのでPhase 3に入る。
💡 Phase 3 の決め手と罠
決め手=Aが立木を留保したまま土地をJに売り、JがKに土地と立木を売った以上、立木の所有権を留保したAと立木を買い受けたKとは対抗関係に立つ。立木は明認方法(または登記)が対抗要件なので、Aは登記又は明認方法を備えなければ立木所有権をKに対抗(主張)できず、この肢は正しい(§177類推・立木の明認方法)。/罠=「留保したのだからA当然勝ち」と第三者Kを無視して対抗問題を消すのが典型のズラし。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 3 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aが甲土地上の立木の所有権を留保して甲土地をJに売却し、その後、JがKに甲土地及びその上の立木を売却した場合には、Aは、Kに対し、立木の所有権の留保につき登記又は明認方法を備えない限り、立木の所有権を主張することができない。
🧩 前提:A=立木を留保して甲土地をJに売った元所有者/J=甲土地を買い、さらに土地と立木をKに売った者/K=Jから甲土地及び立木を買った第三者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
💡 決め手と罠は?
単純な二重譲渡
二重譲渡と対抗
令和4年 問1 肢2|二重譲渡と対抗
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
所有者AからBが不動産を買い受け、その登記が未了の間に、背信的悪意者ではないCが当該不動産をAから二重に買い受けた場合、先に買い受けたBは登記が未了であっても当該不動産の所有権取得をもってCに対抗することができる。
🧩 前提:A=元の所有者(売主)/B=Aから先に買い受けた第一買主(登記未了)/C=Aから二重に買い受けた第二買主(背信的悪意者ではない正当な第三者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
同一の所有者Aから二重に買い受けた単純な二重譲渡で、取消・解除・時効・相続いずれの特殊原因もなく、相手Cは背信的悪意者ではない正当な第三者なので、Phase 3(早い者勝ち)に入る。
💡 Phase 3 の決め手と罠
決め手=二重譲渡は§177の対抗問題で「早い者勝ち」ではなく「登記を先に備えた者の勝ち」。Cが背信的悪意者でない正当な第三者である以上、先に買っていてもB自身の登記が未了なら所有権取得をCに対抗できない。だから「登記未了でも対抗できる」は誤り=×。/罠=「先に買い受けた」という時間的先後を対抗要件の優劣にすり替える典型。契約の先後は無関係で、勝負は登記の先後で決まる。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 3 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
所有者AからBが不動産を買い受け、その登記が未了の間に、背信的悪意者ではないCが当該不動産をAから二重に買い受けた場合、先に買い受けたBは登記が未了であっても当該不動産の所有権取得をもってCに対抗することができる。
🧩 前提:A=元の所有者(売主)/B=Aから先に買い受けた第一買主(登記未了)/C=Aから二重に買い受けた第二買主(背信的悪意者ではない正当な第三者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
💡 決め手と罠は?
単純な二重譲渡
二重譲渡は登記の早い者勝ち
平成28 問3 肢1(A=甲土地の売主/B=買主)|二重譲渡は登記の早い者勝ち
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Aが甲土地をBに売却する前にCにも売却していた場合、Cは所有権移転登記を備えていなくても、Bに対して甲土地の所有権を主張することができる。
🧩 前提:A=甲土地の売主/B=Aから買った買主(後に登場した相手方)/C=Aから先に買ったもう一人の買主(本肢の主体)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
①ぶつかる相手Bも同じくAから甲土地を買った買主で、②取消・解除・時効・相続のどれでもない単純な二重譲渡のため、Phase3(早い者勝ち)に入る。
💡 Phase 3 の決め手と罠
決め手=二重譲渡(§177)はBもCも互いに「対抗すべき第三者」なので、先に所有権移転登記を備えた方が勝つ。Cは登記がなければBに所有権を対抗できず、「登記を備えていなくても主張できる」は誤り。/罠=二重譲渡なのに登記不要(Cが当然に勝つ)と思わせるひっかけ。登記不要で勝てるのは相手が背信的悪意者・無権利者等の場合であって、単なるもう一人の買主Bにはあてはまらない。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 3 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aが甲土地をBに売却する前にCにも売却していた場合、Cは所有権移転登記を備えていなくても、Bに対して甲土地の所有権を主張することができる。
🧩 前提:A=甲土地の売主/B=Aから買った買主(後に登場した相手方)/C=Aから先に買ったもう一人の買主(本肢の主体)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
💡 決め手と罠は?
単純な二重譲渡
契約の先後は無関係
平成24 問6 肢3(A=甲土地の所有者)|契約の先後は無関係
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Aが甲土地をFとGとに対して二重に譲渡してFが所有権移転登記を備えた場合に、AG間の売買契約の方がAF間の売買契約よりも先になされたことをGが立証できれば、Gは、登記がなくても、Fに対して自らが所有者であることを主張することができる。
🧩 前提:A=甲土地の元所有者・二重譲渡人/F=Aから買い受け先に移転登記を備えた第二譲受人/G=Aから先に買い受けたが登記のない第一譲受人
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
AがFとGに甲土地を二重譲渡しただけで、取消・解除・時効・相続といった特殊原因は絡まない。ぶつかる相手Fも登記を備えた正当な第三者。よって単純な二重譲渡=Phase 3に入る。
💡 Phase 3 の決め手と罠
決め手=二重譲渡の優劣は§177で登記の先後だけで決まり、契約の先後は無関係。Fが移転登記を備えている以上、AG契約がAF契約より先だと立証できてもGは登記なしにFへ対抗できない=×。/罠=「契約が先=早い者勝ちで勝てる」と時間的先後にすり替える典型。二重譲渡では契約の早さでなく登記の早さを競う。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 3 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aが甲土地をFとGとに対して二重に譲渡してFが所有権移転登記を備えた場合に、AG間の売買契約の方がAF間の売買契約よりも先になされたことをGが立証できれば、Gは、登記がなくても、Fに対して自らが所有者であることを主張することができる。
🧩 前提:A=甲土地の元所有者・二重譲渡人/F=Aから買い受け先に移転登記を備えた第二譲受人/G=Aから先に買い受けたが登記のない第一譲受人
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
💡 決め手と罠は?
単純な二重譲渡
契約の時刻は無関係
平成22 問4 肢1|契約の時刻は無関係
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
〔学習用の設定〕 AがBから甲土地を購入したところ、甲土地の所有者を名のるCがAに対して連絡してきた。(平成22年 問4 柱書)
CもBから甲土地を購入しており、その売買契約書の日付とBA間の売買契約書の日付が同じである場合、登記がなくても、契約締結の時刻が早い方が所有権を主張することができる。
🧩 前提:A=Bから甲土地を買った買主/B=甲土地の売主/C=Bから甲土地を二重に買ったもう一人の買主(Aと登記を争う相手)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
同じ売主Bから二重に買った当事者どうしのぶつかり合いで、取消・解除・時効・相続といった特殊原因がからまない純粋な二重譲渡なので、Phase 3(単純な二重譲渡=登記で決まる)に入る。
💡 Phase 3 の決め手と罠
決め手=二重譲渡の優劣は§177の登記で決まる。契約書の日付が同じでも、契約締結の時刻の早い遅いは所有権の帰属に無関係で、先に登記を備えた方が勝つ。よって「時刻が早い方が登記なしで主張できる」は誤り(×)。/罠=「契約が先だから自分のもの」という契約の先後(時刻・日付)を優劣基準だと錯覚させる典型パターン。基準はあくまで登記の先後。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 3 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
〔学習用の設定〕 AがBから甲土地を購入したところ、甲土地の所有者を名のるCがAに対して連絡してきた。(平成22年 問4 柱書)
CもBから甲土地を購入しており、その売買契約書の日付とBA間の売買契約書の日付が同じである場合、登記がなくても、契約締結の時刻が早い方が所有権を主張することができる。
🧩 前提:A=Bから甲土地を買った買主/B=甲土地の売主/C=Bから甲土地を二重に買ったもう一人の買主(Aと登記を争う相手)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
💡 決め手と罠は?
単純な二重譲渡
両者未登記なら対抗できない
平成19 問3 肢4(A=甲土地の所有者として登記されている者)|両者未登記なら対抗できない
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Aを所有者とする甲土地につき、AがGとの間で10月1日に、Hとの間で10月10日に、それぞれ売買契約を締結した場合、G、H共に登記を備えていないときには、先に売買契約を締結したGがHに対して所有権を主張することができる。
🧩 前提:A=甲土地の売主(所有者)/G=10月1日にAから甲土地を買った第一買主/H=10月10日にAから甲土地を買った第二買主
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
同一の売主Aから甲土地を二重に買った買主同士(G・H)の衝突で、取消・解除・時効・相続のいずれの特殊原因もないため、単純な二重譲渡としてPhase 3に入る。
💡 Phase 3 の決め手と罠
決め手=単純な二重譲渡は§177で登記を備えた者が勝つ「早い者勝ち(登記レース)」。GもHも未登記なら、互いに登記という対抗要件を欠くため、どちらも相手に所有権を対抗できない(=Gも勝てない)。/罠=「契約が先だから先に契約したGが当然に勝つ」と契約の先後で決めさせる誤り。対抗関係の優劣は契約の先後ではなく登記の先後で決まる。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 3 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aを所有者とする甲土地につき、AがGとの間で10月1日に、Hとの間で10月10日に、それぞれ売買契約を締結した場合、G、H共に登記を備えていないときには、先に売買契約を締結したGがHに対して所有権を主張することができる。
🧩 前提:A=甲土地の売主(所有者)/G=10月1日にAから甲土地を買った第一買主/H=10月10日にAから甲土地を買った第二買主
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
💡 決め手と罠は?
単純な二重譲渡
二重譲渡は登記の早い者勝ち
平成15 問3 肢1|二重譲渡は登記の早い者勝ち
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Cが、AB間の売買の事実を知らずにAから甲地を買い受け、所有権移転登記を得た場合、CはBに対して甲地の所有権を主張することができる。
🧩 前提:A=甲地を二重に売った売主/B=Aから甲地を買った第一買主/C=AB売買を知らずにAから甲地を買い先に登記を得た第二買主
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
AとBの売買、AとCの売買という二つの譲渡が同じ甲地でぶつかっている=取消・解除・時効・相続のような特殊原因がない単純な二重譲渡。だからPhase3(早い者勝ち)に入る。
💡 Phase 3 の決め手と罠
決め手=二重譲渡はどちらが所有者かを§177の登記で決める=早い者勝ち。Cは先に所有権移転登記を得ているのでBに所有権を対抗でき、CはBに主張できる(○)。しかもCは単なる善意(AB売買を知らない)であり、そもそも背信的悪意者でさえなければ善意・悪意を問わず登記があれば勝てる。罠=「AB売買を知らずに」買った=善意でなければ勝てない、と善意を勝敗の条件だと思わせるが、二重譲渡の勝敗は善意・悪意ではなく登記の先後で決まる(背信的悪意者だけが例外)。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 3 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Cが、AB間の売買の事実を知らずにAから甲地を買い受け、所有権移転登記を得た場合、CはBに対して甲地の所有権を主張することができる。
🧩 前提:A=甲地を二重に売った売主/B=Aから甲地を買った第一買主/C=AB売買を知らずにAから甲地を買い先に登記を得た第二買主
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
💡 決め手と罠は?
単純な二重譲渡
先に登記した抵当権者の優先
平成15 問3 肢3|先に登記した抵当権者の優先
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Eが、甲地に抵当権を設定して登記を得た場合であっても、その後Bが所有権移転登記を得てしまえば、以後、EはBに対して甲地に抵当権を設定したことを主張することができない。
🧩 前提:E=甲地に抵当権を設定し登記を備えた抵当権者/B=その後に甲地の所有権移転登記を得た所有者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
取消・解除・時効・相続のいずれの特殊原因もなく、E(抵当権者)とB(所有権取得者)が同じ甲地の権利の先後を登記で争う単純な対抗問題なので、Step 0の②で「特殊原因なし」→Phase 3(早い者勝ち=登記の先後)に入る。
💡 Phase 3 の決め手と罠
決め手=Phase 3は登記の先後で決まる(§177)。Eは抵当権を設定し先に登記を備えているので、その後にBが所有権移転登記をしても、先に登記したEの抵当権が優先する。よって「Eは主張できない」は誤り=×。/罠=「後からBが所有権の登記を得た=後の登記が勝つ」と後先を取り違えさせる典型。勝敗を分けるのは登記の順序であって、抵当権か所有権かの種類ではない。先に登記したEが勝つ。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 3 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Eが、甲地に抵当権を設定して登記を得た場合であっても、その後Bが所有権移転登記を得てしまえば、以後、EはBに対して甲地に抵当権を設定したことを主張することができない。
🧩 前提:E=甲地に抵当権を設定し登記を備えた抵当権者/B=その後に甲地の所有権移転登記を得た所有者
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
💡 決め手と罠は?
単純な二重譲渡
二重譲渡でも登記すれば取得できる
平成8 問3 肢3|二重譲渡でも登記すれば取得できる
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
Aが、Bとの売買契約締結前に、Dとの間で本件土地を売却する契約を締結してDから代金全額を受領していた場合、AからDへの所有権移転登記が完了していなくても、Bは、Aから所有権を取得することはできない。
🧩 前提:A=売主(同じ土地をDとBに二重に売った者)/D=第一買主(先に契約・代金全額支払・未登記)/B=第二買主(本肢で所有権取得の可否が問われている者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
AがBに売る前にDにも同じ土地を売っている=同一物を二人に譲った二重譲渡。特殊原因(取消・解除・時効・相続)も第三者の特殊属性もなく、単純に「早く登記した方が勝つ」だけの争いなのでPhase 3に入る。
💡 Phase 3 の決め手と罠
決め手=二重譲渡は§177の登記の早い者勝ち。Dが先に買って代金を全額払っていても、D未登記のうちにBが先に登記を備えれば、BはAから所有権を取得できる(§177)。よって「Bは取得することはできない」と断定するのは誤り=×。/罠=「先に契約・代金全額受領」という時間的先行やお金の事情を、登記より優先する決定打だと錯覚させる典型。二重譲渡の優劣は契約や代金の先後ではなく登記の先後で決まる。
🏁 結論 ― ○か×か?
× 誤り。Step 0 → Phase 3 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
Aが、Bとの売買契約締結前に、Dとの間で本件土地を売却する契約を締結してDから代金全額を受領していた場合、AからDへの所有権移転登記が完了していなくても、Bは、Aから所有権を取得することはできない。
🧩 前提:A=売主(同じ土地をDとBに二重に売った者)/D=第一買主(先に契約・代金全額支払・未登記)/B=第二買主(本肢で所有権取得の可否が問われている者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
💡 決め手と罠は?
単純な二重譲渡
単なる悪意者には登記が必要
平成3 問4 肢1|単なる悪意者には登記が必要
📋 問題文(色=解き方の地図:🔵入口を決める語 🟡決め手/罠)
AがBから土地を譲り受けたが、その未登記の間に、Cがその事情を知りつつ、Bからその土地を譲り受けて、C名義の所有権移転登記をした場合、Aは、その所有権をCに対抗することができない。
🧩 前提:A=Bから土地を買った第一買主(未登記)/B=土地を二重に売った売主/C=事情を知りつつBから同じ土地を買い、移転登記を備えた第二買主(単なる悪意者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
取消・解除・時効・相続のどの特殊原因もなく、AとCがともにBから買っただけの純粋な二重譲渡なのでPhase 3に入る。
💡 Phase 3 の決め手と罠
決め手=Cは「事情を知りつつ」買った単なる悪意者にすぎず、背信的悪意者ではないから§177の「第三者」に当たる。二重譲渡は先に登記した者が勝つので、C名義の所有権移転登記を備えたCが優先し、未登記のAはCに対抗できない=正しい。/罠=「悪意だから保護されない」と早合点させる典型。単なる悪意は正当な第三者のままで、登記を備えれば勝てる。
🏁 結論 ― ○か×か?
○ 正しい。Step 0 → Phase 3 の1本道で決着。
📋 問題文(ヒントなし・自分で解く)
AがBから土地を譲り受けたが、その未登記の間に、Cがその事情を知りつつ、Bからその土地を譲り受けて、C名義の所有権移転登記をした場合、Aは、その所有権をCに対抗することができない。
🧩 前提:A=Bから土地を買った第一買主(未登記)/B=土地を二重に売った売主/C=事情を知りつつBから同じ土地を買い、移転登記を備えた第二買主(単なる悪意者)
🧭 Step 0|現在地スキャン ― ①ぶつかる相手は誰か → ②前か後か
💡 決め手と罠は?
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物権変動はここまでです。おつかれさまでした。
つづけて読むなら不動産登記法の順路へ。表示/権利・共同/単独申請の仕分けができるようになります。
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